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全日本モトクロス選手権

ヤマハの参戦ライダー、マシンなど全日本モトクロス選手権 IAに関する情報をお届けします。

Rd.07 9月12-13日 奈良

RACE DATA

■大会名称:D.I.D全日本モトクロス選手権シリーズ2026 第7戦 近畿大会MRAカップ
■開催日:2026年9月13日(日)
■会場:奈良・名阪スポーツランド
■レース時間:IA1(15分+1周)×3ヒート
■レース時間:IA2(25分+1周)×2ヒート

REPORT

IA1ヒート1: 中断期間開けの初戦でダブルポディウム達成

約2か月間のインターバルを経て開催された、全日本モトクロス選手権第7戦近畿大会MRAカップ。大会前々日の降雨の影響でコースの一部には水たまりが残ったものの、全体的にはドライのベストコンディションとなった。

早朝に行われた公式練習では、「YAMAHA FACTORY RACING TEAM」の#2ジェイ・ウィルソンがトップタイムをマーク。「BLU CRU YSP浜松 BOSS」の#7浅井亮太が2番手、「YAMAHA FACTORY RACING TEAM」の#3大城魁之輔も4番手につけるなどヤマハ勢が上位に並び、好調ぶりを感じさせるなかでレースを迎えた。

ヒート1は、スタート直前に大粒の雨が降り出し、刻々と路面コンディションが変化する難しい状況で幕を開けた。やや出遅れたジェイは、1周目を7番手で通過すると、すぐさま追い上げを開始する。2周目には1台をかわして6番手、さらに3周目には一気に4番手まで浮上。勢いそのままに前を走る大城との差を詰め、6周目に攻略して3番手へと順位を上げた。

さらにペースを上げ、上位進出を狙ったジェイだったが、8周目に痛恨の転倒を喫する。すぐにレースへ復帰したものの、一時は順位を落とすことに。その後、浅井の転倒もあり再び3番手に浮上し、そのまま3位でチェッカーを受けた。

一方、好スタートを決めた大城は、序盤からトップ集団の中でレースを展開。1周目を4番手で終えると、その後も安定したペースを刻みながら、前を走る大倉由揮(ホンダ)、浅井を追った。後方から追い上げてきたジェイにかわされ、一時は4番手に後退したものの、ジェイ、浅井の転倒を機に2番手へ浮上。その後も難しいコンディションのなかで落ち着いたレース運びを続け、2位でフィニッシュした。

大城が2位、ジェイが3位に入り、ヤマハ勢はダブルポディウムを達成。公式練習から見せていた好調ぶりを、ヒート1の結果へとつなげた。

IA1ヒート2: ジェイが3大会連続のヒート優勝を飾る

ヒート1とは打って変わり、青空が顔をのぞかせ、気温が徐々に高まるなかで行われたIA1ヒート2。4番手付近から好スタートを切ったジェイは、序盤から積極的な走りを見せる。次々と前を走るライダーをかわし、1周目をトップで通過すると、その後は一気に独走態勢へ。2周目には2番手を走る大倉に約3秒の差をつけ、5周目にはその差を約15秒まで拡大した。

その後も危なげない走りでトップを守り、そのまま1位でチェッカー。SUGO、北海道大会に続く3大会連続のヒート優勝を飾り、安定した強さを見せつけた。

一方、中団からのスタートとなった大城は、1周目を9番手で通過し、後方からの追い上げを強いられる展開となった。それでも3周目には6番手まで順位を上げると、4周目にはさらに1台をかわして5番手に浮上。その後は4番手を走る浅井との差を詰めながらプッシュを続け、最終ラップで浅井をかわして4位でフィニッシュした。

IA1ヒート3: ジェイ、大倉とのトップ争いの末2位

1周目を5番手で終えたジェイは、序盤からハイペースで前を追う。2周目には前方のライダーを次々と攻略し、一気に2番手まで浮上する会心の走りを披露。トップを走る大倉の背後につけると、その後は逆転のチャンスをうかがいながらプレッシャーをかけ続けた。

トップ争いは大倉とジェイの一騎打ちとなり、ジェイも射程圏内をキープしながら周回を重ねていく。しかし8周目、追撃を続けていたジェイが痛恨の転倒。すぐにレースへ復帰したものの、この間に大倉との差は約10秒まで広がった。それでもジェイは最後まで諦めることなく再びペースを上げて追走。失った差を取り戻すべくプッシュを続けたが、逆転には至らず2位でチェッカーを受けた。

