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MotoGP

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。

Rd.04 4月24日 スペイン

RACE DATA

■大会名称:MotoGP第4戦スペインGP
■開催日:2016年4月24日(日)決勝結果
■開催地:スペイン/へレス(4.423km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:26度 ■路面温度:41度
■PP:V・ロッシ(1分38秒736/ヤマハ)
■FF:V・ロッシ(1分40秒090/ヤマハ)

REPORT

ロッシがポール・トゥー・ウィンでGP通算113勝目!
ロレンソが2位表彰台を獲得、エスパルガロは8位

Movistar Yamaha MotoGPのV・ロッシとJ・ロレンソは、フロントローから好スタートをきり、ロッシはトップでチェッカーを受けゴール。ロレンソも2位に入り、Movistar Yamaha MotoGPが1−2フィニッシュを達成。大勢の観客のスタンディング・オベーションを受け、スペインを席巻した。

レースは、ポールシッターのロッシのホールショットでスタートすると、チームメイトのロレンソがそのすぐ後ろに付き、2ラップにわたって互いに限界までプッシュ。オープニングラップの強さに定評があるロレンソは、全力でロッシにプレッシャーをかけ一旦前に出るが、ロッシも素早く反応して抑えるなど、激しい接近戦を見せる。

ロレンソのプレッシャーに対しロッシは、3ラップ目に1分40秒090のファステストラップで応戦。これにより0.7秒の差をつけると、その後は、見事なライディングを披露しながらゴールを目指して行った。タイヤの消耗を考慮してレース終盤はペースを抑えたが、単独走行をキープしてチェッカー。2位のロレンソに2.386秒差をつけて自己通算113回目の優勝を飾った。

ロレンソは、2番手でロッシを追っていたが、後方からM・マルケス(ホンダ)が近づいたため、まずはポジッションキープに集中。そして、マルケスとの差を築くと、残り10ラップ、再びロッシに照準を合わせその差を詰め始めたのだ。ところが終盤に入り小さな問題が発生。これに対処するため、ペースを落とすこととなったが、最後まで走り切り2位でチェッカー。最高峰クラスで自己通算100回目の表彰台に上った。

優勝したロッシはシリーズポイントを合計58に伸ばし、ロレンソに7ポイント差でランキング3位をキープ。ロレンソは合計65ポイントで2位とし、トップとの差は17ポイント。チームは明日もヘレスで、マシンテストを行う予定。

Monster Yamaha Tech 3のP・エスパルガロは、サテライト勢トップの8位を獲得した。グリッド3列目からスタートしたエスパルガロは、1台を抜いてオープニングラップを終了。さらにペースをつかんで順調に走行し、レース中盤まで7番手をキープした。その後もプッシュを続けたが、A・イアンノーネ(ドゥカティ)に先行を許して8番手に後退。終盤はアドバンテージをキープして8位でチェッカーを受けた。今季4度目のトップ10入りを果たしたエスパルガロはランキング5位、2週間後のチームのホームGPにも自信を見せている。

B・スミスは12位でチェッカーを受けた。グリッド5列目の真ん中からスタートし、力強い走りを見せたものの1周目で15番手に後退。しかしここから懸命の追い上げを図り、10ラップ目までに12番手へ浮上した。好調は続き、後続との差を広げ12位でゴール。明日はへレスでのテストに参加し、次のフランスGPでは、昨年同様の活躍を目指す。

RACE RESULT

LAP CHART

RIDERS RANKING

CONSTRUCTORS RANKING

COMMENT

Movistar Yamaha MotoGP
V・ロッシ選手談(優勝)

「今週末はパーフェクトだった! 金曜日の午前中から非常に速く、作業もとても順調。決勝でもマシンは素晴らしく、チームのみんなととてもいい仕事ができたんだ。Movistar Yamaha MotoGPの全員、とくに僕のクルーたちに"ありがとう"を言わないとね! スタートも完璧で、ペースも良かった。序盤からマシンのフィーリングが素晴らしかったので、どんどんプッシュしていくことができた。このような優勝は格別。心からありがとう!」

J・ロレンソ選手談(2位)

「ヤマハの好調は喜ぶべきこと。2位と20ポイントの獲得もチャンピオンシップを考えれば、とても良かったと思っている。オースティンではロッシが転倒してノーポイントだったから、ランキングではまだ僕が上。しかもマルケスにも少し近づくことができた。ただひとつ、レース終盤に少し問題が出て、ペースを落とさなければならなくなり、優勝争いのチャンスを逸してしまった。でもレースでは起こりうることだし、次もがんばるだけだ」

