ロードレース世界選手権 MotoGP（モトGP）

RACE DATA

■大会名称：第11戦チェコGP

■開催日：2015年8月14日（金）フリー走行、15日（土）予選、16日（日）決勝

 ■開催地：チェコ共和国／ブルノ

CIRCUIT DATA

■コース長：5.403km
■サーキットレコードラップ：1分56秒027（2014年：D・ペドロサ）
■サーキットベストラップ：1分55秒527（2013年：C・クラッチロー）
■2014年の優勝者：D・ペドロサ（ホンダ）

REPORT

Movistar Yamaha MotoGPの両ライダー、チェコGPのためヨーロッパへ

前回のインディアナポリスGPでダブル表彰台を獲得したばかりのMovistar Yamaha MotoGPのV・ロッシとJ・ロレンソ。今週末はヨーロッパへ戻り、ブルノ・サーキットで行われる第11戦チェコGPに臨む。

チャンピオンシップのリードを何としてもキープしたいロッシは、今まで以上に士気が上がっている。インディアナポリスでは予選8位から追い上げて3位を獲得。今季初戦から一度も途切れずに続いてきた表彰台獲得の記録をさらに更新することに成功した。

ロッシはここブルノでも多くの好成績を残しており、1996年には125㏄クラスで初優勝。そして1999年には250㏄クラスで、2001年には500㏄クラスで、2003年、2005年、2009年にはモトGPで、それぞれ優勝を飾っている。

一方のロレンソは、前回のインディアナポリスではほとんどの時間帯でレースをリードして2位でチェッカーを受け、今季6回目の表彰台を獲得。

ロッシ同様、ブルノとの相性は良く、2004年に125㏄クラスで優勝、2006年と2007年には250㏄クラスで、2010年にはモトGPでそれぞれ優勝を果たしている。2012年以降もコンスタントに表彰台に上っており、今回もその記録を伸ばすことが目標だ。

ブルノで最初のGPイベントが行われたのは1930年。当初は村と、西側にある街中の公道を使用していたが、1980年代に新コースが建設されてからクローズド・コースになった。そして1987年にはFIMチェコGPを初めて開催し、その美しい景観と雰囲気の良さでライダーやファンを魅了してきた。高低差の変化と連続する高速コーナーが、ライダーの技量と限界を追求するエンジニアリングのテストの場となっており、観客たちは、自然の円形競技場に設えられたコースで見ごたえあるバトルを存分に楽しむことができる。

COMMENT

V・ロッシ選手談

「今回は休む暇もなかったけれど、チェコGPはとても楽しみにしているんだ。前回のインディアナポリスは最終的には良いレースになり、また表彰台に上ることができた。フリープラクティスはあまりうまくいかなくて、決勝用のセッティングがなかなかみつからず苦労したけれど、最後には、決勝朝のウォームアップでようやく、良い仕事ができたんだ。3位という結果は僕らにとって、本当にうれしい成果。おかげでチャンピオンシップのトップを守ることができたからね。次のブルノは素晴らしいコース。インディアナポリスよりも好きな場所だけれど、同時に、チームメイトのホルヘもブルノを得意としている。マルケスもインディー同様、手強い存在だ。だから僕らは、今回もまた最大限の努力をしなければならない。でもとてもポジティブな気持ちでいるし、きっとうまくいくと信じているよ」

J・ロレンソ選手談

「インディアナポリス・モーター・スピードウェイはあまり好きなコースではないんだけれど、今年はとてもいいレースができた。僕らよりもライバルたちのほうが、よりコースと合っていたと思うので、そのなかであのような好成績を獲得できたことを誇りに思うよ。そして次はいよいよブルノ。インディーとはまったく違うタイプのサーキットだ。ブルノはいつも楽しめる場所なので、このコントラストは嫌いじゃない。素晴らしいコースだし、先週よりは強さを発揮できると思う。初日の金曜日から、しっかり仕事に集中し、今回もまた、バレンティーノとの差を縮めるためにできるだけ多くのポイントを獲得できるよう頑張るよ」

M・メレガリ、チーム・ディレクター談

「アメリカからヨーロッパの地へ戻り、これからの4レースをとても楽しみにしている。インディアナポリスではダブルで表彰台を獲得。ライバルたちに比べ、我々はあまりコースとの相性が良くなかったが、そのなかで好成績を獲得できたことで大きな自信につながった。この調子で我々は今週も、優勝候補の一角を担うことができるだろう。チームもブルノはお気に入り。雰囲気が素晴らしく、バレンティーノもホルヘも大好きなコースだ。ふたりとも体調は万全で絶好調なので、すぐにでも仕事に取り掛かりたいくらい。金曜日のセッティング作業を楽しみにしている」