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MotoGP

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。

Rd.11 8月12日 オーストリア

RACE DATA

■大会名称:MotoGP第11戦オーストリアGP
■開催日:2018年8月12日(日)決勝結果
■開催地:スピールベルグ/オーストリア(4.326km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:27度 ■路面温度:43度
■PP:M・マルケス(1分23秒241/ホンダ)
■FL:A・ドビツィオーゾ(1分24秒277/ドゥカティ)

REPORT

ロッシが14番グリッドから6位、ビニャーレスは12位

Movistar Yamaha MotoGPのV・ロッシはグリッド後方から追い上げて6位を獲得。チームメイトのM・ビニャーレスは苦戦を強いられたが、レース後半で挽回して12位となった。

ロッシは14番グリッドからスタート。中断グループが一気に第1コーナーへ飛び込み大混戦となるなか、攻守を織り交ぜてうまくポジションを確保。オープニングラップ終了時点でポジションを3つ上げて11番手につけた。全体の順位がほぼ落ち着いた4ラップ目には、10番手を走行しながらJ・ザルコを追う展開。2ラップ後にはザルコをパスして9番手に上がった。

続く8番手争いではA・エスパルガロ(アプリリア)と数周にわたってバトルしたあと、残り19ラップでこれをパス。次にT・ラバト(ドゥカティ)との差を詰めてゆき、10ラップ後に仕掛けて7番手となった。この時点で6番手のA・リンス(スズキ)との差は2.5秒だったが、ロッシはあきらめることなく果敢に攻め続け、残り4ラップでパスに成功。しかしこのあとも気を緩めることはできなかった。テールに迫るD・ペドロサ(ホンダ)の追撃を抑えるために全力でプッシュ。その間に前を行くのD・ペトルッチ(ドゥカティ)に近づいていったが及ばず6位でゴールした。トップとの差は14.026秒だった。

一方、ビニャーレスは11番グリッドからスタートしたあとペースを上げるまでに2~3ラップを要し、この間に16番手まで後退。徐々にペースをつかむと前方でA・イアンノーネ(スズキ)がコースアウトしたため、ひとつ順位を上げて15番手となっていた。そして11ラップ目には区間タイムを更新するようになり、ここから挽回がはじまった。

後半に入り13番手へ上がるとA・バウティスタ(ドゥカティ)とともにエスパルガロをパス。その後の残り4分の1はリアが消耗したこともあり12番手のキープに集中し、トップから22.939秒差の12位でチェッカーを受けて貴重なポイントを獲得した。

この結果、ロッシはトップに59ポイント差でランキング2位をキープ。ビニャーレスはロッシに29ポイント差のランキング5位となっている。ヤマハはコンストラクターズ・ランキングで3位をキープし、トップとの53ポイント差を追う状況。Movistar YamahaMotoGPはチーム・ランキング3位となり、トップとの差は12ポイント。

ザルコが9位獲得。シャーリンは21番手から追い上げ16位を獲得

Monster Yamaha Tech3のJ・ザルコとH・シャーリンがレッドブル・リンクで健闘。ヤマハにとっては決して相性のよいコースではないが、ザルコはグリッド2列目から果敢に攻めて9位でゴール。一方のシャーリンはスタート直後の21番手から着実に挽回。終始、力強い走りをキープして順位を上げたが、わずか0.271秒差で16位に留まりポイント獲得には届かなかった。

次回の第12戦は、8月24~26日、イギリスのシルバーストーン・サーキットで開催される。

RACE RESULT

LAP CHART

RIDERS RANKING

CONSTRUCTORS RANKING

COMMENT

Movistar Yamaha MotoGP
V・ロッシ選手談(6位)

「たくさんのポジションを挽回し、よいオーバーテイクが何度かあり、しかも一度も抜かれることがなかったので、レースを楽しむことができました。午前中のウォームアップでは好みのセッティングをいくつかトライし、残念ながらペースを上げることはできなかったものの、安定性が増してリアタイヤの消耗も少なくなっていました。スタートはうまくいきましたが、大勢の集団に飲み込まれていたため最初から激しいバトルになりました。もしもQ2へ進出していたら、もう少し前からスタートしてペトルッチやクラッチローと戦えていたはずですが、いずれにしても彼らは速かったのでどうなっていたかわわかりません。次回はもっと上位で戦えるようがんばります」

