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ロードレース世界選手権 MotoGP(モトGP)

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。

Rd.06 6月12日 イギリス

RACE DATA

■大会名称:MotoGP第6戦イギリスGP
■開催日:2011年6月12日(日)決勝
■開催地:イギリス/シルバーストーン(5.902km)
■周回数20周(118.04 km)
■観客数:72,544人
■コースコンディション:ウエット
■気温:11度 ■路面温度:10度
■PP:C・スト―ナー(2分02秒020/ホンダ)
■FL:N・ヘイデン(2分21秒432/ドゥカティ)

REPORT

エドワーズが3位表彰台! ロレンソとスピースは転倒リタイア

モンスター・ヤマハ・テック3チームのC・エドワーズが3位表彰台を獲得。ヤマハ・ファクトリー・レーシングのJ・ロレンソとB・スピースはともに転倒リタイアに終わった。

降り続く雨中のスタート。ロレンソはホールショットを奪うが、まもなく4番手に後退。2周目にC・ストーナー(ホンダ)がトップに浮上しリードを広げにかかる。ストーナーは7周目頃、既に3秒近いアドバンテージを築いていた。2番手争いはA・ドビツィオーゾ(ホンダ)、ロレンソ、M・シモンチェリ(ホンダ)の3人の接近戦が続く。さらに、その後方ではエドワーズとスピースが続いていた。8周目に入ったところでスピースが第1コーナー進入で転倒し、グラベル上を滑って壁に衝突。すぐにメディカル・センターに運ばれ、念のために背中と首のレントゲンを撮ったが、幸い問題は見つからなかった。

その直後に今度はロレンソがハイサイドで転倒、マシンの損傷が激しく再スタートはできなかった。ロレンソの転倒で3位になっていたシモンチェリだったが、10周目に転倒。これで、その後につけていたエドワーズが3位に浮上。これで上位はストーナー、ドビツィオーゾ、エドワーズの順となる。その後、後半10周は、上位陣のオーダーは変わらずチェッカーとなった。

エドワーズのパフォーマンスは見事だった。激しい雨で路面には大きな水たまりができる状態。エドワーズはこのコンディションを読み、5ラップ目までにスピースをパスして5位に浮上。その後も速く安定したペースをキープし、他のライダーが次々に戦列を離れるなか、最後まで集中力を保って走り切った。右鎖骨を骨折してからわずか9日、エドワーズはそのスキルと勇敢さを存分に発揮し、モトGP通算12回目の表彰台を獲得した。

チームメイトのC・クラッチローは、前日の予選セッション序盤で転倒して左鎖骨を骨折。決勝日はオックスフォードにあるジョン・ラドクリフ病院で過ごしていた。鎖骨は3ヵ所で折れていて手術が必要だが、このままオックスフォードに残るか、マンチェスターへ移動して以前、肩の治療を受けた専門医に診せるかの判断が出ていない。クラッチローはこれに加えて首も負傷しているが、これらの状況と回復の時期などについてはまもなく発表される予定。

RESULT

順位 ライダー チーム マシン タイム
1 C・スト―ナー Repsol Honda Team Honda 47'53.459
2 A・ドビツィオーゾ Repsol Honda Team Honda 15.159
3 C・エドワーズ Monster Yamaha Tech 3 Yamaha 21.480
4 N・ヘイデン Ducati Team Ducati 26.984
5 A・バウティスタ Rizla Suzuki MotoGP Suzuki 35.569
6 V・ロッシ Ducati Team Ducati 1'04.526
7 K・アブラハム Cardion AB Motoracing Ducati 1'32.650
8 T・エリアス LCR Honda MotoGP Honda 1'51.938
9 青山博一 San Carlo Honda Gresini Honda 1'52.350
10 L・カピロッシ Pramac Racing Team Ducati 2'03.312
11 H・バルベラ Mapfre Aspar Team MotoGP Ducati 1Lap
12 R・ド・ピュニエ Pramac Racing Team Ducati 1Lap

