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ロードレース世界選手権 MotoGP(モトGP)

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。

Rd.18 11月8日 バレンシア

RACE DATA

■大会名称:第18戦バレンシアGP
■開催日:2015年11月8日(日)決勝結果
■開催地:バレンシア/スペイン
■コースコンディション:ドライ
■気温:23度 ■路面温度:29度
■PP:J・ロレンソ(1分30秒011)
■FL:J・ロレンソ(1分31秒367)

REPORT

ロレンソ選手が優勝、自身5回目の世界チャンピオンを獲得!

Movistar Yamaha MotoGPのJ・ロレンソとV・ロッシは、シーズン最終戦バレンシアGPにおいて、チームメイト同士がチャンピオンシップを争う熾烈な戦いに挑んだ。ロレンソはこうした緊張にも堂々と立ち向かい、スタートからゴールまでトップをキープし、MotoGPでは自己通算40回目の優勝を獲得。一方、ロッシも驚異的な走りで、最後尾から4位まで挽回しチェッカーを受けた。シリーズポイントではロレンソがロッシを5ポイント上回りチャンピオンを決定。ロッシはランキング2位を獲得した。

Movistar Yamaha MotoGPのJ・ロレンソが再び、その才能を証明。リカルド・トルモ・サーキットで行われたシーズン最終戦、バレンシアGPで、追いすがるふたりのライバルを振り切って優勝した。チームメイトのロッシも同様に、スリリングな30ラップを走り切ってファンを魅了。最後尾の26位から追い上げて4位でチェッカーを受けた。

昨日の予選で完璧な走りを見せ、ポールポジションを獲得したロレンソ。決勝も完璧なスタートでホールショットを奪い、M・マルケス(ホンダ)、D・ペドロサ(ホンダ)がこれに続いた。1分31秒台半ばでコンスタントに周回を重ねながら、徐々にアドバンテージを拡大。一時は0.7秒まで開いたが、レース中盤に入るとマルケスが少しずつ差を縮めて追いついてくる。これで再びレースの行方は分からなくなったが、ロレンソは、マルケスやその後方から追い上げるペドロサのプレッシャーをはねのけて、集中を乱されることなく周回を重ねた。終盤に入ると、ペドロサが勢いを取り戻してペースを上げ、マルケスとバトルを展開。ロレンソにとってはこれが絶好のチャンスとなり、再びわずかにアドバンテージを広げて最終ラップを迎えた。マルケスとペドロサはその後もロレンソの動きに懸命についてきたが、ロレンソのペースは速く、チェッカーまでに0.263秒差を埋めることはできなかった。

一方のロッシ。グリッド最後尾の26位からスタートし、オープニングラップで15位まで挽回。さらに3ラップ目までに9位へ浮上した。次に、1分31秒820の自己ベストタイムでブラッドリー・スミスとの差を一気に縮めたが、そのままパスすることはできなかった。そこで、これまでの豊富な経験から、1周半の時間をかけてチャンスを待ち8位へ。さらにその数分後には、前方を行くペトルッチがコーナーではらむ間に7位へと浮上した。次のターゲットはエスパルガロ兄弟。ロッシはまずP・エスパルガロに近づいて、いくつかのコーナーを抜けてからパス。さらにA・エスパルガロ(スズキ)にしかけ、2度目のトライで前へ出ることに成功した。

続いてA・ドビツィオーゾも抜き去ると、ついには4位まで浮上。しかしチャンピオンには、あと5ポイント足りない状況だったため、残り14ラップで、ペドロサまでの11.488秒を縮めなければならない。ロッシは全力を尽くしてプッシュし続けたが、これによってタイヤを激しく消耗、結局、トップ3のラップタイムに追いつくことはできなかった。

マルケス、ペドロサと競り合うロレンソのペースはわずかに落ちたが、ロッシは近づくことができず、そのまま4位で2015シーズン最後のチェッカー。トップとの差は19.789秒に開いていた。この結果、ロレンソがヤマハにチャンピオンをもたらした。ヤマハは三冠に加えて、ライダー・ランキングの1位と2位を獲得。さらにはMonster Yamaha Tech 3のB・スミスが6位でゴールし、サテライト勢トップのランキング6位を獲得した。

