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MotoGP

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。

Rd.18 11月4日 マレーシア

RACE DATA

■大会名称:MotoGP第18戦マレーシアGP
■開催日:2018年11月4日(日)決勝結果
■開催地:セパン/マレーシア(5.548km)
■周回数:20周(110.86km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:34度 ■路面温度:54度
■PP:M・マルケス(2分12秒161/ホンダ)
■FL:A・リンス(2分00秒762/スズキ)

REPORT

M・ビニャーレスは、グリッド11番手から追い上げて4位を獲得
V・ロッシはレースをリードするも転倒。再スタートし18位でチェッカー

M・ビニャーレスはグリッド11番手からすぐにひとつ上げて10番手に。そのあと2ラップほどタイヤを暖めてからチャージを開始した。トップグループと同等のペースで順調に走行を続けながら着実に順位を挽回。残り9ラップでA・ドビツィオーゾ(ドゥカティ)をとらえて6番手に上がり、さらにD・ペドロサ(ホンダ)をパスして5番手に浮上した。その前のA・リンス(スズキ)には届かなかったが、トップ走行中のロッシが転倒したため自動的に4位に上がってチェッカーとなった。トップと差は4.667秒。

V・ロッシはグリッド2番手からパーフェクト・スタート。ホールショットを奪ってレースをリードし、コンスタントにハイペースをキープして後続を引き離していった。レース前半はこのアドバンテージに増減も見られたものの、ロッシに近づいてパスを試みるライダーはひとりもいなかった。ところが最後の10ラップになると、暑さとタイヤの消耗に苦戦する間にM・マルケス(ホンダ)が急接近。これに対応するため、さらにペースを上げて懸命にトップ・ポジションを守っていたが、17ラップ目の第1コーナーでミスをおかして転倒してしまった。ロッシは18番手でコースに復帰して再スタート。そのままポジションをキープし、トップから58.288秒離されてチェッカーを受けた。

この結果、ロッシはランキング3位をキープして2位に25ポイント差。ビニャーレスはロッシとの差を2ポイントに縮めてランキング4位となっている。ヤマハはコンストラクターズ・ランキングで2位に38ポイント差のランキング3位。Movistar Yamaha MotoGPはチーム・ランキング2位をキープし、トップを39ポイント差で追う。

Movistar Yamaha MotoGPは2週間後の11月16日~18日、リカルド・トルモ・サーキットで行われる2018シーズン最終戦、バレンシアGPに臨む。

ザルコが3位表彰台獲得! シャーリンは母国でトップ10の大健闘

ポールポジションからスタートしたMonster Yamaha Tech3のJ・ザルコが、序盤からプッシュしてハイペース走行。全20ラップにわたってトップにくらいつき、最終的に3位でチェッカーを受けて表彰台を獲得した。これによってトップ・サテライトの座を奪い返し、2週間後はいよいよ最終戦を迎える。

ザルコのチームメイトのH・シャーリンは、グリッド8列目から絶好の飛び出しを見せてオープニングラップで11台をパス。その後も順調に周回を重ねて10番手まで上がり、母国ファンを歓喜させた。トップ10という見事な成績とともに貴重なポイントを獲得し、ルーキー・オブ・ザ・イヤーのライバル、F・モルビデリ(ホンダ)との差をまた短縮。最終戦であと10ポイントを追いかける。

RACE RESULT

LAP CHART

RIDERS RANKING

CONSTRUCTORS RANKING

COMMENT

Movistar Yamaha MotoGP
M・ビニャーレス選手談(4位)

「昨日の予選を終えた時点で、もうレースは終わったと話していました。ところが今朝またウエット・コンディションを走ったら、私がトップになったのです。今のMotoGPはすべてが非常に接近しているのでトップからのスタートが必須ですし、後方から抜いていこうとすればタイヤの消耗も激しくなってしまいます。そのなかで私は表彰台まであと少しと近づきましたが、最後の4ラップで急激にグリップが落ちて、どうすることもできなくなりました。今回はチームが本当によくがんばってくれて、素晴らしいマシンを与えてくれました。もしも、もっと前からスタートしていたら、もっといい戦いができたのではないかと考えずにはいられません。3つのコースで優勝を目指して戦うことができたことに、とても満足しています。課題はまだたくさんありますが、以前よりずっと良くなっていて、今はとても安定しています。最終戦のバレンシアは相性が良く、大好きなコースです。私のライディング・スタイルにも合っているので楽しみです」

V・ロッシ選手談(18位)

「今シーズンのベスト・レースだったので、このような結果になり非常に残念です。気持ちよく乗れていましたし、ペースもとても良く、順調にプッシュして優勝を目指していました。ところが残り4ラップか5ラップのところで転倒してしまいました。何が起きたのかわかりません。でも転倒したのですから、私がミスをしたのでしょう。このことは本当に残念ですが、それを除けば今週はとても順調で、マシン・セッティングも非常にうまくいっていました。ここ数戦と比べたらずっと良い状況にあると思っています。次のバレンシアでもまた、十分に強さを発揮できるかどうかが重要なので、しっかり準備していきたいと思います。私たちにとってはあまり楽なコースではありませんが、どんなときもトライあるのみです」

