MotoGP
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Rd.16 10月24日 エミリア・ロマーニャ
RACE DATA
■大会名称:MotoGP第16戦エミリア・ロマーニャGP
■開催日:2021年10月23日(土)予選結果
■開催地:ミサノ/イタリア(4.226km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:17度 ■路面温度:17度
■PP:F・バニャイア(1分33秒045/ドゥカティ)
REPORT
Monster Energy Yamaha MotoGPのF・モルビデリはウイーク2日目、午前中のフリープラクティス第3セッションで好調をアピール。勢いを維持して臨んだQ2で6番手を獲得した。チームメイトのF・クアルタラロはQ1に出場し、Q2進出を目指したが届かず。グリッド15番手からのスタートとなる。
PETRONAS Yamaha Sepang Racing TeamのA・ドビツィオーゾとV・ロッシは、第16戦エミリア・ロマーニャGPの予選で、それぞれ21番手と23番手に留まった。
モルビデリ復活。予選6番手獲得
モルビデリは前日および2日目午前中のハードワークによりQ2進出を決定。続いて行われたフリープラクティス第4セッションでも見事なスピードを見せた。Q2ではハーフウエット、ハーフドライの難しいコンディションのなか、初めは路面の状態を探りながら1分39秒244で走行。2度目のアタックで一気に1分35秒060に更新し、4番手に浮上した。
残り7分でピットに戻り、作業を終えて2分半後にピットアウト。この時点で9番手に後退していたが、新品のスリックタイヤが暖まるや、すぐさまプッシュを開始して挽回を目指した。しかし最初のラップはイエローフラッグが提示されていたため記録をキャンセル。最終ラップで1分33秒526まで短縮し、トップから0.481秒差の6番手を獲得した。
一方のクアルタラロは、フリープラクティス第3セッションでQ2進出のチャンスを逃してQ1出場が決定。その後の第4セッションではウエットとドライが入り混じる路面状況をしっかり確認し、Q1は最後尾からのスタートを決断した。そしてすぐさま1分37秒593を記録してトップに。しかしコンディションが変化し続けるなかで、少しも気を緩めることはできなかった。
決意の走りを見せるクアルタラロはほとんどのラップでトップ2を維持。タイヤ交換も行わずにプッシュを続けたが、6度目のアタックはイエローフラッグ提示によりキャンセルされてしまった。この時点で残り時間は2分強。あと2回のチャンスのうち1回目はタイヤを再度暖めるために使い、最終ラップでは1分34秒411に更新。しかしまたもイエローフラッグによりキャンセルされ、1分34秒476の記録が採用されて5番手に留まった。この結果、決勝はグリッド15番手となった。
ドビツィオーゾとロッシ、ホームレースの予選で苦戦
ドビツィオーゾはフリープラクティス第3セッション序盤、早々に前日までのラップタイムを更新。最終的に1分42秒251の自己ベストを記録して22番手につけた。Q1でも引き続きタイムを短縮していったが、ウエットとドライが入り混じる難しいコンディションのなかで本来のペースを出し切ることはできず、最終ラップの1分36秒639により11番手。決勝グリッドは21番手となった。
一方のロッシはフリープラクティス第3セッションのウエット・コンディションに苦戦。1分42秒601の23位でセッションを終えた。Q1ではタイム更新も見られたものの依然として苦しい状況は続き、さらには最終ラップの記録がイエローフラッグによりキャンセルされたことで1分37秒948の13位に留まった。これによりキャリア最後のホームレースをグリッド23番手からスタートする。
RACE RESULT
COMMENT
Monster Energy Yamaha MotoGP
F・モルビデリ選手談(予選6番手/1分33秒526)
「好調な一日でした。チームは適切な時間帯に適切に動き、マシンに適切なモディファイを施してくれました。マシンのフィーリングが昨日より良くなり、確かな進化が感じられました。フリープラクティス第3セッションでは、ウエット・コンディションがかなり難しかったのですが、なんとかコントロールしてQ2進出を決めることができました。Q2もまた難しいコンディションになったにもかかわらず、いい走りができたので、このことがマシンへのフィーリング向上を裏付けていると思います。前回のCOTAのあと期待し、計画したことがすべて実現したのです。あとは決勝で頑張るだけです」
F・クアルタラロ選手談(予選15番手/1分34秒476)
「フリープラクティス第3セッションでは全力でQ2進出を目指しました。そのなかでウエットでの走りが大幅に向上し、トップ10まであと少しと迫っていました。しかし午後には最も避けたかったコンディションになってしまったため、Q1は苦戦を予想しましたし、実際に3番手に留まり、さらにはこの記録もイエローフラッグによりキャンセルされてしまいました。ウエット&ドライのコンディションに苦戦し、とくに最後のふたつのセクターではリスクをおかした走りはできませんでした。でもそれも意味のあることで、私はリスクより慎重さを選びました。結果的に15番手スタートということになってしまいましたが、そのことはそれほど気にしていません。もちろん望んだ場所ではありませんが、今そこにいるのですから、あとは好スタートとオーバーテイクで挽回を目指します。タイヤチョイスもまた重要になります」
M・メレガリ、チーム・ディレクター談
「チームのなかで明暗を分ける結果となりました。そしてそれは、路面コンディションのせいだけではありません。フランキー(モルビデリ)は素晴らしい仕事をし、怪我の回復が順調であることを証明してくれました。まだ完璧でないなかで、このように難しいコンディションを走るのは本当に大変なことです。そしてもちろん、彼のために乗りやすいマシンを準備したチームの貢献も強調しなければなりません。ファビオ(クアルタラロ)のほうは、このようなコンディションでいつも苦戦しており、今日はQ2進出を逃してしまいました。グリッド15番手からの挽回は簡単ではありませんが、27ラップのチャンスがあります。コンディションが良いときの彼の速さは疑いようがなく、明日は晴れが予想されているので十分に期待できます」
PETRONAS Yamaha Sepang Racing Team
A・ドビツィオーゾ選手談(予選21番手/1分36秒639)
「今週はここまで、非常に厳しい状況が続いています。とくに天候の影響がひどく、マシンに乗っていても良い感触を得ることができません。Q1のハーフドライ、ハーフウエットには本当に苦戦し、期待したようなスピードに到達することはできませんでした。ハード・プッシュできる状況ではなかったため、グリッド・ポジションもこのように後方になってしまいました。当然、決勝も難しい戦いになりますが、自分たちの力を知り、集団について行き、どこまでできるか確認したいと思っています。オーバーテイクは簡単ではありませんが、ベストを尽くします」
V・ロッシ選手談(予選23番手/1分37秒948)
「コンディションがとてもひどく、かなり苦戦しました。マシンもタイヤも良いフィーリングが得られず、思うようにスピードを上げることができなかったため、グリッド・ポジションは後方になってしまいました。でも天気予報によれば明日は晴れてドライ・レースができそうです。ノーマルなコンディションなら、つまり完全なドライなら、きっといい走りができると思っています。私にとっては非常に"エモーショナル"なウイークです。いつものミサノでさえ感動的なのに、今回はとても特別で、より一層、気持ちが昂ります。それに加えていろいろなリクエストがあったり、やることがたくさんあって大変です。レースのあと、ファンのみなさんに"チャオ"とあいさつするときは、かなり感傷的な気分になるでしょう。でも、それもまたいいものだと思います」