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全日本モトクロス選手権

ヤマハの参戦ライダー、マシンなど全日本モトクロス選手権 IAに関する情報をお届けします。

Rd.08 10月10-11日 埼玉

RACE DATA

■大会名称:D.I.D全日本モトクロス選手権シリーズ2026 第8戦 TOKIOINKARAMI Super Motocross
■開催日:2026年10月11日(日)
■会場:埼玉・オフロードヴィレッジ
■レース時間:IA 10周×3ヒート
■レース時間:IA2 10周×3ヒート

REPORT

IA1ヒート1: ジェイがトップ争いの末に2位、大城は4位でフィニッシュ

前回5月にオフロードヴィレッジで開催された第3戦21Groupカップからコースレイアウトが大きく変更され、スーパークロス仕様のコースで争われた全日本モトクロス第8戦。今大会には、アメリカのAMA選手権を戦う下田丈(ホンダ)が凱旋出場し、会場にはその走りを一目見ようと多くのファンが詰めかけた。

早朝に行われたIA1クラスのタイムアタック予選では、「YAMAHA FACTORY RACING TEAM」の#2ジェイ・ウィルソンが下田に続く2番手タイムをマーク。同じくチームメイトの#3大城魁之輔は6番手と、ヤマハ勢は好位置につけて決勝ヒートを迎えた。

中団からのスタートとなったジェイは、1周目を4番手で終えるとすぐさま追い上げを開始。前を走る大城、池田凌(ホンダ)を次々と攻略し、2周目には2番手へ浮上した。さらにトップを走る横山遥希(カワサキ)との差も詰め、3周目には約1.5秒差まで接近。その後もプレッシャーをかけ続けると、6周目、フィニッシュライン直前のコーナーで仕掛け、一度はトップに躍り出た。

しかし、その直後に後方から追い上げてきた下田がジェイをかわし、トップに浮上。下田、ジェイ、横山の順となり、上位3台による激しい争いが繰り広げられた。ジェイも下田に食らいつき、再逆転を狙って果敢に攻め続けたが、下田が首位を守り切り、そのままチェッカー。ジェイは2位でヒート1を終えた。

一方の大城は好スタートを決め、序盤は上位グループでレースを展開。しかし、後方から追い上げてきたジェイ、下田に相次いで先行を許し、さらに大倉由揮(ホンダ)にもかわされて6番手まで後退した。それでも中盤から挽回に転じると、徐々に順位を上げて大倉を攻略。4番手まで浮上すると、その後も好ペースを維持し、4位でフィニッシュした。

IA1ヒート2: ジェイが大倉との激戦を制し2位フィニッシュ

下田が抜群のスタートでトップ、これに対しジェイは7番手付近でスタートすると1周目を8番手で終えるがすぐさま挽回を見せる。3周目には5番手に順位を上げると、前方を走る横山にターゲットに前方集団との差を詰める。5周目に横山をパスして4番手とすると、3番手を走っていた大倉に猛プッシュをしかけお互い譲らずバトルを展開。その後、大倉が2番手を走行していた内田篤基(カワサキ)をかわし2番手に、ジェイもこれを捉えて3番手に浮上した。

その後もお互い一歩も譲らないバトルを繰り広げる、9周目のチェッカー付近でジェイが仕掛けてついに逆転。その後大倉の猛プッシュを受けたものの最後まで順位を譲らず2位でフィニッシュ、ヒート1に続き表彰台を獲得した。

6番手付近からのスタートした大城は、一時は9番手まで順位を落としたものの、落ちついた走りで順位を徐々に回復。5周目には8番手に、9周目には6番手に、その後もペースを緩めることなく勝負し続け最後は4位でレースを終えた。

IA1ヒート3:ジェイが3ヒートすべて2位で総合2位、王座獲得は最終戦へ

1周目を4番手で終えたジェイは、前を走る横山を追いながら上位進出を狙う。序盤、トップを走っていた内田を下田、横山、ジェイが相次いでかわし、順位は下田、横山、ジェイの順に入れ替わった。ジェイも前方2台に食らいつきながらハイペースで周回を重ね、さらに順位を上げるチャンスをうかがっていく。

その後、先頭の下田がリードを広げる一方で、横山とジェイによる2位争いは激しさを増していった。ジェイは横山の背後につけ、プレッシャーをかけながら仕掛けるタイミングを探る。横山も簡単には前を譲らず、互いに一歩も引かない攻防が続いた。

