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スーパーバイク世界選手権 SBK

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどSBKクラスに関する情報をお届けします。

Rd.06 5月26-27日 イギリス

RACE DATA

■大会名称:スーパーバイク世界選手権第6戦イギリス大会
■開催地:イギリス/ドニントンパーク(1周 4.023km)
■周回数:レース1 23周(92.529km)、レース2 23周(92.529km)

レース1
■開催日:2018年5月26日(土)
■コースコンディション:ドライ
■気温:18度
■路面温度:30度
■PP:T・サイクス(Kawasaki/1分26秒663)
■FL:J・レイ(Kawasaki/1分27秒974)

レース2
■開催日:2018年5月27日(日)
■コースコンディション:ドライ
■気温:23度
■路面温度:33度
■PP:T・サイクス(Kawasaki/1分26秒663)
■FL:J・レイ(Kawasaki/1分27秒983)

REPORT

レース1:ファン・デル・マークとヤマハが第1レースで初優勝!

2018 Motul FIM World Superbike Championship第6戦の第1レース。Pata Yamaha Official worldSBK TeamのM・ファン・デル・マークがついに初優勝を成し遂げた。グリッド6位からスタートしたファン・デル・マークは、序盤から上位争いを展開して15ラップ目にトップに浮上。そのまま最後までハイペースをキープし、オランダ人として史上初、またヤマハにとっても2016年の同カテゴリー復帰以来、初めてとなるWorldSBK優勝を果たした。チームメイトのA・ローズも4位と健闘。ワイルドカード参戦のN・カネパはR1のフィーリングに戸惑いながらも懸命に戦い続けて20位で完走した。

ヤマハが同クラスで最後に優勝したのは、2011年ポルティマオ大会の第2レース。翌2012年から4年間にわたって参戦を休止し、2016年に復帰したあとは10度の表彰台を獲得しているものの、優勝のチャンスはなかなか巡ってこなかった。

前日の金曜日は激しい風雨に見舞われたが、土曜日になると雨は止み、路面温度も30度に上昇。チーム・クルーたちが夜を徹してセッティングのマイナーチェンジを行うと、フリープラクティス第4セッションではペースが上がって1分28秒180の4位。そしてSP2ではさらに0.708秒短縮し、1分27秒472の記録で予選6位につけた。

決勝ではいつものように絶好のダッシュを決めて4位で第1コーナーへ進入。2ラップ目に入るところでチームメイトのA・ローズをパスし、前を走るJ・レイ、T・サイクスを追ってゆく。周回を重ねるごとにペースを上げたファン・デル・マークはトップ2のテールに迫ってプレッシャーをかけ、13ラップ目にはレイがミスする間に2位に浮上。15ラップ目のメルボルン・ヘアピンではサイクスもパスしてトップに躍り出た。目の前が開けるとさらにペースを上げ、1ラップのうちに1秒のアドバンテージ。その後も落ち着いて走り切り、最終的には1.136秒までリードを拡大してトップでチェッカーを受けた。ファン・デル・マークはオランダ人として初めてのWorldSBK優勝を飾り、ヤマハに7年ぶりの勝利をもたらした。Pata Yamahaの3年間の努力がついに実を結んだ。ファン・デル・マークは25ポイントを加算して合計138ポイントのランキング4位。3位のサイクスを15ポイント差で追う。日曜日の第2レースはグリッド9位からスタートする。

一方のローズは金曜日のフリープラクティスで総合4位。土曜日午前中のフリープラクティス第4セッションでは1分28秒097に更新して3位につけ、SP2ではさらに0.675秒短縮してグリッド5位を獲得した。絶好のスタートから3位に上がり、ファン・デル・マークに先行を許したあとも懸命にテールについてゆく。しかしレース中盤になるとコーナー立ち上がりで苦戦するようになったため、無理なプッシュを止めて4位獲得を目指した。これで13ポイントを加算したローズは合計105ポイントでランキング7位。明日までに何か所かのセッティング変更を行い、第2レースはポールポジションから優勝争いに挑む。

ワイルドカードで出場したオフィシャル・テスト・ライダーのN・カネパは、金曜日のフリープラクティスで14位。2週間前にはスロバキア・リンクの8時間耐久レースで耐久スペックのMT94 Yamaha R1で2位を獲得したばかりで、Pata Yamahaのマシンへの乗り換えにやや手間取っていた。フリープラクティス第4セッションで22位、予選は24位に留まり、決勝では全力を尽くしたもののリズムをつかみきれず20位でチェッカーとなった。第2レースはグリッド8列目から挽回を狙う。

レース2:ファン・デル・マークがドニントンでダブル・ウインの快挙!