一方の大城は、スタートで大きく出遅れ、1周目を11番手で終える苦しい立ち上がりとなった。それでも序盤から着実に前との差を詰め、次々とポジションを回復。後方から粘り強く追い上げると、最終的には表彰台圏内となる3番手まで順位を上げ、そのまま3位でフィニッシュ。スタートの出遅れを挽回する力強い走りを見せた。

3ヒートを終えた大会総合順位は、ジェイが2位、大城が3位。ヤマハ勢2人がそろってトップ3を獲得した。

IA2ヒート1: 田中淳也、2度の転倒を乗り越えて4位フィニッシュ

上位グループで好スタートを切った「YAMAHA BLU CRU RACING TEAM YSP浜松 BOSS」#55の田中淳也だったが、その直後に痛恨の転倒を喫する。大きく順位を落とし、1周目を11番手で終える苦しい立ち上がりとなった。

それでもすぐに気持ちを切り替えると、そこから挽回を開始。前を走るライダーとの差を詰めながら着実にポジションを上げ、8番手まで順位を回復した。

しかし、チェッカー後のジャンプで前方を走っていたライダーが転倒。避けることができず、その上に着地する形となり、田中も再び転倒を喫した。幸い本人、バイクともに大きなダメージはなかったものの、このアクシデントで再び12番手まで順位を落とすこととなった。

度重なる転倒に見舞われる厳しい展開となったが、田中はその後も諦めることなく前を追い続ける。懸命な追い上げで再び順位を上げ、最終的には4位でフィニッシュ。序盤からアクシデントが続くなかでも、最後まで粘り強い走りを見せた。

IA2ヒート2: 田中が粘りの2位、渡辺も3位。中断期間明けの一戦でともに表彰台を獲得

柳瀬大河(ホンダ)に次ぐ2番手でレースを開始した田中。序盤からハイペースで逃げる柳瀬に食らいつき、トップ浮上を狙って追走する。しかし、周回を重ねるにつれて徐々にその差を広げられ、我慢のレースを強いられる展開となった。

それでも2番手をキープしながら周回を重ねていたが、14周目に痛恨の転倒。これで4番手まで順位を落としたものの、すぐに立て直して再び追い上げを開始する。15周目には前を走る横澤拓夢(カワサキ)をとらえて3番手に浮上すると、その後もペースを緩めることなく前を追い続けた。

そして17周目には再び2番手まで順位を回復。そのまま2位でチェッカーを受けた。転倒後に粘り強く挽回を見せたものの、勝利には届かず、中断期間明けの初戦は悔しさの残る結果となった。

一方、やや出遅れ気味のスタートとなった渡辺は、1周目を8番手で通過。それでも序盤から好ペースで追い上げると、2周目には一気に5番手まで順位を上げた。

その後も安定した走りで前との差を詰め、着実にポジションを上げていく。レース中盤以降も好調なペースを維持し、一時は2番手まで浮上。終盤まで上位争いを続け、最終的には3位でフィニッシュし、表彰台を獲得。総合順位は田中が2位、渡辺が4位という結果となった。

次戦は、10月10-11日に埼玉はオフロードヴィレッジで行われる。

IA1 RESULT Heat.1

IA1 RESULT Heat.2

IA1 RESULT Heat.3

IA1 RIDERS RANKING

IA2 RESULT Heat.1

IA2 RESULT Heat.2

IA2 RIDERS RANKING

COMMENT

YAMAHA FACTORY RACING TEAM

ジェイ・ウィルソン選手(IA1:3位/1位/2位:総合2位)

「今日は天候も安定せず、難しいコンディションの中でチャレンジングな一日になりました。ペース自体は良く、自分としてもいける感触はあったんですが、スタートを含めてポジショニングがうまくいかず、なかなか前に出ることができませんでした。結果は3位、1位、2位で最低限の結果は残せたと思いますが、内容としては満足できるものではありませんでした。
怪我もかなり良くなってきて、自分自身も本来の状態に戻ってきている感覚はあります。ただ、今回はトラックコンディションが非常に難しく、その中で良い部分を見せられた一方、まだ完全に自分の強さを取り戻し切れていない部分も感じました。ライディング自体の感触はすごくポジティブなので、次戦に向けてもう一度しっかりトレーニングして、さらに良い状態に持っていきたいです。
サマーブレイクではサスペンションなどにも変更を加えて、新しいことにも取り組んできました。方向性としてはすごく良く、今回もポジティブな感触を得ることができました。ただ、細かい部分ではまだ詰めていく必要があるので、もう少しチューニングを進めて次戦に臨みたいです。
次戦のオフビは前回からコースが大きく変わると聞いていますが、自分はこれまでさまざまなコースを経験してきたので、そこに対する不安はありません。チャンピオンシップも残り2大会なので、厳しいレースになると思いますが、自信を持って臨んで、面白いレースを見せたいです」

