MotoGP
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。
Rd.02 4月3日 アルゼンチン
RACE DATA
■大会名称:MotoGP第2戦アルゼンチンGP
■開催日:2016年4月1日(金)フリー走行総合結果
■開催地:テルマス・デ・リオ・オンド/アルゼンチン
■コースコンディション:ドライ
■気温:33度 ■路面温度:53度
REPORT
Movistar Yamaha MotoGP、雨のアルゼンチンでフリープラクティスをスタート
Movistar Yamaha MotoGPのV・ロッシとJ・ロレンソは、非常に暑く、また路面が汚れた状態のアルゼンチンのサーキットでミシュランタイヤを装着して初めて走行。それぞれ7番手と14番手で初日の走行を終えた。
Movistar Yamaha MotoGPのV・ロッシとJ・ロレンソは、好天のフリープラクティスをスタート。しかしグリップ不足に悩まされてペースが上がらず、それぞれ7番手と14番手。
路面が砂で汚れていてロッシは午前中のセッションでグリップレベル向上のための解決策を探る。ここが決勝で鍵を握ることになるからだ。そして周回を重ねるうちにフィーリングをつかみ、またニュータイヤの挙動にも慣れてくると1分44秒181を記録して6番手位へ。明日は雨が予想されていることから、ロッシは午後のセッションも休まず走行を続け、トップ10入りを目指してさらなるセッティング向上に取り組んだ。セッション終盤になって新品タイヤを装着してアタックを開始。1分42秒565まで更新して7番手を獲得した。
一方、第1戦カタールの優勝の再現を狙うチームメイトのロレンソ。グリップレベルが低いコンディションのなかで感触をつかむために、第1セッションは慎重なスタート。セッション終盤までセッティング作業に取り組みながら、1分44秒742の記録で12番手。
午後になるとさらに気温が上がって難しいコンディションになると、そのなかでおもにフロントタイヤのフィーリング向上を課題とし、序盤はユーズド・タイヤを装着してセッティングに取り組んだ。その後、新品のハードコンパウンドに履き替えてタイムアタックを開始すると、1分42秒819へと更新して3番手へ浮上。しかし終盤になるとライバルたちもタイムを上げたため、ロレンソは14番手へ後退してセッションを終了した。
第2戦アルゼンチンGPの初日、スミスが好調ぶりをアピール
Monster Yamaha Tech 3のB・スミスが、第1セッションで9位を獲得し、第2セッションでは4位に0.220秒差と迫る順調な走りで好発進。明日の予選ではフロントロー獲得を目指す。
スミスのチームメイトのP・エスパルガロは、決勝に向けてYZR-M1のセッティングに取り組んだ。データを収集し、少しずつペースを上げてから臨んだ第2セッションでは、ポジションアップを目指してスミスにコンマ2秒弱の差まで迫ったが、その後、第1コーナーで転倒。それ以上のタイム更新にはつながらなかった。
フリープラクティス2日目は、現地時間9:55に開始予定。
PRACTICE RESULT
COMMENT
Movistar Yamaha MotoGP
V・ロッシ選手談:(フリー走行総合7番手/1分42秒565)
「とても難しいコンディションで、誰にとっても大変な一日だったよ。路面がかなり汚れていて、午後になるとそれがいくらか良くなったとは言え、依然として非常にスリッピー。しかも気温が高いので、周回ごとにしっかりペースを維持することができないんだ。グリップ不足のためスライドがひどく、またフロントタイヤもあまり良い状態ではなかったようだ。課題はたくさん。だから今からまた作業に取り組み、一歩一歩前進を目指していくよ。あとは路面状態が少しでも良くなり、気温がもう少し低くなって、しかもウエットにならないことを願うばかり」
J・ロレンソ選手談:(フリー走行総合14番手/1分42秒819)
「コースはどういうわけか、去年よりもかなりひどい状態。凸凹が多くなり、グリップが少なくなっているという印象だ。でも、このようなコンディションのなかでもライバルたちは順調そうに見える。僕らは、ヤマハのマシンをもっと速くするために何ができるのかを考えなければならない。明日は雨が降らないことを願っている。そして路面コンディションが少しでも良くなってくれればいいのだけれど...。より乗りやすいマシンに仕上げるために作業を続けるよ」
M・メレガリ、チーム・ディレクター談:
「ふたりにとって非常に厳しいスタート。フリープラクティスの第1セッションも第2セッションも、ふたりはかなり苦しめられた。フロントのフィーリングを取り戻すために問題解決を目指していたが、ふたつのセッションを通じても十分に修正することができなかった。暑さと、砂と、路面の凸凹のため、コース・コンディションは去年よりもさらにひどくなっている。そのため難しい状況に変わりはないが、何とか原因を究明し、解決策を見つけて、明日のフリープラクティス第3セッションに備えなければならない。そこで決勝用タイヤの選択も行い、午後からは重要な予選セッションに臨む。」
Monster Yamaha Tech 3
B・スミス選手談:(フリー走行総合9番手/1分42秒595)
「アルゼンチンの初日は、終わってみれば非常に好結果となった。今日一日で大きな成果が見られ、ここからさらに先へ進むためのしっかりした土台が出来上がったと思っている。ただ、気温もグリップ・フィーリングもこれまでとかなり違うので、初めは慎重になる必要があった。午前中のセッションでは路面がかなり汚れていたため、走っていくうちにきれいにしながら、同時にタイヤのパフォーマンスの確認を行った。午後になると気温がさらに上がって、路面温度は20度くらい上昇。そのおかげでミディアムやハードコンパウンドをテストすることもできたんだ。そして最終的には1分42秒5まで上げてトップ10入りできたので満足しているよ。明日もまたいろいろ試しながら、ハード・コンパウンドのタイヤをうまく走らせることを目指したい」
P・エスパルガロ選手談:(フリー走行総合13番手/1分42秒774)
「正直に言えば、リザルトほど内容は悪くなかったんだ。ラップタイムのペースが去年よりずっと遅かったので、決勝に向けての参考にはならない。今日は路面が汚れていて、1分42秒台で苦しんでいたけれど、去年のフリープラクティス第1セッションでは、1分40秒8のファステストタイムが出ていたのだからね。だから今の僕らにできることは、ひたすら走り続けてグリップレベルを上げることだと思うんだ。今、Moto2クラスが走っていて、明日の朝またモト3のセッションが行われるので、僕らの次の走行までに状況はいくらか改善されるだろう。
それにしても、今日の2回の転倒はとても残念。原因ははっきりしていて、このようなコンディションのもとでは、ほんの少しラインを外しただけでマシンをコントロールできなくなってしまうということ。明日はもうちょっと天気が変わってくれるといいのだけれど...。雲が少しあると、とても助かるんだ。今日の路面温度はセパン・テストのときと同様に高かったからね」