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MotoGP

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。

Rd.12 10月25日 テルエル

RACE DATA

■大会名称:MotoGP第12戦テルエルGP
■開催日:2020年10月25日(日)決勝結果
■開催地:アラゴン/スペイン
■コースコンディション:ドライ
■気温:22度 ■路面温度:36度
■PP:中上貴晶(1分46秒882/ホンダ)
■FL:F・モルビデリ(1分48秒089/ヤマハ)

REPORT

モルビデリが今季2勝目を獲得、ビニャーレスとクアルタラロは7・8位

Monster Energy Yamaha MotoGPのM・ビニャーレスは、モーターランド・アラゴンで2戦目となった第12戦テルエルGPで7位。 PETRONAS Yamaha Sepang Racing TeamのF・モルビデリが完璧な走りを見せ、自己通算2度目となるMotoGP優勝を果たした。チームメイトのF・クアルタラロは8位でフィニッシュしている。

ビニャーレスが7位獲得でランキング3位をキープ

チャンピオンシップでの順位向上を目指していたビニャーレスは前後タイヤにソフト・コンパウンドを選択したが、グリップに苦戦してペースを上げることができなかった。そのなかでも最後まで全力でプッシュし続けて貴重な9ポイントを加算、ランキング2位との差を5ポイントまで縮めた。

グリッド4位から好スタートを切ったあと、混戦のなかで5番手につけたビニャーレス。オープニングラップから多重クラッシュが発生するなど激しい展開となったが、これを避けて4番手に上げて1ラップ目を終了した。しかしこのあとJ・ミル(スズキ)が背後に迫り、さらにA・マルケス(ホンダ)も加わってプレッシャーをかけてくると、ビニャーレスは5ラップにわたって抑えたものの先行を許すこととなった。

レース後半も厳しい展開が続き、守りの走りに徹するも13ラップ目と18ラップ目にさらにひとつずつ後退。最後の5ラップはポジションキープに切り替え、ライバル、F・クアルタラロの前でゴールすることを目標に走り切った。トップとの差は14.262秒だった。

この結果、ランキングではトップから19ポイント差、2位に5ポイント差と迫るランキング3位をキープ。チームメイトのV・ロッシは、トップから79ポイント差の15位となっている。ヤマハはコンストラクターズ・ランキング1位をキープし、Monster Energy Yamaha MotoGPはチーム・ランキング4位となっている。

3連戦を終えたMonster Energy Yamaha MotoGPチームメンバーは、短い休暇を楽しんだあとバレンシアへ移動して第13戦ヨーロッパGPを迎える。

モルビデリが今季2度目の優勝、クアルタラロは8位

絶好のスタートを切り、オープニングラップでトップに立ったモルビデリ。コンスタントにハイペースを維持しながら序盤で何度もファステストラップを更新し、レースをしっかりコントロールして後続を引き離していった。終盤では2番手で続くA・リンス(スズキ)との差も拡大する強さを披露し、最終的には2.205秒差をつけて今季2度目となる優勝を飾った。この結果、ランキング4位に上がり、トップとの差を25ポイントに縮めている。

チームメイトのクアルタラロは、スタート直後にひとつポジションを上げたあと7番手に後退。10ラップ目にもうひとつ下げたが、その後は後続の追撃を抑え切った。終盤はグリップ低下により厳しい展開を強いられながらも8位でチェッカーを受け、ランキング2位をキープしている。

次回、ヨーロッパGPは2週間後の11月6~8日、スペインのリカルド・トルモ・サーキットで開催される。

RACE RESULT

LAP CHART

RIDERS RANKING

CONSTRUCTORS RANKING

COMMENT

Monster Energy Yamaha MotoGP

M・ビニャーレス選手談(7位)

