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MotoGP

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。

Rd.15 11月22日 ポルトガル

RACE DATA

■大会名称:MotoGP第15戦ポルトガルGP
■開催日:2020年11月22日(日)決勝結果
■開催地:ポルティマオ/ポルトガル(4.653km)
■周回数:25周(114.8 km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:22度 ■路面温度:28度
■PP:M・オリベイラ(1分38秒892/KTM)
■FL:M・オリベイラ(1分39秒855)

REPORT

F・モルビデリが3位、今季5度目の表彰台を獲得

Monster Energy Yamaha MotoGPのM・ビニャーレスとV・ロッシがアルガルヴェ・インターナショナル・サーキットで2020シーズンを終了。序盤の混戦を抜けたあとチームメイト同士で前後に続きながら、最終的にはそれぞれ11位と12位でチェッカーを受けた。

PETRONAS Yamaha Sepang Racing TeamのF・モルビデリが3位でチェッカーを受けて今季5回目となる表彰台。同時にランキング2位を決定し、インディペンデントチーム・ライダーのタイトルを手にした。チームメイトのF・クアルタラロはグランプリ100戦目を14位で終了している。また、MotoGP参戦2年目の同チームがチーム・ランキング2位獲得を成し遂げた。

Monster Energy Yamahaのチームメイト、11位と12位でチェッカー

Monster Energy Yamaha MotoGPは22日、全員の力をひとつに合わせてシーズン最終戦を戦った。レース後半はM・ビニャーレスとV・ロッシが前後に続く形となり、ともにポジションを上げて11位と12位でチェッカー。

ビニャーレスはグリッド8番手からやや出遅れたあと序盤ですぐさま挽回。しかし8番手に復帰するや、再び順位を下げてしまう。

6ラップ目に14番手まで後退したところで、その後ろにはチームメイトのロッシが続く展開。ここからさらに10ラップほどは膠着状態が続いたが、17ラップ目にF・クアルタラロを捉え、次にA・リンス(スズキ)をパスして12番手に上げた。トップ10を目指したビニャーレスだがわずかに届かず、最終ラップでC・クラッチロー(ホンダ)を抜き去り11位でチェッカー。

一方のロッシはYamaha Factory Racing MotoGP Teamでの最後のレースをグリッド17番手からスタート。長年の豊富な経験を活かして序盤は慎重な走りを続けながら、中段の混戦のなかで17番手から14番手を行き来する展開となった。やがて15番手に落ち着くと、ビニャーレスの後方につけて、そのまま10ラップほど走行。後半ではふたりが揃ってポジションを上げていき、クアルタラロ、リンス、クラッチローをパスして12位を獲得した。

この結果、ビニャーレスはランキング6位、ロッシはランキング15位となっている。Monster Energy Yamaha MotoGPはチーム・ランキング6位、ヤマハはF・モルビデリの3位獲得により、メーカーランキングを2位に上げてシーズンを終了した。

例年とは異なる難しい状況のなかでシーズンを戦い終え、Monster Energy Yamaha MotoGP Teamは、すべてのスポンサー、パートナー、サプライヤー、チーム・スタッフ日本のエンジニア、マーベリック・ビニャーレス、バレンティーノ・ロッシ、そしてファンの皆様の変わらぬサポートに感謝の意を表する。

モルビデリが3位を獲得しランキング2位
クアルタラロはグランプリ通算100戦目を14位で終了

モルビデリはグリッド2番手から好スタートを切ってポジションをキープ。後方にJ・ミラー(ドゥカティ)が続く状態で後方グループを引き離していったが、トップとの差を縮めることはできなかった。その後もミラーの追撃を抑えて2番手を維持していたが、最終ラップで先行を許して3位でチェッカー。この結果シリーズポイントを合計158に伸ばしてランキング2位を決定し、同時に昨年に続き2度目となるインディペンデントチーム・ライダーのタイトルを獲得した。

チームメイトのクアルタラロは、スタートでマシンに技術的問題が出て8番手へ後退。2ラップ目には7番手に上がったが、次のラップでまたひとつ下げてしまう。集団のなかで懸命にバトルするも少しずつ遅れ、さらに終盤ではアーム・パンプ(腕上がり)の症状にも悩まされて14位でゴール。チャンピオンシップでは合計127ポイントのランキング8位でシーズンを終了した。

RACE RESULT

LAP CHART

RIDERS RANKING

CONSTRUCTORS RANKING

COMMENT

Yamaha Factory Racing MotoGP Team
M・ビニャーレス選手談(11位)

「今日は十分にレースを楽しみました。ファビオはじめその他のライバルたちとのバトルは素晴らしいものでした。できればザルコとマルケスもパスしたかったので、あと2ラップあったら良かったのですが、残念ながら周回数が少し足りませんでした。このコースはたくさんのオーバーテイクのチャンスを与えてくれます。それだけに激しいプッシュとパスをエンジョイできたのです。もちろんポジションには満足していませんが、とにかくライディングを楽しみ、単独走行のときには自分の良いリズムをつかめていました。何かしらのポジティブなフィーリングを持ってシーズンを終えられたことがとても重要だと思っています」

