MotoGP
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Rd.15 11月22日 ポルトガル
RACE DATA
■大会名称:MotoGP第15戦ポルトガルGP
■開催日:2020年11月21日(土)予選結果
■開催地:ポルティマオ/ポルトガル(4.653km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:22度 ■路面温度:28度
■PP:M・オリベイラ(1分38秒892/KTM)
REPORT
F・モルビデリが予選2番手、今季6度目のフロントロー獲得
Monster Energy Yamaha MotoGPのM・ビニャーレスとV・ロッシは、アルガルヴェ・インターナショナル・サーキットでの予選セッションに全力で臨んだ。ビニャーレスは直接Q2に進出して8番手。ロッシはQ1で7番手となり、グリッド17番手が決定した。
PETRONAS Yamaha Sepang Racing TeamのF・モルビデリは、Q1からQ2進出後に予選2番手を獲得し、今季6度目となるフロントロー・スタート。一方、自己通算100回目のグランプリに臨むF・クアルタラロは、予選5番手でセカンドロウとなっている。
Monster Energy Yamaha MotoGPのビニャーレスとロッシは、それぞれ8番手と17番手
Q2でポールポジション獲得を目指したビニャーレスは、初めから果敢に攻めて1ラップ目でトップに浮上。次のラップでは1分39秒517に更新したが4番手に後退し、このあとタイヤ交換のためピットに戻って来た。
残り6分弱で再びコースに復帰したときには全員のペースが上がっていたが、ビニャーレスは6ラップ目に1分39秒260に更新し、フロントローに0.056秒差と迫る4番手をキープする。しかしその後は思うようにペースが上がらず、残りの2ラップでタイムを更新できないまま徐々に後退。最終的にはトップから0.368秒差の8番手でセッションを終えている。
チームメイトのロッシはQ1に出場し、最初のアタックで6番手につけた。次のラップも順位をキープし、その後、5番手に上げてからタイヤ交換のためピットイン。ここでタイムをチェックしたロッシは、Q2進出の条件となるトップ2獲得のために、あと0.3秒の短縮が必要であることを確認した。
残り6分でコースに復帰すると、次のラップで1分40秒058を記録して6番手を挽回。しかし全体のペースが上がるなかですぐに7番手に後退し、残りの2ラップでもタイムを更新できずに7番手で終了した。トップとの差は0.808秒。
ビニャーレスとロッシは、2020MotoGPのフィナーレ、ポルトガル・グランプリをそれぞれグリッド3列目と6列目からスタートする。
PETRONAS Yamaha Sepang Racing Teamのモルビデリ2番手、クアルタラロ5番手
PETRONAS Yamaha Sepang Racing TeamのF・モルビデリは、Q1からQ2進出後に予選2番手を獲得し、今季6度目となるフロントロー・スタート。一方、自己通算100回目のグランプリに臨むF・クアルタラロは、予選5番手でセカンドロウとなっている。
モルビデリは午前中に行われたフリープラクティス第3セッションで苦戦。1分39秒619で9番手につけたものの、総合順位で11番手に留まり、わずか0.050秒差でQ2進出を逃してしまった。Q1に出場することとなったモルビデリは復活を目指し、1分39秒276に更新して見事2番手を獲得。これでQ2に進出すると、さらに1分38秒936まで短縮して2番手に上がり、今季6度目となるフロントローを獲得した。
一方のクアルタラロはフリープラクティス第3セッションで序盤からトップにつける好調ぶり。ラップタイムでも前日の記録を上回る1分39秒480へと更新し、最終的には6番手を獲得してQ2進出を決定した。Q2は慎重にスタートしたが、その後ペースを上げて1分39秒199をマーク。この結果グリッド5番手を獲得し、同時に、シーズンを通じての総合予選順位で最高位の評価を受けている。
RACE RESULT
COMMENT
Monster Energy Yamaha MotoGP
