MotoGP
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。
Rd.04 5月2日 スペイン
RACE DATA
■大会名称:MotoGP第4戦スペインGP
■開催日:2021年4月30日(金)フリー走行総合結果
■開催地:ヘレス/スペイン(4.423km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:20度 ■路面温度:33度
REPORT
クアルタラロの2番手をトップにヤマハ勢3人がトップ5へ
Monster Energy Yamaha MotoGPのF・クアルタラロとM・ビニャーレスはFP1とFP2を走り、1秒以内に14台がひしめく接近戦のなかでそれぞれ総合2番手と5番手を獲得した。Petronas Yamaha Sepang Racing TeamのF・モルビデリはFP初日、決勝用セッティングに専念しながらも総合4番手を獲得。チームメイトのV・ロッシはタイムアタックを行わず、21番手に留まっている。
3連勝を狙うクアルタラロは2番手、ビニャーレスは5番手で初日を終了
第4戦スペインGPを非常に楽しみにしていたクアルタラロ。FP1では、おもにYZR-M1に気持ちよく乗るためのセッティング作業に取り組みながら合計19ラップを走行。ベストタイムは5ラップ目に記録した1分38秒344で、トップから0.331秒差の5番手でセッションを終了した。
FP2も同様に、ほとんどの時間帯で決勝用のセッティングに集中。終盤になって前後タイヤをソフトコンパウンドに履き替えると、全19ラップ中18ラップ目で1分37秒387に更新して2番手に浮上した。トップとの差は0.178秒だった。
チームメイトのビニャーレスも、午前中のFP1では決勝用のセッティングに専念。全22ラップを走行して15ラップ目で1分38秒434を記録し、トップから0.421秒差の9番手でセッションを終えた。
午後になって気温が上がると全体のペースも上昇。ビニャーレスは45分間のほとんどで淡々と周回をこなしながら作業を進めたあと、最後の6分強を使ってプッシュ。フロントにミディアム・コンパウンド、リアにソフト・コンパウンドを選択し、全20ラップ中の最終ラップで1分37秒726に更新。トップから0.517秒差の5番手として終了した。
Petronas Yamaha SRTのモルビデリが4番手を獲得
FP1は17台が0.858秒差のなかにひしめく大接戦。そのなかでモルビデリは序盤で3番手につけていたが、45分間のセッション終了後には、トップからわずか0.479秒差(1分38秒492)ながら12番手に後退していた。
FP2では1分37秒704に短縮し、ほとんどの時間帯でトップをキープ。終盤になるとほとんどのライダーがタイヤをソフト・コンパウンドに履き替えるなかで、モルビデリは決勝セッティングを想定したミディアム・コンパウンドを使用し続け、タイムを更新することなく4番手に後退してセッションを終了した。
一方のロッシは午後の気温上昇を念頭にFP1ではセッティングに集中し、45分間を走り終えて1分39秒299の20番手。FP2も引き続き決勝用セッティングの向上を目指し、リズム改善に多くの時間を費やした。最終ラップではタイム更新が期待されたが、コースリミット越えのため記録がキャンセルされ、1分38秒698の21番手で初日を終了した。
PRACTICE RESULT
COMMENT
Monster Energy Yamaha MotoGP
F・クアルタラロ選手談(フリー走行総合2番手/1分37秒387)
「何よりもまず、マシンに乗っているときのフィーリングがとても良く、それが重要だと考えています。ペースも素晴らしいのですが、ユーズドタイヤ装着時は少し手間取ることがありました。昨シーズンは、もっと気温の高い時期に行われましたが、リアタイヤのグリップが落ちることはありませんでした。ところが今日は大きく変化してしまったので、原因を探らなければなりません。明日の課題はすでにはっきりしており、きっとうまくいくと思っています。フィーリングは素晴らしく、マシンに大きな信頼を置いています」
M・ビニャーレス選手談(フリー走行総合5番手/1分37秒726)
「決勝でどこまでやれるかは、今のところまだわかりません。マシンのレベルを十分に把握するためには、日曜日まで待たなければならないでしょう。今日はいくつかの重要なテストを行いました。結果はとても良く、ハイペースでリズムも安定しており、1ラップの速さもありました。今のところはまだマシンのフィーリングを十分につかみきれてはいませんが、それでも5番手につけることができました。その意味で非常に充実した1日だったと思います。明日はさらに一歩、前進できるでしょう」
M・メレガリ、チーム・ディレクター談
「非常に充実したウイーク初日となりました。昨年は7月に行われたため気温が高かったのですが、今年はこの時期になり、状況がかなり違っています。そのためセッティングを調整する必要があり、ライダーたちもまたそれに合わせていかなければなりません。スピードについては満足しています。クアルタラロ選手は予想外のグリップ低下に悩まされてしまったので、セッティング調整を行うことと、明日以降の路面の状況変化も見ながら改善していこうと思っています。ビニャーレス選手は、第3戦ポルトガルGPでのウイークポイントを調整してセッティングを改善することができました。タイヤオプションにも取り組むことができ、大きな収穫となりました。明日はいつものように、FP3はトップ10獲得のためのセッションになるでしょう。そしてFP4でおもに決勝用セッティングを進めていきます」
PETRONAS Yamaha Sepang Racing Team
F・モルビデリ選手談(フリー走行総合4番手/1分37秒704)
「このコースはヤマハのマシンと相性が良いようです。今日は一日中、とてもよく走ってくれて、素晴らしいフィーリングを得ることができました。午前中のセッションのなかで改善が必要だと感じた部分がありましたが、午後にはそれを達成することができました。ペースは十分で、あとはタイムアタックのときにどうなるかを確認しなければなりませんが、ベースは出来上がっており、これからさらに前進するのみです。今日は決勝用セッティングに専念しながらトップ10に入れたことに、とても満足しています。明日もこのまま作業を継続し、不足しているところを改善すべく調整していくだけです」
V・ロッシ選手談(フリー走行総合21番手/1分38秒698)
「ここヘレスには多くの良い思い出があります。今日は残念ながらリアグリップに苦戦し、とくにソフト・コンパウンド装着時は、なかなかいい走りができませんでした。それでも午後になって路面温度が上がると、グリップも少し良くなり、一定の成果が見られたと思います。おもにソフト・タイヤに手間取っている状況なので、1ラップの速さよりも決勝用セッティングでのペースのほうが良くなっています。最終ラップではもう少し順位を上げることができたはずですが、グリーンエリアに入ってしまったため記録がキャンセルされてしまいました。今日はセッティング向上に取り組みましたが、フィーリングにはあまり変化が見られませんでした。明日のFP3でトップ10に入るため、いくつかのことを試して改善を目指します。コースの状況は通常、日に日に良くなっていくので明日に期待します」