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Yamaha Motor Revs Your Heart

レース情報

ロードレース世界選手権 MotoGP(モトGP)

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。

Rd.11 8月14日 チェコ

RACE DATA

■大会名称:MotoGP第11戦チェコGP
■開催日:2011年8月13日(土)予選結果
■開催地:チェコ共和国/ブルノ(5.403km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:22度 ■路面温度:30度
■PP:D・ペドロサ(1分56秒591/ホンダ)

REPORT

ロレンソ、フロントロウ発進

ヤマハ・ファクトリー・レーシングのJ・ロレンソが公式予選で健闘。タイトル争いのライバル、C・ストーナーをおさえて2位を獲得した。ロレンソのYZR-M1はセッティング向上により安定感を増しており、この結果としてセッションのほとんどで上位をキープ。しかし最終的には0.113秒届かずポールポジションを逃した。

一方、チームメイトのB・スピースは、腕にしびれがありブレーキングとコーナリングに影響しているにもかかわらず4位獲得の大健闘。ラスト15分の段階ではトップに0.061秒差まで迫る2位に浮上したが、その後、後退してフロントロウ獲得はならなかった。明日の決勝に備え、今夜もサーキット内の診療所で治療を受けることになっている。公式予選はドライ・コンディションで行われたが、午前中は雨が降っていたためウエットでのセッティングを試すチャンスに恵まれた。ロレンソはそのなかでトップから0.005秒差の2位。スピースは公式予選に備えて体力を温存し、無理のない走りで10位。トップとの差は0.768秒だった。

モンスター・ヤマハ・テック3チームのC・エドワーズとC・クラッチローは、それぞれ8位と11位。エドワーズは様々なセッティングを試しながら確実に成果をあげ、1分57秒676のベストタイムを記録した。セッティング変更が功を奏してフロント、リアともにグリップ性が劇的に向上。セッションを通じて安定した走りをキープし、ノン・ファクトリー勢のトップに立った。2列目との差はわずかコンマ3秒。ブルノで初めての6位以内獲得に向けて自信を見せている。

一方のクラッチローもフロントエンドのセッティング変更によりコーナリング性能が向上しており、午前中のフリープラクティスでは7位を獲得。午後からの公式予選でもセッション序盤から速さをアピールし、一時3位まで上がる健闘を見せた。グリッド3列目獲得が期待されていたが、残り12分となった第10コーナーでわずかにミスをして転倒。すぐにピットに戻り、スペアマシンで再びチャレンジしたもののタイムを更新できず、1分57秒797で11位となった。フロントエンドのモディファイによって自信を持って走れるようになっており、決勝では7位以内を目指している。

RESULT

順位 ライダー チーム マシン タイム
1 D・ペドロサ Repsol Honda Team Honda 1'56.591
2 J・ロレンソ Yamaha Factory Racing Yamaha 1'56.704
3 C・スト―ナー Repsol Honda Team Honda 1'56.860
4 B・スピース Yamaha Factory Racing Yamaha 1'57.178
5 M・シモンチェリ San Carlo Honda Gresini Honda 1'57.351
6 V・ロッシ Ducati Team Ducati 1'57.367
7 A・ドビツィオーゾ Repsol Honda Team Honda 1'57.442
8 C・エドワーズ Monster Yamaha Tech 3 Yamaha 1'57.676
9 N・ヘイデン Ducati Team Ducati 1'57.721
10 青山博一 San Carlo Honda Gresini Honda 1'57.784
11 C・クラッチロー Monster Yamaha Tech 3 Yamaha 1'57.797
12 T・エリアス LCR Honda MotoGP Honda 1'58.245
13 H・バルベラ Mapfre Aspar Team MotoGP Ducati 1'58.273
14 A・バウティスタ Rizla Suzuki MotoGP Suzuki 1'58.274
15 R・ド・ピュニエ Pramac Racing Team Ducati 1'58.889
16 L・カピロッシ Pramac Racing Team Ducati 1'58.938
17 K・アブラハム Cardion AB Motoracing Ducati 1'58.946

COMMENT

J・ロレンソ選手談(予選2位/1分56秒704/25周)

「昨日は思うような走りができなかったんだけれど、いくつかセッティング変更を行った結果、ブレーキング性能が向上してマシンがより安定するようになった。それによってラップタイムも上がり、一気にダニに近づき、ケイシーを抑えることができたんだ。終盤のペースがとても良かったので満足しているよ。マシンをここまでにしてくれたチームのみんなに感謝している。明日は表彰台を目指し、うまくいけば優勝したい」

