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ロードレース世界選手権 MotoGP(モトGP)

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。

Rd.08 7月3日 イタリア

RACE DATA

■大会名称:MotoGP第8戦イタリアGP
■開催日:2011年7月3日(日)決勝
■開催地:イタリア/ムジェロ(5.245km)
■周回数23周(120.635 km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:29度 ■路面温度:54度
■PP:C・スト―ナー(1分48秒034/ホンダ)
■FL:J・ロレンソ(1分48秒402/ヤマハ)

REPORT

J・ロレンソ、今季2勝目

予選5番手からスタートしたヤマハ・ファクトリー・レーシングのJ・ロレンソが見事なパフォーマンス。第8戦のムジェロ・サーキットで激戦を制して優勝を成し遂げた。ヤマハにとっては2回連続の優勝。チームメイトのB・スピースが4位、モンスター・ヤマハ・テック3のC・コーリンエドワーズは9位、C・クラッチローはマシントラブルでリタイヤとなった。

23周で行われた決勝。グリッド5位の位置から好スタートを切ったJ・ロレンソは、C・ストーナー(ホンダ)に続く2番手で第1コーナーへ。序盤はストーナー、ロレンソ、A・ドビツィオーゾ、M・シモンチェリ(いずれもホンダ)、そしてスピースが先頭集団を形成。

その後、ストーナーがややリードを広げ、ロレンソはドビツィオーゾと2位争いを展開。8周目に一度ドビツィオーゾに交わされるが、12周目に再び2番手を取り戻すと、約2秒ほど前を行くトップのストーナーを猛追。何度も完璧なラップを重ねて、17周目には1分48秒402のファスティストラップを刻み、その勢いのまま18周目にトップに浮上。その後さらにリードを広げて、トップでチェッカーを受けた。

序盤を5番手走行していたスピースは、シモンチェリとの4位争い。プラクティス中とはわずかに異なるセッティングを使用したこともあり、同様のパフォーマンスを得ることはできなかった。シモンチェリと何度か順位を入れ替えながらチャンスを待ち、最終ラップで再び抜き返して4位を獲得した。

ロレンソはシリーズポイントを133に伸ばし、ランキングトップのストーナーとの差を19ポイントに縮めた。一方のスピースはランキング6位に浮上。4位のV・ロッシまであと13ポイント。

予選で今季自己最高の6位を獲得していたエドワーズは、序盤、V・ロッシやN・ヘイデン(いずれもドゥカティ)とともに6位争いを展開。その後も5台に膨れ上がった集団に食らいつき懸命にプッシュしていったが、路面温度が50度に達するなかでリアのソフトコンパウンド・タイヤが期待したようなグリップを発揮しなくなり、徐々に遅れることとなってしまった。

一方、チームメイトのC・クラッチローは、始めはエドワーズと同じ集団に加わっていたが、まもなくしてフロントエンドのフィーリングが適切に感じられなくなったため、6ラップ終了後にリタイアを決意した。先月のシルバーストーンの予選中に骨折した左鎖骨の状態を悪化させるリスクを避けてのことだった。今は、2週間後のドイツGP、ザクセンリンクでのトップ10返り咲きに気持ちを集中している。

RESULT

順位 ライダー チーム マシン タイム
1 J・ロレンソ Yamaha Factory Racing Yamaha 41'50.089
2 A・ドビツィオーゾ Repsol Honda Team Honda 0.997
3 C・スト―ナー Repsol Honda Team Honda 1.143
4 B・スピース Yamaha Factory Racing Yamaha 8.980
5 M・シモンチェリ San Carlo Honda Gresini Honda 9.076
6 V・ロッシ Ducati Team Ducati 26.450
7 H・バルベラ Mapfre Aspar Team MotoGP Ducati 28.745
8 D・ペドロサ Repsol Honda Team Honda 32.043
9 C・エドワーズ Monster Yamaha Tech 3 Yamaha 33.421
10 N・ヘイデン Ducati Team Ducati 34.724
11 青山博一 Repsol Honda Team Honda 37.359
12 K・アブラハム Cardion AB Motoracing Ducati 43.964
13 A・バウティスタ Rizla Suzuki MotoGP Suzuki 47.654
14 R・ド・ピュニエ Pramac Racing Team Ducati 48.840
15 T・エリアス LCR Honda MotoGP Honda 1'15.199