Pata Yamaha Offcial WorldSBK TeamのM・ファン・デル・マークは土曜日に行われた第1レースで初優勝を果たしたが、翌日曜日の第2レースでも、グリッド9位から追い上げて真っ先にゴールし、2連勝を達成した。チームメイトのA・ローズはポールポジションからレースをリードしたあと4位でチェッカー。ワイルドカード参戦のN・カネパはリズムをつかみきれず苦戦したものの、グリッド24位から18位まで挽回した。

第1レースでは初優勝を果たし、オランダ人として初めてのWorldSBKウイナーとなったファン・デル・マーク。しかしこの結果として、第2レースはグリッド9位からのスタートを強いられることとなった。路面温度37度、曇り、時おり雨粒が落ちるドニントンパークの状況に冷静に対処し、1ラップ目から着実に順位を挽回。1ラップ目を5位で終え、2ラップ目に3位まで上がると、さらにプッシュを続けて4ラップ目には早くも2位へと浮上した。

この時点でトップを行くチームメイト、ローズとの差は1.5秒。ここからじりじりと差を詰めてゆき、9ラップ目にはそのテールにぴたりと接近した。そこにJ・リーも加わって、数ラップにわって抜きつ抜かれつの激しいバトルを展開。12ラップ目にはリーが2位に上がったが、18ラップ目にファン・デル・マークがリーとローズを一気に抜き去り、ついにトップに浮上した。そのあとは一度も後ろを振り返ることなく、さらにペースを上げて逃げ切り態勢。21ラップ目にはファステストラップを記録するなど最後までプッシュを続け、後続に2.328秒差をつけてWorldSBK2勝目を達成した。第1レースと合わせて50ポイントを加算したファン・デル・マークは、合計163ポイントに伸ばしてランキング3位に浮上。2位のC・デイビスを18ポイント差で追う。

一方のローズは第1レースで4位を獲得し、第2レースはポールポジションから優勝を目指してスタート。第1コーナーではらんで5位へ後退したものの、すぐさま2位まで挽回し、翌2ラップ目にはトップを奪い返してレースをリードした。しかし周回を重ねるうちにグリップが低下してコーナー立ち上がりで苦戦。とうとう後続の追撃を抑えきれなくなり、17ラップ目でリーに、18ラップ目でファン・デル・マークに抜かれて3位に後退した。しかしそのあとも決してあきらめず、ラツガドリオグル、リーと最後までバトルを繰り広げながら4位でチェッカーを受けた。トップとの差は2.894秒だった。第1レースの4位と合わせて26ポイントを加算し、合計118ポイントのランキング7位。次回ブルノでまた初優勝にチャレンジする。

ワイルドカード参戦したカネパは、Pata Yamahaのオフィシャル・テスト・ライダーとしていくつかのニューパーツを試していたが、いつものような良いフィーリングが得られず苦戦を強いられた。第1レースで20位となり、第2レースをグリッド24位からスタート。厳しい状況のなかで最後までチャージを続け、数台をパスして18位でチェッカーを受けた。

ドニントンパークでダブル・ウインを飾ったPata Yamaha Offcial WorldSBK Teamは、6月8日~10日に開催される第7戦ブルノに向けて出発する。

RESULT Race.1

RESULT Race.2

RIDERS RANKING

CONSTRUCTORS RANKING

COMMENT

レース1
M・ファン・デル・マーク選手談(1位)

