#21YAMAHA FACTORY RACING TEAM
- マシンYZF-R1
- タイヤブリヂストン
2015年、ヤマハ発動機創立60周年のこの年、新型YZF-R1とともに2002年以来、13年ぶりに復活したのがヤマハのエースナンバー「#21」をつける「YAMAHA FACTORY RACING TEAM」。そのデビューとなった38回大会では、全日本トップライダーである中須賀克行と、MotoGPライダーのポル・エスパルガロ、ブラッドリー・スミスが、1996年の芳賀紀行/コーリン・エドワーズ以来、19年ぶり5回目の優勝を飾った。
続く39回大会では、中須賀、エスパルガロに、スーパーバイク世界選手権(SBK)に参戦するアレックス・ローズを加えた布陣で、1987年のマーチン・ウイマー/ケビン・マギー、1988年のウェイン・レイニー/ケビン・マギーにより達成された鈴鹿8耐2連覇を再現。さらに2017年の40回記念大会では、中須賀、ローズに、マイケル・ファン・デル・マークというR1ライダーを揃え、先人たちも成し得ることができなかった「3連覇」を達成し、新たな歴史を刻むと同時にR1の「真価」を見せつけた。
迎える41回大会、「#21 YAMAHA FACTORY RACING TEAM」は新たなミッションに挑む。1998年の発売から20周年を迎えた「YZF-R1」を再び頂へ導くこと。すなわち「4連覇」である。
これを担うのが、昨年から継続となる中須賀、ローズ、ファン・デル・マークの3人。それぞれR1を駆り、全日本とSBKで戦うR1のプロフェッショナルであるが、このメンバーの最大の武器は、ともに3連覇を成し遂げる過程で、互いをリスペクトし、信頼を築いた中で生まれた強固なチームワークである。
さらに注目すべきは「YZF-R1」だ。2015年からの膨大なデータをもとに、信頼性、燃費効率、走行性能など鈴鹿8耐で必要となるあらゆる要素を磨き上げた戦闘力を、20周年を記念し初代モデルの赤・白カラーリング、「YZF」「R1」ロゴ、「20周年記念」ロゴなどを配した記念カラーで包み込んだファクトリーマシン。ライダー、チーム、マシンが一丸となり「4連覇」に突き進む。
Katsuyuki Nakasuga中須賀 克行
- 所属県福岡県
- 生年月日1981年8月9日
全日本ロードレース選手権の最高峰JSB1000で5連覇、通算7回のチャンピオン獲得している全日本のトップライダー。昨年は5回の優勝を獲得しながら、シーズン序盤でリタイアが重なりランキング6位となったが、今シーズンはここまで3戦・5レースで4勝と圧倒的な力を発揮しランキングトップに立っている。
鈴鹿8耐は、2005年に第3ライダーとして登録されたが決勝は不出場。初の決勝出場は2006年で、「#21 YAMAHA FACTORY RACING TEAM」が復活した2015年以降は、チームメイトとなる世界のトップライダーの中にあってもその存在は大きく、常にリーダーを担い、チームをまとめ、ひっぱり、ヤマハ初の3連覇に貢献した。特に重圧のかかるスタートライダーとして、チームに安定と勢いをもたらし、ライバルには驚異を与える走りは中須賀選手だからこその役割となっている。3連覇をライダー個人として見ると、日本人では初、8耐史上2人目という快挙であり、第41回大会ではR1の20周年に華を添える4連覇と同時に、鈴鹿8耐史上初となる個人4連覇という偉業も狙うこととなる。
Racing Careerレースキャリア
年 | 成績 | 鈴鹿8耐での成績 |
---|---|---|
2005年 | 全日本JSB1000 ランキング 12位 | ─ |
2006年 | 全日本JSB1000 ランキング 9位 | リタイア |
2007年 | 全日本JSB1000 ランキング 4位 | リタイア |
2008年 | 全日本JSB1000 チャンピオン | 5位 |
2009年 | 全日本JSB1000 チャンピオン | ─ |
2010年 | 全日本JSB1000 ランキング 4位 | ─ |
2011年 | 全日本JSB1000 ランキング 5位 | リタイア |
2012年 | 全日本JSB1000 チャンピオン | リタイア |
2013年 | 全日本JSB1000 チャンピオン | 8位 |
2014年 | 全日本JSB1000 チャンピオン | 4位 |
2015年 | 全日本JSB1000 チャンピオン | 優勝 |
2016年 | 全日本JSB1000 チャンピオン | 優勝 |
2017年 | 全日本JSB1000 ランキング 6位 | 優勝 |
Alex Lowesアレックス・ローズ
