全日本モトクロス選手権
ヤマハの参戦ライダー、マシンなど全日本モトクロス選手権 IAに関する情報をお届けします。
Rd.04 6月6-7日 宮城
RACE DATA
■大会名称:D.I.D全日本モトクロス選手権シリーズ2026 第4戦SUGO大会
■開催日:2026年6月6-7日(日)
■会場:宮城県・スポーツランドSUGO
■レース時間:IA1(30分+1周)×3ヒート
■レース時間:IA2(30分+1周)×3ヒート
■天候:曇り時々小雨
■観客数:6/6:900人、6/7:1,600人、
REPORT
IA1ヒート1:圧巻の走りを披露した大城が前回大会に続きヒート優勝
第4戦の舞台となったのは、宮城県のスポーツランドSUGO。土曜日は雨が降ったり止んだりの不安定な天候となり、路面コンディションが刻々と変化する難しい予選となった。そんな中、YAMAHA FACTORY RACING TEAMの#2ジェイ・ウィルソンがトップタイムをマークし、決勝はポールポジションからスタート。チームメイトの#3大城魁之輔も3番手と好位置から決勝に挑むこととなった。
BLU CRU YSP浜松BOSSRACINGの#7浅井亮太がと大塚豪太(ホンダ)が好スタート。大城も好スタートを切って二人を追った、大倉由揮(ホンダ)にかわされて一時4番手となるも、浅井を捉えて 3番手で1周目を終える。トップを走る大倉を約2.5秒差で追う大城は、2周目にファステストラップを更新して、2番手の大塚をかわして大倉の背後につけると、3周目にはファステストラップを更新して大倉に約0.5秒に詰め寄り、4周目に首位を奪取した。トップに立った後も勢いは衰えず、さらにラップタイムを更新。4周目終了時点で後続との差を約2秒に広げると、その後も安定してハイペースをキープし、14周目にはリードを約10秒まで拡大する圧倒的な走りを見せ、そのまま独走でチェッカー。前大会と同様にヒート1で優勝を飾った。
一方のジェイは、怪我の影響により十分なトレーニングを積めない状況でレースに臨んでいた。無理にリスクをおかさず、確実にポイントを積み重ねるレース運びを選択。1周目を8番手で終えると、着実に順位を上げて4周目には5番手へ浮上した。その後も冷静な走りでポジションをキープして5位でフィニッシュ。徹底したリスクマネジメントで、チャンピオンシップ争いに向けて貴重なポイントを獲得した。
IA1ヒート2:ジェイがトップ争いに加わるもアクシデントで4位フィニッシュ
ヒート1に続き、再び浅井がホールショットを獲得。大倉、ジェイ、池田凌(ホンダ)が続き、序盤から激しい上位争いが繰り広げられた。
1周目を3番手で終えたジェイは、2周目に前を走る大倉を捉えて2番手に浮上。さらに3周目にはトップを走る浅井を攻略し、首位へと躍り出た。その後は大倉が2番手に浮上し、両者による一騎打ちの展開となった。レース前半は大倉の激しいプレッシャーを受けながらもトップを守り続けたジェイだったが、8周目に逆転を許し2番手に後退。しかし翌9周目にはすぐに抜き返し首位を奪還した。
ところがその後、大倉選手に再び先行を許して2番手となった。終盤は表彰台争いを繰り広げたジェイだったが、ゴーグルを外したことにより、最終ラップに飛び石が左目付近を直撃するアクシデントが発生。その影響でペースを落とし、追い上げてきた大塚豪太(ホンダ)、西條悠人(カワサキ)にかわされ4位でフィニッシュとなった。それでも最後までマシンを走らせ、貴重なポイントを積み重ねた。
一方、スタートで出遅れた大城魁之輔選手は、1周目を7番手で通過。しかし追い上げを図った3周目に転倒を喫し、9番手まで後退した。それでも懸命な追い上げで順位を回復し、上位陣に迫る走りを見せたものの、表彰台には届かず5位でチェッカー。苦しい展開の中でも最後まで粘り強いレースを見せた。総合成績では大城3位、ジェイ5位を獲得した。
IA2ヒート1:柳瀬との一騎打ちを制した田中が優勝