エスパルガロが最終戦で5位獲得、スミスはサテライト勢ランキングトップ

Monster Yamaha Tech 3のP・エスパルガロが、11万ものファンが見守るホーム・グランプリで5位獲得と大健闘。グリッド3列目からスタートして1ラップ目を8位で終了し、さらに前方のライダーにしかけてゆく。そしてハイペースでコンスタントに周回を重ね、レース中盤までに6位へ浮上。その後さらにひとつ上げて、サテライト勢トップの5位でチェッカーを受けた。ランキングではD・ペトルッチを抜いて9位。

チームメイトのB・スミスも健闘し、エスパルガロに続く6位を獲得。セカンドロウ最後のポジションから好スタートを切り、すぐさまリズムをつかんでペースを上げゆく。そして26ラップ目にはランキング争いをしているライバル、ドビツィオーゾをパスしたものの、その後も最後まで2台のバトルが続いた。スミスは懸命にハイペースをキープしてポジションを守り切って6位でゴール。同時にランキングではサテライト勢トップの6位を手中にした。

バズがオープンクラス2位を獲得

Forward RacingのL・バズが、オープンクラスでランキング2位を獲得した。バズはこれまでにムジェロ、アッセン、ミサノ、ブルノでクラス優勝。これらの活躍によってトータル28ポイントをあげ、最終戦に臨んだ。

グリッド15位からスタートしたバズは序盤、グリップ不足とリアのフィーリングに悩まされて後退。19位でチェッカーを受け、オープンクラスでは3位となった。一方、グリッド24位からスタートしたT・エリアスは、チームメイトのひとつ後ろの20位。前回のマレーシアで獲得した2ポイントで、ランキング27位となった。

RESULT

順位 ライダー チーム マシン タイム
1 J・ロレンソ Movistar Yamaha MotoGP Yamaha 45'59.364
2 M・マルケス Repsol Honda Team Honda +0.263
3 D・ペドロサ Repsol Honda Team Honda +0.654
4 V・ロッシ Movistar Yamaha MotoGP Yamaha +19.789
5 P・エスパルガロ Monster Yamaha Tech3 Yamaha +26.004
6 B・スミス Monster Yamaha Tech3 Yamaha +28.835
7 A・ドビツィオーゾ Ducati Team Ducati +28.886
8 A・エスパルガロ Team SUZUKI ECSTAR Suzuki +34.222
9 C・クラッチロー CWM LCR Honda Honda +35.924
10 D・ペトルッチ Octo Pramac Racing Ducati +39.579
11 M・ビニャーレス Team SUZUKI ECSTAR Suzuki +39.746
12 M・ピロ Ducati Team Ducati +47.053
13 Y・ヘルナンデス Octo Pramac Racing Ducati +54.081
14 A・バウティスタ Aprilia Racing Team Gresini Aprilia +56.646
15 S・レディング Estrella Galicia 0.0Marc VDS Honda +57.278
16 H・バルベラ Avinta Racing Ducati +57.363
17 N・ヘイデン Aspar MotoGP Team Honda +58.742
18 S・ブラドル Aprilia Racing Team Gresini Aprilia +59.086
19 L・バズ Forward Racing Yamaha +1'04.339
20 T・エリアス Forward Racing Yamaha +1'04.413
21 J・ミラー CWM LCR Honda Honda +1'05.212

LAP CHART

RIDERS RANKING

順位 ライダー マシン ポイント
1 J・ロレンソ Yamaha 330
2 V・ロッシ Yamaha 325
3 M・マルケス Honda 242
4 D・ペドロサ Honda 206
5 A・イアンノーネ Ducati 188
6 B・スミス Yamaha 181
9 P・エスパルガロ Yamaha 114
17 L・バズ Yamaha 28
27 T・エリアス Yamaha 2

CONSTRUCTORS RANKING

順位 コンストラクター ポイント
1 Yamaha 407
2 Honda 355
3 Ducati 256
4 Suzuki 137
5 Aprilia 36
6 Yamaha Forward 35
7 ART 2

COMMENT

J・ロレンソ選手談(優勝)

