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モトクロス世界選手権

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMXGPクラスに関する情報をお届けします。

Rd.07 5月8日 イタリア

RACE DATA

■大会名称:モトクロス世界選手権 第7戦イタリア
■カテゴリ:MXGP/MX2
■開催日:2022年5月8日
■開催地:マッジョーラ・サーキット (1,650m)

REPORT

シーワーとルノーがマッジョーラで総合2・3位を獲得しダブルポディウム

イタリア、マッジョーラで開催されたFIMモトクロス世界選手権第7戦で、Monster Energy Yamaha Factory MXGPのジェレミー・シーワーとマキシム・ルノーが表彰台に立った。復調を見せたシーワーは2レースそれぞれで2位に入って総合2位に、一方ルノーは3/3位で総合3位となった。この結果、MXGPルーキーのルノーはMXGP選手権ランキングで2位に浮上し、シーワーも3位に上がった。グレン・コルデンホフは不調ながらもトップ10で締めくくり、ランキング5位を維持している。

Monster Energy Yamaha Factory MXGPチームが2022年MXGPのタイトル争いで、さらにポジティブな一歩を踏み出し、2019年7月のアジアGPでのジェレミー・シーワーとアーヌー・トヌスによる2、3位フィニッシュ以来となるダブルポディウムを達成した。

この日もイタリアMXGPのコンディションは非常にチャレンジングなものとなった。豪雨と断続的なにわか雨が、壮大なマッジョーラMXパーク・サーキットを非常にテクニカルで、ラインが1本しかないコースへと変えたのである。

レース1、ルノーはYZ450FMを駆ってトップ3スタートを見せるが、僅かの差でGebben Van Venroy Yamahaのカルバン・ブランデレンにホールショットを奪われた。ルノーはブランデレンの背後に迫ると7周目にこれをパスした。

トップに立ったルノーは、同じく7周目にブランデレンを抜いたランキングリーダーのT・ガイザー(Honda)のプレッシャーに耐えながら、好ラップを刻むことに集中する。だがレースが折り返し点に達すると、雨が降り始め、粗く頑丈なイタリアの粘土が滑りやすくなった。レース終了まで残り8分となったところでルノーはミスをおかして、ガイザーの先行を許して2番手に後退する。

シーワーはトップ5の先頭からスタートして猛チャージ。驚異的なスピードを見せて世界で最も手ごわいMXGPのライバルを抜き去り、終盤にはルノーをかわして2番手に上がった。

チェッカーフラッグが振り下ろされる時点で、シーワーは2位、ルノーは最終ラップにクラッシュを喫したものの3位でフィニッシュした。ブランデレンはシーズンベストとなる4位に入った。

コルデンホフはトップ10圏外からスタートし、走行ラインが1本しかないサーキットの特性と苦闘。流れをつかむのに苦労しながらも8番手まで順位を上げてフィニッシュした。

路面は乾き始めたものの、ラインの選択肢はさらに少なくなったコンディションのもと、レース2ではMonster Energy Yamaha Factory MXGPのライダーたちは再び好走を見せた。シーワーとルノーはトップ5圏内でスタートすると、P・ジョナス(Husqvarna)とB・ワトソン(Kawasaki)をパスしてトップ3圏内でフィニッシュ。レース1の結果を再現した。一方、コルデンホフはクラッシュからの立ち直りに苦戦して12位でフィニッシュした。

3名のライダー全員がランキングでトップ5圏内につけているMonster Energy Yamaha Factory MXGP Teamは、この後、5月15日の週末にサルデーニャのリオーラで開催されるMXGPシリーズ第8戦に臨む。

グリーツ、マッジョーラで総合優勝、ランキングのリードを拡大

Monster Energy Yamaha Factory MX2のヤゴ・グリーツが、イタリア、マッジョーラでの第7戦で、キャリア13回目のグランプリ優勝を遂げると共に、ランキングでは2位につける元世界チャンピオンのトム・ヴィヤル(KTM)との差を6ポイントに拡大した。ティボー・ベニスタントはトップ10まであと一歩の総合11位で終えた。

週末を通して変わりやすい天候となったイタリア・グランプリは難しいレースとなった。夜通し降り続いた雨が、固い粘土質の路面を柔らかくし、タイトでテクニカルなサーキットにはラインが1本しかない状況に変えた。