LAP CHART

RIDERS RANKING

順位 ライダー マシン ポイント
1 C・スト―ナー Honda 152
2 J・ロレンソ Yamaha 133
3 A・ドビツィオーゾ Honda 119
4 V・ロッシ Ducati 91
5 N・ヘイデン Ducati 77
6 B・スピース Yamaha 74
9 C・エドワーズ Yamaha 53
14 C・クラッチロー Yamaha 32

CONSTRUCTORS RANKING

順位 コンストラクター ポイント
1 Honda 185
2 Yamaha 164
3 Ducati 99
4 Suzuki 36

COMMENT

J・ロレンソ選手談(優勝)

「久しぶりに、とてもうれしい優勝。ヘレスでは雨のなかでの勝利だから“本物”とは言えないからね。今日はラクダのこぶの水もなくなるほどの大変な暑さに苦しめられたけれど、そのなかで全身全霊をかけてプッシュしていったよ! 下りのシケインが最高のパスポイントだと思ったから、アンドレアで試し、さらにケイシーにも同じことをしたんだ。今はマシンが非常に好調なので、このペースを維持していきたい。この優勝でさらにモチベーションが上がったし自信がついた。だって、これまでのキャリアのなかでも最も苦しいレースのひとつだったんだからね。125㏄クラスのときの、何度も順位が入れ替わる大変さをちょっと思い出したよ。ここでまた、とてもいい感じになっているので、またテレビで見たいね。ここまで決してあきらめなかったチームのみんなにも祝福を! 厳しい戦いになることはわかっていたけれど、やっと本来の力が戻ってきたんだと思う」

B・スピース選手談(4位)

「シモンチェリとのバトルがとても良かったよ。序盤で何度かミスをしてしまったのは悔しかったけれどね。ラップタイムを見れば、僕らが最高というわけでないことは明らかだけど、表彰台争いのトップにいたことは間違いない。3ラップ目と6ラップ目に重大なミスがあって、その間に上位から遅れてしまったことは残念だったと思っているよ。彼らについていくことはできないと分かったときに、マルコを先に行かせることにした。そして後ろから観察して、どこが彼より優れているかを分析しようと思ったんだ。そのまま最終ラップまで待って、最終コーナーで隙が見えたのですぐに飛び込んだ。そして4位を獲得することができたんだ。ヤマハとして、優勝と4位という結果は素晴らしいものだと思う。僕はもちろん表彰台に上りたかったけれど、そういうことは毎回できるものではないんだ。マルコと僕で、抜いたり抜かれたりして楽しいバトルができた。彼の走りもとてもクリーンだったから、今はとても満足しているよ!」

W・ズィーレンベルグ、ヤマハ・ファクトリー・レーシング・チームマネジャー談

「素晴らしいレースだった。みんなが満足している。ホルヘは最終ラップまでしっかり戦って、この好結果を持ち帰った。今日の走りは、ホルヘにしかできないもので、とくに終盤は本当に見事だった。ここまで懸命に頑張ってきた彼と、そのチームを誇りに思う。これで本来の調子を取り戻すことができて、今までになく充実している。このあとの11レースが非常に楽しみになった」

M・メレガリ、ヤマハ・ファクトリー・レーシング・チームディレクター談

「まず始めに、ホルヘのレースはとても素晴らしかった。レースをうまくコントロールし、しかも最も難しいポイントでストーナーをパスした。このことが彼の自信の大きさを示していると思う。またイタリアでの初勝利もうれしいこと。これでふたつの優勝が実現し、これまでの我々の仕事が正しく行われてきたことを証明することができた。今は、次のザクセンリンクに大いに期待している。ベンのほうは序盤で苦しんだが着実に追い上げていった。前の3人をとらえることもできたかもしれないが、その後シモンチェリとバトルになった。ベンは非常に冷静で、最終ラップまでチャンスを待ってパスに成功し、4位を獲得した。これで貴重なシリーズポイントを手にすることができた」