好スタートを決めた田中は、序盤からハイペースで1周目をトップで通過すると、2番手に付ける柳瀬大河(ホンダ)との一騎打ちとなった。3〜6周目にかけては両者の差が1秒以内と緊迫したトップ争いが続いたが、田中は安定してハイスピードを維持し7周目には約2秒、10周目には約5秒差までギャップを広げるなど、その後はレースをコントロールする走りを見せた。
しかし、柳瀬が一時は乱れたペースを立て直し猛追。これに田中は一時1秒差まで迫られたが、最後まで首位を守り切って、第3戦のヒート2に続き、2大会連続となるヒート優勝を飾った。
一方、地元・スポーツランドSUGOでのレースとなった#48渡辺陵(BLU CRU Team Pitin with M:F)も好走を披露。上位グループからスタートすると、1周目を4番手で通過。2周目には前を走る横澤拓夢(カワサキ)を捉えて3番手に浮上した。その後も地元コースを知り尽くした渡辺は安定感ある走りでポジションをキープして3位でチェッカーを受け、前回大会ヒート1以来となる表彰台を獲得した。
IA2ヒート2:初の総合優勝に向け善戦するも田中は2位フィニッシュ
今季初の総合優勝を狙って挑んだヒート2。田中はヒート1に続いて好スタートを決め、上位争いの中でレースをスタートした。
その1周目は、YZ250Fを駆る地元の阿部晴基と田中がトップ争いを繰り広げた。そして並んでクリアしたフィニッシュラインの直後のコーナーで阿部が転倒。これにより田中が単独トップに浮上すると、その後はファステストラップを更新する快走を披露し、後続との差を広げていった。
安定したペースでレースをリードした田中は、7周目の時点で2番手との差を約5秒まで拡大。しかし、後方から柳瀬が猛追を開始。立て続けにファステストラップを更新しながら差を詰めると、9周目にはその差を1秒ほどまで縮めた。そして田中は2番手に後退。その後も懸命に食らいついたが逆転には至らず、そのまま2位でフィニッシュ。2ヒート連続で表彰台を獲得し、総合2位とし、チャンピオンシップに向けて大きなポイントを積み重ねた。 スタートから田中、阿部とともにトップ集団でレースを展開した渡辺。1周目終了直後に阿部が転倒したことで2番手に浮上すると、トップを走る田中を追走しながら上位争いを繰り広げた
レース中盤までは力強いペースで2番手をキープしていたものの、後方から追い上げてきた柳瀬にかわされ3番手に後退。その後も懸命に食らいついたが、徐々に差を広げられてしまう。それでも3位を守ってチェッカーを受けて両ヒート表彰台とし、地元SUGOラウンドで価値ある総合3位の獲得となった。
次戦は6月27-28日、広島県は世羅グリーンパーク弘楽園にて第5戦が行われる。
IA1 RESULT Heat.1
IA1 RESULT Heat.2
IA2 RESULT Heat.1
IA2 RESULT Heat.2
COMMENT
YAMAHA FACTORY RACING TEAM
大城魁之輔選手(IA1:1位/5位:総合3位)
「優勝できたことは素直にうれしいです。ただ、前回に続いて同じようなミスをしてしまったので、正直なところ手放しでは喜べないですね。悔しい気持ちはありますけど、原因は自分にあると思っていますし、しっかり向き合わないといけないと感じています。
それでも、今シーズンは確実に良くなっている部分があります。ヒート1では焦らず一台ずつ前のライダーをパスしながら順位を上げていくことができましたし、そういうレース運びには手応えがあります。先頭でレースをコントロールする感覚も少しずつ掴めてきていますし、大きくスタートを失敗しなければ十分戦えるスピードはあると思っています。
ただ、前回のヒート3や今回のヒート2のように、ミスから流れを崩してしまう場面もあります。今年は良い時に浮かれ過ぎず、悪い時に落ち込み過ぎないことを課題にしているので、今は気持ちを切らさずに前を向いていきたいです。次戦の広島大会に向けては、特別に何かを変えるつもりはありません。これまで積み上げてきたことには自信がありますし、ヒート1のようなレースができる力は身についてきていると思います。新しいことを始めるというよりは、今やっていることをさらに積み上げて、どんな状況でも同じ走りができるようにしていきたいです。これからも良い部分を伸ばしながら課題を改善して、次こそは総合優勝を掴みたいと思います」