順位は動かないままレースは終盤へ。ジェイは最後まで横山との差を詰め続け、迎えた最終ラップでついに勝負を仕掛ける。一瞬の隙を逃さず横山を攻略して2番手へ浮上すると、そのままポジションを守り切ってチェッカー。最後まで諦めずに攻め続けた走りで、3ヒート連続となる2位を獲得した。

一方の大城は11番手と出遅れ、序盤から前方との差を詰めようと積極的に攻めながら周回を重ねていった。しかし、上位グループもハイペースで走行を続けたことで、思うように差を縮めることができず苦しい展開が続いた。それでも最後までひとつでも順位を上げようと果敢にプッシュを続けたが。最終的には10位でチェッカーを受ける悔しいヒート3となった。

3ヒートの結果、ジェイが総合2位、大城は総合5位。シリーズはいよいよ次戦が最終戦となり、ジェイのチャンピオンシップ獲得に期待がかかる。

IA2ヒート1:新型YZ250Fがデビュー、元IA1チャンピオンの富田が3年ぶりに表彰台を獲得

6月18日に発表したYZ250Fの2027年モデルが、今大会で実戦デビューを果たした。性能を評価するべく、ヤマハのテストライダーを務める元IA1チャンピオンの「Blue Lab.」 #317富田俊樹と、オフロードヴィレッジを得意とする「Blue Lab./レーシングチーム鷹 」#166星野優位がスポット参戦した。

予選B組4位で好位置につけた富田だったが、決勝では1周目を7番手で終える苦しい立ち上がり。それでもすぐにペースを上げ、徐々に順位を回復。5周目には5番手、7周目には4番手に浮上すると、終盤は3番手を走るHugo MANZATO(GASGAS)との一騎打ちとなった。

互いに譲らない攻防が続くなか、9周目にMANZATOが転倒。富田が3番手に浮上すると、その後はベテランらしい安定した走りでポジションを守り、そのまま3位でチェッカーを受けた。

富田は2023年以来、3年ぶりとなる表彰台を獲得。YZ250Fの2027年モデルにとっても、実戦デビューで結果を残すレースとなった。なお、「YAMAHA BLU CRU RACING TEAM YSP浜松 BOSS」#55田中淳也は怪我のため今大会を欠場した。

IA2ヒート2: 富田がベテランらしい走りで2ヒート連続で3位表彰台

好スタートを決めた富田は、1周目を3番手で通過すると、その後も安定したライディングで上位をキープした。序盤から大きくペースを崩すことなく周回を重ね、前を走る2台の追い続けた。

しかし、前を走る2台も安定したペースを維持し、最後まで逆転には至らず。そのまま3位でチェッカーを受け、ヒート1に続いて2ヒート連続となる表彰台を獲得した。

富田の後方では、「BLU CRU Team Pitin With M:F」の#48 渡辺陵が4位、「YSP浜松 BOSS RACING」の#100 住友睦⺒が5位、富田と同様、2027年モデルのYZ250Fを駆る星野は7位と、ヤマハ勢が上位を占めた。

IA2ヒート3:表彰台争いの末、渡辺が4位に

スタート直後からトップ争いに加わる好位置につけた渡辺が、1周目を4番手で通過。2周目には前を走る横澤拓夢(カワサキ)をかわして3番手に浮上すると、その後もさらに上位を狙って好ペースで周回を重ねていった。

しかし、5周目に後方から追い上げてきた横澤、森優介(ホンダ)に相次いで先行を許し、5番手へ後退。それでもすぐさま挽回に転じ、続く6周目にはひとつ順位を取り戻して4番手へ浮上した。

その後も表彰台圏内を目指して前を追い続けたが、あと一歩届かず。そのまま4位でチェッカーを受け、表彰台こそ逃したものの上位でレースを終えた。ヒート1・2で3位を獲得した富田は8位で総合3位、ヒート1・2で5位入賞を果たした住友はこのヒートでも5位として総合4位を獲得。渡辺がこれに続き総合5位と、ベテランと若手のYZライダーが躍動する大会となった。


次戦はいよいよシーズン最終戦。10月31日(土)、11月1日(日)にスポーツランドSUGO(宮城県)で開催される第9戦 第64回MFJ-GPモトクロス大会に挑む。シリーズを締めくくる一戦で、IA1ではチャンピオンシップを懸けた戦いに挑む。

IA1 RESULT Heat.1

IA1 RESULT Heat.2

IA1 RESULT Heat.3

IA2 RESULT Heat.1

IA2 RESULT Heat.2

IA2 RESULT Heat.3

COMMENT

YAMAHA FACTORY RACING TEAM

ジェイ・ウィルソン選手(IA1:2位/2位/2位:総合2位)

