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ロードレース世界選手権 MotoGP(モトGP)

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。

Rd.02 4月3日 スペイン

RACE DATA

■大会名称:MotoGP第2戦スペインGP
■開催日:2011年4月3日(日)決勝
■開催地:スペイン/ヘレスサーキット(4.423km)
■周回数27周(119.421km)
■観客数:125,000人
■コースコンディション:ウエット
■気温:17度 ■路面温度:15度
■PP:C・ストーナー(1分38秒757/ホンダ)
■FL:V・ロッシ(1分48秒753/ドゥカティ)

REPORT

J・ロレンソ&YZR-M1が雨のヘレスで今季初優勝

ヤマハ・ファクトリー・レーシングのJ・ロレンソは母国ファンが見守る中、ウエット・コンディションで見事な走りを見せて今季初の優勝を果たした。チームメイトのB・スピースは2位走行中の25周目に転倒リタイヤ。モンスター・ヤマハ・テック3のC・クラッチローは、転倒するも再スタートを切り8位でフィニッシュ。C・エドワーズは、3位走行中の最終ラップでマシントラブルに見舞われリタイヤとなった。

2011年度モトGPの第2戦は雨に見舞われ、27ラップのなかで転倒車が続出。フロントロウ3番手からスタートのロレンソは、C・ストーナー(ホンダ)に次ぐ2位で、オープニングラップを終える。その後ろにはM・シモンチェリ、A・ドビツィオーゾ(いずれもホンダ)、スピース、N・ヘイデン(ドゥカティ)、エドワーズ、V・ロッシ(ドゥカティ)が続く。

ロレンソは6周目にシモンチェリに交わされ、その勢いのままシモンチェリがトップに立つ。7周目には、さらに後ろに付けていたロッシにパスされ、ロレンソは4位まで順位を落とすが、翌8周目に2番手を行くストーナーをパスしようとしたロッシが、ストーナーを巻き込んで転倒し、再びロレンソは2位に浮上。約2秒ほど前を行くシモンチェリを追いかける格好となるが、12周目に単独でシモンチェリが転倒し、ロレンソがトップに。そしてロレンソ、D・ペドロサ(ホンダ)、スピース、ヘイデン、クラッチロー、エドワーズのオーダーとなる。その後もロレンソは冷静な走りを続け、安定したリズムと完璧なライン取りで走り切り、真っ先にチェッカーを受けた。ウエット・レースでの優勝はプロフェッショナル・レーサーになって初めて。

チームメイトのB・スピースはスタートで出遅れて6位に後退。しかしその後はロレンソ同様のスムースでコンスタントな走りで、着実にポジションを上げていった。3位まで浮上した12周目以降、一時は4秒ほど前を行っていたペドロサとのギャップを縮め、ついに24周目にはこれをとらえて2位。これでヤマハの1-2フィニッシュが達成されるかに見えたが、タイヤが消耗していたこともあって翌25周目のスリッピーな第5コーナーでフロントを滑らせて転倒。そのままリタイアとなってしまった。

ロレンソは第2戦を終えて合計45ポイント獲得してランキングトップ。2位のペドロサに9ポイント差をつけている。スピースはランキング12位に後退したが、4週間後に行われる第3戦で今日の雪辱を果たす決意。

小雨がぱらつく難しいコンディションの下、モンスター・ヤマハ・テック3のC・エドワーズとC・クラッチローはともに表彰台獲得を目指して果敢な挑戦。

クラッチローはウエット・コンディションでのM1の経験はわずか20分しかなかったが、それを感じさせない走りで12周目には5位に浮上。初表彰台も視野にN・ヘイデンを追っていき2秒差まで近づいたが、20ラップ目の第9コーナーで転倒してしまった。しかしすぐに再スタートしてT・エリアス(ホンダ)、J・ホプキンス(スズキ)、A・ドビツィオーゾ(ホンダ)、L・カピロッシ(ドゥカティ)らベテランライダーを抑えて8位でゴール。モトGPで初めてのトップ10入りを果たした。

チームメイトの転倒で5位に上がったエドワーズ。その後もハイペースをキープしてヘイデンを追っていった。25周目にスピースが2位から脱落し、エドワーズはヘイデンをパスして3位に浮上。さらに一気に突き放して2.5秒差をつけていた。これで2009年のイギリスGP以来の表彰台獲得が実現するかに見えたが、最終ラップの第1コーナーでマシンに不具合が出てそのままリタイアとなった。

