MotoGP
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。
Rd.09 6月27日 オランダ
RACE DATA
■大会名称:MotoGP第9戦オランダGP
■開催日:2021年6月26日(土)予選結果
■開催地:アッセン/オランダ
■コースコンディション:ドライ
■気温:25度 ■路面温度:34度
■PP:M・ビニャーレス(1分31秒814/ヤマハ)
REPORT
Monster Energy Yamaha MotoGPのふたりがQ2セッションでポールポジションを競り合い、M・ビニャーレスがラップレコードを更新する好タイムを記録してトップ。F・クアルタラロは0.071秒差で2番手を獲得した。 PETRONAS Yamaha Sepang Racing TeamのV・ロッシは12番グリッド。チームメイトのG・ガーロフは自身初のMotoGP予選を22位で終えた。
ビニャーレスがレコードを塗り替えポールポジション、クアルタラロが2番手でワンツー
前日からの勢いを維持するビニャーレスは、FP3とFP4も好調ぶりを発揮。より一層、大きな弾みをつけてQ2に臨み、早々にピットを離れてアタックを開始すると1分32秒413を記録して暫定トップに浮上した。
しかしクアルタラロが最初のトライでこれを上回り逆転。ビニャーレスはすぐさまピットに戻り、タイヤを新品に交換してから残り7分半で2度目の走行を開始した。この時点でクアルタラロとの差は0.491秒。トップ奪回を目指して懸命にペースアップを図るなか、第9コーナーでは危うく転倒という場面もあったが、次のラップで1分31秒814秒を記録してラップレコードを塗り替え、今季初となるポールポジションを獲得した。
一方のクアルタラロは、ビニャーレスと反対に、ほとんどのライダーがピットを離れるのを待ってからコースイン。単独走行の状態で、最初のトライで1分32秒336を記録してトップに浮上。さらに1分31秒922に更新し、ビニャーレスに0.491秒差をつけた。
残り7分半でピットに戻ると素早い作業でリアタイヤを新品に交換し、さらに0.071秒短縮して1分31秒885。しかしビニャーレスがわずかに上回っていたため最終ラップで再度、逆転を目指したが、第10コーナーで小さなミスがあり、それ以上の更新はならなかった。この結果、Monster Energy Yamaha MotoGPが1-2を獲得し、そろってフロントローから決勝をスタートすることとなった。
PETRONAS Yamaha SRTのロッシとガーロフは12番手と22番手
ロッシはFP3で着実にラップタイムを更新し、懸命のアタックに挑むと一時、5番手まで浮上。最終的には1分32秒894で9番手となり、直接Q2に進出した。FP4も好調を維持し、続いて行われたQ2セッションでは序盤で10番手につけていたが、2度目の走行で記録した1分32秒919により12番手で予選を終えた。
ガーロフもまた、FP3で順調にラップタイムを更新し、前日の記録を1.5秒上回る1分34秒254まで短縮。しかしセッション最後の走行でテクニカル・トラブルが発生し、最終的には22番手に留まることとなった。Q1に出場し、自身初のMotoGP予選セッションを経験したガーロフは、ここでウイーク最速となる1分33秒739を記録。最終ラップでさらに更新を目指したが、最終セクターで遅れてチャンスを逃し、8列目・22番グリッドが決定している。
RACE RESULT
COMMENT
Monster Energy Yamaha MotoGP
M・ビニャーレス選手談(予選トップ/1分31秒814)
「FP1からずっと、懸命にハードワークを続けてきました。その結果、マシンの手応えは上々で、今日も強く、速く走ることができました。今回は全体的に好調と言え、マシンは良く走ってくれていますし、作業の内容にも非常に満足しています。FP1からFP3までトップをキープすることができたので、明日の決勝では表彰台争いのチャンスがあると思っています」
F・クアルタラロ選手談(予選2番手/1分31秒885)
「今日の結果に不満はありません。決勝で優勝を競り合うだけの十分なペースを持っていることは分かっているので、そのことが最も重要です。ウイークを通じてソフトコンパウンドのリアタイヤはあまりフィーリングが良くなかったにもかかわらず、こうしてフロントローを獲得できましたし、ラップタイム自体も非常に素晴らしいと思っています。でもそれ以上に、FP4での決勝用セッティングの好調ぶりに手応えを感じているのです。フィーリングは上々、自信も十分です。アドレナリン全開で、最高の走りができそうです。明日が待ちきれません」
M・メレガリ、チーム・ディレクター談
「今日はまさに教科書通りのパフォーマンスを披露するができました。3つのセッションに出場し、そのすべてで1-2を獲得したのです。つまり私たちは、1ラップの速さと決勝ペースの両方を備えているということになります。Q2ではビニャーレス選手とクアルタラロ選手がチームメイト同士で一騎打ちとなり、このふたり以外に32秒台の壁を破るライダーはいませんでした。チームとしては本当に満足しています。ここまでとても順調で、前回のザクセンリンクから一気に状況を好転させることができましたが、重要なのは明日の決勝です。今晩もチームは作業を続け、明日のために最終調整を行います。タイヤ・チョイスについては良いアイディアがあります。あとは好天を祈るばかり。そのほうが、よりスリリングなレースが期待できますからね」
PETRONAS Yamaha Sepang Racing Team
V・ロッシ選手談(予選12番手/1分32秒919)
「午前中のセッションからペースが上がり、マシンのフィーリングもとても良かったので大きな手応えをつかむことができました。セッティングについてはまだ100%のフィーリングが得られていませんが、作業を続けた結果、FP3で好タイムを記録し、直接Q2に進出することができました。FP4も順調で、終盤にはハードコンパウンドのリアタイヤを履いて、いいペースで走ることができました。Q2ではあとコンマ2~3秒短縮したかったのですが、単独走行となったこともあり、実現しませんでした。このあとは明日の天候を配慮しながら決勝用のタイヤを決定することになりますが、私たちとしてはやはり、ドライを期待しています。決勝では好スタートを決め、最初の数ラップでペースを上げて集団について行くことができれば、いいレースになると思います」
G・ガーロフ選手談(予選22番手/1分33秒739)
「1ラップを通して、すべてのセクターで好調を維持したかったのですが、それができなかったことが少し残念です。走るたびに何か新しいことを学ぼうとするうちに、少しずつマシンに慣れることができたと思います。チームは本当に素晴らしく、コースに出るたびに毎回、進歩し、マシンのフィーリングもどんどん良くなってくるのです。初めは私が想像していたものとはかなり違う感覚でしたが、今は良い方向へと進めています。もっと上のグリッドを獲得できれば良かったのですが、私としてはできるかぎりのベストを尽くしています。進化し続けることを目標にしているので、ここまではそれができていると思います。明日は誰かにつ