V・ロッシ選手談(12位)

「Yamaha Factory Racing MotoGP Teamと私はここまで、とても長い物語を紡いできました。そしてレースシーンだけでなく私の人生そのものにおいても、とてもたくさんの忘れがたい出来事を、ともに共有してきたのです。15年間ともに戦った彼らとの仕事は、今日が最後になりました。コース上ではフィーリングが良かったので、物語の締めくくりとしては悪くなかったと思っています。今回は新しいコースに慣れるまでに時間がかかってしまい、ウイークを通じて苦戦しました。決勝も好成績を獲得することはできませんでしたが、それでもいい走りはできたと思います。ペースも良く、良い状態でライディングし、ライバルたちとバトルすることもできました。難しく複雑な、いつもとは違うシーズンが終わりました。来シーズンに向けてまたハードワークとハードトレーニングに励みます」

M・メレガリ、チーム・ディレクター談

「このレースに十分な自信を持って臨むことはできませんでした。序盤の数ラップは激しい混戦だったので、マーベリック(ビニャーレス)とバレンティーノ(ロッシ)はそのなかで順位を上げ下げすることになりました。それでも中盤以降は、ふたりとも良いリズムをつかみ、揃ってポジションを上げていきました。私たちはもちろん、今日の結果に満足してはいません。もっと違う形で最終戦を終えたかったわけですが、これ以上は不可能だったのです。

全体として、非常に例外的なシーズンだったと言わざるを得ません。コロナウイルス感染症の拡大により状況が変わってしまったからです。しかしそのなかでも、こうしてシーズンを無事に終えられるよう努力してくれた、すべての人に感謝しています。
Yamaha Factory Racing MotoGP Teamとともに15年間、戦ってきたバレンティーノが、ここを去り、もうひとつのヤマハ・チームへ移ることになりました。長い間、彼とともに仕事ができたことを、チームとして非常に光栄に思います。私たちはたくさんの素晴らしい時間を共有し、ともに物語を描いてきました。このことは私たちYamaha Factory Racing MotoGP Teamにとって、いつまでも誇れることです」

PETRONAS Yamaha Sepang Racing Team
F・モルビデリ選手談(3位)

「今日のレースを大いに楽しむことができました。このコースは難しいけれど、最高に楽しいコース。タイヤ・チョイスが成功し、最後までハイペースをキープして走ることができました。でも今日のミゲール(オリベイラ)はそれ以上のものを持っていて、ついて行くのは不可能でした。代わりに後続グループを引き離すために全力を尽くしましたが、ジャック(ミラー)がずっと後ろについて来ていて、最後には抜かれてしまいました。今日はジャックとミゲールを祝福したいと思います。私のほうは3位でチェッカーを受けてランキング2位を獲得。これも素晴らしい結果だと思います。もちろんさらに上を夢見ていますが、今日のことは決して忘れないでしょう。ここまで支えてくれたチームのみんなに心から感謝しています。そして私は今から、自分自身の改善・改良に取り組み、来シーズンに備えます」

F・クアルタラロ選手談(14位)

「スタートで不具合があり順位を下げてしまいました。さらに後半は、手術以来ずっと問題なかったアーム・パンプにまた悩まされたのです。このチームで最後のレースなのに、思うような結果を残すことができず本当に残念です。マシンのフィーリングは良かったので5位から8位くらいを狙えると考えていたのですが、腕の痛みが邪魔をしたのです。今シーズンは3勝しましたが、満足してシーズンを終えるためには、それではまで不十分でした。このチームが私にMotoGP出場のチャンスを与えてくれました。ともに過ごしたこの2年間を決して忘れることはないでしょう。彼らのサポートとハードワークに心から感謝しています。そして来シーズンも、毎回ここを訪ねたいと思っています」

R・ラザリ、チーム代表談

「素晴らしいレースでした。フランコ(モルビデリ)が3位を獲得してランキング2位。同時にPETRONAS Yamaha SRTのチーム・ランキング2位を確定しました。そしてこのことによって、ヤマハのコンストラクターズ・ランキング2位獲得にも貢献できたと思います。ファビオ(クアルタラロ)が様々な問題によって14位に留まり、ランキング8位に終わったことは残念です。

コロナ禍におけるドルナ、IRTA、そして2020シーズン開催のために尽力してくださったすべての人に感謝します。短期間でこれほど多くのレースをこなし、連戦も多かった今シーズンはチームにとっては厳しいものでしたが、それでもやはり、レースができるというだけで素晴らしいことです。来シーズンも、すべてのカテゴリーで良い戦いができるよう期待しています」

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