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MotoGP

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。

Rd.04 5月7日 スペイン

RACE DATA

■大会名称:MotoGP第4戦スペインGP
■開催日:2017年5月7日(日)決勝結果
■開催地:スペイン/ヘレス(4.423 km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:28度 ■路面温度:41度
■PP:D・ペドロサ(1分38秒249/ホンダ)
■FL:D・ペドロサ(1分40秒243/ホンダ)

REPORT

ザルコがヤマハ勢トップ、自己最高となる4位を獲得
ビニャーレスは6位、フォルガーが8位、ロッシは10位

好天に恵まれたヘレスサーキットでの決勝、Movistar Yamaha MotoGPのM・ビニャーレスとV・ロッシのふたりは、グリップ不足に悩まされ、それぞれ6位と10位でレースを終えた。

ビニャーレスは4番グリッドからスタート後、第1コーナーの競り合いでひとつポジションを下げて5番手となる。素早く挽回を図りたいところだが、序盤の数ラップはタイヤを暖める必要があり、この間にまずJ・ザルコに先行を許すなど、5ラップ目が終了するころには9番手まで後退してしまう。さらにJ・ロレンソ(ドゥカティ)に抜かれたあと、A・イアンノーネ(スズキ)と激しく競り合ったが、そのなかでともにミスがありロッシとA・ドビツィオーゾ(ドゥカティ)にも先行を許す。しかしビニャーレスは、あきらめずここから再び挽回を開始した。
まずイアンノーネをパスすると、4番手のC・クラッチロー(ホンダ)が転倒したため順位を上げる。続いて13ラップ目にはロッシとドビツィオーゾを一気にパスして5番手まで挽回。しかし後続を完全に振り切ることはできず、ドビツィオーゾに再び追いつかれ、17ラップ目には小さなミスもあり6番手へ後退したが、その後は作戦を切り替えて冷静に走り切り、貴重な10ポイントを手にした。非常に苦しい展開により、トップからは24.566秒離された。

一方のロッシはグリッド7番手から好スタートを切って6番手で第1コーナーへ。序盤にザルコと競り合い、次にロレンソ、ビニャーレスとバトルする間、徐々に後退したものの、苦しい展開のなかで挽回の糸口を見つけ、次の5ラップで4つポジションを上げて5番手へ浮上した。
しかし10ラップ目、マシンが小さく振られる間にひとつ後退したが、これがグリップトラブルの最初のサインとなった。この後はペースをキープすることができなくなり、追い上げてきたD・ペトルッチ(ドゥカティ)、A・エスパルガロ(アプリリア)、J・フォルガーに先行を許し、トップと38.682秒差の10位でチェッカーを受けた。

この結果、シリーズポイントではビニャーレスが合計60ポイントとなりランキング2位。ロッシは合計62ポイントでランキングトップを守った。またコンストラクターズランキングではヤマハが4ポイントのマージンをもってトップをキープ。Movistar Yamaha MotoGPも2位に12ポイント差をつけてチームランキングのトップに立っている。

Monster Yamaha Tech 3のJ・ザルコが、ヤマハ勢トップ、サテライト勢トップ、そして最速ルーキーとして4位を獲得した。グリッド6位から果敢な攻めを見せたザルコは、4ラップ目終了時点で2番手まで浮上。その後も激しいバトルのなかでコンスタントに走り切り、4位でチェッカーを受けた。チームメイトのJ・フォルガーは、今季3度目のトップ10入り。レース序盤で一旦は14番手まで後退したが、少しずつ挽回し、残り7ラップではロッシをとらえて8位を獲得した。

次回は2週間後、フランスはル・マンで行われる。

RACE RESULT

LAP CHART

RIDERS RANKING

CONSTRUCTORS RANKING

COMMENT

Movistar Yamaha MotoGP
M・ビニャーレス選手談(6位)

「とても奇妙な1日になりました。ウォームアップでは、すべてのコーナーでとても正確なブレーキングができ、良いフィーリングだったのに、午後のレースでは同じフィーリングを得ることができなかったのです。ほとんどすべてのコーナーでクラッシュしてしまうような感じがあり、チームにとってはとても難しい1日となってしまいました。これでチャンピオンシップにおいて貴重なポイントを失ってしまいましたが、次のレースのためにも何が起こったのかをしっかり突き止め、改善しなければなりません」

V・ロッシ選手談(10位)

「難しいウイーク、そしてとても難しいレースになりました。マシンもタイヤも、まったく良い感触が得られないまま終わってしまったのです。とくにスピンと加速については、改善を目指して皆で全力を尽くして取り組んできたにもかかわらず、問題はほとんど解決できていませんでした。終盤は大幅にペースを落としましたが、それでもマシンの振動が続いていました。このような状態でも何とか最後まで走り切れたのは良かったですが、とにかくチームにとって非常に苦しいウイークでした。本来、このコースではもっと上位を走ることができるはずでしたが、一体、何が起きたのか、しっかり調査する必要があるでしょう。明日のテストのなかで、いろいろ分析しながら検証していきます」