RESULT

順位 ライダー チーム マシン タイム
1 J・ロレンソ Yamaha Factory Racing Yamaha 50'49.046
2 D・ペドロサ Repsol Honda Team Honda 19.339
3 N・ヘイデン Ducati Team Ducati 29.085
4 青山博一 San Carlo Honda Gresini Honda 29.551
5 V・ロッシ Ducati Team Ducati 1'02.227
6 H・バルベラ Mapfre Aspar Team MotoGP Ducati 1'08.440
7 K・アブラハム Cardion AB Motoracing Ducati 1'14.120
8 C・クラッチロー Monster Yamaha Tech 3 Yamaha 1'19.110
9 T・エリアス LCR Honda MotoGP Honda 1'42.906
10 J・ホプキンス Rizla Suzuki MotoGP Suzuki 1'48.395
11 L・カピロッシ Pramac Racing Team Ducati 1'51.876
12 A・ドビツィオーゾ Repsol Honda Team Honda 1L

LAP CHART

RIDERS RANKING

順位 ライダー マシン ポイント
1 J・ロレンソ Yamaha 45
2 D・ペドロサ Honda 36
3 C・スト―ナー Honda 25
4 N・ヘイデン Ducati 23
5 V・ロッシ Ducati 20
6 青山博一 Honda 19
9 C・クラッチロー Yamaha 13
12 B・スピース Yamaha 10
13 C・エドワーズ Yamaha 8

CONSTRUCTORS RANKING

順位 コンストラクター ポイント
1 Yamaha 45
2 Honda 45
3 Ducati 25
4 Suzuki 6

COMMENT

J・ロレンソ選手談(優勝)

「これまでのキャリアのなかで最も苦しいレースのひとつ。どうしても欲しかった優勝だから、とてもうれしいよ。それにウエット・コンディションで勝ったのは初めてなんだ! これからまたマシンをさらに磨き上げていって、できるかぎりたくさんのポイントを獲っていきたいと思っている。2月にマドリッドでスペイン国王と会ったときに、彼が僕に幸運をくれると言ったんだ。本当にそうだったよ! 今シーズンはライバルたちも手強くてハイレベルの戦いになっているので、たった2戦目でトップに立てるなんて想像もしていなかった。今日はヤマハ・インドネシアの友人たちが来てサポートしてくれたこともうれしかったよ。“Semakin di Depan”、つまり“さらに一歩前進”を実現させることができた!」

B・スピース選手談(DNF)

「決勝日というより、ただ消耗した日、という感じ。4位に上がってニッキーの後ろにつけたときに抜けると確信して、そのあとはただチャンスを待った。その前のダニもそんなに離れていなかったので、表彰台は間違いないと思っていたんだ。それで少しずつ追い詰めていって、ホルヘとの1-2フィニッシュを目指した。そしてついにダニをとらえ、そのあとは彼がまた追いかけてくることはないとわかっていたので2位をキープできると確信していたんだけれど、その一方で自分がミスをしないように注意しなければならなかった。コーナーのたびにペースを落として慎重に行ったが、突然、気づいたら地面に転がっていたんだ。明らかに自分のミス。でもそのラップはタイムがかなり遅くなっていた。タイヤが消耗していたことも要因のひとつになったのだと思う。でも観客にとっては見応えある素晴らしいレースだったと思うよ!」

W・ズィーレンベルグ、チーム・マネジャー談

「素晴らしい成績、素晴らしいレース。ライダーにとってはかなりハードなレースだったが、最後までマシンをコントロールし、安全に持ち帰ってきてくれた。ベンのほうは本当に残念だ。1-2フィニッシュが実現していれば、もっともっといい気分になったことは間違いない。でもそうはならなかったんだ。だから次に期待しよう。ホルヘは2戦を終えて、昨年同様にチャンピオンシップをリードしている。今年の厳しさを考えれば夢のようなことだ。ホルヘは次のエストリルも得意としているので、楽しみだ」

