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Yamaha Motor Revs Your Heart

レース情報

ロードレース世界選手権 MotoGP(モトGP)

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。

Rd.07 6月30日 オランダ

RACE DATA

■大会名称:MotoGP第7戦ダッチTT
■開催日:2012年6月29日(金)初日総合結果
■開催地:オランダ/アッセン(4.542km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:22度 ■路面温度:29度
■PP:C・ストーナー(1分33秒713/ホンダ)

REPORT

難しいコンディションのなか、ロレンソがフロントロウを獲得

ヤマハ・ファクトリー・レーシングのJ・ロレンソは3位を獲得。第7戦アッセンTTの公式予選は、悪名高い‘ダッチ・ウェザー'に見舞われ、ライダーたちは断続的に降り続く雨に翻弄されて思うようにタイムを上げていくことができなかった。セッション終盤になると太陽が顔をのぞかせ、残り6分にタイムアタックが集中。ここでまずC・ストーナーがトップに立ち、ロレンソもそれに反応して最初の3つのセクションでトップタイムを記録していったが、最終シケインでミスし3位となった。一方、フリープラクティス初日でトップを獲得したB・スピースは、いくつかのセッティングを試しながらフロントロウのペースを維持していたが、タイムアタックのラップで遅いマシンに阻まれる形となり、6位に留まった。

モンスター・ヤマハ・テック3チームのC・クラッチローとA・ドビツィオーゾは、それぞれ5位と7位。ふたりは序盤、順調にペースを上げて8位と3位を走行。しかしセッション開始からわずか15分で、どしゃぶりに見舞われてピットインを余儀なくされた。その後、路面が急速に乾いたため10分後には再びコースに戻り、決勝に向けてマシンの準備に取り掛かったが、タイヤをソフト・コンパウンドのものに交換して、いよいよタイムアタックを始めようとしたところで2度目の雨。この時点でセッションは残り20分。ふたりは再度、ピットに呼び戻された。

残り時間わずか6分になったところで再び天気が好転。厚い灰色の雲が一気に取り除かれ、輝く太陽と青空に変わった。このなかでクラッチローとドビツィオーゾはスリックタイヤを履いて3ラップ走行。クラッチローは左足首の骨折に未だ痛みの残る状態で懸命に走りぬき、1分34秒486を記録して5位を獲得した。5位以内獲得は今季6度目。一方のドビツィオーゾは、セッティング変更によってフロントに信頼感が戻り、1分34秒698を記録。セッション序盤は3位につけていたが、終盤のタイムアタックで記録を更新することができず7位となった。決勝ペースには自信を持っており、今回もまた表彰台獲得を目指して戦う。

RESULT

順位 ライダー チーム マシン タイム
1 C・ストーナー Repsol Honda Team Honda 1'33.713
2 D・ペドロサ Repsol Honda Team Honda 1'33.828
3 J・ロレンソ Yamaha Factory Racing Yamaha 1'34.001
4 S・ブラドル LCR Honda MotoGP Honda 1'34.035
5 C・クラッチロー Monster Yamaha Tech 3 Yamaha 1'34.486
6 B・スピース Yamaha Factory Racing Yamaha 1'34.644
7 A・ドビツィオーゾ Monster Yamaha Tech 3 Yamaha 1'34.698
8 A・バウティスタ San Carlo Honda Gresini Honda 1'34.722
9 N・ヘイデン Ducati Team Ducati 1'34.751
10 V・ロッシ Ducati Team Ducati 1'35.057
11 H・バルベラ Pramac Racing Team Ducati 1'35.289
12 R・ド・ピュニエ Power Electronics Aspar ART 1'35.830
13 A・エスパルガロ Power Electronics Aspar ART 1'36.007
14 M・ピロ San Carlo Honda Gresini FTR 1'36.647
15 M・パッシーニ Speed Master ART 1'36.943
16 D・ペトルッチ Came IodaRacing Project Ioda 1'36.967
17 K・アブラハム Cardion AB Motoracing Ducati 1'37.110
18 Y・エルナンデス Avintia Blusens BQR-FTR 1'37.191
19 J・エリソン Paul Bird Motorsport ART 1'37.281
20 I・シルバ Avintia Blusens BQR-FTR 1'37.554
21 C・エドワーズ NGM Mobile Forward Racing Suter 1'38.305

COMMENT

J・ロレンソ選手談(予選3位/1分34秒001/20周)

