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ロードレース世界選手権 MotoGP(モトGP)

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。

Rd.09 7月12日 ドイツ

RACE DATA

■大会名称:第9戦ドイツGP
■開催日:2015年7月12日(日)決勝結果
■開催地:ザクセンリンク/ドイツ(3.671km)
■周回数30周(110.13 km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:27度 ■路面温度:42度
■PP:M・マルケス(1分20秒336/ホンダ)
■FL:M・マルケス(1分21秒530)

REPORT

V・ロッシが3位表彰台獲得

モビスター・ヤマハ・モトGPのV・ロッシが3位を獲得し、チャンピオンシップのリードを拡大。チームメイトのJ・ロレンソも見ごたえあるレース展開でドイツのファンを魅了し、ロッシに続く4位でチェッカーを受けた。

ロッシはグリッド6番手からスタート後、素早く5位へ。前を行くA・イアンノーネ(ドゥカティ)をパスするのに少し時間がかかったが、1ラップを終了するまでに完了し、さらにD・ペドロサ(ホンダ)を追って行く。周回ごとにラップレコードを更新しながら順調にハイペースをキープしていたロッシ。徐々にリアタイヤの挙動が激しくなって難しい状況を知らせてきたが、それでもペースを落とすことなく、しっかりとマシンをコントロールしながら、4ラップ目にはさらに記録を更新。そして次のラップでついにペドロサをとらえて3位へ浮上した。これでチームメイトの後ろにつくと、第12コーナーで一旦前へ出たものの、次のコーナーでまた抜き返される。もう1ラップをかけて再度トライし、今度は2位を確実にして、さらにトップのM・マルケス(ホンダ)に照準を合わせていった。

しかしこの時点ですでにマルケスは大きなアドバンテージ。逆にペドロサが後方から迫って来る。6ラップにわたってその追撃を抑え込んだが、17ラップ目、ついに抜き返されて3位へ後退した。ロッシはその後も懸命について行き、2位奪還を狙っていたが、残り4ラップの時点でその差が大きくなり過ぎたため、目標を3位獲得に切り替えてチェッカーを目指した。トップ、マルケスとの差は5.608秒になっていた。

一方のロレンソは絶好のスタート。そしてトレードマークともなっている’外側から‘のオーバーテイクでファンもライバルも驚かせ、一気にトップに躍り出た。その後も激しいプッシュでアドバンテージを拡大しようと試みるが、マルケスがぴったりとついて離れない。そして4ラップ目にはマルケスに抜き返されて2位へ後退した。

そのすぐ後ろについていたのがロッシ。2ラップ後には第12コーナーでロッシのアタックを受けて一度は後退したものの、すぐ次のコーナーで抜き返して2位をキープ。しかし7ラップ目にはもう一度、ロッシに先行を許し、そのままポジションを譲り渡すこととなった。

3位に後退したロレンソはペドロサの追撃を受け、14ラップ目に4位へ後退。その後は単独走行を続けてチェッカーを受けた。トップとの差は9.928。

シリーズポイントでは、ロッシが合計179ポイントでランキングトップをキープ。ロレンソは合計166ポイントで2位。13ポイント差でロッシを追い、3位には48ポイント差をつけている。

モトGPはこのあと夏休みに入り、再開は8月9日、インディアナポリス・モーター・スピードウェイで行われる第10戦アメリカGP。

B・スミスがトップ6

モンスター・ヤマハ・テック3チームのB・スミスが今回もまたトップ6入りを果たした。予選は9位、グリッド3列目の最後からスタートしたスミスは1周目に7位へ浮上。7周目にはY・ヘルナンデス(ドゥカティ)を抜いて6位へ上がり、その後もハイペースをキープして、追い上げてくるC・クラッチロー(ホンダ)との差を懸命にコントロール。安定性と素早いリズムでチャンピオンシップのライバルに差をつけ、最終的には6.5秒ものアドバンテージをもって6位でチェッカーを受けた。これでシリーズポイントでは合計87ポイントとなり、A・ドビツィオーゾ(ドゥカティ)と同ポイントで並ぶランキング5位。同時にサテライト勢トップの座も手にした。