「優勝することができて、とてもうれしいです! ウォームアップから好調で、マシンは昨日から大きく変更したわけではありませんがペース良く走ることができました。P2も順調。6位で終え、フィーリングも上々でした。決勝では好スタートから一気に前を目指していきました。トムとジョナサンが見えたので、彼らを追いながら後続を引き離そうと考えました。そしてあるところで十分なアドバンテージを確保。一方でトムとジョナサンがバトルしていて、ジョナサンがミスをする間にトムとの差も一気に縮まりました。彼はどうやら苦しんでいるようだったので、チャンスを見て彼をパス。終盤にはジョナサンがまた追いついてきましたが、抑えきってトップでチェッカーを受けることができました。私にとって初めての優勝。そしてヤマハにとっては復帰以来の優勝となりました。ヤマハはこのプロジェクトで3年目を迎え、チームのホームレースでついに初優勝を実現。チームの全員が素晴らしい仕事を続け、こうしてようやく実を結んだのです。第2レースは9番グリッドからのスタートなので、オーバーテイクが難しいこのコースでは運も必要になるでしょう。好スタートを決め、前へ出て、もう一度、表彰台を目指したいと思っています」

A・ローズ選手談(4位)

「マイケルに、Pata Yamahaのみんなに、スポンサーの方々に祝福の気持ちを伝えたいと思います。彼らはこのプロジェクトが始まってからずっとハードワークを続けてきて、ようやくこの初優勝が実現しました。これが多くの優勝の最初の1回になることを願い、また私自身も早く次に続きたいと思っています。私は今回、コーナー立ち上がりのマシン・セッティングに悩まされていたので、スタート前から厳しい状況を予期していました。できるだけ長く前について行きたいと思っていましたが、残念ながら、マシンのフィーリングもペースも十分ではありませんでした。ここ数戦は、いつも何かが足りないという感じ。本来ならレース終盤は得意とするところなのですが、そこがうまくいかないので、第2レースに向けて何らか変更が必要でしょう。明日はポールポジションからのスタートを楽しみにしています」

N・カネパ選手談(20位)

「厳しいレースでした。ヤマハのファクトリー・マシンとピレリ製タイヤのフィーリングをつかみたかったのですが、スロバキア・リンクの8時間耐久で耐久スペックのR1に乗ったばかりだったことと、金曜日にドライ・コンディションを走れなかったことでチャンスを失いました。それでも決勝ではベストを尽くしましたが、20位に留まり悔しい気持ちです。これからデータを分析し、改善すべきところを探していきます。チームのテスト・ライダーとしては、新型Yamaha R1での初優勝を誇りに思います。マイケルとチームのみんなの素晴らしい仕事に祝福を!」

P・デニング、チーム代表談

「なんという素晴らしいレースでしょう! 2016年のカムバック以来、初めての優勝をチームの本拠地で実現。しかもこのようにエキサイトな展開は、正直なところ、私たちの予想を超えるものでもありました。マイケルのチーム・クルーは午前中のフリープラクティス第4セッションまでにマシンをしっかり仕上げてきました。正しい方向へとセッティングが変更されており、マイケルがその成果を十分に引き出してくれました。優勝はひとつの結果です。しかし終盤の厳しいプレッシャーをコントロールし、世界タイトル3冠の王者とのバトルに打ち勝ったことが何より素晴らしいことなのです。マイケルもチームもよくやりました。この初優勝が未来につながる最初の一勝になることを期待しています。 アレックスのほうは、カワサキ2台に迫る4位と考えれば十分に素晴らしい結果です。しかし彼は明らかに、ここドニントンでもっと上を狙っていました。マシンのフィーリングがマイケルほど良くなかったようですが、そのなかでしっかりレースをコントロールし、ポテンシャルを最大限に引き出してベストを尽くしたと思います。チェッカーのあと、マイケルと一緒にスローダウン・ラップを走る姿や、チームの他のメンバーとの接し方を見れば、その素晴らしいスポーツマン・シップを感じ取ることができます。アレックスの初優勝も決して遠くはないでしょう。だから私たちは今夜も、彼のR1を仕上げるために夜を徹して頑張ります。 ニッコロにとっては非常に厳しいウイークでした。これまでのレースやウインター・テストを通して、彼の速さはチームの全員がよく知っていました。だから本来の力を発揮できない何らかの原因があったことは間違いありません。彼のサポートを任されているチームメンバーたちが、明日までにマシンの状態を改善するべく、より一層の努力を重ねるものと確信しています」

