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R1 History 1998–2017


1998年、スーパースポーツの世界に革命を起こした「YZF-R1」。「ツイスティロード最速」から「サーキットNo.1」へ。20年という歳月の中、「速さ」と「強さ」を求め、時代を追い越しながら進化を続けてきた。その真価を存分に解き放ってきたのが世界中のサーキット。ここでは製品の足跡に加え、「YZF-R1」がこれまでサーキットで残してきた数々の輝かしい戦績、そしてR1史に残るレーシングエピソードとともに20年を振り返る。

1998

初代:新カテゴリーの提唱

“次世代スーパースポーツ"の提唱として開発をスタートした初代R1は、600cc並みの177kg超軽量ボディに軽量・コンパクトな150PSの998cc水冷DOHC4気筒5バルブエンジンを搭載。GPマシンのセオリーを反映させたロングリアアーム、スポーツモデルの世界を変革するパワーウエイトレシオ「1.18」などが特徴だった。

最大出力:150PS/10,000rpm   車両重量:177kg(乾燥)

2000

第2世代:材料置換による進化

すべてを見直し、エンジン・車体トータルで250点ものパーツを変更した第2世代。外装パーツの一新による空力特性の向上、チタンマフラー採用などによる一層の軽量化、ドライバビリテイ向上などポテンシャルをアップし、持ち味のツイスティロード最速をさらに高次元へと押し上げた。

最大出力:150PS/10,000rpm   車両重量:175kg(乾燥)

2002

第3世代:FI採用などによる熟成

量産二輪車初のフリーピストン併用FIを採用。フリーピストンの作動を利用して低速から最適な吸入空気量を制御し、自然吸気の滑らかさを残してリニアなスロットルレスポンスを引き出し、電子制御による優れた応答性と信頼性を獲得した。フレームは捩じれ剛性値を約30%アップした「デルタボックスⅢ」を採用。新技術・軽量化技術の投入、ディメンションの最適化等を通じコーナリング性能に磨きをかけた。

最大出力:152PS/10,500rpm   車両重量:174kg(乾燥)

2003
Suzuka 8H:R1を初の表彰台に導いたYSP Racing Team sponsord by PRESTO Corporation(吉川和多留)
レース戦績
WSBKアレサンドロ・グラミーニ:19位
EWCYamaha GMT 94:3位、Endurance Moto 38:6位、Yamaha Austria R.T.:7位
Suzuka 8HYSP Racing Team sponsord by PRESTO Corporation:総合2位/JSB1000クラス優勝
クレバーウルフレーシングチーム:6位
JSB1000中冨伸一:6位、大崎誠之:10位
2004

第4世代:スタイリッシュデザインNo.1

アップマフラーなど、“エキサイティングパフォーマンス&スタイリッシュデザインNo.1"を具現化。ボア・ストロークは従来比でボアを拡大し、12.4:1の高圧縮比を支えるためシリンダーはクローズドデッキータイプに。高出力に呼応しヤマハ二輪車初のFSコンロッドを導入し、FIはサブスロットルバルブに進化。フレームはMotoGPマシン「YZR-M1」の設計思想及び3Dキャド解析技術の投入で誕生した高剛性のデルタボックス・(ヴィクトリー)型の新設計とした。

最大出力:172PS/12,500rpm   車両重量:172kg(乾燥)

EWC:R1にとって、チームにとっても初の世界チャンピオンを獲得したYamaha GMT 94
JSB 1000:R1の全日本初優勝を達成した中冨伸一
レース戦績
WSBKセバスチャン・ジンバート:18位、ジェームス・エリソン:19位
EWCYamaha GMT 94:チャンピオン、Endurance Moto 38:3位
Yamaha Austria Racing Team 7:4位
Suzuka 8HYamaha GMT 94:8位、Yamaha Austria Racing Team 7:13位
YSP Racing Team sponsored by PRESTO Corporation:14位
Club YAMAHA MOTORCYCLE RACING 17位
JSB1000中冨伸一:3位
2005
WSBK:R1に初優勝をもたらした芳賀紀行
WSBK:R1で走行するA・ピットと阿部典史
レース戦績
WSBK芳賀紀行:3位、アンドリュー・ピット:8位、阿部典史:13位
セバスチャン・ジンバード:16位
EWCYamaha Austria Racing Team 7:3位
Phase One Endurance:4位、Shell Endurance Academy:6位
Yamaha Folch Endurance:10位
Suzuka 8HYSP Racing Team sponsored by PRESTO Corporation:12位
伊藤レーシング・GMDスズカ:13位、Phase One Endurance:18位
JSB1000中冨伸一:4位、中須賀克行:12位
2006
EWC:ランキング2位を獲得したYamaha Austria Racing Team 7
JSB 1000:ヤマハトップチームからR1とともに参戦した中須賀克行
レース戦績
WSBK芳賀紀行:3位、アンドリュー・ピット:5位、阿部典史:13位
中冨伸一:17位、セバスチャン・ジンバード:19位
EWCYamaha Austria Racing Team 7:2位、Phase One Endurance:3位
Shell Endurance Academy:9位、Yamaha GMT 94:13位
Suzuka 8HYamaha Austria Racing Team 7:10位、TEAM 茶LLENGER:14位
Phase One Endurance:17位
JSB1000中須賀克行:9位
2007

