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MotoGP

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。

Rd.02 7月19日 スペイン

RACE DATA

■大会名称:MotoGP第2戦スペインGP
■開催日:2020年7月17日(金)フリー走行、18日(土)予選、19日(日)決勝
■開催地:ヘレス/スペイン(4.423km)

CIRCUIT DATA

■開設:1986年
■コース長:4.423km
■サーキットレコードラップ:1分36秒880(2019年:F・クアルタラロ)
■サーキットベストラップ:1分38秒051(2019年:M・マルケス)
■2019年の優勝者:M・マルケス(ホンダ)

REPORT

Monster Energy Yamaha MotoGP、2020シーズン再開直前テストでトップ獲得

Monster Energy Yamaha MotoGP TeamのM・ビニャーレスとV・ロッシは、へレス・サーキットで行われた開幕直前のテストに参加。4ヵ月以上のブランクを経てMotoGPマシンに跨った2人は180分間のセッションをフル活用して次々にテスト項目をこなし、セッティングに取り組みながら、それぞれ総合トップとと5番手を獲得した。

ビニャーレスはロックダウン前に行ったマレーシアとカタールのテストと同様の姿勢で臨み、1ラップの速さよりもYZR-M1のフィーリング向上とベースセッティングに集中。第1セッションでは全29ラップを走行し、1分38秒863のベストラップを記録してトップから0.922秒差の13番手となった。

第2セッションは開始から9分30秒後、A・エスパルガロ(アプリリア)のマシンから漏れたオイルに乗ってD・ペトルッチ(ドゥカティ)とA・マルケス(ホンダ)が転倒。レッドフラッグが提示されて一時中断し、マーシャルによる清掃完了後に走行再開となった。アクシデントにもかかわらずビニャーレスは、その後、大幅にラップタイムを更新し、5番手に浮上したあと全31ラップ中28ラップ目に1分37秒793を記録してトップに躍り出た。2番手との差は0.118秒だった。
一方のロッシは好調にスタート。第1セッションでは90分間を最大限に活用するため早々にピットを離れ、ほとんどの時間をYZR-M1のフィーリング向上に費やしたあと終盤でタイムを更新して順位を上げた。ベストラップは1分38秒222でトップから0.281秒差の3番手を獲得した。

午後からの第2セッションではセッティング変更をトライ。好天と暑さが予想される週末に備え、決勝用セッティングの完璧化を目指していた。第1セッションと同様の32ラップを走行するなかでベストラップは1分39秒302に留まり、トップから1.509秒差の16番手に後退したが、第1セッションの記録により総合5番手。トップのビニャーレスとの差は0.429秒だった。

クアルタラロとモルビデリがそれぞれ2番手と14番手

PETRONAS Yamaha Sepang Racing TeamのF・クアルタラロとF・モルビデリは、カタールテスト以来のテストで好調ぶりを発揮した。

クアルタラロは久しぶりに乗るマシンの勘を取り戻すことと、現在のヘレスサーキットの過酷な暑さへの対応方法を探ることに専念。そのなかでも午前中の第1セッションは1分38秒312を記録して5番手を獲得し、午後からの第2セッションではさらにセッティング向上に取り組みながら1分37秒911へ更新。この結果、総合順位では2番手と健闘している。

チームメイトのモルビデリはカタールテストで得たセッティングを微調整しながら、第1セッションで1分39秒733を記録して9番手。また第2セッションの最後の10分で再びアタックしたが、最終コーナーで転倒して思うようなタイム更新はならなかった。この日のベストラップは1分38秒646で総合14番手となった。

RACE RESULT

COMMENT

Monster Energy Yamaha MotoGP
M・ビニャーレス選手談(総合トップ)