レース2
M・ファン・デル・マーク選手談(1位)

「素晴らしい! まさにアメイジング! 一度、初優勝を成し遂げると次は易しくなるものだと言うけれど、私は今日、2度目の優勝のことなどまったく考えていませんでした。マシンにマイナーチェンジを加えましたが、ライバルたちと比べたら依然として足りないところが何か所かありました。しかも9番グリッドからのスタートなので、スタート直後の混乱を避けて冷静に対処しなければなりません。少し状況が落ち着いてからペースを上げ、アレックスに追いついたあとは、またしばらくついて行くことにました。ジョナサンに抜かれたあとも慌てることなく、作戦を組み立ててから最後の勝負に出たのです。初優勝の感動も素晴らしいものでしたが、それがダブルとなると、もう言葉もありません。マシンがしっかり走り切ってくれましたし、私自身もブルノのテストで好感触を得ていました。今後もまた、優勝を目標に戦っていくことができます」

A・ローズ選手談(4位)

「長くレースをリードすることができましたが、決して楽な状況ではありませんでした。第1レースで感じた問題点を解決してから臨むつもりでしたが、少しは改善されていたものの、とくに終盤でパフォーマンスを最大限に発揮することができませんでした。私の強みは本来、レースの終盤にあると思っているので、今回はそれができず非常に残念です。マイケルとそのチームは本当によく頑張ったと思います。チームメイトがトップに立っているのを見るのはうれしいことですし、関わった全員が喜んでいることでしょう。次のブルノで今日以上のパフォーマンスができるよう気持ちを集中していきます」

N・カネパ選手談(18位)

「これまでのキャリアのなかで最悪のレースと言ってよいかもしれません。でも、このようなことが起こり得るのです。問題を解決するために全力で取り組んできましたが、結局、最初から最後まで気持ちよく乗れないまま終わってしまいました。ウエットコンディションのフリープラクティス第1セッションでは6位まで上がりましたが、そのときもマシンには何か違和感が残っていました。チームはできることはすべてやってくれましたが、やはり解決には至りませんでした。ライダーもマシンも、本当はもっとずっと速く走れるはずです。だから何としても問題点をあぶり出して、しっかり対処していかなければなりません。テストライダーにはこのような経験がつきものです。いくつかのテスト項目があったなかで、どれかが方向性を間違えていたのでしょう。それでもチームのテストライダーとしては、マイケルのダブル・ウインを非常にうれしく思います。これは私たちの開発面の仕事が順調に進んでいることの証しなのです。マイケル、チーム、ヤマハにとって最高の週末になりました」

P・デニング、チーム代表談

「マイケル、ヤマハ、チーム、そしてプロジェクトに関わる全員にとって素晴らしい結果になりました。昨日の初優勝もとてもうれしかったのですが、今日はそれ以上に印象的な感じがしています。マイケルはトップに立つや、ライバルたちとは別の次元に入っていったように思います。今は優勝の感動よりも、むしろ安堵感のほうが強いです。そしてマイケルの素晴らしい勝ち方に驚かされているところです。マイケル、彼のクルーたち、関係者全員におめでとう! アレックスもまた、序盤で果敢に攻めて5位からトップへ上がり、そのあと15ラップをリードするという素晴らしい戦いぶりでした。マイケルと比べれば決して楽な状況ではなかったなかで、表彰台争いを展開して4位を獲得できたことはひとつの前進ですし、次回ブルノでもさらに進化を続けてほしいと思っています。彼が今回見せてくれたスポーツマン・シップとチームワークにも感動しました。 ニッコロにとっては非常に苦しい週末になってしまいました。彼はワールド・チャンピオンであり、素晴らしい速さを持ったライダーですが、今回ここドニントンパークでは、マシンが私たちの努力に応えてくれなかったということです。ニッコロはこのプロジェクトに不可欠な存在ですから、今日の悔しさを乗り越えて、またR1の開発作業に力を貸してもらいたいと思っています」

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