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「しっかり気持ちを引き締めて」ヤマハチーム本番に向け準備万端

公開合同テストの3日目は、午前に40分の走行枠が2本、午後に90分の走行枠が1本で、計170分=2時間50分の走行となった。路面温度は50度を超え、いよいよ鈴鹿8耐本番を思わせるコンディションの中で最終日を迎えた。

この日のYAMAHA FACTORY RACING TEAMは、タイムを重視するわけではなく、マシン細部のチェックに終始。そして走行2本目では、前日にできなかったアレックス・ローズのロングランテストを実施したほか、最後の90分間の走行枠では中須賀克之、マイケル・ファン・デル・マーク、アレックスが揃ってレース本番を想定してのピットワークを敢行。一人のライダーが1周してピットインし、タイヤ交換、ダミーでの燃料補給、そしてライダー交替を済ませると、そのライダーが1周して再びピットイン。これが合計7回繰り返された。

ベストタイムは8耐においてもっとも重要な要素ではないものの、3日間の総合結果では#21の2台が2分6秒273と2分6秒464を記録。順位は総合1・2位とまさに死角のない状態で3日間のテストを終えることとなった。

またGMT94 Yamaha Official EWC Teamと、YART Yamaha Official EWC Teamもセッティングとタイヤセレクトなど完了し、アベレージタイムもそれぞれが高い水準を達成。レースウィークに向けての準備と整えた。GMT94のベストタイムは2分9秒315で総合23位。YARTは2分8秒005で総合10位となった。

そして"コカ・コーラ"鈴鹿8時間耐久ロードレース 第41回大会は2週間後。いよいよYAMAHA FACTORY RACING TEAMは大会4連覇、GMT94 Yamaha Official EWC TeamはEWC2連覇をかけた戦いが幕をあける。

YAMAHA FACTORY RACING TEAM

中須賀克行選手談

「やるべき項目は、この3日間ですべて完了しました。路面温度も本番に近いもので、充実したテストデーでした。あとはレースウイークに入って、天候に合わせてマシンを微調整するのみです。今年はライバルも強いので、しっかりと気持ちを引き締めていきます」

アレックス・ローズ選手談

「とてもいい感触に満足しています。2017年のこの時期と比較して今年の方がさらによいフィーリングが得られています。それがとてもうれしいしレース本番がとても楽しみです。レースでのターゲットはもちろん勝つことですが、それよりも各スティントに集中すること、また中須賀さん、マイケルと気持ちを一つに進めることが大切。それだけを考えて本番に臨みます」

マイケル・ファン・デル・マーク選手談

「昨日はアレックスと中須賀さんがとてもよいタイムで走りましたが、それが一番大切ではないけれどとてもポジティブな気持ちです。もちろん3人のアベレージも高く、去年よりもさらによくなったと感じているし、ウィークに向けて準備は万端です。そして目標となるのはもう一度、この3人で勝つことですが、今回も決して簡単なことではありません。それでもこのテストを通じて3人ともによいフィーリングを掴んでいることが、厳しいウィークで大きな意味を持つことでしょう」

吉川和多留監督

「アレックス選手が2本目にロングランテストをしましたが、今日は基本的にマシン細部の調整と、ピットワークの練習が中心でした。これまで通り順調に仕上がっていますし、ピットワークも少しずつですが年々早くなり、同時に安定感も増しています。あとはレースウイークに入って、状況に合わせてマシン調整するのみです」

GMT94 Yamaha Official EWC Team

ニッコロ・カネパ選手談

「チームがとてもよい仕事をしてくれ、ラップタイムが上がり続けました。今日は昨日から1秒以上も速くなっており、レースタイヤのラップタイムは去年の予選より速くなっています。それに3日間、クラッシュも大きなミスもなく自信になりました。ウィークで現在考えられるベストはトップ5。そこを目指して戦いますが、チームとして一発のタイムは決して速くはありませんが、今日のペースであれば、トップ5も可能だと思います。現在チャンピオンシップではトップに10ポイント差。自分たちでコントロールできない状況ですが、それでもディフェンディングチャンピオンとしてタイトルの獲り方はよくわかっているので、諦めず最後までタイトルを目指して全力を尽くします」

