MotoGP
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。
Rd.17 10月28日 オーストラリア
RACE DATA
■大会名称:MotoGP第17戦オーストラリアGP
■開催日:2018年10月27日(土)予選結果
■開催地:フィリップアイランド/オーストラリア(4.445km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:15度 ■路面温度:25度
REPORT
Movistar Yamahaのふたりはフロントローとサードロー
Movistar Yamaha MotoGPのM・ビニャーレスは、2日目も好調をキープして予選で2番手獲得。チームメイトのV・ロッシはQ2でアタック中に雨に降られて記録が伸びず、7番手となった。
ビニャーレスとロッシは、フリープラクティス第4セッションでそれぞれ2番手と3番手を獲得する好調ぶり。ところがQ2の開始直前に雨粒が落ち始め、コース・コンディションがそれまでとは違ってしまった。そのなかでビニャーレスは数台を見送ってクリアスペースを確保してからコースイン。2回目のアタックで1分29秒824を記録して暫定3番手に上がり、残り8分でピットに戻って来た。すぐさま2台目のマシンに飛び乗りコースに復帰すると、雨が激しくなる前に1分29秒509に更新して4番手から2番手へ浮上。コンディションが悪化するなかでさらに3回のトライを行い、その最終ラップの第1セクションでは自己ベストを更新。しかし全体では伸ばせず、そのまま2番手で終了した。トップとの差は0.310秒。
一方のロッシはフリープラクティスまでは好調だったが、予選セッションでは全力を出し切ることができなかった。序盤はタイヤを暖めるために慎重な走り。ほとんどのライダーがアタックを開始したあと、3回目のトライで1分30秒270を記録して6番手につけた。このあとピットに戻ってタイヤを交換し、残り5分強でコースに復帰してプッシュしていったが、雨が強まりポジションアップのチャンスを失った。この結果、トップから1.071秒差の7番手。
ザルコがフロントロー獲得! シャーリンも自己ベスト
Monster Yamaha Tech3 TeamのJ・ザルコとH・シャーリンがフィリップアイランドの予選で絶好調。難しいコンディションのなかで3番手を獲得したザルコは、明日(28日)の現地時間16:00、第17戦オーストラリアGPをフロントローからスタート。一方のシャーリンはフリープラクティス第3セッションで転倒があったが、初めてQ2に進出して10番手を獲得。グリッド4列目の先頭の位置から、さらにポジションアップを目指す。
RACE RESULT
COMMENT
Movistar Yamaha MotoGP
M・ビニャーレス選手談(予選2番手/1分29秒509)
「予選セッションは順調でした。本当はもう少し伸ばせるかと思っていましたが、第4セクションに差し掛かったところで雨に降られて思い通りにはいきませんでした。マシンの状態にはとても満足しており、チームが頑張ってくれたおかげで2番手を獲得することができたのです。セッティングについては何も変更せずに、ひたすら周回数を重ねてマシンに慣れていきました。日本GPのあと調子が上がっていて、高速コーナーで安定した走りができるようになったのでハッピーです。しかしながら、決勝についてはまったく予測がつきません。前に出て差を広げたいと思いますが、とにかくベストを尽くすのみです。ポテンシャルは十分なので、タイヤの状態を見ながら少しはリスクをおかして1分29秒台をキープしたいと思います」
V・ロッシ選手談(予選7番手/1分30秒593)
「難しいコンディション。スリックタイヤを履いているのに雨が降ってきてしまったので、ちょっと勇気を出していかなければなりませんでした。このコースを高速で走っているときには、路面にどのくらい水が出ているのか判断しにくいのです。普通のコンディションだったら3番手か4番手に上がれていたと思いますが、3列目ということになってしまったので、また激しいプッシュが必須になります。今日はマシンのフィーリングもペースも向上させることができました。でもタイヤ・チョイスに関しては明日を待たなければなりません。明るい太陽を期待します」
M・メレガリ、チーム・ディレクター談
「フィリップアイランドの2日目、マーベリックが素晴らしい走りを見せてくれました。すべてのセッションでハイペースを維持し、Q2では、雨で難しいコンディションになったにもかかわらず見事なタイムを記録しました。セッション終盤でさらにコンディションが悪化したため、ちょうど2回目の走行を始めようとしていたバレンティーノにとってはアンラッキーな展開となりました。フリープラクティス第4セッションでのペースを見れば、彼もまたフロントロウの候補のひとりだったのですから。それでも、何よりも重要なのはふたりがマシンの状態に満足していることです。あとは正しいタイヤ・チョイスを行うだけ。そして、悪天候に影響を受けるようなことがないよう祈ります」
Monster Yamaha Tech3
J・ザルコ選手談(予選3番手/1分29秒705)
「フロントローを獲得することができてうれしいです。予選中は雨粒が落ちるなど難しいコンディションになりました。路面は乾いているとわかっていても恐怖心はあるものですし、とくに最終ラップは十分なプッシュもできなかったのですが、そのなかでこうして好タイムを記録することができたのは良かったと思います。予選3番手は決勝で有利になります。それにトップグループで戦うためのポテンシャルを証明できたと思います。決勝ペースも悪くないので、上位を目指して頑張ります。日曜日の午後は好天に恵まれれば、より自信を高めて臨むことができるでしょう。表彰台の可能性も十分にあると確信しています」
H・シャーリン選手談(予選10番手/1分30秒593)
「私にとって最高の一日になりました! とてもうれしいですが、同時に予選とフリープラクティス第4セッションでも高いモチベーションと忍耐力を持って走れるかどうか不安もありました。指、肩、肘の痛みに耐えなければならなかったのです。転倒のあとはいつも、非常に慎重にゆっくりとコースに戻るようにしているので、第4セッションの結果には自分でもとても驚きました。おそらく、成長したい気持ちが強かったせいだと思いますが、それが実際に実を結んだのです。今も指が痛くて曲げられない状態なので、今日はゆっくり休んで少しでも早く治し、明日の長いレースに備えたいです。それでも気分は上々。チームのみんなに感謝しています。午前中のセッションで大きく出遅れてしまったにもかかわらず、彼らが私のモチベーションを維持してくれて、多くを学ばせてくれました」