MotoGP
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。
Rd.16 10月21日 日本
RACE DATA
■大会名称:MotoGP第16戦日本GP
■開催日:2018年10月19日(金)フリー走行、20日(土)予選、21日(日)決勝
■開催地:ツインリンクもてぎ/日本
CIRCUIT DATA
■開設:1997年
■コース長:4.801km
■サーキットレコードラップ:1分45秒350(2014年:J・ロレンソ)
■サーキットベストラップ:1分43秒790(2015年:J・ロレンソ)
■2017年の優勝者:A・ドビツィオーゾ(ドゥカティ)
REPORT
Movistar Yamaha、日本からトリプル・ヘッダーをスタート
タイGPの活躍から2週間、Movistar Yamaha MotoGPはフライ・アウェイのトリプル・ヘッダーをヤマハのホーム、ツインリンクもてぎからスタートする。
日本のファンとの再会を楽しみにしているV・ロッシ。第15戦終了時点でランキング3位をキープし、2位を22ポイント差で追っている。前回のブリラムでは惜しくも表彰台を逃したが、好調をそのままに、今回もトップ争いを目指す。もてぎでは多くの好成績を残しており、最高峰クラスでは2001年と2008年に優勝、2000年、2002年、2003年、2004年、2006年、2009年、2015年に2位、2010年と2014年に3位を獲得している。
チームメイトのM・ビニャーレスは前回、表彰台を獲得。この活躍もありランキング4位につけて日本GPを迎えることとなった。グランプリ参戦を開始した2011年以降、2012年と2013年にMoto3で2位、2014年にMoto2で2位、2016年にはMotoGPで3位を獲得して合計4回、表彰台に上っている。今年はその頂点を目指し、25ポイントを獲得してランキング3位との26ポイント差を縮めたい。
ツインリンクもてぎは1997年、マシンテストを目的に建設された。全長4.8kmのコースには6つの左コーナーと8つの右コーナーが設けられ、様々なハードブレーキングと加速が何度も繰り返される。1999年に初めてJapanese Grand PrixとしてMotoGPを開催し、1年後にはPacific Grand Prixの名称で大観衆を集めた。2004年には鈴鹿サーキットに代わってMotoGPカレンダーに加えられ、再び日本GPを開催。以来、シーズン終盤の重要な一戦として位置づけられ、ここで数々のドラマが繰り広げられてきた。
Monster Yamaha Tech3が日本GPへ
初開催されたタイGPで5位獲得と健闘したJ・ザルコは今週末、強い期待を胸にツインリンクもてぎへ向かう。アジア/オセアニア・ラウンド3連戦の初戦で、ライバルのC・クラッチローとD・ペトルッチを抑えてトップ・サテライトに返り咲くことが目標だ。
Monster Yamaha Tech3 Teamのチームメイト、H・シャーリンにもミッションがある。前回のタイで12位を獲得し、ここもてぎで自己通算16回目のグランプリに挑むシャーリンは、今回もまたポイントゲットを目指す。
COMMENT
Movistar Yamaha MotoGP
V・ロッシ選手談
「タイGPのあと一度、イタリアへ戻り、自宅で1週間ほど過ごしました。そのなかでトレーニングを行って、このあとの3連戦に備えてきました。日本では何度も好成績を残してきたので、ここへ来るのはとてもいい気分です。コースとの相性もよく非常に気に入っています。でも昨年はずっと雨ばかりで、まさに悪夢のようでしたから、今年はドライコンディションを期待したいですね。私たちチームは、この日本GPのことだけではなく、ここからの3連戦をどう戦うかということを考えています。前回の好調が本物ならば、次の3戦もきっといいレースができるでしょう」
M・ビニャーレス選手談