M・ビニャーレス選手談(予選8番手/1分39秒260)
「このコースでの最終戦に高い期待を持っていたので、今日の結果は非常に残念です。スーパーバイク・マシンでここを走ったときには非常に速かったし、昨日のフリープラクティスでも両セッションとも上位につけることができました。ところが今日は、昨日までとはフィーリングが違っていて、とくにリア・グリップに悩まされてしまいました。明日の決勝ではおそらく、ハード・タイヤが良い効果をもたらしてくれるものと期待しています。グリッド3列目からのスタートでは厳しい展開になると思いますが、あきらめずに好レースを目指します」
V・ロッシ選手談(予選17番手/1分40秒058)
「このコースが大好きなので、もっと上を目指していましたが、昨日から苦戦し、コースに慣れるまでに予想以上の時間がかかってしまいました。グリップ向上を目指して様々トライしましたが、期待したようなフィーリングが得られずペースが上がらない上に、転倒で時間を無駄にしてしまいました。でも今日は、昨日に比べれば状況が好転し、少しずつ良い方向へと進むことができました。そしてプラクティスではおもに決勝用セッティングに取り組み、午前よりも午後のほうがペースも上がり進化が見られました。しかし、いずれにしてもまだまだです。同等のペースのライダーが大勢いるので、明日の決勝ではまず彼らとの戦いを目指します。ここでのレースは誰にとっても初めてです。プラクティスのなかで学びながら、いろいろ積み重ねてきましたが、決勝はまた別のものになるかもしれません。オーバーテイクの難しいコースなので、スタートとそのあとの数ラップが重要です」
M・メレガリ、チーム・ディレクター談
「新しく舗装された路面から十分なグリップが得られるものと期待していましたが、そのようになっていないことは明らかです。タイヤから感じるグリップ・レベルに安定感がなく、良いときと悪いときがあって、このことがマシンの挙動に大きく影響しています。マーベリックは、昨日は非常に好調だったのに、今日の午前中のフリープラクティス第3セッションは低迷。午後の第4セッションはいい走りが見られましたが、予選ではまたグリップ不足に悩まされました。私たちチームはこれから今日のデータをより深く分析し、問題解決の方法を追求していきます。バレンティーノのほうは、昨日よりもフィーリングが良くなっていました。そしてフリープラクティス第3セッションから第4セッションへの間にも進化が見られましたが、明日の決勝ではさらなるステップアップが求められるでしょう。改善箇所をいくつか挙げてくれているので、その部分に重点を置いて作業を進めていきます。明日の午前中のウォームアップ・セッションで決勝への手ごたえをつかみたいと思っています」
PETRONAS Yamaha Sepang Racing Team
F・モルビデリ選手談(予選2番手/1分38秒936)
「午前中のセッションでいくつかのことを試しましたが、昨日の時点でしっかり機能していたものが、今日はフィーリングが変わり、あまりうまくいかなくなっていました。それでもセッティング作業を重ねるうちに少しずつ良くなり、Q1では何とか好結果を出してQ2へ進出できました。でも決して絶好調というわけではなく、第4セクターではペースが上がらなかったので、ぎりぎりの状況だったのです。Q2ではタイヤを十分プッシュできるようになり、ついには2位を獲得。マシンをここまで引き上げてくれたチームに感謝します。今回はミゲール(オリベイラ)がベスト・ペースのようなので、明日はまず彼についていって、そのあとの展開を待ちます」
F・クアルタラロ選手談(予選5番手/1分39秒199)
「今日はとても良かったと思います。先週までのバレンシアと比べてかなり改善できています。依然として課題はあり、フィーリングは十分ではありませんが、予選5番手という結果は悪くないと思っています。ペースはとても良いのですが、明日はさらに進化を目指してウォームアップ・セッションで試そうと思っていることがあります。またタイヤの消耗が速いので、それを抑えるためのタイヤ・コントロールが重要になるでしょう。ライバルたちも非常に速く、ついて行くのは簡単ではありませんが、ここまで支えてくれたチームのためにシーズン最終戦を最高の形で終えられるようベストを尽くします」