「今回のレースは、とても大きなプレッシャーだった。なぜなら、後ろに2人のライダーがいることがわかったし、彼らに抜かれた場合、僕はタイトルを失うこともわかっていたからだ。しかも、終盤はマシンの挙動が激しくなっていたため、ペースが落ちていた。でも、最終コーナーを立ち上がりチェッカーフラッグが見えた時は、本当に信じられないような気持ちだったし、最後の最後にチャンピオンを手にすることができたことも夢のようだ。そこからは涙、涙ですばらしい1日に感激したよ。これで最高峰クラス3度目のタイトル。ウエイン・レイニー、ケニー・ロバーツ、そしてアイルトン・セナに並んだわけだから、本当にすごいことだ! 今日を、今週を、心からエンジョイしなければならない。こんな感動はなかなか味わえるものではないからね。今まで、バレンティーノ、マルク、ケイシー、ダニとともに走ってきた。僕にとってこの4人が21世紀で最高のライダーだ。最初に獲得したタイトルは特別だったけど、4人のレジェンドとチャンピオンシップを戦ったことがとても重要だった。今シーズンは初めからずっと追いかける形だったので、最終戦で逆転チャンピオンをつかんだ瞬間は、本当に特別で、これ以上の感動的なエンディングはないと思う。今は、2016年のことは考えたくない。もう少し経って、テストの間、あるいはテストの後で考えるようになるだろう。今はただ、チームのみんなと一緒に、いつまでもこの喜びを味わっていたい」

V・ロッシ選手談(4位)

「初戦から好調をキープして、順調にシーズンを組み立ててきた。素晴らしいシーズンだった。常に上位で戦う力を持ち続け、ミスもまったくなかった。もてぎのあとはチャンピオンの可能性も見えたが、残念ながら、フィリップアイランドからは何かが変わってしまったんだ」 

M・メレガリ、チーム・ディレクター談

「ホルヘが好調なときには誰も追いつくことができない… 彼は今日もそれを証明し、こうして5回目のタイトルを獲得した。今シーズンはずっと全力でプッシュし、常にチャレンジし、決してあきらめなかった。私は今、チームの一員として、この素晴らしい時間を共有できることを誇りに思っている。もちろん、これはライダーひとりの力だけで成し遂げられることではない。だから、この栄冠を実現させるために、そのプロフェッショナリズムと努力を惜しみなく注いでくれたチームのメンバーたちにお礼を言わなければならない。一方のバレンティーノも、依然として世界最高のライダーであり、チャンピオン候補のひとりであることを証明した。今日も26位から4位まで追い上げるという本当に見事な戦いぶりを見せてくれた。このように素晴らしいライダーふたりが互いにチャンピオンを争う姿は、我々だけでなく世界中のファンたちを魅了したことだろう。ホルヘ、バレンティーノ、そしてチームのみんなで勝ち取った三冠は、我々を支えてくれたすべてのファンへの最高の贈り物になったと思う」

Monster Yamaha Tech 3
P・エスパルガロ選手談(5位)

「ようやく満足のいく結果を残すことができた。このような形でシーズンを終えることができてうれしいよ。さらにファクトリー勢のすぐ後ろでチェッカーを受けることができたのだから文句はない。シーズンの間には何度か苦しい時期もあったけれど、どんなときも懸命に仕事に取り組み、ようやくここで、そのいくつかを解決できたんだ。フルタンクのときにフロントのフィーリングで苦しんできたが、今日は周回を重ねて燃料が減り始めるとすぐにリズムをつかんだ。そしてストレートで非常に速いドビツィオーゾをパスすることができたんだ。その後は、アドバンテージを広げられそうになかったんだけれど、最後に続けざまに好タイムを出して逃げることに成功した。そのあとは本当に気持ちよく、最終戦を走り切ることができたよ。今年は厳しい状況ばかりで、これまでのキャリアのなかでも、おそらく最も厳しい成績だった。本来の力を出し切れず、そのたびに非常に悔しい思いをしてきたんだ。それでもチームはいつも僕のそばにいてくれて、大きな力で支え続けてくれた。おかげで、どんなに苦しいときでもポジティブな意識を持ち続けることができた。そしてこれこそが最も大切なことなんだ。もちろん何度かは意見の食い違いがあったかもしれない。でもそれは、成長し、前進しようとするときには起こりうること。だからこそ、常にサポートし続けてくれたチームのみんなに感謝している。そしてここからまた、来年のさらなる進化を目指して挑戦を続けていく。今シーズンのバッドラックが、2016年にはもう2度と起こらないことを願い、チームとともに必ずや素晴らしいシーズンを送ることができると信じているよ」

B・スミス選手談(6位)

