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ロードレース世界選手権 MotoGP(モトGP)

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。

Rd.17 10月29日 マレーシア

RACE DATA

■大会名称:MotoGP第17戦マレーシアGP
■開催日:2017年10月29日(日)決勝結果
■開催地:セパン/マレーシア(5.548km)
■コースコンディション:ドライ
■周回数:20周(110.86 km)
■気温:25度 ■路面温度:33度
■PP:D・ペドロサ(1分59秒212/ホンダ)
■FL:A・ドビツィオーゾ(2分13秒084/ドゥカティ)

REPORT

ウエット・コンディションのなかで果敢な攻めを見せた
V・ロッシとM・ビニャーレスが7位と9位でチェッカー

Movistar Yamaha MotoGPのV・ロッシとM・ビニャーレスがグリッドにマシンを並べると、セパン・インターナショナル・サーキットの上空には雨雲が広がった。ウォームアップ・セッションがドライ・コンディションで行われていたため、いきなりの天候変化によってタイヤ・チョイスがいつも以上に重要な要素となった。ふたりはそのなかでも、滑りやすい路面に足を取られないよう注意しながら最後までハードにプッシュ。それぞれ7位と9位でチェッカーを受け、貴重なポイントを持ち帰った。

ロッシは予選4番手の位置から順調に飛び出したものの、難しいコンディションのなかで第1コーナー進入では慎重なブレーキング。そのためここで大きくポジションを落とし、11番手からの追い上げを強いられることとなった。それでも豊富な経験を生かして挽回を図り、着実にペースアップ。転倒もあって順位を上げていった。

6ラップ目で8番手につけたロッシは、ひとつでも上を目指そうと7番手との差を詰めにかかるも、3ラップ後には後方から追い上げたD・ペトルッチ(ドゥカティ)に抜かれてしまう。しかしそれであきらめず、ペトルッチとともに7番手のP・エスパルガロ(KTM)に挑んでゆく。路面が乾き始めてタイヤの消耗が激しくなると、これがライバルたちに不利にはたらき、残り8ラップでエスパルガロをパスして8番手。ロッシはここから自己ベストを何度も更新して、さら上位を狙ってゆき、1ラップ後にはSレッディング(ドゥカティ)をパスして7番手へと浮上し、そのままゴール。

ビニャーレスはグリッド5番手から好スタート。しかしウォームアップからのコンディションの変化を考慮し、リスクを避けて慎重に1ラップ目を終えた。しかもそのあとの3ラップでタイヤが暖まるのを待つ間に16番手まで後退して苦しい展開となったが、リズムを取り戻すや少しずつペースを上げていった。

ウエット・コンディションに足を取られて数台が早々に戦列を離れるなかで、ビニャーレスはひたすら身体を伏せて全力の走りをキープ。レース中盤までに13番手へ上がると、ラップタイムを 2分15秒台へと短縮してさらに上を目指してゆく。そして残り2ラップまでに9番手へ浮上しチェッカーを受けた。

9ポイントを獲得したロッシはトータル197ポイントでランキング4位をキープ。ビニャーレスは29ポイント上回る226ポイントでランキング3位につけている。ヤマハはコンストラクターズ・ランキング3位に後退。またMovistar Yamaha MotoGPチームは、トップに44ポイント差のランキング2位をキープしている。

3週連続で行われたアジア・オセアニアラウンドが終了し、1週間のインターバルのあと、チームは最終戦の舞台となるバレンシア・サーキットへと向かう。

ザルコが3位獲得! ファン・デル・マークもデビュー戦を完走

Monster Yamaha Tech3 TeamのJ・ザルコが3位を獲得し、グランプリのルーキー・シーズンに2度目の表彰台に上った。雨が降りしきるなかグリッド2番手から好スタートを切ったザルコは、8ラップ目までレースをリード。その後3番手に後退し、ヤマハ勢トップの3位でチェッカーを受けた。