M・メレガリ、チーム・ディレクター談

「私たちが望んでいたような結果ではありませんでした。ふたりの力を正当に評価するものではなく、彼らは実際、今週は本当に好調だったのです。マーベリックはグリッド4列目から、懸命に追い上げて多くのライダーをパスしました。そのペースはバレンティーノと同等のものでしたから、もしも、もう少し前からスタートできていたらトップ争いができたはずです。バレンティーノのほうは、スタートで必要な仕事をしっかりこなしました。完璧な形でレースをリードしていただけに、このような結果になってしまったことが残念でなりません。それでも、私たちはこの3連戦のなかで多くの成果を得ることができました。マシンが改良され、それがふたりのパフォーマンスに表れているのです。次のバレンシアでも上位を走り、シーズンのフィナーレを飾りたいと思います」

Monster Yamaha Tech3
J・ザルコ選手談(3位)

「最高にハッピー。素晴らしいレースでした! でも同時に、いつものマレーシア同様、難しい戦いでもありました。終盤はかなり疲れてしまったのですが、今はもうエネルギーが戻っています。表彰台獲得の鍵は、レース序盤にあったと思います。バレンティーノをパスしようと考えていたのですが、彼もとても速かったので後ろにつくことにしました。マルクに抜かれたときにちょっとミスをしてしまったため抜け出すチャンスを逸しましたが、そのあとはマルクに後ろにつけて、順調にペースを維持することができました。ここでバレンティーノが転倒し、私は2番手に浮上。その時点ではこのまま行けると思っていましたが、最後の4ラップはアレックス(リンス)のほうが私のペースを上回っていました。私も懸命にプッシュしてペースアップを図り、そこまではバトルをコントロールできていたのですが、どうしてもコンマ3秒差を守り切ることができませんでした。最終ラップで逆転されたあとも、もう一度、追っていきましたが、すでにリア・グリップが落ちていて難しい状況でした。それでも3位を獲得できたことは良かったと思っています」

H・シャーリン選手談(10位)

「まさにアンビリーバブル! 真っ先にチームにお礼を言いたいです。彼らは常に私を信じ、私にモチベーションを与え続けてくれました。昨日は本当に最悪の状態でしたが、今日はそれを埋め合わせることができて、とても良かったと思っています。スターティング・グリッド上で父の姿を見つけて心を揺さぶられました。今日、ここに来てくれたすべての人に心からお礼を言います。ホームGPでトップ10に入ることが目標でしたが、正直に言えば、それが可能だとは思っていませんでした。家族とファンのみなさんを愛しています。みなさん、どうもありがとう! とっても幸せです!」

H・ポンシャラル、チーム・マネジャー談

「なんという素晴らしい一日でしょう! レース・ディレクションは、スケジュールを2時間早めるという最善の判断をしてくれました。おかげで決勝は太陽に恵まれ、Monster Yamaha Tech3にとっては最高のレースになり、うれしく思っています。ヨハンはポールポジションから絶好のスタートを切り、すぐさま身体を伏せてバレンティーノについて行きました。そのあとマルク(マルケス)が上がってきて、この3台でレースの三分の二ほどをリードし続けました。次にヨハンは少し下がりましたが、常にポジションを意識しながら、ヘレス以来となる表彰台のチャンスを窺っていたのです。バレンティーノは素晴らしいレースを展開していましたが、とても残念なことに転倒してしまいました。私たちとしてはこの時点で表彰台が確実になったと思いましたし、2位も問題ないと考えていましたが、リンスがどこからともなくやって来て、見事なラップタイムで駆け抜けていきました。彼の2位を祝福するとともに、私たちも表彰台を獲得できたことをうれしく思い、誇りに感じます。暑さに苦しめられた非常にタフなレースでしたが、ライダーたちの身体とタイヤとを最後までしっかりコントロールできたことは素晴らしかったと思います。これでサテライト勢のトップ、リンスと並ぶランキング5位に上がったので、次はバレンティーノもライバルになってくるでしょう。

もう一方のピットでは、昨日の予選で最悪の事態となり皆が落ち込んでいました。ハフィスにとってこのホームGPがどれほど重要なものかが、よくわかっていたからです。MotoGPに上がってくるまでに大変な努力をしてきて、ついに初めてのホームGPに臨んだわけですから、彼の失望はとても大きいものでした。私は今朝、そしてグリッド上でも彼を励まし続けました。私のことばが彼を動かしてくれたのかどうかはわかりませんが、その後のスタート・ダッシュは現実とは思えないほど見事でした。おそらく、私がこれまでに見たどのスタートよりも素晴らしかったと思います。そしてそこからミラー、ペトルッチ、さらにはビニャーレスまで追い詰めていきました。彼の10位獲得は、私たちにとっても、彼自身にとっても夢のようなものです。彼は素晴らしいチーム・プレーヤーであると同時に非常にチャーミングな若者です。マレーシアが誇る最高のMotoGPアンバサダーと言っていいでしょう。多くの人にサポートしてもらっているのに、それに応えられなかったときの、彼の残念な気持ちを十分に察することができます。最後にこうして恩返しができたことが、彼にとっては非常に大きなプレゼントになるでしょう。連戦を終え、幸せいっぱいでヨーロッパへ戻ります。そしてポジティブな気持ちで最終戦のバレンシアに臨みます」

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