第5世代:YCC-T・YCC-I採用

新4バルブ燃焼室・12.7の圧縮比で、量産二輪車初の電子制御式可変ファンネル(YCC-I)、電子制御スロットル(YCC-T)を採用しリニアな特性に一層磨きをかけた。アルミ製デルタボックスフレームも全面新設計。レイヤーカウルなど、エッジの効いた躍動感ある新デザインも採用した。アート感溢れるスタイルやツイスティロードでの最高性能と旋回性の両立という初代からの特徴に加え、サーキット性能を飛躍的に向上し、総合性能をさらなる高みに引き上げた。

最大出力:180PS/12,500rpm   車両重量:177kg(乾燥)

WSBK:R1での自己最高となるランキング2位を獲得した芳賀紀行
Suzuka 8H:R1で初参戦し今大会ヤマハ最上の9位を獲得した81 YAMAHA RACING(阿部典史)
レース戦績
WSBK芳賀紀行:2位、トロイ・コルサ−:5位、中冨伸一:15位
EWCYamaha Austria Racing Team 7:3位、Endurance Moto 38:5位
Phase One Endurance:6位、Yamaha GMT 94:7位
Suzuka 8H81 YAMAHA RACING:9位、Phase One Endurance:15位
Yamaha Austria Racing Team 7:36位
JSB1000中須賀克行:4位、阿部典史:8位、大崎誠之:10位
AMA SBエリック・ボストロム:7位、ジェイソン・ディザルボ:9位
2008
WSBK:このシーズン、ヤマハ最上位となるランキング2位を獲得したT・コルサー
JSB1000:全日本においてR1初、自身初のチャンピオンを獲得した中須賀克行
レース戦績
WSBKトロイ・コルサ−:2位、芳賀紀行:3位、中冨伸一:19位
EWCYamaha Austria Racing Team 7:2位、Ymes Folch Endurance:3位
Phase One Endurance:8位、BK Maco Moto Racing:10位
YAMAHA GMT94:21位
Suzuka 8H218 YAMAHA RACING:5位、Yamaha Austria Racing Team 7:11位
Ymes Folch Endurance:12位、Phase One Endurance:13位
JSB1000中須賀克行:チャンピオン、大崎誠之:2位、横江竜司:9位、佐藤裕児:11位
AMA SBエリック・ボストロム:3位、ジェイソン・ディザルボ:4位
2009

第6世代:クロスプレーン型クランクシャフト採用

MotoGPマシン「YZR-M1」の技術に基づいて開発したクロスプレーン型クランクシャフトを採用。スロットル操作に対しいっそうリニアに駆動力を引き出すことを可能にし、ディメンションを一新した新設計のアルミ製デルタボックスフレームと相まって、卓越したコーナリング性能を実現。このほか、R1初のツイン・インジェクター、ヤマハ独自のCFマグネシウムダイキャスト技術で製造したリアフレーム、左右独立の減衰力機構採用フロントフォークなどが特徴となっている。

最大出力:182PS/12,500rpm   車両重量:206kg

WSBK:ヤマハにとって初の世界チャンピオンを獲得したB・スピース
EWC:チーム初の世界チャンピオンを獲得したYamaha Austria Racing Team 7
レース戦績
WSBKベン・スピース:チャンピオン、トム・サイクス:9位
EWCYamaha Austria Racing Team 7:チャンピオン
Phase One Endurance:8位
Amadeus X-One:9位
Suzuka 8HYamaha Austria Racing Team 7:4位、Phase One Endurance:12位
Ymes Folch Endurance:12位、Phase One Endurance:13位
JSB1000中須賀克行:チャンピオン、大崎誠之:5位、横江竜司:12位
AMA SBジョシュ・ヘイズ:2位、ベン・ボストロム:5位
2010
WSBK:ヤマハ最上のランキング5位を獲得したC・クラッチロー
EWC:ランキング3位となったYamaha Austria R.T.
レース戦績
WSBKカル・クラッチロー:5位、ジェームズ・トーズランド:9位
EWCYamaha Austria R.T.:3位、Ymes Folch Endurance:7位
Yamaha France GMT 94 Ipone:9位
Suzuka 8HTeam Frontier Cleverwolf Racing:14位
Yamaha Austria R.T.:16位
JSB1000中須賀克行:4位、武田雄一:8位
AMA SBジョシュ・ヘイズ:チャンピオン、ベン・ボストロム:5位
2011
WSBK:ランキング2位と4位を獲得したM・メランドリとE・ラバティ
JSB1000:ランキング5位となった中須賀克行
レース戦績
WSBKマルコ・メランドリ:2位、ユージン・ラバティ:4位
EWCYamaha France GMT 94 Ipone:3位、Monster Energy Yamaha – YART:5位
Ymes Folch Endurance:7位、MACO RACING Team:9位
Suzuka 8HYAMAHA RACING FRANCE GMT94 IPONE:7位
JSB1000中須賀克行:5位
AMA SBジョシュ・ヘイズ:チャンピオン、ベン・ボストロム:5位
2012