B・スピース選手談(予選4位/1分57秒178/23周)

「今日は正直、自分で思っていたよりもずっと良かったんだ。少なくともとてもいいスターティング・ポジションを獲得することができたからね。決勝に向けては100%の自信があるとは言えない状態だけれど、今日の走りで僕らのスピードをアピールし、トップ5を目指せるマシンであることを証明できたと思う。明日はベストを尽くす。何も約束はできないけれど、少なくとも僕のなかには可能性がかくされているよ。今夜しっかり休むことができれば、運を味方につけてきっといいレースができると思う。マシンは絶好調でスピードも十分に出ているのだから、あとは僕自身が頑張るだけ。診療所の先生たちにお礼を言わなければならない。彼らのおかげで何とかここまで走り続けることができたのだから」

W・ズィーレンベルグ、ヤマハ・ファクトリー・レーシング・チームマネジャー談

「非常に順調。ペドロサにも迫っており、2位に満足している。セッティング変更が良い結果をもたらしており、決勝でもきっと効果を発揮してくれるだろう。もちろんポールポジションを獲りたかったが、2位ならプレッシャーは少なくなる。ホルヘは1分56秒台でとても安定しており、昨日と比べれば大きな進歩。タイヤも何も問題がないので、明日が楽しみだ」

M・メレガリ、ヤマハ・ファクトリー・レーシング・チームディレクター談

「ベンの体調を考えれば、今日はとても良くやったと思う。グリッド2列目からのスタートなら大いに期待できるので、あとは彼の持久力にかかっている。診療所の先生たちと相談しながら、何とか走れるようにしてやりたいと考えているが、彼自身もしっかり休養できるようにしなければならない。マシン・セッティングやタイヤ・チョイスはうまくいっているので、あとは見守るだけだ。ホルヘのほうは、いつものように順調にプラクティスを進めてきた。ペースがとてもいいので、明日は優勝を目指して戦ってくれるだろう」

C・エドワーズ選手談(予選8位/1分57秒676/24周)

「今日のマシンのパフォーマンスにはとても満足しているよ。モンスター・ヤマハ・テック3のスタッフたちにお礼を言わなければならない。きのうは少しも気持ちよく乗ることができなくて、フロントもリアもフィーリングがまったくつかめないような状態だった。その感覚をスタッフに伝えたら、あとは彼らが解釈して、そしてマシンをここまで向上させてくれたんだ。今日も見事な仕事ぶりで、おかげでこのような素晴らしいマシンに乗れるようになった。昨日まではまるで、よく磨かれた大理石の上を走っているみたいな感覚だったけれど、今日はトラクションが格段に向上。実は去年の決勝と同じセッティングに戻しただけで、シャシーはまったく違うにもかかわらずとても気分良く乗れるようになった。タイムはなぜか去年よりコンマ4秒遅いんだけどね...。もしかしたら午前中の雨で路面のグリップが落ちているのかもしれない。午後のドライでは昨日よりずっと良くなったわけなんだけれど、状況が違うから確かな比較はできないんだ。いずれにしても、僕より前にいるライダーたちの顔ぶれとそのマシンを見れば、今日の結果に不満を言うことなどとてもできやしないよ」

C・クラッチロー選手談(予選11位/1分57秒797/21周)

「セッティングを大幅に変更して旋回性が向上したことには、とても満足しているよ。でもその一方で僕自身がミスをしてしまったことにガッカリなんだ。あのつまらないミスがなければ3列目に並ぶこともできたかもしれないのに...。フロントのセッティングではいくつか進歩が見られ、とくに最初のふたつのセクションでは前のベストラップを更新することができた。そして問題の第10コーナーにきて熱くなりすぎてしまったようだ。そのまま素直にグラベルへ出ていれば良かったのに、何とか回りきろうとしてブレーキを強くかけすぎてしまったんだ。でもモトGPレベルの戦いのなかでハードに攻めていると、このようなことは起こりうるのだと思う。ラップタイムはトップ6あたりがコンスタントに出ていたので、6位か7位を獲得できると思っていたんだけれど...。決勝用セッティングのペースはとても順調なので、明日はとにかくいい戦いをして、少しでもポイントを獲得したいと思っているよ」

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