ジェイ・ウィルソン選手(IA1:5位/4位:総合5位)
「怪我の影響でシーズン序盤から十分なトレーニングを積めない状況が続き、今回はトラックコンディションも厳しいものでしたが、その中でできる限りの走りを心掛けました。ヒート2ではライン選択やバイクのセッティング、ライディングを修正したことで良いパフォーマンスを発揮できました。ただ、自分の状態はまだ本来のレベルには達しておらず、改善できる部分も多く残っていると感じています。体調面の影響で思うようにトレーニングできない時期が続きましたが、ようやく身体の状態も上向いてきました。明日からは、広島大会に向けてジムトレーニングも徐々に再開し、万全のコンディションづくりに取り組んでいきます。今回の結果には満足していませんが、チャンピオンシップの争いはまだ続いています。大切なのはここからしっかり準備を重ね、再びトップ争いに加わること。広島では勝利を目指して全力で挑みます」
豊田剛士監督
「今日は一日を通してかなりタフなレースとなりました。結果だけを見ると悔しさが残るレースではありましたが、その中でも得るものはすごく多かったと思っています。中でも大城選手はヒート1でしっかり勝ち切りましたし、自分でレースをコントロールできていたと思います。ヒート2は転倒がありましたが、そこから持ち前のスピードを生かして挽回する強いレースを見せてくれました。もともとスピードのある選手ですが、今回は速さだけでなく、レースを組み立ててコントロールする部分で成長が見られたのが大きな収穫でした。ジェイ選手については、怪我から完全に回復した状態とは言えない状態です。今日は轍やギャップが多く、本当にタフなコンディションだったので、そういう状況ではまだフィジカル面に不安が残るという印象でした。ただ、前回よりも確実に上向いていますし、回復に向かっていることは感じられました。
また、ヒート2では終盤までポジションを守っていましたが、最後のラップで飛び石が目の付近に当たるアクシデントがあり、それで順位を落としてしまいました。やはり手首のケガの影響でオフシーズンのトレーニングが十分にできなかったことも含め、まだトレーニング量が足りていない部分が、結果に影響したのだと思います。今回のレースではサスペンションセッティングを含め、チームとして改善すべき課題も見つかりました。次戦の広島大会は路面特性の異なる難しいコースになるため、ライダー、メカニックが一丸となって課題解決に取り組み、さらにレベルアップした状態で臨みたいと思います」
YAMAHA BLU CRU RACING TEAM YSP浜松 BOSS
田中淳也選手(IA2:1位/2位:総合2位)
「ヒート1はスタートが決まり、そのままトップでレースをコントロールできたのは良かったと思います。後ろとの差はあまりなくて、自分も中盤から終盤にかけてミスがありましたが、しっかり冷静に走ることができました。もちろん後ろを走っていた柳瀬選手の存在は気になりましたし、その影響でミスも少し出ましたが、そこは今後さらに練習して改善していきたいですね。それでも30分間トップを守り切れたことは大きな自信になりました。
ヒート2はスタート自体は良かったのですが、1周目にミスが続いてしまったことが結果を左右したと思います。ライバルが出遅れていたので、そのタイミングで一気に前に出てリードを築ければ、もっと楽な展開に持ち込めたはずでした。トップに立った後もなかなか良いラインを見つけられず、徐々に追いつかれて抜かれてしまいました。抜かれた後はすぐに後ろについて仕掛けようと思ったんですが、ライン取りも大きく違っていて、そのまま離されてしまいました。体力的に限界というわけではなかったですし、走り自体も悪くなかったと思うんですが、少し噛み合わなかったという感じですね。