第7世代:トラクション・コントロール・システム搭載

クロスプレーン型クランクシャフト採用エンジンに加え、ECU で前・後輪の車速差から後輪の空転状態を把握し、点火時期・燃料噴射量・スロットル開度(YCC-T)を統合制御するトラクション・コントロール・システムを新たに採用しトラクション特性をさらに向上させたモデル。加えて、F.I.及びECUセッティングを変更するなど、ドライバビリティと燃費の向上を両立。ボディデザインの刷新も行いスーパースポーツフラッグシップにふさわしい進化を遂げた。

最大出力:180PS/ 12.500rpm   車両重量:206kg

EWC:Suzuka 8Hでの3位など、ランキング3位を獲得したYamaha – GMT 94 – Michelin
JSB1000:通算3度目のチャンピオンを獲得した中須賀克行
レース戦績
EWCYamaha – GMT 94 – Michelin – Yamalube:3位
Monster Energy Yamaha – YART:6位
Yamalube Folch Endurance:8位
Suzuka 8HYAMAHA FRANCE GMT94 MICHELIN YAMALUBE:3位
JSB1000中須賀克行:チャンピオン、藤田拓哉:9位
AMA SBジョシュ・ヘイズ:チャンピオン、ジョシュ・ヘリン:4位
2013
EWC:ランキング4位を獲得したGMT94 YAMAHA
JSB1000:通算4度目のチャンピオンを獲得した中須賀克行
レース戦績
EWCGMT94 YAMAHA:2位、Monster Energy Yamaha – YART:5位
MACO RACING Team:7位
Suzuka 8HYAMAHA FRANCE GMT94 MICHELIN YAMALUBE:5位
MONSTER ENERGY YAMAHA -YART:8位
JSB1000中須賀克行:チャンピオン、藤田拓哉:11位
AMA SBジョシュ・ヘリン:チャンピオン、ジョシュ・ヘイズ:2位
2014
EWC:チームとして2度目、ヤマハとして3度目のチャンピオンを獲得したGMT94 YAMAHA
JSB1000:通算5度目のチャンピオンを獲得した中須賀克行
レース戦績
EWCGMT94 YAMAHA:チャンピオン、Monster Energy Yamaha – YART:6位
Suzuka 8HMONSTER ENERGY YAMAHA with YSP:4位
YAMAHA RACING GMT94 MICHELIN:9位
MONSTER ENERGY YAMAHA -YART:10位
JSB1000中須賀克行:チャンピオン、野左根航汰:8位、藤田拓哉:9位
中冨伸一:10位
AMA SBジョシュ・ヘイズ:チャンピオン、キャメロン・ボビエ:3位
2015

第8世代:No Excuse.

従来の「セカンダリーロード最速」から「サーキット最速」を目標にMotoGPマシン「YZR-M1」の技術思想を体感できる市販車として開発。高い出力性能に加え、市販二輪車初の6軸センサーを搭載するなど、高度な制御技術により高次元のハンドリングと走行性能を実現。上級モデルの「YZF-R1M」には、電子制御サスペンションやカーボン素材の軽量カウル、レースで役立つ各種情報を記録するインターフェイスを搭載している。