LAP CHART

RIDERS RANKING

順位 ライダー マシン ポイント
1 C・スト―ナー Honda 116
2 J・ロレンソ Yamaha 98
3 A・ドビツィオーゾ Honda 83
4 V・ロッシ Ducati 68
5 D・ペドロサ Honda 61
6 N・ヘイデン Ducati 60
8 C・エドワーズ Yamaha 37
9 B・スピース Yamaha 36
13 C・クラッチロー Yamaha 30

CONSTRUCTORS RANKING

順位 コンストラクター ポイント
1 Honda 145
2 Yamaha 114
3 Ducati 76
4 Suzuki 28

COMMENT

J・ロレンソ選手談(リタイア)

 「自分のミスでこんなことになってしまい、とても悔しい。僕のために頑張ってくれたチームのみんなに、応援に来てくれたファンクラブのみんなに申し訳ない気持ちでいっぱいだ。自信を持って走っていたつもりだったけれど、パスのタイミングをもう少し待つべきだったと後悔しているよ。何もなければケイシーと優勝争いができたと思う。だからシモンチェリに追い上げられることを心配したわけじゃなくて、ここでアンドレアをパスしておかなければケイシーに逃げられてしまうと思ったんだ...そうしたら転倒してしまった!前はケイシーが僕を、まるでグレイハウンドみたいに追いかけていたが、今はそれが逆転してしまった。だから次のアッセンは優勝を狙っていかなければならないんだ!それとは別に、コーリンには祝福の気持ちを伝えたい。本当に素晴らしかった。これで見事に先週の雪辱を果たしたね」

B・スピース選手談(リタイア)

「ここまで懸命に頑張って、今日のためにマシンを作り上げてきたのに、このような結果になってとても残念。このウイークは天候の変化に翻弄されてチームのみんなにとっても苦しい戦いだったけれど、昨日までに素晴らしいマシンが出来上がって準備が整っていたのに...。路面は完全なウエットで、第1コーナー進入でブレーキをかけたらフロントが切れ込んだ。そして気がついたら壁にぶつかっていた。背中を強く打ちつけてプロテクターがだめになってしまったほどだけれど、それによって僕を守ってくれたようだ。痛みがひどいので、これから数日間は大型のクッションが必要になりそうだけど、最悪のことにならなかったので本当に良かった。何日かはよく休んで回復に努め、次のアッセンで戻ってくるよ!」

W・ズィーレンベルグ、ヤマハ・ファクトリー・レーシング・チームマネジャー談

「今日のコンディションは非常に難しかった。ホルヘは最初の3ラップまで、リアグリップが十分に効いていなかったようだ。5、6周してからようやく少しずつ良くなってきたので、ドビジオーゾを追い詰めて仕掛けていったが、無理がかかったのかハイサイドを起こしてしまった。それでハンドルバーを飛び越えて転倒し、不運にもそれでレースを終えることになってしまったのだ。これは私がチームに来てから初めてのDNF。そしてホルヘにとっては25戦ぶりのリタイアだ。そしてランキングトップの座を奪われ、逆に18ポイントの差をつけられることになってしまった。しかし、これからのことは何もわからない。まだ12戦も残っているのだから、まずは次のアッセンに期待したい」

M・メレガリ、ヤマハ・ファクトリー・レーシング・チームディレクター談

「このような結果はまったく予想していなかった。ベンもホルヘも、そしてそれぞれのチームクルーたちもみな、懸命に頑張ってきた。そしてウエットでもドライでもセッティングを完成させ、予選で好位置を獲得することができたというのに。しかし今日のコンディションは予想以上に難しいものになり、両ライダーが転倒して再スタート不可能という展開になってしまった。ホルヘは怪我がなかったのですぐにガレージに戻ってくることができたが、ベンのほうはメディカル・センターに運ばれ、背中と首の検査を受けた。最終的には問題なしの判断が出たので、ふたりともリタイアに終わったとは言え、怪我なくここを離れられることは幸いだった。今日のことは早く忘れて、2週間後のアッセンに照準を合わせていく。そしてバルセロナからの好調をつなげたい」