「ソフト/ソフトのタイヤチョイスは正しかったと確信しています。前回はクアルタラロ選手がフロントにミディアムを選択しましたが、タイヤ圧が高過ぎてポジションダウンを余儀なくされました。私たちは今回、言ってみれば"より安全なオプション"としてソフトタイヤを選んだのです。通常はこれで好調に走れるので問題はないと考えていましたが、今日は、とくに最初の3ラップでグリップが感じられませんでした。そのあとさらに、両タイヤのグリップが落ちてチャターも発生し、どうすることもできませんでした。この事実にしっかり向き合わなければなりません。今日はとにかく、そういうことだったのです。唯一、良かったことは、クアルタラロ選手の前でゴールするという目標を達成できたことです。今日の失敗から学び、次のバレンシアではより良い走りを目指します。今日の結果は本来のポテンシャルからは程遠いもので、そのことを理解した上で、次回はベストなマシンをコースに送り込みたいと思っています」

M・メレガリ、チーム・ディレクター談

「私たちとしては、まったく異なるレース展開を予想していました。同じようなことを何度も経験しているのですが、金曜日や土曜日にはなかった問題が日曜日になって発生してしまうのです。このことについては、何かコメントするまでにもう少し時間が必要ですが、フランクに話すとすれば、土曜日までに最も感触が良かったソフト/ソフトを選択し、これでグリップを得られると考えていたということです。そして表彰台争いに加わるはずだったのです。結果的に、ビニャーレス選手がなぜ、終始、グリップを感じられなかったのかはまだわかっていません。原因の可能性から除外できることは、Moto2によるコース上のゴムのこと。今回はMoto2の前にMotoGPが行われたのですから。当然ながら、私たちは今日の結果には少しも満足していません。この悔しさを力に変えて、次回バレンシアでは好成績を狙っていきます」

PETRONAS Yamaha Sepang Racing Team

F・モルビデリ選手談(優勝)

「この優勝にとても満足しており、ミサノのときとはちょっと違った感覚があります。チームクルーのハードワークのおかげで実現した勝利で、全員がこのために協力し合い、素晴らしい仕事をやり遂げてくれました。レースの間ずっとマシンは完璧でした。私自身もフィーリングが良く、あとはマシンをゴールラインまで持って行くことに集中するだけで良かったのです。この勝利は彼らのもの、私のチームクルーのものです。彼らのサポートがなければ不可能なことなので、ただただ感謝するばかりです。ランキングトップとの差はわずか25ポイントに縮まりました。残る3戦は"スーパー・アグレッシブ"で挑みます」

F・クアルタラロ選手談(8位)

「もっと上を目指したかったのですが、残念な結果です。午前中のウォームアップでマシンの状態を改善する方法が見つかり期待していたのですが、決勝では思ったほどの効果がありませんでした。それでもポイントを獲得できましたし、実際にはいいバトルもあり、ポジションを守ることもできました。次回は、もっと速く走れるよう頑張ります。バレンシアは好きなコースで、昨年は素晴らしいフィーリングが感じられ、タイヤグリップの落ち込みに苦戦することもありませんでした。本来のポテンシャルの高さがわかっているだけに、今日は悔しい結果ですが、残る3戦でまたチャンスが巡ってくると確信しています。2週間後のバレンシア行きを楽しみにしています」

R・ラザリ、チーム代表談

「モルビデリ選手は非常に力強いレースを見せてくれました。素晴らしい仕事を成し遂げた彼と、そのチームを心から祝福します。これでランキングトップに25ポイント差まで迫り、残り3戦でのタイトル戦いにも復帰することができました。マシンの状態はとても良く、それに乗っている感覚もとても良さそうに見えます。モルビデリ選手のMotoGP2勝目をとてもうれしく思います。クアルタラロ選手については問題を分析し、改善方法を探る必要があります。多くの他のライダーたちも同様の問題を抱えているようでしたが、残りの3戦に向けて、ここでじっくり考えなければなりません。ランキングトップとの差はわずか14ポイントで、3戦のなかで、まだまだ多くのポイント獲得チャンスが残っています。シーズン最後となるトリプルヘッダーがどのような展開となるか、とても楽しみにしています」

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