M・メレガリ、チーム・ディレクター談

「完璧なレースウイークになるはずだったが、ほんのちょっとしたクラッシュで残念なことになってしまった。ホルヘのほうは成長ぶりをアピールして印象的なレースを見せてくれた。戦略を遂行して勝利を勝ち取ったのだ。ベンも非常にクレバーで、2位獲得のチャンスを待っていたが、今日のようなウエット・コンディションではちょっとしたミスがレースを台無しにしてしまう。あとわずか2ラップで表彰台に上れたことを思うと本当に残念だった。チームのみんなも、ふたりのマシンを作り上げるためにとてもよく頑張ってくれた。次のエストリルは高いモチベーションを持って臨むことができる。ヤマハとの相性もいいし、ホルヘもいい走りを見せてくれている。期待している」

C・クラッチロー選手談(8位)

「モトGPで転倒して、なおかつトップ10に入れるなんて思ってもみなかった! 信じられないような展開で、今までの経験のなかでもとても難しいレースのひとつになったよ。コンディションも変わりやすくてグリップがつかめないし、フロント、リアともに何度も危ない瞬間があったんだ。でもこれは他のライダーたちも同じ状況。みんながミスするのが見えたけれど、僕はひたすら気持ちを落ち着かせようとしていた。5位に上がったときは気分良く乗れていたけれど、タイヤがかなり消耗していたので、もう一度雨が降って欲しいと思ったほど。順調にニッキーを追い上げていくことができて、彼は4位だったので、さらにその先の表彰台を考えるようになっていたよ。でもまずリアが流れて、次にフロントをプッシュしてしまって転倒したんだ。モトGPで表彰台争いをしながら、転倒するまでハードに攻めていくつもりはなかったんだけどね。今朝、初めてウエットで走ったことを考えれば十分に素晴らしい結果。木曜日まで見たこともなかったコースで、ウエットでもドライでも10位以内に入れたのだから良かったと思う」

C・エドワーズ選手談(DNF)

「モトGPで表彰台を獲得するチャンスは、毎週のように巡ってくるわけじゃない。だから今日のことは本当に悔しいよ。今日のレースは、誰が最も長くふたつのタイヤの上に乗っていられるかを競うような非常に難しいレースだった。一時はかなり後退してしまったけれど、無茶をして転倒するようなことは避けたかったし、少しずつ追い上げていく自信はあったんだ。ニッキーに追いつくと、彼はタイヤにトラブルを抱えていたからパスするのは簡単だと思った。僕のほうもグリップは十分というわけではなかったけれど、彼を抜いたあとは一気に突き放し、表彰台が目の前まで迫ってきていたんだ。ところが最終ラップに入る前の最終コーナー立ち上がりで、マシンのフィーリングが少しおかしくて、そして第1コーナーに入ろうとしたところでついに止まってしまった。もちろん、すごく落胆したけれど、起こってしまったことはどうしようもない。モンスター・ヤマハ・テック3のみんなのためにも、この表彰台が欲しかったんだけれど…。でも僕らは立ち止まらずに走り続ける。そしてエストリルを目指す」

H・ポンシャラル、チーム・マネジャー談

「信じられないような展開だった。このコンディションでは大変なことになることはわかっていたが、ここまでは想像したことがなかったのだ。カルもコーリンも順調にスタートして、中盤まではハードに攻めてともに6位以内に入っていた。さらに転倒車があって、どんどんトップに近づいていき、表彰台を視野に入れるようになったが、カルが不運にも転倒してしまった。モトGPわずか2戦目で好成績を手にするところだったのだから、このような結果になり残念だった。でも彼がすぐにマシンを起こして、さらにハードに攻め続けたのは良かったと思う。その結果、8位を獲得することができた。コーリンのことについては驚いたし申し訳なく思っている。それまでは非常にペースが良くて、ベンが転倒したあとは3位に上がって、ニッキーよりペースがずっと速かったのだ。不運なマシントラブルでリタイアとなったことは非常に残念だ。コーリンもこんなことは予想していなかっただろうが、これがレースというものなのだ」

辻 幸一、MS開発部 モトGPグループリーダー談

「地元ファンの声援に応え、波乱のレースをホルヘが制しました。多くのライダーが転倒する中、序盤からペースを乱すことなくチャンピオンらしい安定した走りを見せつけてくれました。このウイークエンドはマシンのセットアップが順調に進み、幾つか抱えていた課題に対して解決の方向性を見出せたことも大きな成果です。相棒のベンも見事な走りで一時は2位を走行するも、残念ながら転倒を喫してしまいました。次節はポルトガルのエストリルサーキットでのレースとなります。引続き皆様のご声援をよろしくお願いします」

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