マイク・ディメリオ選手談

「今日もいろいろなことを試しましたが、すべてがよい方向に進み、現在のセッティングでかなり戦えると思います。ターゲットはトップ5に入ることですが、今回のテストでその可能性が大きく高いまりました。チャンピオンシップについては、ライバルに10ポイントのビハインドがありますが、ベストを尽くしライバルに余裕を与えないようプレッシャーをかけ続けることが重要です。私たちが速いことで、ライバルもプッシュする状況を作ることができれば、きっとよい結果がついてくることでしょう」

クリストフ・グィオ監督談

「今日はセッティングの最後のチャンスであり、とても重要な1日でした。タイムは午前中に9秒台をマークし、各セッションでトップ10に入ることができたし、ウィーク用のタイヤも決まり、バラバラだったピースが綺麗にハマった感じです。現時点ではまだ、マシンとライダーが100%ではないと思っているので、トップ10トライアルに出場できる可能性だってあると思っています。今大会は序盤でおそらく10-13番手となるでしょうが、8時間を終えるころにはトップ5で走っていることが目標になります。チャンピオンシップに関しては特に意識していません。これまでと同様に鈴鹿8耐も走ることを楽しみたいと思います」

YART Yamaha Official EWC Team

ブロック・パークス選手談

「昨日から制御系を大きく変更したほか、少しだけセッティングも変更したことで、とてもよい感触が得られました。最後のセッションではフルタンクでのロングランを行い、本番に向けたデータ収集とフロントのセッティングも微調整しました。またテスト全体を見ると、ベストは8秒005というタイムが示す通り、想定以上に進歩を遂げることができ、YARTがファクトリー以外ではもっとも速いチームであるということで、タイムだけでいうとトップ5に入る力があるのです。そしてそのトップチームに何かが起こった場合は、表彰台も視野に入ってくると思っています」

マービン・フリッツ選手談

「充実した3日間でした。走るたびにマシンはよくなったし、ロングランは暑くて大変でしたが、自分のライディングを改善する上では有意義で、特にシケインに慣れることができてよかったです。最終日は本テストでのベストタイム2分9秒1をマークできたし、短めの走行でしたがアベレージが9秒台と手応えを掴むことができました。ブロックが8秒台とマシンのポテンシャルを証明しましたが、僕も予選では8秒台、いや7秒台も狙えると感じています。でもレースでは安定したタイムを刻むことが大切だし、ミスもなければトップ5も可能だと思いっています。それはファクトリーがたくさんいる今大会において勝利にも値すること。速いライダーが揃っているので、今年もタフなレースになると思いますが、自信を持って臨みます」

藤田拓哉選手談

「今日はロングランテストをして手応えはありました。ただ、もう少し自分をマシンに合わせることができれば、一発のタイムでもブロックに近づけたと思います。鈴鹿8耐に向けて、やるべきことはやったし、実際に乗れているので本番ではミスなくがんばります」

マックス・ノイキルヒナー選手談

「このテスト最終日も有意義なものとなり、レースウィークを万全の状態で迎えることができるででしょう。今回は僕自身もがんばりましたが、チームの中では拓哉の走りが非常によかったので、彼が走ることがチームにとってもよいことだと思います。僕は選ばれても選ばれなくてもこのチームをしっかりとサポートしていきます」

マンディ・カインツ監督談

「すべてが順調に進み、思った以上の成果をあげることができました。今日はロングランにセッティング、タイヤセレクトと大忙しでしたが、その中でラップタイムはとてもよかったし、なによりもライダーそれぞれのタイムが近いことが収穫です。またブロックが8秒005をマークしましたが、テストの中で出したのは喜ばしいことですし、ファクトリーと比較して大差がないことも意味があります。現実的には4-7位というのが目標になるのかもしれませんが、毎年、表彰台を狙っており、今回のレースでも表彰台を目指します」

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