C・エドワーズ選手談(3位)

 「信じられないような展開!しかも表彰台獲得だなんて、まったく驚きだよ!予選で8位になれただけでもハッピーだったのに、鎖骨骨折からわずか1週間で表彰台に上れるなんて、100万年あっても思いつかないね。怪我を治してくれたザビエル・ミル医師はもちろん、モンスター・ヤマハ・テック3のみんなにもお礼を言わなければならない。なぜなら彼らが僕のために素晴らしいマシンを用意してくれたのだからね。肩の状態はかなり良くなっていて、それよりも肋骨周りの筋肉のダメージのほうの痛みがひどかった。でもそんな僕を雨が助けてくれたと思う。

ドライよりもウエットのほうが、ずっと負担が少ないからね。あとはひたすら我慢。そしてスムースな走りを心がけ、ミスをしないように慎重に走りきっただけ。コンディションがかなり悪かったので、いつどこで仕掛けていけるかを探り出すことが課題になった。その結果、こうして好結果を導くことできて本当に嬉しく思ってるよ。でもこのコンディションに負けてしまったライダーもいたわけで、ピットボードの『P3』という表示を見たときはびっくりだった。でもそのときにはまだ8ラップか9ラップ残っていたし、雨の冷たさと寒さで手足の感覚がなくなってしまっていた。そのくらい難しいレースだったんだけれど、カルのこともあったので、最後にチームのためにいい結果を残すことができて良かった。誰だって怪我をすることはあるけれど、それがホームレースでとなると、なかなか受け入れられないものだと思う。彼の早い復帰を願っている」

H・ポンシャラル、モンスター・ヤマハ・テック3チーム・チームマネジャー談

「コーリンは本当に素晴らしかった。鎖骨を骨折して、手術をして1週間しか経っていないライダーが表彰台を獲得するなんて、そんな奇跡には誰も金を賭けようとはしないだろう。ところが予想を覆してコーリンはヒーローになり、モンスター・ヤマハ・テック3チームにとっても忘れられない一日になった。昨日はカルが転倒し、決勝欠場が決まって落胆した。しかし今日はコーリンが、チームのみんなに笑顔を取り戻させてくれたのだ。彼は速かっただけでなく、非常に勇敢だった。数週間前のヘレスでは、同じような状況の中で惜しくも表彰台を逃していた。そしてカタルニアでは怪我をしてしまったわけだが、そんな時は家に帰って休んでいれば楽なのに、決して休もうとはせず、何よりもチームのために走り続けたのだ。

しかもレースを楽しみ、レースへのモチベーションの高さを見せてくれた。そんな彼を、私は心から尊敬する。痛みはひどかったはずだが、一言も文句を言わずにいつもと同じようにウイークを過ごした。そして難しいコンディションのなかで多くのライダーが転倒するなか、コーリンはまったくミスをせず最高の走りを見せた。しかしカルのことを考えれば、手放しで喜べるような状況ではない。欠場は残念だったが、彼もかなりの頑張り屋なので、前よりもさらに強くなって戻ってくると信じている。ホームレースを何としても走りたかった気持ちはよくわかるが、コーリンの早い回復を見て励みになっているに違いない」

辻 幸一、MS開発部 モトGPグループリーダー談

「ヤマハ・ファクトリー・レーシングにとっては、非常に厳しいレース結果となってしまいました。ドライ、ウエットセッティングとも決まっていただけに、両ライダーとも転倒しリタイアしてしまったことは非常に残念でなりません。一方、右鎖骨骨折が十分回復していないにも関わらず、モンスター・ヤマハ・テック3のコーリン選手が見事な走りで3位表彰台を獲得したことは優勝にも値すると思います。今回の反省をしっかり行い、次回オランダ・アッセンではヤマハの活躍を皆様にお見せできるよう一同頑張りますので引続き応援の程宜しくお願いいたします」

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