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ロードレース世界選手権 MotoGP(モトGP)

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。

Rd.01 3月26日 カタール

RACE DATA

■大会名称:MotoGP第1戦カタールGP
■開催日:2017年3月26日(日)決勝結果
■開催地:ロサイル/カタール(5.380km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:21度 ■路面温度:22度
■周回数:20周(107.6 km)
■PP:M・ビニャーレス(1分54秒316/ヤマハ)
■FL:J・ザルコ(1分55秒990/ヤマハ)

REPORT

ビニャーレスがシーズン開幕戦で優勝!
ロッシも3位表彰台獲得

Movistar Yamaha MotoGPのM・ビニャーレスが、2017シーズン開幕戦のカタールGPで優勝して見事なヤマハ・デビュー。チームメイトのV・ロッシも3位を獲得し、そろって表彰台に上った。

昨日は路面にたまった雨の影響ですべてのセッションがキャンセルされ、プラクティスやセッティングのための時間が大幅に短縮。さらに今日も、天候悪化のためスタートが2回も中断されたことから、ウォームアップ・ラップを2周行い路面の感触をつかんだあと、予定より45分遅れて決勝レースが始まった。

MotoGP初のポールポジションを獲得していたビニャーレスだが、そのアドバンテージを十分に生かすことはできなかった。素早く飛び出して2番手で第1コーナーに進入したものの、混乱のなかで5番手まで後退。そのあと少しずつペースを上げてゆきながらコンディションのフィーリングをつかみ始め、さらにはチームメイトの息づかいまで感じられるようになっていた。

そして6ラップ目、いよいよ勝負のときを実感したビニャーレス。トップを走行していたJ・ザルコが転倒したあと、前を行くA・イアンノーネ(スズキ)との差を詰め、背後に迫ってプレッシャーをかけると、11周目にイアンノーネがビニャーレスの目の前で転倒。これを巧みに避け、そのまま勢いに乗ってM・マルケス(ホンダ)をパスし、さらにトップのA・ドビツィオーゾ(ドゥカティ)を追って行った。

身体を伏せ、果敢な走りで1.2秒の差を一気に詰めると、14周目にはトップに浮上。ロングストレート・エンドではドビツィオーゾが抜き返すが、ビニャーレスはヤマハYZR-M1の特性である敏捷性をフルに引き出して対抗した。残り5ラップは、ふたりの激しい競り合いとなったが、最終ラップではビニャーレスが自己ベストの1分56秒157を記録してトップでチェッカー。ドビツィオーゾとの差は0.461秒だった。最高峰クラスにおいて、異なるメーカーのマシンで優勝したライダーとしては、M・ヘイルウッドに次いで2番目の若さ。

一方、チームメイトのロッシは予選10番手、グリッド4列目からのスタートを強いられたが、シグナル消灯とともに飛び出し、第1コーナーでの接触もものともせずに7番手へ浮上した。2ラップ目には全車中、最速ラップを記録してD・ペドロサ(ホンダ)を追跡。トップグループがリードを広げ始めたと見るや、4周目にはペドロサをパスしてビニャーレスの後ろにつけた。

その後、ザルコとイアンノーネが転倒したため、ふたつポジションアップ。難しいコンディションのなかで、ロッシは第1コーナー進入で大きくはらんだものの、すぐに修正してビニャーレスとともにマルケスをパス。これでふたりそろって表彰台圏内まで上がってきた。

ロッシはビニャーレスとドビツィオーゾのトップ争いを見ながらチャンスを窺う。そして残り4ラップでは自己ベストを1分56秒398へ更新して勝負をかけようとするが、タイヤの消耗が激しく、ふたりに襲いかかることができないまま3位でゴール。トップとの差は1.928秒だった。

ビニャーレスは25ポイントを獲得してランキングトップ。ロッシは16ポイントでランキング3位につけた。またチーム・ランキングでは合計41ポイントでトップ。コンストラクター・ランキングでもヤマハが25ポイントでリードしている。

第2戦は2週間後、アルゼンチンで開催される。

ザルコが観客を魅了するも転倒。
フォルガーは10位まで挽回してチェッカー

Monster Yamaha Tech3 Teamは、シーズン開幕戦のカタールGPで見ごたえあるショーを披露。難しいコンディションのもとで、MotoGPルーキーのJ・ザルコがレースをリードして注目を集めた。