スミスのチームメイトのP・エスパルガロも8位獲得と健闘。好スタートを切って1周目はグリッド・ポジションの8位をキープ。しかし周回を重ねるうちに少しずつ後退し、11ラップ目には12位となる。それでも集中力を切らさず挽回を開始。15周目にはA・エスパルガロ(スズキ)のイン側に飛び込んで10位に上がり、さらに2ラップ後にはD・ペトルッチ(ドゥカティ)をとらえると、残り6ラップでヘルナンデスをパスしてついに8位に浮上した。その後は後方から追い上げてくる4台を抑え、8位をキープしてチェッカー。シーズン前半の9戦を終えてランキング9位。しかしランキング7位のペドロサまでわずか3ポイントと迫っている。このあとは夏季休暇の前に日本へ飛び、2週間後、チームメイトのともに鈴鹿8時間耐久レースに出場する。

Athinàフォワード・レーシング、苦しい展開

Athinàフォワード・レーシングはザクセンリンクで苦しみ、L・バズは総合19位、C・コルティはリタイアに終わった。

予選20位からスタートしたバズは、いくつかポジションを上げてオープンクラスのライバルに近づいて行った。しかしフロントのフィーリング不足に悩まされ、懸命に走行を続けるなかで背中の筋肉に負担がかかるようになってしまった。それでも痛みに耐えてレース続行を決意し、最終的には19位でゴールした。

一方のコルティも難しい戦いを強いられ、残り8ラップで転倒リタイア。常にフロントに信頼感を持てないまま走行しており、中盤ではピットに戻ってタイヤを交換。コースに復帰したあと転倒した。

RESULT

順位 ライダー チーム マシン タイム
1 M・マルケス Repsol Honda Team Honda 41'01.087
2 D・ペドロサ Repsol Honda Team Honda +2.226
3 V・ロッシ Movistar Yamaha MotoGP Yamaha +5.608
4 J・ロレンソ Movistar Yamaha MotoGP Yamaha +9.928
5 A・イアンノーネ Ducati Team Ducati +20.785
6 B・スミス Monster Yamaha Tech 3 Yamaha +23.215
7 C・クラッチロー CWM LCR Honda Honda +29.881
8 P・エスパルガロ Monster Yamaha Tech 3 Yamaha +34.953
9 D・ペトルッチ Pramac Racing Ducati +35.875
10 A・エスパルガロ Team SUZUKI ECSTAR Suzuki +37.253
11 M・ビニャーレス Team SUZUKI ECSTAR Suzuki +37.274
12 Y・ヘルナンデス Pramac Racing Ducati +42.081
13 H・バルベラ Avinta Racing Ducati +48.611
14 A・バウティスタ Aprilia Racing Team Gresini Aprilia +50.687
15 J・ミラー CWM LCR Honda Honda +53.769
16 N・ヘイデン Aspar MotoGP Team Honda +58.921
17 E・ラバティ Aspar MotoGP Team Honda +58.921
18 A・デ・アンジェリス Octo IodaRacing Team ART +1'03.122
19 L・バズ Athinà Forward Yamaha Yamaha +1'11.162
20 M・ラバティ Aprilia Racing Team Gresini Aprilia +1'15.910

LAP CHART

RIDERS RANKING

順位 ライダー マシン ポイント
1 V・ロッシ Yamaha 179
2 J・ロレンソ Yamaha 166
3 A・イアンノーネ Ducati 118
4 M・マルケス Honda 114
5 A・ドビツィオーゾ Ducati 87
6 B・スミス Yamaha 87
9 P・エスパルガロ Yamaha 64
16 L・バズ Yamaha 14
19 S・ブラドル Yamaha 9

CONSTRUCTORS RANKING

順位 コンストラクター ポイント
1 Yamaha 207
2 Honda 159
3 Ducati 143
4 Suzuki 70
5 Yamaha Forward 19
6 Aprilia 13

COMMENT

Movistar Yamaha MotoGP
V・ロッシ選手談(3位)

