MotoGP
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。
Rd.03 4月10日 アメリカズ
RACE DATA
■大会名称:MotoGP第3戦アメリカズGP
■開催日:2016年4月8日(金)フリー走行総合結果
■開催地:テキサス州オースティン/サーキット・オブ・ジ・アメリカ(5.513km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:27度 ■路面温度:38度
REPORT
Movistar Yamaha MotoGPの両ライダー、アメリカズGP初日を好走!
Monster Yamaha Tech 3のエスパルガロとスミスは13・19位
Movistar Yamaha MotoGPのJ・ロレンソとV・ロッシは、COTA(Circuit Of The America)の初日・フリープラクティスを順調にスタート。ロレンソは第1セッションからハイペースを披露。しかし第2セッションではメインのマシンに不具合があり、初日を総合5番手で終えた。一方、チームメイトのV・ロッシは、午前中からマシンのフィーリング向上に取り組み、午後の第2セッションもそのまま作業を続けて総合6番手となった。
第1セッション、ロレンソは序盤からハードな加速が求められるCOTAのサーキットにわずかなセッティング調整で臨み、順調にスタート。午前中のセッションで2分05秒208のベストタイムを記録し、トップに0.255秒差の2番手とした。午後からの第2セッションも引き続き好調な走りを継続。2分05秒台の壁を破り、順位も上げていった。しかしその後、マシンに不具合が発生しタイム更新はならず。2分04秒901で初日を終えた。
ロッシは第1セッション序盤で3番手に浮上。その後は、おもにリアタイヤのパフォーマンス向上を目標としてセッティング作業に取り組み、2分06秒252のベストタイムで7番手となった。続く第2セッションもセッティングの向上に集中。その成果はタイムにも表れ、スタートから10分弱で暫定トップに浮上した。残りの35分間も順調にハイペースをキープし何度もタイムを更新したが、セッション終盤で6番手に後退。この日の総合順位は、トップから0.9秒差の総合6番手となった。
Monster Yamaha Tech 3のP・エスパルガロは、フリープラクティス初日を13番手で終了。午前中に行われた第1セッションでは、主にセッティングに取り組みながら12番手。第2セッションも引き続き作業を行い、最終ラップで自己ベストを記録した。このタイムはヤマハ・ファクトリーの両ライダーにコンマ6秒差まで迫るもので、明日の予選に向け期待が高まる。
チームメイトのB・スミスは、サーキットに合わせセッティングを改良しながら徐々にペースアップ。第2セッションでは第1セッションの自らのタイムを1.019秒短縮し、初日の総合成績では19番手となった。明日の予選では、それぞれ好位置の獲得を目指す。
PRACTICE RESULT
COMMENT
Movistar Yamaha MotoGP
J・ロレンソ選手談(フリー走行総合5番手/2分04秒901)
「ここ何年かと比べれば、全体的なフィーリングはずっと良くなっているんだ。でもまだまだ改善が必要。メインのマシンに問題が出てしまったため、第1セッションでのアドバンテージを十分に生かすことができず、現時点での最大限のポテンシャルを引き出すことができなかった。本来なら、今日のベストよりコンマ5秒は速く走れたはずなんだけれど...。明日はもちろんフロントロウを目指すよ!」
V・ロッシ選手談(フリー走行総合6番手/2分04秒974)
「第2セッションは悪くなかったよ。序盤からハイペースで走ることができ、終盤にはいくつかのテストも行った。でも最後のラップは2回ほどミスをしてしまい、タイムを更新することができなかったんだ。もしあのミスがなかったら、もっとトップに近づくことができたはず。コースのどのセクションも速く走れているので高いポテンシャルを維持できているが、ブレーキングについてはまだ少し課題が残る。ミスをおかしやすい部分なので、これについては改善が必要だ。タイヤパフォーマンスの把握も重要。明日はハードコンパウンドのリアタイヤが届くということなので、それを待ってから判断したい。フロントについては3つの選択肢があるが、これもまだ決定していない。タイヤチョイスによってレース展開が変わってくるし、これが決勝の鍵を握る重要な要素なので、難しい判断になるだろうね」
M・メレガリ、チーム・ディレクター談
「COTAは基本的に、我々にとっては難しいコースだ。例年、苦労してきたが、今年はふたりとも、今までよりもずっとフィーリングが良くなっているようなので、総合的に見て非常に好調だと判断している。ホルヘは午前中のセッションは順調に走っていたが、午後になると、彼が気に入って乗っていたメインのマシンに不具合が出てしまった。そのため期待していたような結果を導き出すことができなかった。バレンティーノのほうは、第1セッションのなかで課題が見つかったが、作業を通じてセッティングが向上し、フィーリングも良くなってきた。第2セッション終盤では第12コーナーでミスをしてしまいラップタイム更新のチャンスを逃したが、それがなければコンマ5秒は短縮することができただろう。ふたりがラップタイムを更新し、リズムをつかみ、さらに前進するためには、たくさんの課題が残っている。今日はこれから、明日の予選に向けて十分な準備を行いたい。明日はまた、決勝用タイヤを決めるという重要なミッションもある。リアのミディアム・コンパウンドを新たにテストする可能性も考えている」
Monster Yamaha Tech 3
P・エスパルガロ選手談(フリー走行総合13番手/2分05秒616)
「総合的に見て、今日のフリープラクティスはとても順調だった。上位陣とのタイム差は小さくはないけれど、幸いまだ時間があるから、これからさらにセッティングを煮詰めていくよ。午前中のセッションではニュータイヤが提供され、おそらく決勝用の選択肢のひとつになるだろう。今日はタイヤを消耗したあとも力強く走り続けることができたので、決勝の終盤も競争力を落とさずに戦えるはず。それでも、さらなるグリップレベル向上、ブレーキングの安定性もまだまだ改善しなければならない。課題はまだ残っているが、1日目の仕事としてはとても満足。そしてすでに明日に向けて準備を始めているよ。必ずトップ10入りを果たして直接QP2に進みたい」
B・スミス選手談(フリー走行総合19番手/2分06秒479)
「今日は予想していたほどうまくはいかなかったけれど、明日、何をすべきかということを再確認することができた。セッティングの方向性を変えなければならない。具体的に必要なものは何か、またミシュラン・タイヤを適切に使いこなすためにはどうすればいいのか、それらを正確に理解することに全力を注いでいる。答えを出すには時間が必要だが、徐々に理想に近づけていくことができるだろう。今日はタイムはあまり芳しくなかったけれど、作業のなかで得られたものには満足している。金曜日は練習と、新しいアイディアをテストするための日。それらについては、今日もしっかりできたと確信しているよ。明日はもちろん、できるかぎり大きく前進したいので、これからデータを分析し、明日までに何か良いプランを探っていく」