M・メレガリ、チーム・ディレクター談

「ヨーロッパラウンドの第1戦は非常に残念な結果になりました。ウォームアップが終了した時点では、このような展開はとても想像できませんでした。マーベリックはウォームアップと同様に決勝をスタートしましたが、その後すぐにフロントに問題を抱えることになりました。バレンティーノもまったく同じ問題に悩まされました。もしかしたらフロントタイヤは最も硬いコンパウンドのほうが良かったのかもしれません。ウォームアップと決勝との違いはこれだけだからです。ちょうど明日はここでテストがあるので、今日のデータを分析して、今日の苦戦の原因を見つけ出し、そこからしっかり学ばなければなりません」

Monster Yamaha Tech 3
J・ザルコ選手談(4位)

「今日のパフォーマンスには大満足です。ヘレスはとても複雑なコースで、予選では全員が非常に接近していましたが、決勝も同じように激しい展開になりました。僕は序盤から絶好調で、気持ちよく乗れていたし自信もありました。トップライダーを含めて何人かを順調に抜いていき、気づいたら2番手まで上がっていて、しかも依然としてフィーリングは最高の状態でした。ところがそのあと2度、危うく転倒という場面があって、その間にマルクに抜かれたのです。その頃から、限界ぎりぎりにいるとわかり、それ以上プッシュすることができなくなって、前のふたりから離されてしまいました。それでもしばらくの間は3番手をキープしていたのですが、結局、ホルヘに抜かれて4位。最後まで彼を抑えきれると思っていましたが、残りの8ラップは僕よりも彼のほうがずっと安定していました。表彰台獲得、あるいはそこにできるだけ近づくことを目標にしていたので、今日はそれを達成できたと思っています。このあとはしっかり休んで、2週間後のホームレースに向けて準備を整えます。良い状態でル・マンを迎えられるのはとてもうれしいこと。ここまで非常に順調ですが、苦しい時期がこれからやって来るのだとも考えています。プレッシャーをコントロールするための最良の方法は、すべての瞬間をエンジョイし、今を大切に生き、仕事に感謝することです」

J・フォルガー選手談(8位)

「チャンピオンシップに重要なポイントも獲得でき、今日の結果には満足しています。反省点は序盤の戦い方。とくにオープニングラップでたくさんミスをしてしまったので、ここは改善していかなければならないところです。でもレースのなかでは、タイヤが消耗したあともマーベリックやヨハンと同等のペースをキープし、少しずつ差を詰めることもできました。今シーズンはずっとこのような展開が続いてきたわけだけれど、これからはもっと頑張って、レースの状況を分析しながら、序盤でポジションを失わないようにする方法を見つけていかなければなりません。今日は今季4度目のポイント獲得になりました。もちろんうれしいですが、次回のル・マンはチームのホームコースだからさらに一歩前進しなければなりません」

H・ポンシャラル、チームマネジャー談

「チームにとって非常にエキサイティングなレースでした。きっといいレースができると期待はしていましたが、気温が非常に高くなって難しいコンディションとなったなかで、タイヤが重要な役割を担うことになりました。スタートではヨハンが飛び出して2番手まで浮上し、これまでのレースと同様、信じられないほどすばらしい走りを見せてくれました。でもその時点では、ファクトリー勢よりも柔らかめのフロントタイヤを使用していたので、その恩恵だろうと考えていたのです。レース後半になれば状況は変わると思っていましたが、なんと彼はペースを落とすことなく、タイヤも最後まで安定していました。最後にホルヘをとらえることは可能だったと思いますが、後ろのドビツィオーゾとの距離が大きくなっていったので、彼は賢明にも、安全に走り切ってポイントを持ち帰る決断をしました。今日は彼がヤマハ最速。貴重なポイントがヤマハのコンストラクターズランキングに加えられることを誇りに思います。マルケス、ペドロサ、ロレンソに少しも臆せずついて行った姿は、とてもルーキーには見えませんでした。タイミングの良いことに、次はホームレースとなるル・マンなので、大勢のファンの応援を期待できそうです。一方のジョナスも同様にいい走りを見せてくれました。序盤の数ラップは慎重でしたが、そのあとはペースを上げ、ヨハンとほぼ同等のラップタイムで攻めていました。そして最終的には前方の集団に追いつき、そのなかにいたバレンティーノもパスして、さらに差を広げて8位でチェッカーを受けたのです。ふたりは常に学んでおり、チームとしてはライダーにとても満足しています。明日はここでテストがあるので、ふたりがさらに学び、GPマシンをより理解してセッティング能力を向上させてくれることを期待しています。チームスタッフの努力に、ヤマハの多大なサポートに、そして頑張ったライダーに感謝します」

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