M・メレガリ、チーム・ディレクター談

「チームにとって最高のグランプリ。1位と2位を獲得し、ほとんどのフリープラクティスでもトップをキープし、完璧なウイークだった。今回の成果は非常に重要なもの。とくに、メインスポンサーであるモビスターのホームGPで勝利できたことは意義深い。バレンティーノは金曜日から絶好調で、見事な優勝をチームにもたらしてくれたことに感動している。好スタートから完璧なレース運び。スタートから最終ラップまで、ほとんどミスもなくリードを守り切った。ホルヘも、バレンティーノと同様に好調で、とくにスタートと後半の追い上げはすばらしかった。レース終盤で少し問題があったが、プロフェッショナルでクレバーな走りで、しっかりと問題に対処して貴重なポイントを獲得した。そして、このような結果を可能にしたチームスタッフにもお礼を言いたい。このあとわずかな時間、今日の成果を喜び、明日のテストに向けて集中していきたい」

Monster Yamaha Tech 3
P・エスパルガロ選手談(8位)

「今回もまた、貴重なポイントを獲得することができてうれしいよ。でも厳しいレースだった。フリープラクティスは天候が変わりやすく、決勝日は非常に暑くなり、タイヤの選択が難しかった。その中でもなんとか、いい走りをキープできたと思う。序盤は様子を見て、中盤からペースを上げ、終盤はハイペースで走り切った。サテライトチームのライダーはみな同じだと思うけれど、僕が感じているのは、ファクトリー勢とのギャップが依然として大きいこと。僕らは彼らを見送り、レース終盤のことを考えなければならない。そうでなければタイヤを消耗し、完走することもできなくなるだろう。ただ、僕らはまだ発展段階なので、いずれは改善されるだろう。今日は8位を獲得することができたが、序盤でもっと上へいくための何かが必要だ。それを明日のテストで探してみたい。レースの残り三分の一では、イアンノーネがコーナー立ち上がりのトラクションで僕よりもいくらか優っていた。僕のリアタイヤは消耗してしまっていたので、リスクを負ってハードにプッシュしなかったんだ。次回はル・マン。モンスター・エナジーがレースのスポンサーであり、チームのホームGPだ。大好きなコースだけど、変わりやすい天候がレースを難しくする。チーム全員がモチベーションを上げており、ランキングも良いところをキープしているので、次回もまた充実した時間を過ごせると確信している」

B・スミス選手談(12位)

「僕にとって厳しいウイークになったことは間違いないが、少なくともポイントを獲得することはできた。そして次のフランスでは、必ず、今日以上の成功をおさめなければならない。スタートは悪くなかったけれど、アプリリア勢とドゥカティ勢が序盤でとても強く、またオープニングラップで接触があり、ヘルナンデスとバウティスタに先行を許すことになった。そして彼らの後ろで時間を使うこととなり、10ラップ以降は、できるだけスムースに走ることを心がけ、チェッカーを目指した。そのなかでも収穫だったのは、このウイークを通じてフロントのフィーリングが向上し、前のレースと比べて、より気持ちよく乗れるようになってきたこと。だから明日のテストでは、リアの フィーリング向上に集中したいと思っている。でも口で言うのは簡単で、簡単にはいかないだろう。それでも僕らはハードワークを怠らずにテストの機会を最大限に生かしたい。そして昨年同様、ル・マンで成功をおさめたい」

H・ポンシャラル、チーム・マネジャー談

「正直に言えば、うれしさと悔しさが半分半分。多くの人がそうだったように、私も見応えあるバトルを期待していたが、終わってみればエキサイティングなレースにはならなかった。ヤマハは1-2フィニッシュを果たして、このような暑さのなかでの強さを証明。テック3はと言えば、ポルが金曜日の最初のプラクティスから好調で、土曜日の予選でも同様に活躍。そして決勝も好スタートを切ってハードにプッシュしていったが、結局、トップ10以上に上がるのは難しいことがわかったのだ。イアンノーネを抑え切ろうと懸命に頑張っていたが、リズムが違い過ぎてどうにもならなかった。そのなかで8位をキープしたことは非常に賢明な判断で、おかげでランキング5位につけている。今年の彼は精神的に大きく成長し、固い決意を持ち、仕事にしっかりと取り組むようになった。だからこそチームとしては、彼を走らせることに喜びを感じ、またチームのホームGPを前に、ランキング5位につけていることを誇りに思っている。

一方、ブラッドリーにとっては、今回もまた厳しいレースウイークになった。それでもオースティンやアルゼンチンと同様、決勝では本当によくがんばってくれた。スタートは絶好というわけにはいかなかったものの、ペース自体は、とくに後半になって上がり、ポルのタイムにも近づいた。もしもあと1周あったなら、おそらくカル(クラッチロー)をパスすることができただろう。それでも厳しい戦いだったことは間違いなく、まだマシンに気持ちよく乗ることができていない。だからブラッドリー、テック3、ヤマハ、ミシュランが協力し合い、いくつかの課題を克服する必要があるのだ。そうすれば、2015年に見せてくれたような本来のポテンシャルを発揮できるようになるだろう。次のル・マンが彼にとってのターニング・ポイントになることを期待している。そしてポルとともにトップ・サテライトを目指してもらいたい」

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