C・エドワーズ選手談(9位)

「非常に厳しいレースだった。リアタイヤの選択を間違えてしまったことがおもな原因となったわけだけれど、そもそもタイヤチョイスというのはとても難しいんだ。昨日まではどちらのオプションも好調で、なかでもソフトコンパウンドのほうにアドバンテージが感じられた。スタートで前に出るためにも、楽にラップタイムを上げられるソフトコンパウンドがいいと思ったんだ。でもそのあとも何度も考えが変わった。というのも金曜と土曜は午後に雨が降ったから、今日のこの暑さのなかでのタイヤの反応がわからなかったからなんだ。実際、路面温度がかなり高くなって、最初に考えていたようなグリップが得られなくなった。この状況は最初から最後まで変わらなかった。パフォーマンス自体が落ちたわけではないが、ただ期待したようなグリップが得られなかったんだ。そして最終的にこのようなことになってしまった。でもこの状況で10位以内に入ったのだから、いいほうだったと思っているよ。もっと頑張って、次のドイツでは好成績を目指したい」

C・クラッチロー選手談(DNF)

「スタート直後からフロントエンドのフィーリングが良くなくて、コーナーで何度もはらんでしまった。肩の怪我のことが心の奥にあって、とにかく転倒だけは避けたかったから、ピットに戻ることが最善の方法だと思ったんだ。それまでは6位争いをしていたのに、最後にはリタイアを決断した。でも僕自身はもう限界に達していたんだ。ここまで頑張ってくれたチームのみんなには本当に申し訳なく思っているよ。早く気持ちを切り替えて、次のドイツでは納得のいくレースがしたい」

H・ポンシャラル、モンスター・ヤマハ・テック3チームマネジャー談

「グリッドに並んだ全員にとって、厳しいレースだった。ウイークを通じて何度も天候が変化し、今日のような気温は金曜や土曜には経験しなかったので、タイヤチョイスではちょっとしたギャンブルも必要になった。わがチームはふたりともリアにソフトコンパウンド、フロントにハードを選択してスタートは悪くなかったので、このままいいレースができると思っていたらカルがピットに戻って来た。彼がレースを途中で止めたのはアッセンに続いて2回目なので、何らかの問題があることは間違いない。しかしタイヤはコーリンと同じなのだから、できれば最後まで走ってもらいたかった。そしてマシンとコースの経験を重ねてもらいたかったのだ。だから今日のことはもう忘れて、次のドイツで彼の本当のポテンシャルを見たいと思っている。コーリンのほうも、このコンディションのなかで理想的なセッティングというわけではなかったが、それでも9位でチェッカーを受けてポイントを獲得した。難しい状況のなかでも素晴らしい仕事をしてくれた。このことが重要なのだ。また、最後になったが、ヤマハとホルヘにおめでとうと伝えたい。ケイシーとの差を埋められるライダーは多くない。前回に続いてヤマハYZR-M1の強さを見ることができたので、次回は我々も彼らにもっと近づきたい」

辻 幸一、MS開発部 モトGPグループリーダー談

「今シーズンで最も暑く路面温度も60度になろうかという中、ライダー、マシン、タイヤにとって非常に厳しいコンディションのレースとなりましたが、ヤマハ・ファクトリー・レーシングのロレンソ選手が見事な優勝を飾ってくれました。金曜日、土曜日は午後になると雨が降るという不安定な天候に翻弄されながらも、一歩一歩着実にマシンのセッティングを積重ねることができた成果の表れであったと感じます。相棒のベン選手も前回のアッセンTTの優勝から良い雰囲気の中で、最後の最後に4位にポジションアップすることができました。性格の全く異なる2つのサーキットでヤマハライダーが優勝できたことは、マシンの戦闘力の高さを物語っております。次回は2週間後、ドイツのザクセンリングサーキットで開催されます。チャンピオンシップポイントを着実に詰められるようスタッフ一同頑張りますので、引続き皆様のご声援を宜しくお願いします」

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