最大出力:200PS/13,500rpm   車両重量:199kg

EWC:ランキング2位となったGMT94 YAMAHA。R1は60周年記念カラー
Suzuka 8H:19年ぶり通算5回目の優勝を果たしたYAMAHA FACTORY RACING TEAM
JSB1000: 60周年記念カラーのR1で通算6度目のチャンピオンを獲得した中須賀克行
MotoAmerica:R1とともに初代チャンピオンとなったC・ボビエ。R1は60周年記念カラー
レース戦績
EWCGMT94 YAMAHA:2位、Monster Energy Yamaha – YART:10位
Suzuka 8HYAMAHA FACTORY RACING TEAM:優勝、GMT94 YAMAHA:6位
JSB1000中須賀克行:チャンピオン、野左根航汰:7位、中冨伸一:9位
伊藤勇樹:16位、藤田拓哉:18位
MotoAmericaキャメロン・ボビエ:チャンピオン、ジョシュ・ヘイズ:2位
2016
WSBK:2011年以来の復帰。ランキング11位・12位を獲得したS・ギュントーリとA・ローズ
Suzuka 8H:2連覇、通算6度目の優勝を果たしたYAMAHA FACTORY RACING TEAM
JSB1000:前人未到の5連覇、通算7度目のチャンピオンを獲得した中須賀克行
MotoAmerica:2連覇を果たしたC・ボビエ
レース戦績
WSBKシルバン・ギュントーリ:11位、アレックス・ローズ:12位
EWCGMT94 YAMAHA:2位、YART Yamaha Official EWC Team:6位
TEAM 3ART YAM'AVENUE:8位
Suzuka 8HYAMAHA FACTORY RACING TEAM:優勝
YART Yamaha Official EWC Team:4位
GMT94 Yamaha Official EWC Team:14位
JSB1000中須賀克行:チャンピオン、野左根航汰:5位、藤田拓哉:9位、中冨伸一:13位
MotoAmericaキャメロン・ボビエ:チャンピオン、ジョシュ・ヘイズ:2位
2017
WSBK:復帰2年目、ランキング5位・6位としたA・ローズとM・ファン・デル・マーク
EWC:チーム通算3回目、ヤマハとして4回目の世界チャンピオンとなったGMT94 YAMAHA
Suzuka 8H :3連覇、通算7回目の優勝を獲得したYAMAHA FACTORY RACING TEAM
JSB1000:ランキング5位・6位の野左根航汰と中須賀克行
レース戦績
WSBKアレックス・ローズ:5位、マイケル・ファン・デル・マーク:6位
EWCGMT94 YAMAHA:チャンピオン、YART – YAMAHA:3位
MACO RACING Team:6位、Yamaha Viltaïs Experiences:7位
MOTO AIN CRT:8位
Suzuka 8HYAMAHA FACTORY RACING TEAM:優勝
YART Yamaha Official EWC Team:5位
GMT94 Yamaha Official EWC Team:11位
JSB1000藤田拓哉:4位、野左根航汰:5位、中須賀克行:6位
中冨伸一:10位、近藤湧也:12位
MotoAmericaキャメロン・ボビエ:3位、ジョシュ・ヘイズ:4位
Episode 1

2003 – 鈴鹿8耐でJSB1000クラス優勝

2003鈴鹿8耐、ヤマハはトップチームから初めてR1をJSB100クラスに投入
2003鈴鹿8耐、ヤマハのライダーは中冨(左)と、現在、全日本ファクトリーチーム監督を務める吉川
2003鈴鹿8耐、総合2位・JSB1000優勝の表彰台に立つ中冨(左)と吉川

「YZF-R1」は、1997年のミラノショーでベールを脱いだ1000ccスーパースポーツである。600ccクラスに相当する乾燥177kgの軽量な車体と150PSのハイパワーな4気筒エンジンなどにより、「リッターマシンを自在に操る楽しさ」が満喫できる「スーパーコーナリングマシン」として一気に世界を席捲。その後もさらに進化を遂げたR1は大排気量スーパースポーツ市場を牽引するモデルとなり、他社もあいついでこの流れに追随した。

そうなると、これまで4気筒・750cc、3気筒・900cc、2気筒・1000ccまでの市販モデルをベースとして開催されてきたスーパーバイクなどのプロダクションレースに、4気筒・1000ccモデルを組み入れようとする動きが出てくることは自然な成り行きだった。

世界に先駆けて導入の口火を切ったのは、ホンダ、スズキ、カワサキ、ヤマハ各社が本社を置く日本。1999年から従来のスーパーバイク(SB)と混走で、S-NK(X-Formula)という排気量・改造範囲が広い独自のリッターオーバークラスが全日本選手権に設定され、R1もさっそくプライベーターたちの手によってこのクラスに登場。さまざまなヤマハ系チームで活躍したベテラン、長谷川克憲が1999年ランキング6位、2000年4位を獲得するなど、着実にその存在感を示した。

そして2002年、ますます高まる4気筒・1000ccモデルの人気を反映し、プライベーターでも参加しやすいよう改造範囲を厳しく制限したJSB1000が新設され、2003年には全日本選手権の最上位クラスとして位置付けられた。それと同時に、ヤマハトップチームもマシンを750ccのYZF-R7から第3世代のR1にマシンをスイッチし、新加入した中冨伸一とともにJSB1000クラスへの参戦を開始。他社系列の有力チームがずらりとそろうなか、ランキング6位に入る活躍を見せた。

さらにこの年、ヤマハは1994・99年の全日本SBチャンピオン吉川和多留と中冨、JSB1000仕様のR1によるトップチームを編成して鈴鹿8時間耐久レースに参戦。排気量や改造範囲が異なる5クラスの混戦をくぐり抜け、みごと総合2位、JSB1000クラス優勝を果たした。