「MotoGP再開をとても喜んでいます。M1のライディングはいつも非常にエキサイティングです。今日はおもに決勝を念頭に作業を進め、高い気温のなかでのマシンの状態を確認しましたが、その好調ぶりに驚きました。マシンのフィーリングがとてもよかったので週末がますます楽しみになりましたし、それがとても重要なことだと考えています。マシン自体は完璧な状態なので、あとは私たちが、そこから最大限の力を引き出すだけ。自信を持っており、とてもハッピーです。昨年のマシンもこのサーキットでは好調でしたが、今年はコーナー進入でよりハードなブレーキングが可能。この特徴はオーバーテイクのときにアドバンテージを与えてくれるでしょう。でもまだ改良が必要です。このコースは簡単ではないので、週末に向けて、より一層、集中していきます」

V・ロッシ選手談(総合5番手)

「長い間、奇妙な状況が続きました。こんなに長く MotoGPマシンから離れたことはありませんでした。でもトレーニングはしっかりやっていたので体調は万全です。午前中のセッションでは、ソフトコンパウンドのタイヤを履いてアタックして好タイムを記録。午後はペースアップにやや苦しむことになりました。ここヘレスをマレーシアと比較すると、ここのほうが乾燥しているのでコンディションは違いますが、顔周りに暑い空気がまとわりついて呼吸しづらく苦労しています。難しいレースになるでしょう。PETRONAS SRTとの契約はまだ完了していません。サインはまだしていませんが、ヤマハとPETRONAS SRTと、2021シーズンについて話し合うことを決定しています。ラズラン・ラザリ、ウィルコ・ズィーレンベルグ、ヨハン・スティグフェルトとも話をして良い感触を得ていますが、まだ詳細を詰め切れていないので、サイン完了の噂は真実ではありません。でもほぼ間違いなく、私は2021年もここにいるでしょう!」

M・メレガリ、チーム・ディレクター談

「再開を待ち望んできましたが、今日は非常にたくさんの仕事があったので少し疲れました。何よりもまず、ビニャーレ選手とロッシ選手に、また以前と同様の素晴らしいマシンを提供したかったのです。彼らに自信と信頼を与えながら、私たちは同時に、前回テストのデータを、このコースに生かす方法を考えなければなりませんでした。セパンやロサイルとは特徴が異なっているからです。例年なら、ここヘレスにやって来るときにはすでに何戦か消化していますが、今年はゼロからはじめることになったので、今日の作業がより一層、重要なものとなりました。今のところ作業は順調です。まだ課題を残した状況にもかかわらず、今日は二人がトップ5に入っています。金曜日のフリープラクティス開始が楽しみです」

PETRONAS Yamaha Sepang Racing Team
F・クアルタラロ選手談(総合2番手)

「長いインターバルでしたが、またこうしてサーキットに戻ることができてうれしいです。そして今日はとても順調でした。初めは少しフィーリングがつかみにくく苦労しましたが、今年になって初めてのヘレスで、レースマシンに乗るのもカタール以来なので、この状況も予想できたことでした。しかもここヘレスはセパンやカタールとはまったく異なるタイプのコースです。むしろ午後のセッションでここまで調子を上げられたことが予想外でした。ペースはとても安定していました。明日はセッティング、タイヤ、電子制御システムについて考え、さらに向上を目指します。今日はタイムアタックを行っていないので、慣れない感じになるかもしれませんが、金曜日が待ちきれない気持ちです。いつものウイークがスタートするのをとても楽しみにしています」

F・モルビデリ選手談(総合14番手)

「何よりもまず、今はこうしてサーキットに戻ることができ、ここでまた家族であるチームクルーと会えたことがうれしいです。その次には、またM1に乗れること、そして1ラップ目から素晴らしいフィーリングを得られたことに感激しています。私たちはすぐさまセッティング作業を開始し、週末の準備を整えていきました。改善すべき点はまだありますが、フィーリングは良く、課題も理解しています。今日は残念ながら、第2セッション終盤の最終コーナーで転倒してしまったため、私自身のリアルなポテンシャルを知ることができませんでしたが、手応えは感じられました。今週末ついに、2020シーズンが正式にスタートします。とても楽しみです」

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