M・ビニャーレス選手談(12位)

「マシンにはいくつか問題があって、特にスタートでパワーを得られませんでした。この2週間、スタートに照準を合わせて作業に取り組んできたのですが、ここでそれができなかったことは残念です。次のシルバーストーンに向けてすぐに準備をはじめたいと思います。このあとはミサノサーキットでテストを行いますが、そこではライディングを楽しめるようになることが目標です」

M・メレガリ、チーム・ディレクター談

「昨日の予選結果を見たあとチームは、ライダーたちが決勝でしっかり戦えるようなマシンを用意するために必死になって作業に取り組みました。グリッド中段からスタートする場合、大勢がひしめき合い、予測がつかない状況になるので危険です。しかしふたりのライダーは、1周目から果敢に攻め、うまく混乱を切り抜けました。ロッシ選手は6位まで上がる健闘。これまでの苦戦を考えれば、本当にすばらしい結果だと思います。ビニャーレス選手はレース中盤までのリズムが順位に影響してしまい、ふたりそろってトップ10に入ることができませんでした。今日のレースから学び、もう一度チーム一丸となり、来週のミサノテストに集中します」

Monster Yamaha Tech3
J・ザルコ選手談(9位)

「もう少しよいペースで走れると思っていたのですが、難しいレースになりました。ソフトタイヤが最もフィーリングがよかったのでチョイスしましたが、それがあまりうまくいかなかったのです。第1コーナーでかなり後退し、ベストを尽くしましたがなかなか挽回できませんでした。ロッシ選手に抜かれたときにペースを上げられると思っていたのですが、期待通りにいかなかったのです。バウティスタ選手に抜かれたあと、一緒になってラバト選手を追っていったときがおそらく今日のベストだったと思います。最終ラップではいいバトルができて、互いに何度も順位を入れ替えました。最終コーナーでは僕にアドバンテージがあったので、ようやく9位を獲得することができました」

H・シャーリン選手談(16位)

「リズムはとてもよかったと思いますが、予選でいい走りができなかった自分自身にがっかりしています。このコースはヤマハにとって楽ではありません。そのうえ雨で走行時間が少なくなってしまい、多くの周回数を重ねることができませんでした。GPマシンでこのコースを走るのは初めてです。コース図では簡単に見えますが、いくつかのコーナーでは、しっかり立ち上がるために大きなトラクションが必要だということがわかりました。決勝ではマシンがよく走ってくれて、トップ10にも迫るペースで走ることができました。それだけに後方からのスタートが悔やまれるのです。1周目ではたくさんのライダーをパス。最終ラップはとても順調で、中上選手をパスできるかと思いましたが実現しませんでした。次回は予選順位を上げることを目標にします。今の僕にはとても重要なことだですし、そうすることで決勝でいい戦いができるはずだからです。僕にはもっとハードワークが必要。次のシルバーストーンを楽しみにしています」

H・ポンシャラル、チーム・マネジャー談

「難しい戦いになると思っていましたが終わってみると、そうではありませんでした。ザルコ選手は最大限力を尽くしました。ヤマハ勢トップの予選6番手は特筆すべきことで、セカンドローも久しぶりだったので、チームも非常にポジティブに好結果を期待しました。スタート直後は大勢がひしめく難しい位置にいて上位グループから離されてしまいました。でもひとたびリズムをつかむと、そのあとは最後まで攻め切りました。最終結果は彼が望むものではなかったかもしれませんが、皆がベストを尽くしたことは間違いありません。そしてこうした戦いを最終戦のバレンシアまで続けていくのです。常にポジティブに挑み続ければいつか私たちにも幸運が巡ってくるでしょう。
シャーリン選手は非常にいいレースをしました。スタートは21番手でしたが、順調に挽回して最終的にはモルビデリ選手の前、中上選手の後ろでフィニッシュ。彼らよりもずっと速かったので、あと1ラップあったら、さらにポジションを上げることができたと思います。16位は残念ですが、彼は今日も多くを学びました。これが私たちが彼に望むことなのです。最初から最後まで力強く戦ったシャーリン選手を誇りに思います。この2連戦はタフなものでした。このあとは数日、休んでからシルバーストーンへ向かいます」

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