Episode 2

2004 – 世界耐久シリーズを初制覇

2004鈴鹿8耐、ヤマハチーム最上位となる総合8位に入ったGMT94
2004鈴鹿8耐、GMT94はEWCシリーズポイント24を獲得し、チャンピオンに大きく前進
2004鈴鹿8耐に参戦するGMT94。左のライダーが若き日のチェカ

2004年、YZF-R1はクローズドデッキシリンダー採用の新型エンジンを新設計デルタボックスVフレームに搭載する第4世代へと進化し、数多くのエリア、カテゴリーのレースで活躍を見せた。
まず全日本選手権、R1とともにヤマハトップチームでJSB1000クラス参戦2年目を迎えた中冨伸一は、開幕戦こそリタイアに終わったものの第3戦筑波でみごと初優勝を果たし、ランキング3位となった。また欧州選手権スーパーストッククラスではロレンソ・アルフォンシがチャンピオンを獲得するなど、R1ライダーがランキング4位までを独占。さらにアメリカでも、R1を駆るアーロン・ゴバートがAMA選手権スーパーストックチャンピオンに輝いた。

だが、それだけではない。世界の舞台で眩しい輝きを放ったのが、フランスに本拠を置く耐久チーム、ヤマハGMT94である。その名のとおり1994年からレース活動を開始し、2002年、世界耐久選手権(EWC)ランキング3位。1000cc・4気筒マシンの参戦が可能となった2003年には、さっそくR1を投入し、ドイツのオッシャースレーベン24時間耐久で優勝を果たした。
そして翌年、ヤマハGMT94はデビッド・チェカ、ウィリアム・コステス、セバスチャン・ジンバートに新型R1を託し、第2戦・中国6時間耐久で優勝。ポイントリーダーとして乗り込んだ真夏の鈴鹿8時間耐久でも、序盤から転倒が相次ぐなかヤマハチーム最上位の総合8位/クラス3位に入り、着実にポイントを加算。さらに第5戦ドイツ・オッシャースレーベン24時間耐久でシーズン2勝目を挙げ、ライバルチームを大きく突き放したGMT94は、最終戦を待たずヤマハチームとして初のEWCチャンピオンに輝いた。
またこのシリーズで、同じR1を走らせたヤマハ・エンデュランス・モト38とヤマハ・オーストリア・レーシングもランキング3位、4位に顔をそろえ、ヤマハはマニュファクチャラーチャンピオンを獲得。これからのR1躍進を予感させるシーズンとなった。

Episode 3

2008 – 伝説の始まり。中須賀JSB1000を初制覇

2008全日本JSB1000最終戦、思わぬアクシデントに見舞われながら、走り抜いて初タイトルをつかんだ中須賀
2008全日本JSB1000最終戦、中須賀は右ステップを欠いたマシンで、ゆっくりとウイニングランを味わった
2008全日本JSB1000開幕戦、中須賀はチャンピオンをめざして会心の勝利を挙げた
2007全日本JSB1000第4戦、JSB1000参戦3年目の中須賀が初優勝を遂げた

2003年以降、世界的に1000cc・4気筒マシンのレース導入が本格化するなか、YZF-R1はモデルチェンジごとにレースを意識した性能開発のウェイトを高め、2007年にはYCC-T、YCC-Iという独自の電子制御技術を投入した新型エンジン、新設計フレームなどの採用により、いっそう大きく進化した。

このマシンを得て、全日本選手権で飛躍のきっかけをつかんだライダーが、中須賀克行である。250ccクラスでキャリアを重ね、2005年からJSB1000にステップアップした彼は、2006年、スーパーバイク世界選手権(WSBK)へ闘いの場を移した中冨伸一に代わってヤマハトップチームに加入。1年目こそランキング9位にとどまったものの、新型R1が投入された2007年、第4戦で初優勝。さらに第6戦で2勝目を挙げ、ランキング4位にジャンプアップした。

そして翌年、R1と良好なコンビネーションを築き上げた中須賀は、開幕戦から一気に2連勝。大雨の第4戦こそ転倒・リタイアを喫したが、そのほか最終レースを除くすべてで表彰台に上る盤石の強さを見せ、初めてのJSB1000チャンピオンに輝いた。

特にドラマチックだったのは、2レース制で行われた雨の最終戦。第1レースを着実に3位でフィニッシュした中須賀は、計画どおり後続とのポイント差をキープ。第2レースで12位に入ればチャンピオンが決まる……。しかし「その余裕から中盤で集中力を欠いた、その瞬間転んでしまって、もう終わりだと思った」(中須賀)。ところが、マシンを確認すると「右側ステップが折れていたけれど大丈夫!」「何としてもあと7周を走り切るんだ」そう心に決めて再スタートし、6位完走を果たした。

今なお続く“R1マイスター"中須賀克行の伝説は、こうして始まった。

Episode 4

2009 – “クロスプレーン"R1、世界を制す!