「すべてが思い通りにいったわけではありませんが、全体としては非常にポジティブな大会となりました。特に今回は、レースウィークを通してバイクのフィーリングが大きく変わることなく、安定した状態で走ることができました。今シーズンでは初めてと言っていいくらいだったので、そこはすごくポジティブに感じています。横山選手や大倉選手とのバトルもありましたが、こういうテクニカルなコースは自分としても好きですし、自分のライディングにも合っていると思います。スーパークロスのようなジャンプもあって、これまでの経験を生かせる部分もありました。レベルの高いライダーたちとバトルしながら、自分の走りに集中できたことも良かったです。
また、下田選手と一緒にレースができたことも良かったと思います。日本のファンがアメリカまで彼のレースを見に行くのは簡単ではありませんし、彼が日本に戻ってレースをすることで、ファンのみなさんがその走りを間近で見ることができます。僕自身も、日本のファンが彼の走りを見てどんな反応をするのかを見ることができてよかったです。僕も一人のモトクロスファンなので、そういう意味でも今回のレースを楽しむことができました。
最終戦でのチャンピオンシップについてはもちろん意識していますが、そこだけにフォーカスしすぎるつもりはありません。まずは自分のライディングを楽しむこと、自分がやるべきことに集中してレースをすることが大切だと思っています。そうすれば結果は自然についてくると思います。次戦の菅生も好きなコースですし、ヤマハのホームコースでもあるので、ポジティブな気持ちで楽しみにしています」

大城魁之輔選手(IA1:4位/6位/10位:総合5位)

「今回はかなり厳しいレースになりました。特にヒート3が一番良くなかったです。散水も多くて難しいコンディションでしたし、何度か滑ったことで自分の中に恐怖心が出てしまいました。自分は一度そういう気持ちが入るとなかなか攻め切れなくなってしまうところがあり、ヒート3はそれがそのまま走りに出てしまったと思います。ヒート1、2については、スタートが良くなくてトップグループについていけなかった部分はありましたが、ライディング自体はそこまで悪くない瞬間もありました。ただ、ヒート3の走りがあまりにも良くなかったので、今はまだ自分の中でも何が良くて、何がダメだったのか整理し切れていません。しっかり振り返って反省したいと思います。
ネーションズも結果としてはすごく悔しかったですが、経験としては本当に大きなものになりました。世界のトップレベルを実際に走って感じることができましたし、その中で自分ももっと速くなりたいという気持ちがさらに強くなりました。海外のトップライダーとはまだ大きな差がありますが、自分の中では、もう一つ何かを越えることができれば、少し違うものが見えてきそうな感覚もありました。そういう意味でも、すごく刺激を受けた大会だったと思います。
次戦はいよいよ最終戦なので、今回のことをしっかり反省しながらも、気持ちは切り替えて臨みたいです。チャンピオンシップについてはもちろん諦めているわけではありませんが、正直、望みは薄いと思っています。だからこそ、自分のライディングにしっかり集中して、今回の悔しさをぶつけるくらいの気持ちで思い切って走り、最後は良いライディングを見せられるように準備をします」

豊田剛士監督

「今回はジェイ選手が3ヒートとも後方から順位を上げる、粘り強いレースをしてくれました。下田選手には及びませんでしたが、3ヒートすべて2位という結果で、レース内容としては非常に良かったと思います。マシンについても、レースウィークを通して良い状態でサポートすることができましたし、前戦から今回に向けて進めてきたセッティングも含めて、チームとして非常にポジティブに受け止めています。特にスタートで少し遅れたとしても、そこからしっかり追い上げていくレースができたことは大きかったです。大倉選手や横山選手とのバトルも非常に見応えがありましたし、その中で3ヒートとも上位でフィニッシュできたことで、シリーズポイントでも再びリードを広げることができました。最終戦に向けて、良い形で今大会を終えることができたと思います。
大城選手にとっては少し苦しい大会になりました。今回は通常の全日本とはかなり違うタイプのコースで、ジャンプも多く、本来のスピードを出し切れなかった印象があります。特にヒート3では、これまでのように後方から順位を上げていく走りができませんでした。まだ本人とは詳しく話ができていないので原因は明確ではありませんが、もしこういうコースに苦手意識があるのであれば、ジャンプの多いコースへの対応も今後のトレーニングの課題になってくると思います。
次はいよいよ最終戦です。泣いても笑っても最後なので、チームとしてしっかり準備して臨みたいと思います。ただ、最終戦だからといって特別なことをするつもりはありません。今シーズンを通して積み上げてきたものをきちんと出し切って、良い形でシーズンを締めくくりたいと思います」