大城魁之輔選手(IA1:2位/4位/3位:総合3位)

「今回はとにかくスタートが良くなかったです。全ヒートを通してうまく出ることができず、特に最終ヒートはかなり後方からのレースになりました。ずっと同じ課題ではあるんですけど、スタートが悪いことに加えて、最初の1、2周の強度が足りないことで、さらに差を広げられてしまっています。いろいろ試してはいるんですが、まだうまく形にできていません。
ライディングもこの2日間は自分の中であまり噛み合いませんでした。ただ、ベース自体は悪くないと思っています。体力面に問題はないですし、後半のペースや安定感も出せています。でも、前半であれだけ離されてしまうと勝負することができないので、そこはしっかり改善しないといけないと思っています。スタートについては少し心当たりもあるので、まずはそこを修正したいです。
中断期間もバイクの乗り込みはもちろん、トレーニングでは瞬発力の部分を意識して取り組んできました。まだ結果にはつながっていませんが、引き続き試行錯誤していくしかないと思っています。ライディングもまだ完成にはほど遠いですし、常に改善する部分があるので、そこも引き続き取り組んでいきます。
ネーションズについてはすごく楽しみです。ずっと出場したいという気持ちが強かった大会なので、まず行けること自体がうれしいですし、久しぶりの海外でもあるので、しっかり楽しみながら自分の走りをしたいです」

豊田剛士監督

「今回は率直に言って悔しい大会になりました。車両のセットアップについて、今回の環境に合わせるために普段とは少し違う仕様でレースに臨むことになり、ライダーにはいつもと違うフィーリングの車両で走ってもらう形になりました。その影響がどこまで結果につながったのかはしっかり検証する必要がありますが、チームとしてはライダーに少し負担をかけてしまった部分があったと感じています。
レース展開を見ても、十分に勝てる可能性はあったと思っています。ジェイ選手は前半戦と比べて怪我の状態もかなり良くなっていて、本人からも状態が上向いていると聞いていますし、実際に今回のライディングを見てもスピードは十分にありました。大城選手もスタートには課題が残りましたが、出遅れたところからしっかり追い上げるスピードを見せてくれました。
中断期間では車両を大きく変えたわけではありませんが、それぞれの課題に合わせてアップデートを進めてきました。大城選手については、トップスピードに乗った時だけ性能を発揮するのではなく、多少リズムを崩した時でも扱いやすい、懐の深い車両を目指して調整してきました。
ジェイ選手については、フロントフォークのセッティングを夏の間に大きく見直しました。今回の走りを見ても、トライした方向性はかなり良かったと思っています。まだ細かく詰めていく必要はありますが、良い方向に進んでいると思います。
次戦のオフロードヴィレッジはコースが大きく改修され、これまでとはかなり違うレイアウトになると聞いています。前半戦は事前に現地で車両を合わせ込む機会が少なかったのですが、今後はメーカー合同の事前テストにも参加し、実際のコースにしっかり適合させていく方針です。残り2戦はチャンピオンシップを考えても重要なレースになるので、ライダーとマシンの両面をさらにアップデートして、しっかり勝ちにいきたいと思います」


YAMAHA BLU CRU RACING TEAM YSP浜松 BOSS

田中淳也選手(IA2:4位/2位:総合2位)

「年に一度の地元大会ですし、後半戦のスタートでもあったので、ここで優勝していい形で後半戦に入りたいという思いで、夏のトレーニングに取り組んできました。結果は4位と2位で、目標としていた順位ではありませんでした。
昨日の予選からマシンの問題でペナルティがあり、グリッドも良い位置ではありませんでした。ヒート1ではエンストで一度止まってしまい、その後も前のライダーの転倒に巻き込まれる形で順位を落としましたが、そこから4位まで戻すことができました。ヒート2も自分のミスでジャンプで転倒し、一時は4番手まで下がりました。ただ、難しいコンディションの中でも2位まで追い上げることができたので、ミスがあった中でも最低限の結果までは持ってこられたのかなと思います。
ランキングトップの柳瀬選手が今回2ヒートとも勝ったので、ポイント差はまた広がりました。ただ、残りは2大会ありますし、次戦はチームの地元でもあります。まだ諦めていません。何が起こるか分からないので、残りはとにかく勝ちにこだわっていきたいです。
柳瀬選手は速いですが、自分も今回ミスはあったものの、決して調子が悪いわけではありません。自分の走りをしっかりレースで出せれば、まだ良いバトルはできると思っていますし、自分も負けていないという気持ちはあるので次戦に向けてしっかり準備し、今度こそ一番高いところを目指します。」