「タイムアタックの最終ラップを全力で走っていたが、最終シケインのブレーキングでちょっとミスをしてコンマ数秒、遅れてしまった。それにしてもケイシーのラップタイムにはびっくり。とても速くて、非常に素晴らしい。2位のダニも彼にかなり接近したね。僕も決勝に向けて十分にいいポジションを獲得することができたし、決勝用セッティングでのペースは順調だし、マシンの力も信頼しているから、今はとてもハッピーだよ。予選は予選。決勝はまた別のものなんだ。決勝ではタイヤ・チョイスが非常に重要になる」

B・スピース選手談:(予選6位/1分34秒644/16周)

「悔しい経験をしたよ...。午前中のセッションで新しいセッティングを試したら、これがまったくうまくいかずタイムが上がらなかったので、午後の公式予選では昨日のセッティングから少しモディファイしたものを使ったら、これもまた駄目だったんだ。それで結局、昨日のセッティングに戻し、一ヵ所だけ小さな変更を加えて走ってみたら、それが僕のベスト・ラップになった。でももう時間が残っていなかったんだ...。タイムアタックのラップでCRTの1台が僕のラインをふさいでいた。もちろん、彼らだって自分の仕事に懸命に打ち込んでいる。それだけに難しいんだ...」

W・ズィーレンベルグ、ヤマハ・ファクトリー・レーシング・チームマネジャー談

「非常に‘ダッチな'予選だった、と敢えて言おう。頻繁に天気が変わりプラクティスは台無しだ。最後の10分間は激しいタイム争いになり、ホルヘは2ラップにわたって素晴らしい走りを見せて好タイムを記録した。最初の3つのセクションは非常に良かったが、最後にミスをしてしまった。これさえなければポールポジションを獲得していただろう。このような状況のなかでも依然としてフロントロウを獲得することができたのだから、我々としては十分に満足。決勝用セッティングでは非常にリズムがいいので、明日は自信を持って臨む」

M・メレガリ、ヤマハ・ファクトリー・レーシング・チームディレクター談

「雨に邪魔されてしまった。ベンは第9コーナーまでベスト・ラップのペースで走っていたが、遅いライダーにつかまってしまって、それ以上タイムを上げることができなかった。このことを考えると、本来ならもっと上のポジションを獲得することができたはずだが、2列目も決して悪くはない。このところ決勝ではいつも好スタートを決めているので、明日もその再現を期待したい。ペースは十分だし、マシン・セッティングもとてもいい状態だし、タイヤについても何も不安はない。ホルヘのほうもソフト、ハード両方のタイヤでハイペースをキープしている。明日は優勝を目指していけるだろう」

C・クラッチロー選手談(予選5位/1分34秒486/17周)

「身体のコンディションを考えれば、またその痛みがどれほどかということを考えれば、5位の2列目獲得は喜ばしいことだろう。でもその一方で、不満も残っているんだ。本当なら33秒台を出してフロントロウに並ぶことができたはず。それなのに最終ラップでバルベラがラインをふさぐ格好になり、それでコンマ数秒遅れてしまったんだ。彼はいつものように、ラップタイムを上げるために誰かに引っ張ってもらおうとしていた。今日は不運にもそれが僕だったんだ。

でも全体的には、ここまでとても安定して5位以内をキープすることができた。目標は6位以内なので、決して悪くはないんだ。これから明日のためのタイヤを決めなければならないが、いくつかのコーナーでブレーキングに若干問題が残っている。怪我があるので明日は厳しい戦いになるだろうし、好調のホルヘについて行くのは簡単じゃないだろう。でも僕もここまで自分のベストの仕事をしてきた。6位以内獲得を目標に頑張るよ」

A・ドビツィオーゾ選手談(予選7位/1分34秒698/17周)

「3列目スタートはちょっと残念。だって本当のポテンシャルはもっと高いはずだからね...。でも天気がころころ変わる難しいコンディションだったから、そのなかで、ハード・タイヤで34秒7を記録できたことには満足していいのかもしれない。マシンのほうはセッティングがうまくいってフロントエンドのフィーリングが格段に向上。決勝用のペースはかなり良くなっていると思うので、表彰台を目指して戦っていけるだろう。

シルバーストーンでも3列目から表彰台争いを展開したので、明日もそれが現実的なゴールと言えると思うよ。タイムアタックの最後の数分間は、リアタイヤを新品に交換したばかりで、まだ限界までプッシュしていくだけの準備ができていなかった。第1コーナー進入でリアがロック。タイヤがしっかり暖まっているかどうか確信がなかったので、リスクをおかすのは止めようと思ったんだ。グリッド順位をもっと上げることは可能だっただろうが、ペースには満足している。モンスター・ヤマハ・テック3チームのみんなが、今回も懸命に仕事に取り組みマシンを磨き上げてくれたおかげ」

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