一方、J・フォルガーの代役に抜擢されてグランプリ・デビューを果たしたM・ファン・デル・マークは、悪天候に苦しみながらも最後まで懸命にプッシュ。グリッド8列目からスタート後、すぐさまリズムをつかむと安定したペースでライディングを続け、何人かのMotoGPライダーを抑えて16位で完走を果たした。

RESULT

LAP CHART

RIDERS RANKING

CONSTRUCTORS RANKING

COMMENT

Movistar Yamaha MotoGP
V・ロッシ選手談(7位)

「ドライ・コンディションだったら、もっと良いレースができたはずですが、今日はこのような天気になりアンラッキーでした。フィリップアイランドで表彰台に立ち、非常にポジティブな気持ちでここにやって来ていただけに残念な気持ちでいっぱいです。コンディションのせいだけではなくて、マシンの状態もあまり良くありませんでした。たくさんの問題にぶつかり、全体の4分の3ほどは苦しい戦いが続きました。こうした現状をしっかり理解し、改善を目指していかなければなりません。次のバレンシアは非常に重要なレースであると同時に、とても難しいコースでもあります。上位争いを目指してチャレンジしていきます」

M・ビニャーレス選手談(9位)

「前回のフィリップアイランドではウエット・コンディションの走りが格段に進歩。実際、フリープラクティス第2セッションではフィーリングがとても良く、リズムも上々で、ラップタイムでも3番手を獲得することができました。ところが決勝ではフィーリングがまったく変わってしまったのです。コーナーでリアの感触がつかめず、マシンを傾けることができませんでした。そのためリズムも良くないし、なかなか自信をつかめないまま我慢のレースが続きました。このように悔しい結果になってしまいましたが、いつまでも今日のことを引きずらず、フィリップアイランドで感じた良い印象を大切にしたいと思っています。今回も、好調なセッションもありましたし、今朝のウォームアップでは良いセッティングが見つかり手ごたえを感じさせてくれました。次のバレンシアは大好きなコースなので、シーズン最終戦を良い形で締めくくれるようベストを尽くします」

M・メレガリ、チーム・ディレクター談

「天候がレースの行方を左右するだろうということは、スタート時点からわかっていました。金曜日のフリープラクティス第2セッションでもウエットを経験していて、そのときは、とくにマーベリックが非常に好調でした。ところが今日は、状況がすっかり変わってしまったのです。リアタイヤがなかなか暖まらなかったため、ふたりはレースの半分くらいまでペースを上げることができませんでした。そしてこれが、最終的なポジションに大きく影響してしまったのです。タイヤのフィーリングが良くなってくると、それにつれてラップタイムも上がってきましたが、そのときはもう遅すぎました。マシン・セッティングは金曜日とほとんど変わっていないので、今日のコース・コンディションがどのように違っていたのか、しっかり分析・検討しなければならないでしょう。でも必要以上に思い悩まず、1週間よく休養してから気持ちを切り替え、次のバレンシアに集中していきたいと思っています。コンストラクターズ・タイトルのチャンスを逃し、チーム・タイトルも難しい状況になっています。それでも最後まであきらめず、チーム全員で復活を目指します」

Monster Yamaha Tech3 Team
J・ザルコ選手談(3位)

「最高のレースができました。表彰台に上ることができてとても幸せです。金曜日の雨ではあまりペースが上がらず、逆にマルケスとドビツィオーゾがとても速かったので、今朝、起きて雨が降っているのを見たときには少し不安な気持ちもありました。決勝では安全性を考え、また、よりしっかりとフィーリングをつかむためにソフト・タイヤを選択。ラップタイムはそれほどでもなかったのですが、最初からトップに立ってアドバンテージを広げられたことが良かったと思います。これ以上はできないというくらいにプッシュしトップをキープできました。でもそのあと2台のドゥカティに抜かれ、彼らとバトルしようと思っていたのですが、急に加速が伸びなくなって、その分ブレーキングでがんばらなければなりませんでした。それはリスクが高く、2度ほど危ない場面がありました。路面がもう少し乾いてくれることを期待していたので、そうなったら彼らを追って行こうとチャンスを待っていましたが、結局、思い通りにはいきませんでした。最後の3ラップは3番手を単独走行。3位も十分に良い成績だと思ったので、あとは安全に、そしてエンジョイしながら走り切ることだけを考えてゴールを目指しました」