全車がグリッドについたところで雨が降り出したため一旦、中断。スタートを遅らせ、20ラップに減算して決勝が行われた。ザルコは序盤からトップに立つと、果敢に攻め続けてそのまま6ラップにわたってポジションをキープ。しかし第2コーナーで転倒してリタイアとなった。

一方、チームメイトのJ・フォルガーは、オープニングラップで18番手まで後退したものの、懸命の挽回で10位へ浮上してチェッカーを受けた。

RESULT

LAP CHART

RIDERS RANKING

CONSTRUCTORS RANKING

COMMENT

M・ビニャーレス選手談(優勝)

「フィーリングは最高。それを結果に表すことができました! ウイークを通じて、とてもいい仕事ができましたし、テストも順調でした。そしてフリープラクティス第1セッションですでに、十分に好感触をつかんでいたんです。でも決勝は楽ではありませんでした。またしても雨が降り出し、どうすればいいかわからなくて少し混乱。序盤は路面が滑り易くて厳しい状態だったので、無理をせず、冷静にいきたいと考えていました。ペースはとても良かったので、終盤になってからプッシュを開始。前のほうでたくさんの転倒があったので、十分に待ってから攻めたのが良かったのだと思います。トップでゴールラインを通過したときの気分は、ことばでは表現しきれないほど。ヤマハで初めての優勝は、最初のMotoGPウインよりも重たいんです。なぜなら、僕にとってはプレッシャーがより一層、大きかったので。冬季テストでリードし、"やれる!"と思って、こうして実際に結果を残しました。チームの仕事もとても素晴らしかったので、彼らに助けられて、僕はプレッシャーに打ち勝つことができたんです。電子制御システムも順調で、タイヤも最終ラップまでしっかり働いてくれました。実際のところ、第3セクションが勝負所だったと思います。アンドレア(ドビツィオーゾ)はソフト・タイヤの恩恵を受けて常に加速で優っていたし、タイヤの消耗も激しくなかったので、とても手強かったんです。でも第3セクションは僕がウイーク中ずっと好調をキープしていて、最終ラップも最高の走りができました。それが、優勝するための最小限の差につながりました。本当に素晴らしい、本当にハッピーです。次のアルゼンチンでは完璧なスタートを目指したいですね。今日もスタート自体はうまくいきましたが、ちょっとだけラインを外したらザルコと接触。それでマシンを一旦、起こさなければならなくなり、マルケスとドビツィオーゾに抜かれてしまったんです。このような混乱のなかでも集中力をキープできてよかったです。これからもこの姿勢を維持していかなければなりません」

V・ロッシ選手談(3位)

「成功の秘密は僕のチーム、そしてヤマハです。僕らは全員が目標に向かって集中し、決してあきらめませんでした。まわりの人たちからのサポートと信頼を、僕はいつも感じています。自分たちのポテンシャルはよくわかっているし、マシンにもチームにも恵まれています。それでも今日は、5位に入れれば十分と言っていました。それどころか表彰台に上ることができたんです。このような形でシーズンをスタートすることができて本当にハッピー。表彰台はいつだってうれしいものだけれど、今回みたいに苦しい経験をしたあとはなおさらですね。気持ちの面でも、また技術的な面でも今日のことは貴重な体験。多くを学ぶことができました」

M・メレガリ、チーム・ディレクター談

「なんという展開! なんというシーズンのスタートでしょう! 今日は誰にとってもとても苦しい一日でした。スタートが2回も延期されて待たされたあげく、いよいよスタートとなったときにもコース・コンディションを十分に把握できていませんでした。そのなかでもマーベリックは素晴らしい仕事をし、その成熟ぶりを垣間見せてくれました。あせらず、絶好のタイミングでペースを上げてトップグループに接近。そして最後までドビツィオーゾと激しいバトルを展開して、多くのモータースポーツ・ファンの注目を集めました。ヤマハでの初レースで優勝し、非常に大きな成功をおさめたのです。1月にヤマハに加入して以来の、彼の努力に対するご褒美と言っていいでしょう。