ドライコンディションのもと、グリーツはレース1を完璧にコントロールした。YZ250FMを駆ってまずまずのスタートを見せると、ベニスタント、そして最大のライバルであるヴィヤル(KTM)を巻き込んだアクシデントによって順位を上げると、ターン3出口でトップに浮上。以後一度もその座を譲ることなく、自身27回目となる優勝を果たした。

ベニスタントは、ターン3で起こったアクシデントで転倒に見舞われる。これで最後尾まで後退して再走を果たしたが、立て直しに苦労して15位でレースを終えるにとどまった。

レース2を前に降り出した雨は、典型的な高速でハードパックのコースを、はるかにトリッキーなコースへと変えた。グリーツはスタートに際して慎重なアプローチをとり、5番手でスタートすると、素晴らしい追い抜きを見せ2番手を走行するK・カースマーカース(KTM)につづいた。そして4周目にライバルが転倒し2番手につけると、レースをリードするヴィヤルに照準を定めて追撃を開始。5秒の差を瞬く間に短縮すると、最終ラップの劇的な一騎打ちへと持ちこんだ。

最終ラップにヴィヤルに挑んだグリーツだったが、コンディションの難しさもあり逆転できず2番手でチェッカーフラッグを受けた。それでもグリーツはタイトルを争う最大のライバルに対して6ポイントのアドバンテージを勝ち取った。

ベニスタントは、再びスタートが遅れの原因となる。だがレース1とは対照的に、19歳のフランス人ライダーはここで進歩を見せて8位でフィニッシュした。

Monster Energy Yamaha Factory MX2チームは、この後マッジョーラを後にして、5日後にサルデーニャのリオーラで開催されるMX2世界選手権第8戦に臨む。

MXGP RESULT Race.1

MXGP RESULT Race.2

MX2 RESULT Race.1

MX2 RESULT Race.2

RIDERS RANKING MXGP

RIDERS RANKING MX2

CONSTRUCTORS RANKING MXGP

CONSTRUCTORS RANKING MX2

COMMENT

MXGP

Monster Energy Yamaha Factory MXGP

ジェレミー・シーワー選手談(2位/2位:総合2位)

「2位フィニッシュを重ねて表彰台に立てたので素晴らしい気分です。今日2番目に速かったことが明白なのはとても良かったのですが、これが自分のポテンシャルのすべてではないことはわかっています。依然として、改善し得るいくつかの小さなことに苦労しています。違いを生み、ガイザー選手とバトルできるようにするほんの些細なことですが、今のところ2番手に満足しています。ガイザー選手をとらえるためにプッシュしたり、無理をしたりはしませんでした。ですからこれは大きな前進でしたし、今はこれからのレースを楽しみにしています」

マキシム・ルノー選手談(3位/3位:総合3位)

「自分ができるとわかっているライディングができていませんでした。少し焦って、いくつかミスをしてしまったのですが、今日の結果には満足しなければなりません。ルーキーシーズンに表彰台に上がっているのであり、ランキング2位に浮上しているのです。それに2回のスタートはとても一貫して良いスタートでした。これはこの週末の一番の目標でした。ですからこれは一歩前進であり、表彰台の頂点を巡る争いに近づくために学び、改善し続けます」

グレン・コルデンホフ選手談(8位/12位:総合10位)

「この週末は、スタートは良くなかったし、ライディングもベストではありませんでした。総合10位は自分が望んでいたものではなく、ひどい週末でしたが、これを過去のものとして、来週末にリオーラで立ち直ることを目指します」

MX2

Monster Energy Yamaha Factory MX2

ヤゴ・グリーツ選手談(優勝/2位:総合優勝)

「すごく満足しています。レースの間にトラブルに見舞われることがなく、それが好スタートに繋がりました。今日はうまくライディングできていて、2回目のレースでは勝ちにいこうと、ヴィヤル選手を抜きに行ったのですが、結局コースにはラインが1本しかなく、プッシュするのが少し遅れました。今日は1-2で満足していますし、もう既に来週の深いサンドコースを楽しみにしています」

ティボー・ベニスタン選手談(15位/8位:総合11位)

「かなり難しい週末でした。ここ数週間、表彰台にかなり近いところにいたのに、そこからはるかに離れたところでフィニッシュ。この結果を受け入れるのは、精神的にキツいです。でもここからハードワークを続けて、強さを取り戻します。今日は完全に自由に、流れるようにライディングしていたわけではないのですが、トレーニングを数セッション行えば、戻ると思います」

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