MotoGP
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。
Rd.03 4月23日 アメリカズ
RACE DATA
■大会名称:MotoGP第3戦アメリカズGP
■開催日:2017年4月21日(金)初日フリー走行総合結果
■開催地:オースティン/テキサス州(5.513km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:29度 ■路面温度:42度
REPORT
M・ビニャーレスとV・ロッシは、初日の総合順位でそれぞれ3番手と4番手を獲得
Movistar Yamaha MotoGPはアメリカズGPのウイーク初日に好調ぶりをアピール。M・ビニャーレスはフリープラクティス第1セッションでトップタイムを記録し、午後からの第2セッションで3番手となった。チームメイトのV・ロッシはCircuit Of The Americas(COTA)のフィーリングをつかむことに時間を費やしたが、最終的にビニャーレスに続く総合4番手を獲得した。
いつものようにセッション序盤からペースを上げたビニャーレスは、2分06秒515を記録していきなりトップに浮上。45分間のセッションのなかでさらに1.5秒以上も短縮し、ただひとり2分05秒台の壁を破る2分04秒923を記録。2番手以下を0.577秒引き離してトップを獲得した。
午後からの第2セッションも、ほぼ同様の展開。決勝用セッティングで早々に2分04秒451へ更新してトップに立つと、そのままセッション終盤までポジションをキープ。しかしライバルたちのタイムアタックが始まると3番手で初日を終了した。トップとの差は0.390秒。
一方、ここオースティンでシーズン初優勝を狙うロッシは、ウイーク初日から順位を上げる意気込み。第1セッション序盤はCOTAのフィーリングをつかむのに時間を要したものの、少しずつ前進して2分06秒292を記録すると、ビニャーレスに1.369秒差の8番手につけた。
午後になって気温が上がると、ロッシの走りもさらにヒートアップ。フリープラクティス第2セッションでは、もう一歩前進を目指し、その終盤で鮮やかなマジックを披露した。ラップタイムを1.486秒短縮して2分04秒806を記録すると一気に4番手へ浮上。トップとの差を0.745秒まで詰めて、総合4番手で初日を終了した。
アメリカズGP初日、ザルコが2番手獲得の絶好調。フォルガーも8番手と健闘
Monster Yamaha Tech3 Teamのふたりのルーキーが、Circuit Of The Americasで見事なパフォーマンス。J・ザルコは果敢に攻め、フリープラクティス第1セッションで4番手を獲得。続く第2セッションでは、さらにふたつポジションを上げてヤマハ勢トップの2番手を獲得した。
またチームメイトのJ・フォルガーも上位を目指して力強い走り。午後からのフリープラクティス第2セッションで記録したタイムにより、ヤマハ・ファクトリーのV・ロッシに0.227秒差まで近づく総合8番手につけた。
ふたりは明日、自信を持って公式予選に臨む。フリープラクティス第3セッションは現地時間9:55にスタート予定。
PRACTICE RESULT
COMMENT
Movistar Yamaha MotoGP
M・ビニャーレス選手談(初日フリー走行総合3番手/2分04秒451)
「とてもうれしいです! 今は決勝に向けて全力でがんばっていて、チームの全員が良い仕事ができていますし、十分に自信を持っています。僕自身もとても順調で、懸命にマシンに取り組んで高いレベルにあると思います。電子制御システムについて、まだ課題が残っているものの、現時点で僕のフィーリングがとても良いということがとても重要です。ライバルとの差よりも自分自身に集中し、常に良い仕事を心がけ、一歩一歩前進を目指しています。あとは決勝に向けてしっかり準備を整えていきます。最後の10ラップを充実させることが目標ですね」
V・ロッシ選手談(初日フリー走行総合4番手/2分04秒806)
「このコースではウイングレットが効果を発揮してくれます。低速からの加速がとても多く、同時に切り返しの箇所もたくさんあるので、ノーマルのカウリングを使用することにしました。前回、前々回と比べれば、間違いなく順調なスタートです。アルゼンチンGPのセッティングから大きな変更を行わず、まったく特徴の異なるこのコースでも使えるかどうかを見極めようという計画でしたが、それがうまくいったことはとても大切なことです。午前中の第1セッションからトップ10に入り、トップからもそれほど大きく離されませんでした。もう少し調整は必要ですが、ベース・セッティングについてはかなりしっかり把握できています。午後のセッションではソフト・コンパウンドを履いて好タイムを記録し、4番手まで上がることができました。ペースはまだ不十分ですし、とくにブレーキングではまだ課題が多いのですが、カタール、アルゼンチンに比べればずっといいスタートですね」
M・メレガリ、チーム・ディレクター談
「非常にポジティブなスタートが切れました。実際、ここCOTAにおいては、これまでで最高のスタートです。しかもマーベリックは、このベストタイムを決勝用セッティングのマシンで出しています。バレンティーノにとってもシーズン開幕以来、最高の金曜日になりました。今日はタイヤ・スペックをいろいろ試し、ラップタイムでも、耐久性でも十分なフィードバックを得ることができました。明日もこの作業を続けて、決勝でのベスト・チョイスを決定する予定です。ふたりともすでにマシン・セッティングにかなり満足していますが、まだ伸びしろは多く、明日もたくさんの仕事に励みます」
Monster Yamaha Tech3 Team
J・ザルコ選手談(初日フリー走行総合2番手/2分04秒347)
「非常に好調にウイークをスタートすることができました。明日はもっと強くプッシュしていきます! 今日はミディアム・タイヤを履いて多くのラップを走行し、スピードを上げるためにかなりそれを消耗。そのあと、フリープラクティス第2セッションの終盤でソフト・コンパウンドに履き替えると、このコースにぴったり合っていて僕のフィーリングもとても良かったんです。それでこの好タイムに繋がりました。最初にある程度の距離を走行するという僕らの作戦が良かったんだと思います。そのあとラップタイムを短縮していこうというときに、とても順調にペースを上げることができたので、完璧な展開と言っていいのではないでしょうか。このコースは次々に方向が変わり、ハードブレーキングのポイントがたくさんあるので体力を消耗してしまうんです。それに去年よりも路面がバンピーになっているようです。それでも、まだまだ学習段階の僕としては、今日のところはすべてが順調に運んだと思います。明日もこの調子をキープして決勝に向けて作業を続け、予選では好タイムを目指しますよ」
J・フォルガー選手談(初日フリー走行総合8番手/2分05秒033)
「手ごたえは十分。決勝ではきっといい走りができると確信できました。Circuit Of The Americasはコーナーが非常に多いテクニカルコースなので、これに適応し、MotoGPマシンでスムースに走れるようになるまでには少し時間が必要でした。でも第2セッション終盤でソフト・コンパウンドのタイヤを履いたら、ラップタイムがとても良かったんです。初日でトップ10に入れたことは大きな進歩。いくつかのコーナーでは小さなミスをしたりしてペースが落ちてしまうこともあったので、間違っているところがあれば軌道修正をすべく、これからしっかりデータ分析を行います。明日のフリープラクティス第3セッションでは、まず決勝用セッティングの向上を目指し、そのあともう一度、ペースアップを狙ってQP2へ進出したいですね。今はマシンに乗るのがうれしくてしかたがないんです! この好調をキープできると確信していますよ」