「ブリラムのレースのあとで思ったことは、このようなレースこそが本来の私たちなのだということでした。私たちは本来、いるべき場所に戻ってきたのです。チームの努力のおかげでマシンのセッティング変更が成功してフィーリングが向上。いくつかの変更が、ようやく実を結んだのだと感じました。タイではコーナー進入とコーナー途中でハイスピードを維持することができ、それが強みになりました。タイヤも重要な助けになってくれました。その他、荷重配分の変更もかなり役に立っていたと思います。その意味で、今回のもてぎでは、前回の好調の理由がタイヤだったのか、それとも設定変更だったのかをはっきりさせたいと考えています。もてぎはヤマハのホームグランプリで、私たちにとっても特別な場所です。いつも私たちをサポートしてくれるすばらしいファンの前で、いいパフォーマンスを見せたいと思います。とても楽しみです」
M・メレガリ、チーム・ディレクター談
「もてぎはヤマハ・チームのホーム・レースのようなもの。ここでのレースはいつでも特別な気持ちで迎えます。このトリプル・ヘッダーはシーズンが終盤に近付いていることを意味しているので、100%気持ちを集中していかなければなりません。ここからの数週間はライダーにとってもクルーたちにとっても非常に厳しいものになりますが、バレンティーノもマーベリックも体調は良い状態にあるので、アジアとオセアニアのファンにエキサイティングなレースをお見せすることができると確信しています。もてぎのストップ&ゴーの特徴はヤマハの得意とするところではありませんが、ふたりはこのコースに良い印象を持っています。金曜日のフリープラクティスが楽しみです」
Monster Yamaha Tech3
J・ザルコ選手談
「もてぎはとてもいいコースです。2011年の125ccクラス、2015年のタイトル獲得、昨年のポールポジションなど、良い思い出もいろいろ残っています。もっとも、昨年のポールポジションのことは、ときどき忘れてしまうのです。昨年はウイーク中ずっと雨だったので、今回もしも好天に恵まれれば、私にとってはヤマハで初めてのドライ・コンディションということになるのですが、いずれにしても、きっと好成績を挙げられると信じています。前回のタイGPのようにトップに近づけるかどうかわかりませんが、もちろんそこを目指して戦いますし、もう一度、トップ5に入ることができればとても素晴らしいと思います。そしてトップ・サテライトが最大の目標です。ヤマハ、ホンダ、スズキといったビッグ・メーカーの母国で行われるレースは、コースもパドックも雰囲気が最高です。ここで速さをアピールしたいと思います」
H・シャーリン選手談
「もてぎは大好きなコースなので、とても楽しみです。いいレースをしたいと思っています。また15位以内に入り、ベスト・ルーキーを獲得できるよう頑張ります。チームと私は、いつも一緒にハードワークに取り組んできて、今では非常に近い関係になっています。チームは私のスタイルを把握し、私もマシンの特性を前より理解できるようになりました。もてぎに到着するや、すぐさまフリープラクティスの準備ができているようにしたいと思っています。決勝で好スタートを切ってポイント圏内を目指すためには、予選でいいポジションを獲得しなければなりません。何度か後方からのスタートを経験し、序盤でトップに近づくことがとても難しかったので、今回こそは予選位置を前へ進め、中盤あたりにつけてスタートしたいと思います。今季2度目となるトップ10を目指し、ポイント獲得を最大の目標にして、その上でできるだけトップに近づきたいと思います」
H・ポンシャラル、チーム・マネジャー談
「タイGPを終えて、アジア・ラウンドの2戦目、日本のもてぎツインリンクへやって来ました。MotoGPに参戦する3つのトップ・メーカーの地元ということで、日本でのレースはパドックの全員にとって非常に重要なものです。ここには歴史がありますし、多くのサプライヤーが携わっている特別な大会なのでプレッシャーも大きいですが、それだけに非常によくオーガナイズされた素晴らしい大会であることは間違いありません。我々のふたりのライダーはこのコースを気に入っており、ヤマハはいつも強さを発揮してきました。1年のなかでもこの時期は天候変化が激しいようですが、晴れて暖かい日はとてもすてきな場所です。ヨハンとハフィスが前回のタイと同じような好調ぶりを見せてくれることを期待しています」