2009年最終戦ポルトガルでWSBKチャンピオンを決めたB・スピースとヤマハチーム
#19B・スピースはWSBK初参戦ながら優勝14回、ポールポジション11回を記録
2005年第7戦チェコで、芳賀がYZF-R1初優勝を果たした
2006年第3戦、WSBK参戦2年目の♯3阿部はシーズンベストの4位/4位を獲得
2007年、ヤマハ初のWSBKマニュファクチャラーチャンピオンに貢献した#11T・コルサーと♯41芳賀

世界耐久、JSB1000でチャンピオンを獲得し、ベースマシンとしてポテンシャルの高さを証明してきたYZF-R1だが、より高度なマシンづくりと連戦を戦い抜くタフなチーム力が求められるプロダクションレースの最高峰、スーパーバイク世界選手権(WSBK)でも躍進を見せた。

まずヤマハ発動機創立50周年にあたる2005年、フランスとイタリアの現地法人がサポートするチームから、元MotoGPライダーの阿部典史とセバスチャン・ジンバート、芳賀紀行とアンドリュー・ピットの4人が参戦。なかでも、750cc時代にYZF-R7を駆りランキング2位まで進出した経験を持つ芳賀は、シーズン序盤こそ低迷したものの、第7戦で優勝を飾ると後半一気に盛り返し、ランキング3位となった。

そして2007年、芳賀がランキング2位、チームメイトのトロイ・コルサーも5位に入り、ヤマハは初のWSBKマニュファクチャラーチャンピオンを獲得した。さらに2008年は、コルサーと芳賀がランキング2位、3位に食い込む活躍を見せたが、マニュファクチャラータイトルの連覇はならなかった。

すると2009年、ヤマハはさらなる飛躍をめざしてチーム体制を一新。アメリカのAMA選手権スーパーバイクで3連覇を果たしたベン・スピースとイギリス選手権からステップアップしてきたトム・サイクスをライダーに抜擢し、マシンもMotoGPマシンYZR-M1から技術フィードバックしたクロスプレーン型クランクシャフト採用の第6世代YZF-R1にスイッチした。

その成果はさっそく開幕戦から表われる。第1レースこそアクシデントで16位に終わったスピースが、第2レースで初優勝。続く第2戦も完璧なレース運びで第1、第2レースを制し、3連勝を果たした。その後、ポイントを失うレースもありながら着々と優勝、表彰台を重ねていくスピースは、ヤマハから移籍した芳賀と激しいチャンピオン争いを展開。10ポイントのビハインドを負って最終戦にもつれ込み、第1レースで優勝。ノーポイントに終わった芳賀を逆転すると、第2レースは慎重に5位でフィニッシュし、ヤマハ、R1ととともに初のWSBKチャンピオンに輝いた。

Episode 5

2010-2016 – ヘイズ、ヘリン、ボビエが繋いだ7連覇

2012年、AMAスーパーバイク3連覇を達成したJ・ヘイズ
2010年、スーパーバイクにステップアップして2年目のJ・ヘイズが、YZF-R1で初のチャンピオンを獲得
R1とともにスーパーバイクでのキャリアを重ねたJ・ヘイズが、2014年、4度目の王座に返り咲いた
MotoAmerica最初のシーズン、スーパーバイクチャンピオンもJ・ヘイズからC・ボビエに世代交代
C・ボビエがMotoAmericaスーパーバイクを連覇した2016年、YZF-R1も7年連続チャンピオンとなった

市販車ベースのマシンで行われるプロダクションレース、特に750cc、1000ccを超える大排気量カテゴリーにおいて、アメリカは1937年に始まったデイトナ200を源流に持つ先駆者であり、AMA統括のもとで独自の発展を果たしてきた。

そうしたなか、さらなる活性化をめざしてロードレース選手権の改編がはかられた2009年、ヤマハモーターUSAもチーム体制を強化。ジョシュ・ヘイズとベン・ボストロムの二人にクロスプレーン型クランクシャフト採用の第6世代YZF-R1を託し、スーパーバイククラスでランキング2位、5位を獲得した。

これをきっかけに大きく飛躍したのがヘイズ。2010年、全19レースのうち7勝を挙げて初のスーパーバイクチャンピオンに輝くと、翌年も連覇。続く2012年には、シーズン中盤の10連勝を含む20戦16勝という圧倒的な強さで3連覇を果たした。

しかし翌年、4連覇を阻んだのは、同じマシンに乗るチームメイトのジョシュ・ヘリン。それでもヘイズは、二人で獲得した14戦12勝のうち8勝を挙げてアメリカの“R1マイスター”と呼ぶにふさわしい実力を見せつけ、新しいチームメイトとしてキャメロン・ボビエを迎えた2014年、再びチャンピオンに返り咲いた。