バレンティーノもまた、見事でした。スタート直後の第1コーナーでは他車に接触されましたが、後方から懸命に挽回を図ってポジションを上げていきました。レース終盤に向かってタイヤを消耗し過ぎてしまったことは残念。それさえなければ優勝争いに加わることができたでしょう。冬季テストではかなり苦しんでいましたが、彼は決してあきらめず、チームとともに解決策を探し続けました。たゆまぬ努力が、こうして実を結んだのです。開幕戦でダブル表彰台を獲得し、次のレースを楽しみにしています」

Monster Yamaha Tech3 Team
J・ザルコ選手談(リタイヤ)

「結果はどうあれ、初めてのMotoGPでトップを走れてうれしかったです。昨日はセッションがすべてキャンセルされてしまったので、今日のウォームアップ・セッションがいつもより長かったのも良かったと思います。コース・コンディションは最高ではありませんでしたが、僕自身のフィーリングは良かったし、4番グリッドはトップにとても近くてわくわくしました。でもスタート直前になって2回、雨が降ってきてスケジュールが変更。ようやく始まったときに、僕はとても集中できていて、トップからも大きく離されていなかったから、このチャンスをなんとしてもつかみたいと思ったんです。スタートは得意なので、第1コーナーで何人か抜いてからコンスタントなリズムをつかめました。そしてそのあともプッシュし続けていましたが、6ラップを終えて、ちょっと落ち着こうとしたときに、どうやらレース・ラインを外れてしまったらしいんです。とても悔しいですが、僕らはいつでも限界ぎりぎりで走ってますし、今の僕は、このカテゴリーについて学んでいる段階なので、MotoGPルーキーとしてこのようなミスはレッスンの一部だと思っています。結果は残念ですが、自信にもつながりました。次のアルゼンチンがとても楽しみです」

J・フォルガー選手談(10位)

「初めてのMotoGPレースでトップ10に入ることができてうれしいです! でも、僕はこれからもっともっと、たくさんのことを学ばなければなりません。序盤は雨の影響でコンディションが良くなかったし、待たされたことで少しナーバスにもなっていました。でもレース終盤になると少しずつ良くなってきて、挽回できるようになりました。いずれにしても、僕は今回のことを良い経験にして、次のレースに生かしていかなければなりません。そして僕自身はもちろん、チームとの協力の面でも、より良い環境を作るように努力し、アルゼンチンではウイーク初日からもっと速く、そして予選でも好位置を獲得できるようベストを尽くしますよ。ペースはとても素晴らしいし、それ以外に改善すべきところもわかっているので、自信を持ってアルゼンチンに臨みたいですね。チャレンジを楽しみにしています」

H・ポンシャラル、チーム・マネジャー談

「誰もが待ち望んだシーズンのスタート。われわれはふたりの好成績獲得を確信しながら、自信を持って初戦に臨みました。ヨハン(ザルコ)はオープニングラップで、驚くほどの素早さでマルケスやドビツィオーゾをパス。さらにはファステストラップを記録し、唯一、1分56秒台を切る活躍も見せてくれました。そしてラップごとにコンマ5秒以上のリードを広げていったときには、我々は、GPルーキーの優勝という非現実的な妄想を抱いたほどです。6周でその夢は消えましたが、あのとき彼は、決して限界を超えてプッシュしていたわけではありませんでした。ほんのわずかにラインを外してフロントを滑らせたのです。それを考えると余計に悔しさがこみ上げてきますね。あのままポジションをキープできたかどうかはわかりませんが、間違いなく素晴らしかったですし、彼の自信にもつながりました。2017シーズンはこのようなサプライズがたくさん起こるでしょう。そして彼はきっと強くなってくれるにちがいありません。

ジョナス(フォルガー)は、冬季テストが非常に好調だっただけに、少し残念な気持ちです。ライダーたちはあのように長い時間、グリッド上で待たされれば何らかの影響があるでしょう。彼はスタートで出遅れ、そのあともリズムをつかむまでに時間がかかってしまいました。それでも終盤になって挽回し、最後は10位でゴール。これから多くを学ぶことによって、将来はもっとリラックスして走れるようになるでしょう。チームとしては、ふたりが、ともにルーキーであることを忘れてはなりません。彼らは冬季テストを通じて、そして今日のデビュー戦で、我々をわくわくさせるような素晴らしいものを見せてくれました。次のアルゼンチンで、ふたりが力強いパフォーマンスを発揮できるよう期待しています」

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