「表彰台獲得はいつでもうれしいけれど、いつだって3位よりも上を狙っているんだ。でも今回はマルケスのほうが強かったので、3位が今日の僕にできる最大限の結果だったと思っているよ。重要なのはホルヘよりも前でゴールできたということ。ふたりともとてもよく頑張って、いいレースができたと思う。ウォームアップから決勝まで、マシンがずっと好調でハードにプッシュしていくことができた。あと3ポイントは可能だったかもしれないが、今回もまた表彰台に上ることができたし、ポイントリードを拡大することもできた。レースを振り返って説明するなら、“ダニを倒そうと頑張った!”ということになるだろう。確かに懸命にトライしたんだけれど、最後の数ラップは彼が強すぎたんだ。でも、一方ではそれが逆に良かった点でもあると思っている。彼のスリップストリームが大いに助けてくれたので、僕はこの間にホルヘから逃げることができたのだからね。ホルヘとの差を拡大することが重要だとわかっていたので、10ラップにわたってダニについて行こうと頑張ったということなんだ。ホルヘは4連勝の間に合計28ポイントのアドバンテージ拡大に成功した。だからこそ、今回の3位はとても重要だったんだ。アッセンでの優勝と、今回、ホルヘより前でゴールできたことで、リードを13ポイントに拡大することができたからね。ここまでとても頑張ってきたので、このあとは2週間のオフ。2月から休みがなくて、ジムへ行ったりバイクに乗ったりトレーニングばかりだったんだ。ようやく少しリラックスできるよ」

J・ロレンソ選手談(4位)

「リアグリップに厳しいコースだが、何度か好タイムで走り、トップに立つこともできた。でも最終的には、良かったところはスタートと、だめなレースのあとで3ポイントを失っただけで済んだということだけ……。リアがグリップしなくなったあとはマシンを思うように走らせることができず、ブレーキングではリアがフロントを十分にサポートしてくれないため止まりきれない。それでブレーキングのタイミングがどんどん早くなってしまったんだ。このような状況ではペースアップは望めない。ウォームアップで短いホイールベースを試さなかったことを後悔している。あれなら、リアにより大きなトラクションとグリップを与えてくれたかもしれないからね。もう終わったことだけど、さっきも話したように、このような状況で3ポイント差の損失で済んだのだから悪くないよ」

M・メレガリ、チーム・ディレクター談

「ザクセンリンクが我々にとって厳しいコースだということはわかっていた。そのなかで少しでも多くのポイントを獲得することが、今回の目標だったのだ。ふたりとも、チャンピオンシップの重要なポイントのために最善を尽くし、見事なレースを展開。バレンティーノは表彰台獲得のために全力をかけた。ホルヘは絶好のスタートを切り、その後、表彰台はかなわないと悟ったあとも懸命に上位のライダーについて行った。長かったシーズン前半戦は、チームとライダーのハードワークのおかげで優勝を含め多くの好成績をあげることができた。これから休養をとり、次のインディアナポリスからまたタイトルをかけた戦いを続けていく」

Monster Yamaha Tech 3
B・スミス選手談(6位)

「今日のパフォーマンスには満足している。100%をかけて戦いながら、同時にスムースさも失わなかったことが、ヤマハのマシンには重要だったと思う。そして今回もまた、30ラップの戦いを終えてサテライト勢トップに立ち、カルやエスパルガロに対してアドバンテージを保つことができた。でも同時に悔しさも残っているんだ。イアンノーネと同等のペースで走っていたのに、レース序盤でヘルナンデスとのバトルで時間をとってしまい、結局イアンノーネをとらえることができなかったからだ。予選で9位に留まってしまったことは僕のミスであり、これから改善しなければならないところ。決勝ならトップ5を目指せるだけの力があると確信しているんだ。さらに加えて、レース終盤はニー・スライダーが擦り切れてしまったため左脚を下ろすことができなかった。ここは左コーナーがたくさんあるので、怖い思いをしたよ。いずれにしても、シーズン前半を終了してランキング5位タイは素晴らしい成果だと思っている。明日は鈴鹿8時間耐久レースに出場するため日本へ向かう。長旅の機上で、ゆっくりリラックスするよ!ここまで毎レース、素晴らしいマシンを用意してくれたチームに心から感謝。3週間の休暇を、僕と同じくらいに楽しんでくれることを願っている」