ところが2015年、アメリカのロードレースはまたも大きく改革され、MotoAmericaシリーズとして新たなスタートをきった。このシーズン、ヤマハチームは最新の電子制御技術を駆使して生まれ変わった第8世代R1を手に入れ、いっそう揺るぎない優位を構築。ヘイズとボビエが互いに譲らぬハイペースで勝利を積み重ね、無敵の18戦全勝を達成した。

またそのなかで、1度しか表彰台を外さない着実な走りを維持したボビエが10勝を挙げたヘイズを4ポイント上回り、MotoAmericaスーパーバイク初代チャンピオンの称号を獲得。さらに翌年もヘイズの追撃をかわしてタイトルを守り、YZF-R1はアメリカの最高峰クラス7年連続制覇という記録を達成したのである。

Episode 6

2015 – オールニューR1が世界を席捲!

JSB1000最終戦、創立60周年スペシャルカラーをまとう中須賀は、第1レース優勝でチャンピオンを決めた
中須賀、エスパルガロ、スミスを擁し、2002年以来のファクトリー体制で挑んだ鈴鹿8耐は期待どおりの快勝
MotoAmericaがスタートした2015年、最終戦2連勝で追い上げた♯1ヘイズだが、♯4ボビエが4ポイント差で逃げ切った
混戦必至のBSBで2度の6連勝を果たしたブルックスは、最終戦第3レースを待たずにタイトルを獲得

ヤマハ発動機創立60周年となった2015年、YZF-R1もこれまでにない大きなモデルチェンジがはかられた。MotoGPマシンYZR-M1から電子制御技術など数々の技術フィードバックを行い、「サーキット最速」性能を追求した第8世代のR1である。

その成果は、ただちに世界各地のレースリザルトに表われた。まず、全日本選手権JSB1000で前人未踏の4連覇をめざす中須賀克行。新型R1のセッティングに手間取った開幕戦こそ2位に甘んじたが、第2戦でポールポジションを獲得しそのまま1勝目を挙げると、第3戦では周回ごとに2位との差を1秒ずつ拡大し、23周のフィニッシュ時点で14秒差を付けて優勝。さらに120マイル(52周)の長距離レースとなった第4戦は50秒以上、6戦目(岡山)も20秒の大差で圧勝し4連覇に華を添えた。

またその間、ヤマハは中須賀、MotoGPライダーのポル・エスパルガロ、ブラッドリー・スミスによるYAMAHA FACTORY RACING TEAMを編成し、新型R1で夏の鈴鹿8耐にも参戦。エスパルガロが2分6秒フラットの驚異的なタイムでポールポジションを獲得した。決勝は、中須賀が想定外の始動ミスで大きく順位を落としたが、3人のアベレージスピードに絶対的な自信を寄せるヤマハチームは、慌てることなく燃費重視の走行を徹底。少しずつ着実に追い上げてトップを奪うと、セーフティカー導入による波乱もものともせず、1分17秒のリードを保って19年ぶり5回目の優勝を飾った。

さらに海の向うアメリカでは、もうひとりのR1マイスター、ジョシュ・ヘイズが若きチームメイト、キャメロン・ボビエとともに新シリーズのMotoAmericaスーパーバイクに参戦。二人で9大会18レースを制覇し、8勝を含む17回の表彰台を獲得したボビエが、10勝のヘイズを4ポイント差で抑え初のチャンピオンに輝いた。またスーパーストック1000でも、4人のR1ライダーが全18レースの優勝を独占。13勝を挙げたジェイク・ガニエが初代チャンピオンとなった。

一方ヨーロッパでは、ブリティッシュスーパーバイク選手権(BSB)に参戦したジョシュ・ブルックスがブレイク。第6戦から3大会6レース連続優勝を果たし、チャンピオン決定シリーズに進出すると、第10戦から再び6連勝を果たして初タイトルをつかんだ。

まさに新型R1が世界を席捲したシーズンである。

Episode 7

2012-2016 – R1マイスター中須賀、全日本5連覇7冠!

圧倒という言葉がふさわしい傑出した速さ、強さを見せつけた7冠王者・中須賀とR1
あらためて3連覇に挑んだ2012年、中須賀は開幕戦優勝の好スタートを切った
2013年はケガの影響もあり苦しいシーズン展開だったが、最終戦で7ポイント差を覆して連覇
ドラマチックな雨のレースが多い中須賀。2014年も雨の最終戦で3連覇を決めた
オールニューとなったR1、ファクトリー体制で臨んだ2015年。中須賀はレースを重ねるごとに速さを増した

2008年に初めてJSB1000クラスを制した中須賀克行は、翌年、リニアなトルク特性を生み出すクロスプレーン型クランクシャフト採用のYZF-R1にマシンをスイッチした。シーズン前半はその新しいエンジンフィーリングにとまどい、苦戦を強いられたものの、後半から盛り返して最終戦で逆転。みごと2連覇を果たし、かつて平忠彦や藤原儀彦しか達成していない、全日本最高峰クラス3連覇に挑んだ。

