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MotoGP

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。

Rd.15 10月7日 タイ

 

RACE DATA

■大会名称:MotoGP第15戦タイGP
■開催日:2018年10月5日(金)フリー走行、6日(土)予選、7日(日)決勝
■開催地:ブリラム/タイ

CIRCUIT DATA

■開設:2014年
■コース長:4.554km

REPORT

Movistar Yamaha MotoGP、初開催のタイGPに挑む

Movistar Yamaha MotoGPは今週末、チャーン・インターナショナル・サーキットで初開催されるタイGPに出場するためアジアへと向かった。V・ロッシとM・ビニャーレスは新たな挑戦を楽しみにしており、それぞれの目標に向かって全力で臨む。

今年2月にテストを行った際に現地ファンのモータースポーツへの情熱を知ったロッシは、今回も彼らにすばらしいショーを見せようと意気込んでいる。気温と湿度の高さによりハードワークを強いられることは明らかだが、そのなかでもロッシは、15ポイント差を縮めてランキング2位への返り咲きを目指す。

チームメイトのビニャーレスも、前回テストの経験を生かして好成績を目指しモチベーションを高めている。テストの際には初めやや苦戦したが、走り込むうちに自らのライディングにも適合することに気づくことができており、その成果を今週末に発揮すし、チャンピオンシップポイントで並ぶJ・ロレンソ(ドゥカティ)を、今大会で突き放すことが目標となる。

ドイツ人デザインナー、ヘルマン・ティルケによって設計されたチャーン・インターナショナル・サーキットは2014年に開設された。その1年後からスーパーバイク世界選手権を開催するようになり、今年はいよいよMotoGPがここで行われることとなった。首都バンコクから北東へ約410km、ブリラムという町の近郊に位置するこのコースは全長4.554km。そのなかに1kmのロングストレートと5つの左コーナー、7つの右コーナーが設けられている。グランドスタンドに集まる多くのファンを喜ばせたいと意気込むライダーたちにとっては、東南アジアの典型的な蒸し暑さが重要な鍵を握ることになるだろう。

Monster Yamaha Tech3のふたりがタイGPへ出発

今年からMotoGPのカレンダーに追加され、アジア/オセアニア・ラウンドの初戦となる第15戦タイGPは、シーズンの中でも非常に重要な意味を持っている。

2月のテストで大きな手応えを掴んだJ・ザルコにとっては、ここで強さを取り戻し、再びベストサテライトを目指して上位争いに挑むことが目標。一方のH・シャーリンは、約8ヶ月前に初めてここでMotoGPを経験し、Monster Yamaha Tech3からMotoGPへのフル参戦のチャンスを勝ち取っている。ここまで期待を裏切ることなく健闘を続けており、今回は母国マレーシアにも近いこの場所で、大勢のファンにアピールしたいところ。そしてルーキー・オブ・ザ・イヤー獲得を目指し、現在ポイントで上回るF・モルビデリ(ホンダ)との差をできるだけ縮めることが目標となる。

COMMENT

Movistar Yamaha MotoGP
V・ロッシ選手談

「ヨーロッパでのレースが長く続いたあと、いよいよアジアはタイへ行くことになりました。2月にプレシーズン・テストを行って好きなサーキットのひとつになっていますし、今回は、MotoGPに対する激しい情熱を表してくれるアジアのファンと出会う絶好のチャンスだと考えています。同時に、チームとしてはマシンを改善しなければならない重要な時期とも重なっているので、よいレースができるようにベストを尽くします。目標は表彰台争いに復帰することです」

M・ビニャーレス選手談

「アラゴンGPのことは忘れ、今はシーズン終盤をできる限りよい形で締めくくることだけを願い、気持ちを集中しています。アジア・ツアーをタイからスタートするわけですが、チャーン・サーキットは気温が高く体力的に非常に厳しいコースです。それでも僕は、ブリラムで初のレースをとても楽しみにしています。2月のテストでは、セッティングの正しい方向性を見いだせず、十分にタイムを上げることはできませんでしたが、期待を持って臨み、ウイークでは一日一日、調子を上げていけるようがんばります」

M・メレガリ、チーム・ディレクター談

「MotoGPシーズンの終盤戦がはじまります。ここブリラムを皮切りにアジア/オセアニア・ラウンドがスタートするのです。2月に訪れた際には、新たにMotoGPカレンダーに加わったこのコースと、そのすばらしい設備によい印象を持ちました。しかしこのときには、計画していたすべての作業をやり遂げることができなかったので、今週は重要な課題を持って臨むことになります。できる限り早くベースセッティングを作り上げ、ライダーたちが気持ちよく乗れて、タイのファンたちの目の前で力強く戦えるようなマシンにしていきたいと思っています」

Monster Yamaha Tech3
J・ザルコ選手談

「チャーン・インターナショナル・サーキットで2月に3日間のテストを行った際に、ここがすばらしいコースであることがわかりました。その印象がとても強かったので、実際のレースにおいてもよいフィーリングをつかんで上位争いを展開したいと思っています。私自身はとても好調でしたし、あれ以来、他のチームもほとんどテストは行っていないようなので、ここ数戦のような大きな差はないだろうと期待しています。ここから4戦に渡る長い旅がはじまります。体調管理と心理面のケアが非常に重要になりますが、両方ともうまくいっていると感じています。大勢のファンが楽しみにしてくれているはずですから、一日も早く会いたいと思っています」

H・シャーリン選手談

「タイにはすばらしい思い出が残っています。今年初めに、チャーン・インターナショナル・サーキットでMotoGPマシンに乗るチャンスをもらい、初めてM1に乗ることができたのです。テストは順調で、ラップタイムではトップに2秒差まで近づくことができました。今、僕は、このサーキットがもう一度私にチャンスを与えてくれることを願っています。シーズンも残りわずかとなり、ここからはアジア・ラウンドがはじまります。このところ、厳しい状況に直面していることはわかっていますが、ヤマハとともに改善を目指し、また以前のように、もう少し上のポジションを狙えるようになることを期待しています。自分自身の走りのスキルを向上させ、ポイント圏内を狙っていきます。自分を信じていますし、チームも常にハードワークを続けてくれているので、あきらめずにがんばります」

H・ポンシャラル、チーム・マネジャー談

「タイGP出場のためブリラムへ移動します。ウインター・テストがとても順調だったので、誰もがこの日を楽しみに待っていました。テストの際にも非常に多くの人々が訪れており、主催者側も記録的な観客数を期待しているはず。未知の舞台とは言え、必ずやすばらしいイベントになると思っているので、私たちとしても本当にワクワクしているのです。Monster Yamaha Tech3としては順調にテストをこなし、ザルコ選手は一時、最速も記録しました。私たちがサーキットを発ったあと、ペドロサ選手が1000分の数秒、上回ったそうですが。
少なくとも2月の時点では、このようによいフィーリングがあったのですが、あれからいろいろなことが変化し、ライバルとの比較においては楽な状況ではありません。しかしザルコ選手と、生まれて初めてYZR-M1に乗ったシャーリン選手もが、あの時点ですばらしい走りを見せてくれたことは間違いないのです。タイのサポーターたちにとって、このグランプリがどれほど大切であるかを知っているので、私たちも本当に楽しみにしています。きっと、とても特別な、忘れられないイベントになるでしょう。コースは問題ありません。ライダーたちも気に入っているようです。安全性が高く、パドックも十分に広く、すべてがプロフェッショナル。早くファンを喜ばせたいと思います。モーターサイクル・メーカーにとっても非常に大きなマーケットなので、私たちもいろいろと考えることはありますが、それよりもまず新しい場所を楽しみたいと思います」

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