「素晴らしいシーズンだった。18戦を走り終えて、ほぼ完璧だったと言っていいと思う。今日は残念ながら目標のサテライトトップは逃してしまったけれど、6位だって悪くないし、1年のトータルで181ポイントを獲得できたのだから、自分自身を責める気持ちにはなれないよ。むしろ誇りに思い、なかでもとくにシーズン後半戦は、とてもいいパフォーマンスができたと思う。夏休みのあとくらいから、予選での走りが一歩前進し、決勝も少し調子が上がってきたと思っている。でもこの最終戦は決して楽ではなくて、ウイークを通してたくさんの困難にぶつかった。そんななかで決勝では2位グループを走ることができたことに満足しているんだ。来シーズン、もっと良い仕事をするために、この1年に経験した良いことも悪いこともすべて思い出し、悪かったところを改善していかなければならない。この世界では同じレベルに留まっているわけにはいかなくて、どうやってさらに前進するかを常に考えなければならないんだ。2016年には新たな挑戦と経験が待っているが、そのスタートとなる次の火曜日が待ち遠しい。また、MotoGPに加えて鈴鹿8耐にも参戦したこの1年を無事に走り終えて、束の間の休養をとることも楽しみにしているよ。高い技術と不断の努力で僕を支えてくれたチームのみんなに感謝。彼らはミスをおかすことがなく、18戦を通じてYZR-M1に問題は起こらなかった。このことが彼らの素晴らしさを証明している。テック3の全員を誇りに思い、彼らすべてにお礼を言う。加えて、3年間にわたってサポートを続けてくれたブリヂストンにも感謝している。彼らは毎シーズン、懸命の努力で絶えず進歩してきた。そしてとくに今年はとても素晴らしかったんだ。ただ持ってきて走らせればもっと楽だったが、彼らは、より良いものにしようとモトGPで非常に高いレベルを設定し、ずっと努力していたんだ」

H・ポンシャラル、チーム・マネジャー談

「シーズンの締めくくりとして、なんと素晴らしい一日! 我がチームのライダーは、終始、緊迫したレースで見事な結果を残した。その上で私は、トップ争いのなかで繰り広げられた数々の出来事もしっかりと見届けた。だからこそ今、ヤマハとホルヘに心からの祝福を贈りたい。ポルとブラッドリーに話を戻せば、彼らはウイークを通じて好調を維持し、好成績で最終戦を締めくくった。スタートはそれほどでもなかったが、決してあきらめずにチェッカーフラッグまで攻め続けた。なかでもスズキやドゥカティとのバトルは非常に見応えがあった。ドゥカティはエンジンが、スズキはシャシーが素晴らしいが、比較すればやはりヤマハが、最も強く最も有能なマシンなのだと思う。この最終戦で我がチームのふたりが揃ってトップ6に入り、同時にポルはチャンピオンシップでもペトルッチを抜いてひとつ上げることができた。さらに加えて、彼の成績がチーム・ランキング4位を可能にしてくれたのだ。一方のブラッドリーも本当によく頑張ってくれた。何しろ、2015シーズンの全18戦でポイントを獲得してきたのはバレンティーノと彼だけ。しかもすべて8位以上というのだから称賛に値する。ふたりの活躍のおかげで、次の火曜日にはポジティブな気持ちでテストに臨むことができるだろう。今夜はお祝いだ!」

Forward Racing
L・バズ選手談(19位)

「難しいレースだったよ。あいにくオープニングラップからリアのフィーリングに自信が持てず、オープンクラスのライバルたちと同等のペースで走ることができなかった。そしてグリップ不足に苦しみながらも、何とかゴールまでたどり着いたというわけなんだ。ずっと、オープンクラスのタイトルに近いところにいたのに、結局それを逃してしまったことは本当に悔しいよ。でもルーキー・シーズンにここまでできたのだから、トータルではハッピー。最初は苦しかったけれど、懸命に努力を続け、またチームのサポートのおかげもあって目標を達成することができた」

T・エリアス選手談(予選20位)

「厳しかったシーズンが終わった。僕には初めマシンがなかったが、チームのおかげでMotoGPに戻ってくることができた。このような素晴らしいチャンスを与えてくれたジョバンニとForward Racingに感謝している。でもレースに関しては、100%満足と言うわけにはいかない。フルタンク時のスタートで手間取り、その後はディメリオ、ラバティ、ウエストと競り合い、最終的にはロリスにかなり追いついたものの、そこで終了となった」

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