Blue Lab.
富田俊樹選手(IA2:3位/3位/8位:総合3位)

「250ccでレースをするのは11年ぶりくらいだったので、正直、自分がどこまで走れるのか分からない部分がありました。事前に乗る時間もあまり取れず、このコースで練習することもできていなかったので不安はありましたが、ジャンプなども走りながら攻略することができました。最後はかなり疲れましたが、思っていた以上にしっかり走ることができたと思います。新型のYZ250Fについては、ひとつ前のモデルにも乗っていないので単純に比較することは難しいですが、高回転までしっかり回って、その回転域でも前に進んでくれる印象がありました。スタンダードの状態でもポテンシャルはかなり高いと思います。普段乗っているYZ450Fとは使う回転域も車重もまったく違うので、そこへのアジャストは少し難しかったですが、YZ250Fは軽くて取り回しもしやすく、軽快に走れるところはすごく良かったです。開発については、僕個人がこういうバイクにしたいと決めるものではなく、会社としての方向性やユーザーのニーズに合わせながら進めていくものです。その中で、実際にレースを走ったライダーだからこそ感じられる部分をフィードバックして、今後の開発につなげていければと思っています。
また、若いライダーたちには、日本だけにとどまらず、世界で活躍できる選手になってほしいと思っています。僕自身もアメリカで4年間レースをしてきましたが、向こうで結果を残すところまではできませんでした。だからこそ、自分が経験してきたことを伝えながら、これから世界を目指す若い選手たちに託していきたいです。菅生ではYamaha YZ125 BLU CRU Cupにも出場する予定なので、そこも楽しみ最終戦に挑みたいと思います」

YSP浜松 BOSS RACING
川上真花選手(LMX:1位)


「やっと1勝を挙げることができて嬉しいですし、ホッとしています。昨日のYamaha YZ125 BLU CRU Cupは全然ダメだったのですが、その分コースに慣れることができて、前日のフリープラクティスをトップタイムで終え、今日のタイムアタック予選でもトップを取ることができました。自分としては好きなタイプのコースでしたが、普段は轍のあるコースが得意なので、今回はほとんど轍がなかったことに少しプレッシャーを感じていました。ただ、BLU CRU Cupでも問題なく走れていたので、そこはあまり不安に考えず、自分の走りをしようと思っていました。
決勝はスタートの反応が少し遅れてしまいましたが、その後のコーナーをうまく走ることができて、3、4番手あたりでレースに入ることができました。序盤はペースがあまり上がらない傾向があることも分かっていたので、まずは落ち着いて走ろうと考えていました。そこを耐えて、これから仕掛けようと思ったところで前の選手が転倒したので、できれば自分で抜いて勝ちたかったという気持ちはあります。ただ、今回は運も味方してくれたと思いますし、しっかり優勝できたことは良かったです。
今日の優勝でかなり気持ちも上がりましたが、喜ぶのは今日までにして、明日から最終戦に向けてしっかり練習します。まだまだ負けている部分もあるので、そこをしっかり埋めて、菅生でも勝てるように準備していきたいです。昨年も最終戦で勝つことができたので、今年も最後を良い形で締めくくって、それをまた来年につなげたいです」

TEAM KOH-Z
本田七海選手(LMX: 3位)


「今日はジャンプが多くてかなりハードなコースでしたし、正直怖さもありました。ただ、事前に練習もさせてもらっていたので、それなりに準備はできていたと思います。10分のレースだったので、スタートが重要になることは分かっていましたが、そこでうまく前に出ることができず、厳しいレース展開になってしまいました。1、2周目はかなり混戦になっていたので、そこで自分がもう少し前の位置でレースをできていれば、展開も変わっていたと思います。今シーズンはなかなか勝てないレースが続いていて、今回はここで勝って流れを変えたいという気持ちが強かったので、3位という結果は正直悔しいです。周りのみんなは久しぶりの表彰台をすごく喜んでくれましたが、自分としてはやっぱり勝ちたいですし、勝って応援してくれている人たちにお礼を言いたいと思っています。調子自体は悪くないですし、ライディングの感触も悪くありません。ただ、勝つためにはあと一歩、二歩足りないと感じています。序盤で前との差が開いてしまうところもそうですし、細かいテクニックなど、まだ足りない部分があります。そこをしっかり詰めていかないと優勝には届かないと思っています。
次戦の菅生は今回のコースよりも自分としては走りやすいコースです。最終戦ですし、ずっと応援してくれているみんなのためにも、最後は勝って感謝を伝えたいと思います」

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