コンディションも難しく、パッシングポイントも限られる中でのレースでしたが、結果として1位と2位でまとめることができたのはポジティブに捉えています。本当は両ヒートとも勝ちたかったですし、ランキングトップとの差を縮めることもできなかったので、その点は悔しさもあります。ただ、自分自身としては優勝を狙えるだけのスピードと力があることは改めて感じることができました。今回見えた課題は、難しいコンディションの中でのライン選択や状況判断の部分です。そこをしっかり改善して、次戦の広島でも安定した結果を残したいです。ランキング上位のライダーとは本当に僅差の戦いが続いているので、一戦一戦に100%集中して、少しでも差を縮めていきたいと思います」
BLU CRU Team Pitin with M:F
渡辺陵選手(IA2:3位/3位:総合3位)
「今回は地元大会ということもあり、何としても勝ちたい気持ちで臨みました。ただ、コースコンディションは非常にタフで難しく、簡単なレースではありませんでした。ヒート2ではトップ争いができる手応えもありましたが、前半に力を使いすぎてしまい、後半はペースを維持できなかったことが課題です。両ヒートとも表彰台に立つことはできましたが、地元だからこそ優勝したかったので悔しい気持ちの方が大きいですね。特に30分レースの中でトップ2人のペースは本当に速く、自分はミスも多く、ラップタイムを安定させることができませんでした。それでも、昨年は転倒やメンタル面で苦しむこともありましたが、今年は冬のトレーニングからしっかり準備ができ、自信を持ってシーズンに入ることができています。大きなミスも減り、成長は感じています。次戦に向けてはスタートの精度向上と、レース前半で無理をしすぎず30分間をしっかりマネジメントすることが課題です。応援に来てくださった地元の皆さんの前で勝てなかったのは残念ですが、次こそは優勝を目指して頑張ります」
TEAM KOH-Z
本田七海選手(LMX:2位)
「今日は朝から身体の状態も良く、昨日より調子が戻ってきたと感じていました。昨日は轍やコーナーのスピードなど多くの課題が見つかりましたが、そこを意識して走ったことで改善できたと思います。レースは本来スタートから前に出る展開をイメージしていましたが、自分のミスでスタートを決めきれませんでした。ただ、その後の1~2コーナーでうまくポジションを上げられたのは良かったです。一方で、1周目の細かなミスやレース運びには課題が残りましたし、後半はトップとの差が開いてしまったので、最後まで勝負したかったという悔しさもあります。今日は轍の多い難しいコンディションだったので、とにかくミスを減らして確実に走ることを意識していましたが、マシンの状態もかなり良くなってきており、自分自身も手応えを感じています。この後はアメリカでトレーニングを行い、その1週間後には広島大会があります。広島はアメリカのコースに近いイメージもあるので、しっかり準備して戻ってきたいです。この順位のままでは終われないので、アメリカで気持ちも技術もレベルアップして、広島では"変わったな"と思ってもらえる走りで優勝を目指します」
YSP浜松 BOSS RACING
川上真花選手(LMX:3位)
「今日は朝の練習走行から思うように走れず、不安を抱えたまま決勝に向かいました。ただ、気持ちはしっかり切り替えてスタートに臨みました。決勝では今シーズン初めてスタートから前に出ることができ、ホールショットからトップのまま周回を重ねることができました。自分のペースで安定して走れていて、"このままいける"と感じていました。終盤には後ろから川井選手が迫っているのもわかっていましたが、ラスト1周ほどのところでバックマーカーとの接触があり転倒。すぐに再スタートできれば2位は狙えたと思いますが、相手のマシンが絡んでしまい、3位でレースを終えることになりました。正直悔しい結果ですが、運がなかった部分もあったと思います。それでも今日はペースも良く、自分らしい走りができて長くトップを走ることができたので、優勝を狙える手応えを感じるレースでした。次戦は3週間後の広島大会です。昨年は怪我をしており、久しぶりの広島で少し緊張もありますが、比較的得意なコースでもあるので、今回の悔しさを力に変えて結果につなげたいと思います。しっかり準備をして、次こそは良い結果を残せるよう頑張ります」
