BLU CRU Team Pitin with M:F

渡辺陵選手(IA2:8位/3位:総合4位)

「ヒート1ではスタートから前に出ることができました。ただ、さらに前へ行こうと少し強引になってしまい、接触して転倒。そこで順位を落としてしまいました。ヒート2はスタートで出遅れましたが、その後のペース自体はすごく良かったです。ただ、順位を上げても転倒してまた下げてしまうという展開を繰り返し、なかなか上位まで上がることができませんでした。今回はペースが良かっただけに、ミスの多さは反省点です。
もともと名阪はあまり得意なコースではなかったのですが、ここで結果を出せれば今後に向けていい流れを作れると思って取り組んできました。東北は雨が多く、中断期間も雨の中で乗ることが多かったので、今回のようなコンディションは自分にとってチャンスだと思っていました。それだけに、自分のミスでそのチャンスを潰してしまったのは悔しいです。
次戦は3ヒートと聞いていますし、自分としては勝つチャンスがあると思っています。しっかり練習して、今年は何とか一勝したいです。今は柳瀬選手と田中選手の2人が一歩抜けている印象がありますが、自分もそこに割って入れるようになりたいです。久しぶりに表彰台にも上がることができたので、次はさらに上を目指します」

YSP浜松 BOSS RACING


川上真花選手(LMX: 2位)


「結果としては悔しいですが、最後までトップを争うことができすごく楽しいレースになりました。いつもの自分だったら、一度離されて、また近づいて、そこでまた離されるような展開になると、気持ちが続かなくなって、そのまま離された状態でゴールしてしまうことが多かったのですが、それでも今回は、最後に父のサインボードに書いてあった『諦めるな』という言葉を見て、最後まで諦めずに走ることができました。トップに立つというところまではいかなかったですけど、前の選手をずっと視界に入れたまま、0コンマ何秒という差でゴールできたので、そこは自分の成長を感じました。
去年の名阪と比べても、かなり成長できていると思います。自分はもともとジャンプが苦手なんですけど、今回は川井選手が飛んでいるのを見て、自分も飛ばなければ勝てないと思い思い切ってチャレンジすることができました。少し危ない場面もありましたけど、今までだったら挑戦できなかったところで攻めることができたし、深い轍も怖がらずに、しっかりバランスを取りながら走れました。
サマーブレイクには兄にたくさん練習を見てもらい、かなり乗り込みました。その積み重ねで、今回は気持ちの面でも自信をもって走れたと思います。結果だけを見れば満足できるものではないですけど、自分の中では今までで一番いいレースができました。
目標としてはここで勝つつもりだったので勝てなかったのは悔しいですが、トップを現実的に狙えるところまで来ている感覚はあります。次戦は相手の地元なので、今度はそこでやり返したいです。次回のオフビはコースもかなり変わって、ジャンプやリズムセクションが多くなっていると聞いています。ジャンプは苦手ですが、しっかり練習して、自信を持って怖がらずに攻めていきたいです」

TEAM KOH-Z

本田七海選手(LMX:3位)


「今回は決勝のスタート前にバイクの調子が悪く、サイティングラップに行けなかったので、気持ちの面でも少し不安を抱えたままレースに入ってしまいました。ただ、土曜日の公式練習から走るたびに感覚は良くなっていて、自分でも思っていた以上に走れていました。地元ということもあって、たくさんの方が応援に来てくれていたので、ここで何としてでも勝ちたいという気持ちは強かったんですが、3回も転倒してしまって、いい流れを結果につなげることができませんでした。
中断期間は1カ月半ほどアメリカに行っていました。前半は現地で練習して、その後はロレッタに出場したり、アメリカを横断しながら各地のレースに参戦しました。日本とはコースの大きさも荒れ方も違って、今日のような深いわだちができるコースも多かったので、レース経験という部分ではかなりプラスになったと思います。先週の金曜日に帰国して、土日に久しぶりに85ccに乗って今回を迎えたのでハードなスケジュールでしたが、アメリカで得た経験をこれから結果につなげていきたいです。
ここ最近はなかなか表彰台に上がれず、勝つこともできていないので、残り2戦はしっかり攻めて、必ず勝ってシーズンを終えたいです。たくさんのスポンサーの方にも支えていただいているので、少しでも結果で恩返ししたいと思っています」

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