P・エスパルガロ選手談(8位)

「ウイーク初日はとても厳しい状況だったが、問題点を解決し、マシン・セッティングも良くなっていたので自信はあった。今日はここまでの成果を十分に発揮して、ダメージを最小限にとどめることができたと思う。フリープラクティス第4セッションでは1分22秒台中盤でコンスタントに走ることができたので、それが決勝でも大いに生かされた。でもスタート後すぐに、何かがおかしいことに気づいたんだ。リアのグリップが不十分で、コーナー進入が思うようにできない。30ラップにわたって脚でマシンを曲がらせるようにしながら格闘していたんだ。だから一時も気分よく走れることがなかった。それでも懸命にベストを尽くし、できるかぎりプッシュして前を行く集団をパスしようと頑張った。このような状況は理想とはほど遠いものなので、もう2度と起こらないように、しっかりデータ分析を行わなければならない。このように、ちょっと苦味を残して夏を迎える。僕の場合は休暇ではなく、直接、鈴鹿へ向かい、2週間後に行われる8時間耐久レースのための2回目のテストに臨む。とても楽しみにしている」

H・ポンシャラル、チーム・マネージャー談

「今回もまた、チームとして非常に良い成績をおさめることができ、夏休み前のシーズン前半戦を絶好の形で締めくくることができたと思う。モンスター・ヤマハ・テック3チームの全員が、この数か月間、本当にハードな仕事を続けてきた。100%をかけて従事してくれた彼らにお礼を言わなければならない。さらには、今日はふたりのライダーが、チームのサポートに対して恩返しをしてくれた。ブラッドリーとポルは、それぞれランキング6位と9位につけ、チームランキングでは4位につける頑張りだ。ブラッドリーはカルとの戦いで新たな一面を見せてくれた。このふたりが今、最も速いサテライト・ライダーだということは明らかだ。同じ国の出身、同じバックグラウンド、同じスポンサー、そしていずれもテック3のライダーであった。当然ながら激しいライバル関係にある。ブラッドリーは、とくに終盤でアドバンテージを広げて聡明さと強い決意を見せてくれたと思っている。一方、ポルのほうはレース序盤で少し苦しんだものの、その後、ブラッドリーとほぼ同等のペースに上げて前のライダーをどんどん抜いていった。今日のこの状況のなかで考え得る最高のポジションが8位。それを確実にものにし、貴重なポイントも獲得した。これからチームは夏休みに入るが、ライダーたちは日本へ行って鈴鹿8時間耐久レースに出場する。これはヤマハ・ファクトリー・ジャパンにとって非常に重要なプロジェクト。ふたりの幸運と、ドイツから日本までの長いフライトのなかでゆっくりと休めることを願う。全体的には非常に満足。でもまだ改善の余地は残っている。レーシングチームとして、レースに勝ちたい気持ちがあるからだ。それでもシーズン前半戦に課した使命は達成できた。チームのみんなに感謝。良い休暇を!」

Athinà Forward Racing
L・バズ選手談(19位)

「最初から最後まで苦しいレースで、期待していたような日曜日にはならなかった。スタートは悪くなくていくつかポジションを挽回。でもそのあとの数ラップはフロントのフィーリングが伝わらなくなってしまったんだ。もう少しで転倒しそうになったが、なんとかコース上に留まらせるうちに筋肉拘縮が起きてしまったようだ。背中に痛みを感じるようになり、プッシュし続けることができなくなってポジションを下げてしまった。これから3週間の休みに入るので、充電して次のインディアナポリスに備えたい」

C・コルティ選手談(DNF)

「非常に厳しいレース。8か月間もレースから離れていたので、その分、きつかったんだ。ウォームアップのなかで良いアイディアが見つかり、ペースも良かったので決勝には自信を持っていた。でも残念ながら、とくにフロントは序盤からフィーリングが感じられなかったので、ピットに戻ってタイヤ交換を行った。コースに復帰してもうまくいかず、結局リタイアすることになってしまった。素晴らしい仕事で僕を支えてくれたチームのみんなに、また僕に素晴らしいチャンスを与えてくれたジョバンニに感謝している」

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