- 国籍イギリス
- 生年月日1990年9月14日
2013年にブリティッシュスーパーバイクでチャンピオンを獲得し、翌2014年からスーパーバイク世界選手権(SBK)への参戦を開始。2016年から、ヤマハにとって2011年以来のSBK復帰に合わせて設立した「Pata Yamaha Official WorldSBK Team」に加入した。この年は、怪我などの影響もありランキングは12位にとどまったが、2017シーズンは2位2回、3位2回と4度の表彰台を獲得しランキング5位と大きく躍進。2018シーズンは第7戦での優勝を含む2回の表彰を獲得しランキング6位となっている。
鈴鹿8耐への初参戦は2015年で、「#21 YAMAHA FACTORY RACING TEAM」の一員となったのは2016年。中須賀、エスパルガロという実力者の中、キープ&アタックを巧みに使いわける走りで存在感を発揮し、自らのライディングで2連覇のチェッカーを受けた。そして2年目となった昨年は、ライバルとのマッチアップも含め重圧がかかる場面で力強い走りを披露するなど、ヤマハにとって初となる3連覇のチェッカーをくぐり抜けた。今年はヤマハにとっては4連覇、そして自身にとっても3連覇がかかる中で、再びチームに確実性と速さをもたらすことだろう。
Racing Careerレースキャリア
年 | 成績 | 鈴鹿8耐での成績 |
---|---|---|
2008年 | ヨーロッパ選手権 スーパーストック600 ランキング 16位 | ─ |
2009年 | ヨーロッパ選手権 スーパーストック1000 ランキング 26位 | ─ |
2010年 | ブリティッシュスーパースポーツ ランキング 12位 | ─ |
2011年 | ブリティッシュスーパーバイク ランキング 20位 | ─ |
2012年 | ブリティッシュスーパーバイク ランキング 4位 | ─ |
2013年 | ブリティッシュスーパーバイク チャンピオン | ─ |
2014年 | スーパーバイク世界選手権 ランキング 11位 | ─ |
2015年 | スーパーバイク世界選手権 ランキング 10位 | 5位 |
2016年 | スーパーバイク世界選手権 ランキング 12位 | 優勝 |
2017年 | スーパーバイク世界選手権 ランキング 5位 | 優勝 |
Michael van der Markマイケル・ファン・デル・マーク
- 国籍オランダ
- 生年月日1992年10月26日
ヨーロッパ選手権で実力をつけ、2013年からスーパースポーツ世界選手権への参戦を開始。2年目の2014年にはチャンピオンに輝くと、翌年にはプロダクションレースの最高峰であるスーパーバイクにステップアップしランキング7位、4位と確実にトップライダーへの道を歩んできた。2017シーズン、ヤマハの「Pata Yamaha Official WorldSBK Team」に移籍し、YZF-R1を相棒として世界に挑んでいる。
この年は、2度の表彰台に立ちランキング6位となったが、2018シーズンは、第2戦・レース2での2位を皮切りに、第4戦ではダブルポディウム、さらに第6戦のレース1では、ヤマハにとって2016年のSBK復帰後初となる優勝を遂げると、レース2ではダブルウィンを達成するなど、ここまで6度の表彰台を獲得しランキング3位につける。
鈴鹿8耐は、初参戦となった2013年、続く2014年で連覇。2015-2016年でリタイアとなった後、2017年に「#21 YAMAHA FACTORY RACING TEAM」に加入。8耐優勝経験者として攻守の走りを巧みに使い分け3連覇に貢献した。第41回大会では、経験と速さをチームに加えるだけでなく、レギュラーシーズンで培った自信も武器に4連覇の偉業に挑む。
Racing Careerレースキャリア
年 | 成績 | 鈴鹿8耐での成績 |
---|---|---|
2010年 | ヨーロッパ選手権 スーパーストック600 ランキング 30位 | ─ |
2011年 | ヨーロッパ選手権 スーパーストック600 ランキング 3位 | ─ |
2012年 | ヨーロッパ選手権 スーパーストック600 チャンピオン | ─ |
2013年 | 世界選手権スーパースポーツ ランキング 4位 | 優勝 |
2014年 | 世界選手権スーパースポーツ チャンピオン | 優勝 |
2015年 | 世界選手権スーパーバイク ランキング 7位 | DNF |
2016年 | 世界選手権スーパーバイク ランキング 4位 | DNF |
2017年 | 世界選手権スーパーバイク ランキング 6位 | 優勝 |