M・ファン・デル・マーク選手談(16位)

「マレーシア特有の天気に翻弄されましたが、今日の結果にはとても満足しています。金曜日のウエット・コンディションからマシン・セッティングを変更しており、タイヤもより柔らかめを選びました。スタートがとてもうまくいったので、そのまま順調にペースを上げて目の前のライダーたちについて行き、大勢とバトルも展開。マシンの状態は完璧ではありませんでしたが、YZR-M1で2度目のウエット・コンディションだということを考えれば十分に良いパフォーマンスができたと思います。グランプリでポイント獲得を目指し、マーベリックについて行ったことは本当に素晴らしい経験です。路面が少し乾いてきてからは彼のほうが好調のようでしたが、ペースではそれほど劣っていなかったと思います。マシンの向き換えにやや手間取ったことはあったのですが、目の前の大集団に照準を合わせ、マーベリックとともに追って行くつもりでした。でも同時にどうしても完走したかったので、結局はそちらのほうを選んだというわけです。このウイークは総合的に非常に楽しいものでしたし、初めてのYZR-M1はまさに最高でした」

H・ポンシャラル、チーム・マネジャー談

「厳しい3連戦を絶好の形で終えることができました。天候も路面コンディションも難しく苦労しましたが、最終的に表彰台を獲得することができました。ル・マン以来、ずっと夢見てきたことです。前回のオーストラリアでほんのわずかの差で表彰台を逃して非常に悲しい気持ちになりました。というのも、おそらくこれが今シーズン最後のチャンスだろうと思っていたからです。ところが今日は、私の考えが間違いだったことをヨハン自身が証明してくれました。彼はドライ・コンディションで速く、自信にあふれていましたが、金曜日のウエットではあまり調子が上がりませんでした。だから決勝で雨が降ってきた時には、もうチャンスはなくなったと思ったのです。ヨハンはリアにソフト・コンパウンドを選択。好スタートを切り、身体を伏せ、力強いリズムで最初の7ラップをリードしました。これには彼自身が驚いたと思いますが、それは私たちにとっても同様でした。でもそのあとドゥカティ勢を抑えるのは非常に難しく、彼らに抜かれたのは予定通りと言ってもいいでしょう。しかも続いてマルケスが近づいて来て、その速さと激しさを知っているだけに私は恐怖を感じていました。ところがヨハンはますますプッシュし、マルケスがついにあきらめたのです。彼があきらめるのは稀なことなので、私たちとしてはこの結果を誇りに感じていいのではないでしょうか。表彰台は素晴らしい成果。それに加えて3戦連続フロントロウとオーストラリアでの僅差の4位。フライアウェイの3連戦は、このように大成功に終わったのです。ヨハンは成長著しく、1年前とは比べものにならないくらいMotoGPライダーの風格を身につけたと思うのです。

一方、マイケル・ファン・デル・マークも素晴らしい仕事を成し遂げました。全員がマシンを熟知し、速さを増してきた第17戦で、いきなりMotoGPマシンに飛び乗るのは決して簡単なことではありません。先週のブロックと同様、カーボン・ブレーキやミシュラン・タイヤや電子制御システムに挑まなければならなかったのです。フリープラクティスで転倒したときには相当がっかりした様子でしたが、今日は気持ちを切り替えて強い決意を見せてくれました。好スタートを切り、ウエットで優勝経験のあるカル・クラッチローとバトルし、ヤマハ・ファクトリーにも近づいていきました。彼の努力に感謝し、いつかもう一度YZR-M1に乗るチャンスが巡って来るよう祈ります。今日の成果が、今後のますますの活躍を後押しすることを期待し、来週のWorldSBK最終戦では表彰台を目指してほしいと思っています。Monster Yamaha Tech3 Teamのみんなに感謝。これからともにヨーロッパへ戻り、束の間の休日を楽しんでからバレンシアに臨みたいと思います」

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