MotoGP
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。
Rd.16 10月24日 エミリア・ロマーニャ
RACE DATA
■大会名称:MotoGP第16戦エミリア・ロマーニャGP
■開催日:2021年10月22日(金)フリー走行、23日(土)予選、24日(日)決勝
■開催地:ミサノ/イタリア
CIRCUIT DATA
■開設:1972年
■コース長:4.226km
■サーキットレコードラップ:1分31秒065(2021年:F・バニャイア)
■サーキットベストラップ:1分32秒242(2021年:E・バスティアニーニ)
REPORT
Monster Energy Yamaha MotoGP、チャンピオン獲得を目指しミサノ2戦目へ
Monster Energy Yamaha MotoGPは再びヨーロッパへ戻り、第16戦エミリア・ロマーニャGPに出場する。同チームはこのミサノ・ワールドサーキット・マルコ・シモンチェリを得意とし、ホームコースととらえている。F・クアルタラロは2019年と2021年の第14戦で2位を獲得しており、相性は良い。
しかし今回ばかりは、いつもよりも緊張を強いられる一戦となる。というのも2021シーズン・チャンピオン決定を賭けて臨むレースとなるからだ。3週間前のCOTAで2位を獲得したクアルタラロは、3戦を残してタイトル争いのライバルに52ポイント差をつけている。
チームメイトのF・モルビデリにとっても、ここミサノはとても重要な場所。2013年にMoto2でグランプリに初参戦し、2020年にはMotoGP初勝利を実現し、今年は第14戦サンマリノGPでヤマハ・ファクトリー・デビューを果たした。
その2戦目となる今回も思い出深い機会になるよう望んでいる。第14戦のあとのミサノ・テストと膝の怪我のさらなるリハビリを経て、今まで以上にフィーリングを向上させて臨むモルビデリは、第15戦を終え合計40ポイントのランキング17位となっている。
ミサノ・ワールドサーキット・マルコ・シモンチェリは1972年に建設され、1980年代〜90年代にかけてイタリアGPのおもな開催地となってきた。2007年にはMotoGPの安全規制に沿って大幅な改修が行われ、全長4.2キロのなかに6つの左コーナーと10の右コーナーを持つ時計回りのコースとなった。同時に新たなシケインも設けられたことでレースの醍醐味を増している。
ロッシ、最後のホームGPへ
PETRONAS Yamaha Sepang Racing TeamのV・ロッシとA・ドビツィオーゾは今週末、ミサノ・ワールドサーキット・マルコ・シモンチェリで開催される第16戦エミリア・ロマーニャGPに臨む。ロッシにとっては26年間のレーシング・キャリアで最後となるホームレースであり、ドビツィオーゾにとっては同チームからMotoGPに復帰を果たした第14戦以来、2度目のホームとなる。
ロッシは第15戦アメリカズGPでポイント獲得と健闘。最後のホームGPでも好成績を記録して弾みをつけ、残りの2戦に向かいたいところ。ここミサノでは最高峰クラスで優勝3回、表彰台6回、ポールポジション1回を獲得した地元のヒーローが、スタンドを埋め尽くす黄色の集団にこれまで以上の喜びを届けようと意気込んでいる。
一方のドビツィオーゾもPETRONAS Yamaha SRTデビュー戦以来2度目となるホームコースを楽しみにしている。第15戦COTAでは13位と健闘しており、今回もポイント獲得を狙う。1ヵ月前のサンマリノGPとはコンディションが異なるものの、その後の進化を試すチャンスとして期待されている。
COMMENT
Monster Energy Yamaha MotoGP
F・クアルタラロ選手談
「前回のCOTAは非常にタフなレースでしたが、得たものもとても大きかったと考えています。シーズンはあと3戦しか残っていないので、あの2位が非常に重要な意味を持つのです。終盤を迎え、私の気持ちも少し変わってきました。前回のミサノでは優勝を目指して戦い、チャンピオンシップのことは少しも考えていませんでした。もちろん今回もいつも同様、最大限の成績を目指してベストを尽くします。なぜならそれが、私が最も楽しめることだからです。でも今回はより考えながら臨みたいと思っています」
F・モルビデリ選手談
「前回のCOTAは、怪我をしている膝への負担が大きく非常に厳しいレースでした。そのあと2週間レースがなかったので少し休ませることができ、以前よりも良い状態で次に臨むことができそうです。9月に行ったミサノ・テストでは好感触をつかみ、ここでのマシンのフィーリングは大幅に改善されています。今回もこの方向性を維持して進めていきたいと思っています」
M・メレガリ、チーム・ディレクター談
「2021シーズン最後のチャプターに挑む準備を整え、またミサノに戻ってきました。クアルタラロ選手、チーム、ヤマハにとって非常に重要なレースとなりますが、私たちはいつものGPウイークとして臨むつもりです。それはつまり、すべてのセッションに全力を注ぎ、チーム一丸となって仕事に取り組むということです。サンマリノGPもそのあとのミサノ・テストも非常に好調で、今回はそのデータを駆使して準備を整えてきました。きっと素晴らしい戦いができると信じています」
PETRONAS Yamaha Sepang Racing Team
V・ロッシ選手談
「アメリカでのレースは、移動も含めてとても大変だったので、2週間の休養がとれたことはとても良かったと思います。この間に自宅で集中してトレーニングを行い、最後の3レースにベスト・コンディションで臨むための準備をしてきました。ミサノで2回目のレースとなる今回は、1ヵ月経過して気温が低くなっていることもあって前回よりも厳しいものになると思います。ベストを尽くし、前回よりも少しでも速く走れるようトライし、セッティングもより精確な調整を目指す必要があります。私にとっては、前回がすでに非常にエモーショナルな時間となっていたのですから、本当に最後となる今回はとても特別なものになるでしょう。イタリアのファンたちがエンジョイできるレースにしたいと心から願っています」
A・ドビツィオーゾ選手談
「トップ10を目指すのはかなり難しいチャレンジだと思います。でも前回のミサノ以来、大幅に進歩してきたことも間違いありません。復帰した第14戦と続く第15戦アメリカズGPを経験し、今またミサノに戻ることをとても楽しみにしています。コンディションは変わっていると思いますが、1ヵ月前と比較する絶好のチャンスになるでしょう。より速くなって、集団についていき、もっともっと強くなってバトルを展開できるようになることが目標です」