MotoGP
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。
Rd.19 11月18日 バレンシア
RACE DATA
■大会名称:MotoGP第19戦バレンシアGP
■開催日:2018年11月16日(金)フリー走行、17日(土)予選、18日(日)決勝
■開催地:バレンシア/スペイン
CIRCUIT DATA
■開設:1999年
■コース長:4.005km
■サーキットレコードラップ:1分31秒171(2016年:J・ロレンソ)
■サーキットベストラップ:1分29秒401(2016年:J・ロレンソ)
■2017年の優勝者:D・ペドロサ
REPORT
Movistar Yamaha MotoGPがシーズン最終戦バレンシアGPに挑む
アジア・オセアニアでの連戦を終え、今週末に行われるシーズン最終戦の第19戦バレンシアGPに向けMovistar Yamaha MotoGPはヨーロッパへ戻ってきた。
V・ロッシは3連戦の後、シーズン最後のレースに向け束の間の休養をとった。今回もまたトップ争いを展開し、好成績でシーズンを終えたいところ。サーキットのなかでも難しいもののひとつと話すロッシだが、2003年と2004年は最高峰クラスで優勝、2002年、2009年、2014年は2位、2005年、2008年、2010年は3位と何度も表彰台を獲得している。
一方のM・ビニャーレスにとってはホームGPであり、好成績で母国のファンを喜ばせようと意気込んでいる。ロッシ同様、しっかりと休息をとり、準備万端でウイークのスタートを待つ。目標はロッシとの間の2ポイント差を縮めてランキング3位に浮上することだ。ここリカルド・トルモ・サーキットでは2度、表彰台に上っており、2011年にはGP125で優勝、2013年にはMoto3で優勝してチャンピオンを獲得した。MotoGPでの最高の成績は2016年の5位となっている。
全長4kmのリカルド・トルモは1999年に建設され、すぐにMotoGPカレンダーに加えられた。2002年からはシーズン最終戦の舞台として固定され、多くの観客が訪れる重要な場所となった。レイアウトは9つの左コーナーと5つの右コーナー、876mのロングストレートなどからなり、反時計回りが採用される。スタジアムのようなグランドスタンドは150,000もの観客を収容。ここからコースのすべてを見渡すことができ、独特の雰囲気を作り上げている。
ザルコとシャーリン、2018シーズン最終戦へ
マレーシアGPで表彰台を獲得したMonster Yamaha Tech3のJ・ザルコが、2018シーズンのトップサテライトを目指して最終戦に挑む。第18戦終了時点で合計149ポイントを獲得しており、C・クラッチロー(148ポイント)、D・ペトルッチ(144ポイント)を抑えて栄冠に最も近い位置につけている。
一方のH・シャーリンは前回、ホームレースで10位と大健闘。2018のシーズン最終戦を前にライバルのF・モルビデリに10ポイント差をつけられているが、計算上では依然としてルーキー・オブ・ザ・イヤーに手が届くポジションにつけている。
Monster Yamaha Tech3は今大会をもって、ヤマハとの20年間にわたるパートナーシップに終止符を打つことになる。フリープラクティス第1セッションは現地時間金曜日、9:55にスタートする。
COMMENT
Movistar Yamaha MotoGP
V・ロッシ選手談
「バレンシアに到着しました。ここは苦戦するサーキットの一つですが、ここ数戦で大きく進化してきたので、今年は面白い展開になるかもしれません。マレーシアではウイークを通じて好調で、決勝もいい戦いができました。最後は残念な結果になりましたが、評価できる部分がたくさんありました。バレンシアでもベストを尽くし、好成績でシーズンを締めくくりたいと思っています。この後はバレンシアとヘレスでテストを予定しています。忙しい日々になりそうです」
M・ビニャーレス選手談
「ポジティブな気持ちでバレンシアに入りました。アジアとオセアニアでの3戦は体力的にもきついものでしたが、そのあと自宅に戻って少し休み、リラックスすることができました。ここ数か月のハードワークのおかげでマシンに競争力が戻ってきていますし、このサーキットは大好きで、僕のライディングにとてもあっています。昨年はあまりよいレースではありませんでしたが、100%の力を注いでプッシュし、最後にもう1勝してシーズンを終えたいと思っています。自信はあります。目標はランキング3位の獲得です。とても苦しんだシーズンですが、最終的に3位を獲得できれば一つの成功と言ってもいいでしょう」
M・メレガリ、チーム・ディレクター談
「連戦によって時間が飛ぶように過ぎ、早くもシーズン最終戦を迎えることとなりました。バレンシアGPはいつも特別なもので、ヨーロッパのファンのもとに帰り、ここですばらしい戦いを披露してシーズンを締めくくるのです。ホームGPを迎えるビニャーレス選手はもちろん、私たちチームも多くのファンの皆さんに支えてもらっています。我々の両ライダーがランキング3位を争う状況となっているので、彼らが最高の形でシーズンを終えられ、ファンの皆さんの支えに応えるために全力を尽くします」
Monster Yamaha Tech3
J・ザルコ選手談
「マレーシアで表彰台を獲得し、最高の気分でバレンシアへやって来ました。目標はトップサテライトですが... リンス選手とペトルッチ選手を抑えることができればランキング5位以内も可能なので、それが実現したら最高です。でもその前にまずは好天を期待します。そうすれば自信を持って走ることができるし、マシンもしっかり応えてくれるでしょう。3連戦ではチームと協力しながら大きな成果をあげてきました。この知識と経験を生かし、今回も好成績につなげられるようがんばり、最高の形でシーズンを終えたいと思います」
H・シャーリン選手談
「バレンシアGPを楽しみにしています。今はとにかくレースに集中しています。ヤマハとともに戦う最後のレースでベストを尽くし、この最終戦でルーキー全員を抑え、好成績を獲得することが目標です。準備はできています。すべてが順調に進むことを期待します」
H・ポンシャラル、チーム・マネジャー談
「もう最終戦ですが、とても信じられません。今年はとくに早く時間が過ぎてしまった気がしています。バレンシアGPはとても特別なレースで、誰もが大活躍と好成績をもってシーズンを終えたいと考えています。昨年はザルコ選手がレースのほとんどをリードし、マルケス選手やペドロサ選手とバトルを展開。最終的にすばらしい成績を獲得することができましたが、同時に、優勝を期待しながらチャンスを逃してしまったほろ苦い思いも残りました。それでも最終戦での2位獲得は、ルーキーイヤーの締めくくりとしては上出来だったと言えるでしょう。今年はこの最終戦がTech3とヤマハにとっての最後のレースになります。ヤマハとともに歩んだ20年間は大きな誇りであり、私たちはこのなかで成果をあげ、とても多くのものを得ることができました。変化は私たちの決断ではありますが、最終日には動揺し、感傷的になることは疑いようがありません。この場を借りてヤマハの多大なるサポートとフレンドシップに、献身と理解に感謝の意を伝えたいと思います。彼らがいなかったら今のTech3はありません。ヤマハとのパートナーシップのなかで互いに助け合いながら、このように安定した成功をおさめることができたと考えています。いつもなら早く次のサーキットへ行きたいと話すところですが、今回はTech3とYamahaがともに最後の4日間をエンジョイし、このすばらしいパートナーシップを最高の成績とともに締めくくりたいと思います」