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鈴鹿8耐 公開合同テスト
ベテランと若手が刺激を与え合いチーム力を向上

7月31日(日)に決勝レースを迎える鈴鹿8時間耐久ロードレースに向けて、7月4〜6日の3日間、公開合同テストが鈴鹿サーキットで開催された。そしてここに、もう一つのヤマハファクトリーチーム「YART Yamaha Official EWC Team」が参加。ベテランのブロック・パークス、全日本JSB1000に「YAMALUBE RACING TEAM」からエントリーする若手の藤田拓哉と野左根航汰の3人も集結し、初のテストに臨んだ。

初日は、走行時間になると雨が降り出すという難しいコンディションとなり、初めてピレリタイヤで走る藤田と野左根は最大限の注意を払っての走行となった。そして路面コンディションが回復した頃合いを見計らってペースを上げると、藤田は2分19秒台後半、野左根は2分13秒台で走行を終える。一方パークスは、世界耐久選手権を通してピレリタイヤに慣れていることから、一人ペースをアップ。チームトップの2分11秒9をマークして初日を終えた。

2日目は天気も安定したが、気温は30度を超え、路面コンディションは8耐本番を思わせる厳しい状況となった。こうした環境下ながら確実にピレリタイヤに順応し、藤田は一気に2分12秒台、野左根はそれを上回る2分11秒台へタイムアップ。さらにパークスは2分9秒9とし、それぞれがマシン、そしてタイヤ特性への理解を深め、ラップタイムを上げていった。

テスト最終日も天気は安定し、ここでも藤田は2分12秒台、野左根は2分11秒台を記録。チームを引っ張るパークスは、最終の第9セッションで予選用タイヤを装着してピットを後にすると、ラップタイムを一気に2分08秒841にまで上げ、公開合同テストを終えた。

藤田と野左根にとっては、課題を残す内容となったが、両ライダーは、ともに改善すべき箇所は把握しており、次のテストに向けて多くの収穫を得た。パークスはエースとして、セットアップを進め、また若手2人の成長を促すべくタイムを上げ続け、チームを牽引する役割も果たした。短い期間であったが、目標の達成に向けチームの底上げを達成した「YART Yamaha Official EWC Team」。今後のテスト、そして鈴鹿8耐ウイークで、どこまでタイムを削り、チーム力を高めライバルたちに詰め寄れるのか。今後の進化が大いに期待される3日間となった。


ブロック・パークス選手談

「昨年の鈴鹿8耐以来、1年ぶりの鈴鹿サーキットだが、このテストは昨年の大会のときを思い返すと、すこし涼しいくらいかな。ただ、ちょっと路面が滑りやすく、タイムを出すコンディションではなかったね。今年の鈴鹿8耐での最初の目標は、昨年のベストタイム2分8秒を上回ること。そして去年はアンラッキーがあって出られなかったTOP10トライアルにも進出したい。僕にとって鈴鹿8耐は、今年一番大切なレース。決して簡単ではないが、若い2人の日本人ライダーとともに精一杯がんばるよ」

藤田拓哉選手談

「走り出しは2分19秒台で、その後に2分12秒1までタイムを詰めることができました。しかし、この2分12秒で頭打ち状態、試行錯誤を繰り返しましたが思うようにいきませんでした。でも、まだ余力は残っているし、気になる部分があるのでそこが改善されれば、もっとタイムは伸びてくると思います。鈴鹿8耐は、3人のライダーが1台のマシンを乗り継ぐので、難しさも倍増しますが、チームメイトそしてスタッフともコミュニケーションがとれているので、力を合わせてがんばります」

野左根航汰選手談

「最終セッションで2分11秒2までタイムを詰めることができましたが、まだまだです。全体的には65%くらいしかマシンを乗りこなせていません。ただ、これもタイヤが新品のときに限ったことで、タイヤが消耗してくると65%以下になってしまいます。ブロック選手を見ていると、ユーズドタイヤでもキッチリとタイムを刻んでいて、まずはブロック選手に追いつくことを目標にしていきます。そうでないと、チームに迷惑かけることになりますから。僕の鈴鹿でのベストは、スプリント仕様のマシンですが2分06秒5。プライドはズタズタですが、この悔しさをバネに、今後のテストでしっかりとマシンを乗りこなせるようになり、本番を迎えたいです」

マンディ・カインズ監督談

「ブロックはもちろん、藤田も野左根もかなりいい感じで走れている。ただ、藤田と野左根は初めてピレリタイヤを使うため、ライディングスタイルの変更が必要で、速く走るためには、もっと走り込むことが必要だ。鈴鹿8耐は、まずは暑さが敵になる。それと、この鈴鹿8耐は日本のスペシャルチームが出てくるので、上位進出は簡単ではない。ただ、今回はファクトリーチームとして、ヤマハのエンジニアがチームに入り、マシンは確実に進化した。この点は本当に心強い。我々は、世界耐久選手権の開幕戦ル・マン24時間を2人のライダーで戦い、しかもスタート早々に転倒して、マシンの回収と修復に1時間以上かかって11位となった。これは我々にとって勝利に等しい順位だった。そしてポルティマオ12時間では、トラブルがあったが4位に入ることができた。現在ランキング7位だが、これをさらに上げるためにも鈴鹿8耐は重要なレース。ブロックと若い2人のライダーで、しっかりと結果を求めていきたい」