しかし、好事魔多し。ポイントリーダーとして臨んだ2010年最終戦、雨の第1レースで転倒し、夢は水泡に帰した。イチからの出直しをはかる中須賀は、2012年、開幕戦で優勝。その後順調に3勝を積み上げ、28ポイントのリードを保って最終戦を迎えた。ところが、またしても雨の第1レースで転倒。後続との差は7ポイントまで縮まったが、今度は冷静に自分をコントロール。無理に優勝を狙わず「タイトル奪還を最優先した」という中須賀は、第2レースを3位でフィニッシュし、チャンピオンの座に返り咲いた。

そして2013年は最終戦で逆転、2014年は雨の最終戦をレースプランどおりの展開で制し、念願の3連覇を達成。「通算5度目のタイトル獲得は全日本ロードレースで初めて? これでレジェンドになれたかな」と笑顔を見せた。

しかし、中須賀の快進撃はここからがクライマックスだった。2015年、創立60周年に合わせてファクトリーチームを復活させたヤマハは、電子制御システム採用でフルモデルチェンジした新型R1を投入するなど、いっそう強力なサポート体制を構築。そのなかで、開幕戦こそマシンのセッティングが煮詰まりきれず2位に甘んじた中須賀だが、第2戦以降は7レースすべてでポールポジション、優勝を獲得する圧倒的なパフォーマンスを披露した。

熟成の度を深めたR1とマシンを知り尽くす中須賀の完璧なコンビネーションで、2位以下に10秒、20秒の大差をつけ、影さえ踏ませずに逃げ切る。その勢いはシーズンが変わっても止まることを知らず、2016年開幕戦から4連勝、通算11レース連続のポール to ウィンを達成した。その後、大雨のレースで3位となり記録は途切れたが、最終戦では2レースを危なげなく制し、ついに前人未踏の5連覇、通算7回目のチャンピオンを獲得した。

Episode 8

2017 – 耐久で輝くR1、鈴鹿8耐3連覇&EWC4冠

2017年鈴鹿8耐で、YZF-R1は3年連続優勝(中須賀)
4度目のEWCチャンピオンに輝いたGMT94
2009年、開幕戦ル・マン24時間優勝で勢いを得たYARTが、R1に2度目のEWCタイトルをもたらした
2014年、GMT94は2位3回の安定したレース運びで、R1を3度目のEWCチャンピオンに導いた
2016年鈴鹿8耐、新加入したローズがヤマハファクトリーチーム2連覇のフィニッシュを飾った

YZF-R1が初めて手にした大きな勲章は、2003年鈴鹿8耐でのJSB1000クラス優勝(総合2位)、そして2004年フランスのヤマハGMT94チームによる世界耐久選手権(EWC)チャンピオンだった。

その後、ヤマハの耐久レース活動はGMT94やヤマハ・オーストリア・レーシング(YART)などEWCにレギュラー参戦するサポートチームを中心に展開され、クロスプレーン型クランクシャフト採用の第6世代R1を投入した2009年、4勝を挙げたYARTが初のチャンピオンを獲得。するとGMT94も再び上位争いに加わり、2014年、2度目のタイトルを手に入れた。

一方ヤマハは、創立60周年を機にモータースポーツ戦略の見直しを行い、EWCシリーズのひとつであり日本で特別な意味を持つ鈴鹿8耐についても、ファクトリーチームでの参戦を表明。その意気込みどおり、最新の電子制御技術などを採り入れた第8世代R1、全日本の絶対的王者として君臨する中須賀克行とMotoGPライダーなどによる強力な体制を整え、2015年・2016年連続優勝を果たした。

さらに2017年、ヤマハはWSBKに参戦するアレックス・ローズ、マイケル・ファン・デル・マークと中須賀の3人でファクトリーチームを編成。EWCシリーズを戦うGMT94は、第2戦から3連勝を果たして1ポイント差のランキング2位、日本から野左根航汰がレギュラー参戦するYARTは同4位で最終戦・鈴鹿8耐に臨んだ。

その決勝、ポールポジションを奪ったヤマハファクトリーはやや出遅れたが、やがて巻き返してトップに浮上。ライダー交代を重ねながら徐々に後続を引き離すと、独走態勢を構築。その後も着実に216周を走り抜き、3連覇を達成した。

もうひとつ、有終の美を飾ったのはGMT94。途中30秒のストップ&ゴーペナルティを受けながら、粘り強く11位でフィニッシュ。15ポイントを挙げて、チーム3度目となるEWCチャンピオンに輝いた。6番手でスタートしたYARTも、終盤マシントラブルに見舞われたものの、素早いリカバリーで5位に入賞。ランキング3位でシーズンを終えた。

耐久に強いR1、面目躍如たるレースのひとつといえよう。

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