MotoGP
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。
Rd.09 6月27日 オランダ
RACE DATA
■大会名称:MotoGP第9戦オランダGP
■開催日:2021年6月25日(金)フリー走行、26日(土)予選、27日(日)決勝
■開催地:アッセン/オランダ
CIRCUIT DATA
■開設:1955年
■コース長:4.542km
■サーキットレコードラップ:1分33秒617(2015年:M・マルケス)
■サーキットベストラップ:1分32秒017(2019:F・クアルタラロ)
■2019年の優勝者:M・ビニャーレス(ヤマハ)
REPORT
Monster Energy Yamaha MotoGP、アッセンでの活躍を期す
Monster Energy Yamaha MotoGPは今週末、オランダはアッセンTTサーキットで第9戦を迎える。同チームのF・クアルタラロとM・ビニャーレスは、第8戦ドイツGPが行われたザクセンリンクから、モーターサイクルの聖地とも呼ばれるアッセンへと移動。ふたりはここで多くの好成績を獲得しており、今年もオランダのファンの声援を受けて上位を目指す。
ドイツGPでは苦しい状況のなかでも3位獲得と健闘したクアルタラロ。お気に入りのコースで迎える今回は、再度の活躍を目指して準備を整えている。ここアッセンではMoto3デビューの2015年に2位を獲得。さらに2018年はMoto2で2位、2019年はMotoGPで3位と相性の良さをアピールしてきた。昨年は新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて開催が取り止められており、2年ぶりとなる今回は例年以上にモチベーションが上がっている。
一方、前回は悔しい結果に終わったチームメイトのビニャーレス。ここアッセンでは、グランプリデビューの2011年に125㏄クラスで優勝。2012年と2013年はMoto3でそれぞれ優勝と2位、さらに2014年にはMoto2で2位と4年連続で表彰台に上った。MotoGPにステップアップ後は2018年に3位、2019年に優勝と、ヤマハで2回の表彰台を獲得している。
アッセンTTサーキットは1955年のオランダGP開催のために建設されたものだが、それ以前の1949年から、公道コースを利用してモーターサイクル世界選手権が開催されていた。現行のコースは全長4.5キロ。バランス良く組み合わされた高速コーナーと低速コーナーによって、多くのライダーから愛されている。またメインストレート直前に設けられたグリート・ティマー・シケインでは激しい競り合いが展開され、グランドスタンドの目の前で見応えあるショーが何度も披露されてきた。
負傷欠場するモルビデリに代わり、WorldSBKに参戦するガーロフが出場
PETRONAS Yamaha Sepang Racing TeamのV・ロッシは今週末、夏休み前、最後となる第9戦オランダGP出場のため、アッセンTTサーキットを訪れる。
ロッシは全長4.5キロのアッセンTTサーキットにおいて、最高峰クラスで優勝8回、表彰台10回、ポールポジション5回、ファステストラップ7回など多くの輝かしい記録を残している。第8戦ドイツGPではウイーク序盤の好調を決勝結果につなげることができなかったものの、今回こそは本来の速さを再現し、レースをエンジョイする姿を見せたいところ。ロッシは第9戦終了時点で合計17ポイントのランキング19位につけている。
なお、ロッシのチームメイトのF・モルビデリは、トレーニング中に左膝を負傷したことによりオランダGPを欠場することとなった。現在、医師による診断・評価が行われており、回復に向けた最善の治療方針が決定されることになる。
このモルビデリに代わってGRT Yamaha WorldSBK Teamからスーパーバイク世界選手権に参戦するギャレット・ガーロフが参戦することが決定した。当初はスーパーバイクにPata Yamahaから参戦するトプラップ・ラズガットリオグルが候補に上っていたが、スーパーバイクでのチャンピオン獲得に集中するため辞退。これによってガーロフの参戦が決定した。
ガーロフは2020年の第13戦ヨーロッパGPの初日、新型コロナウイルス感染症に感染しそのPCR検査の結果を待っていたMonster Energy Yamaha MotoGPのロッシの代役としてYZR-M1を走らせた経験を持っている。今回はフル出場となるが、昨年の経験を生かし決勝で高いパフォーマンスを披露することが目標となる。
COMMENT
Monster Energy Yamaha MotoGP
F・クアルタラロ選手談
「MotoGPでは速さと安定性が必要ですが、今シーズンはその両方がそろっています。ザクセンリンクではウイークを通じてあまり調子が上がらないなかで3位を獲得できたことはとても良かったと思います。'苦しい週末'に表彰台に上れたことで自信につながり、今後に向けてポジティブな気持ちになれました。アッセンTTサーキットは好きなコースのひとつですし、ヤマハのマシンとの相性も抜群です。金曜日が待ちきれません」
M・ビニャーレス選手談
「アッセンは大好きなコースなので、1日も早く到着して仕事を始めたいです。先週のザクセンリンクは非常に悔しい結果に終わりましたが、今回はいつも通りに全力で作業に取り組み、改善を目指していきます。課題はたくさんあります。でもそれ自体は問題ではありません。感染症拡大前の2019年に優勝しているので、少なくとも、その時と同じようなセッティングからスタートすれば良い選択肢のひとつになると思います」
M・メレガリ、チーム・ディレクター談
「自信を持ってウイークをスタートできそうです。前回第8戦の結果には満足できず、ここアッセンでより力強いパフォーマンスをお見せしようと決意しています。クアルタラロ選手もビニャーレス選手もこのコースが大好きで、ヤマハのマシンにもとてもよく合っています。私たちチームは毎年、ここでの戦いを楽しんでいますが、同時に重要なゲームに直面してもいます。今回は夏休み前の最後の一戦なので、表彰台に上ってシーズン前半戦を締めくくりたいと思っています。そのためにも毎セッションで成果を上げて結果を残せるよう努力していきます。それが今回の目標です」
PETRONAS Yamaha Sepang Racing Team
V・ロッシ選手談
「ドイツGPの結果から学び、いくつかの問題点を分析・改善してからアッセンTTサーキットに入りたいと思っています。私にとっては素晴らしいサーキットで、ゆったりと流れるレイアウトがとても気に入っています。走りをエンジョイできるし、いつも特別な感動を覚える場所なのです。ですからポジティブな気持ちを維持して臨み、夏休み前、最後のレースに集中していきたいと思っています」
G・ガーロフ選手談
「私は挑戦するタイプの人間であり、こうした機会にワクワクしていますし準備も整っています。私にとっては新しいサーキットになりますが、速くて、流れるようなこのレイアウトは私のライディングスタイルにぴったりであり、再びYZR-M1に乗ることをとても楽しみにしています。このような機会を与えてくれたヤマハとチームに感謝するとともに、レースではベストを尽くして頑張ります」