ロードレース世界選手権 MotoGP（モトGP）

RACE DATA

■大会名称：第9戦ドイツGP
■開催日：2015年7月10日（金）フリー走行、11日（土）予選、12日（日）決勝
■開催地：ザクセンリンク／ドイツ

CIRCUIT DATA

■開設：1996年
■コース長：3.671km
■サーキットレコードラップ：1分21秒846（2011年：D・ペドロサ）
■サーキットベストラップ：1分20秒937（2014年：M・マルケス）
■2014年の優勝者：M・マルケス（ホンダ）

REPORT

6連勝を目指しドイツへ

オランダGPの熱戦から2週間、Movistar Yamaha MotoGPのV・ロッシとJ・ロレンソは今週末、第9戦ドイツGPに出場する。

前回のアッセンではロッシが今季3度目の優勝。一方のロレンソも健闘し、予選8位から3位まで追い上げる力強さを見せた。ふたりはこの好成績に自信を深め、シーズン前半戦の締めくくりとなる第9戦に臨む。

シリーズポイントでは、ロッシがロレンソに10ポイントをリードしてランキングトップをキープ。今回の目標は、このアドバンテージをさらに拡大することだ。ザクセンリンクはコース幅の狭い低速コースとして知られるが、ロッシはここで合計10回、表彰台を獲得。最高峰クラスでは4回の優勝経験があり、今回は5回目を狙おうというところ。

チームメイトのロレンソも、ここザクセンリンクでは何度も表彰台に上っている。昨年は、その他の大勢のライダーと同様、スタート直前にマシンを交換してピットレーンからコースイン。周回を重ねるうちにドライ・ラインがあらわれると、作戦通りにペースアップを図り見事3位を獲得した。このほかにも2009年から2012年まで4年連続の2位。今年はザクセンリンクでの初優勝を目指している。

ザクセンリンクで初めてレースが開催されたのは1927年。1996年には安全性を理由に改築工事が施され、その完成からわずか2年後にMotoGPを初開催。以来、毎年欠かさず行われてきた。

コース幅が12メートルと狭いうえに、連続する多くの低速コーナーがオーバーテイクを難しくさせている。それでもここでは何度も激しい接近戦が繰り広げられており、観客席に陣取る多くのファンの目を釘付けにしてきた。

COMMENT

V・ロッシ選手談

「ザクセンリンクに向けて準備は万端。精神的にもとても充実した良い状態でこの週末を迎えているんだ。前回はポイントのアドバンテージを少し拡大。8戦終了時点で10ポイントのリードは悪くない。満足しているよ。このドイツGPは、僕らの強さを改めて確認するための重要な一戦になると思う。ライバルたちは懸命になって上位復帰を目指しているけれど、前回のアッセンでも僕らが依然としてトップをキープすることできた。とは言え、そろそろマルケスが上がってくるころ。彼には注意が必要だ。ザクセンリンクでの目標は、最初のフリープラクティスからアッセンのときと同じように作業を進めること。ホルヘは必ず本来の強さを取り戻してくるので、より一層、今回の戦い方が重要になるんだ。これが終われば夏休みがやって来る。シーズン後半の厳しい戦いが始まる前の、大切な休養の時期だ」

J・ロレンソ選手談

「数字だけを見れば、ザクセンリンクはアッセンよりも僕らに向いていないコースということになるだろう。ヤマハのマシンに合っているとは言えず、いつも苦労してきた。僕はまだ優勝したことがないので、何とかして一度、表彰台の一番高いところに上りたいと願っているんだ。でもそれが今年、実現するのかしないのかは、誰にもわからないことなんだ。僕はアッセンのコースが大好きだったが、今年は何かが変化していて、完璧なセッティングを見つけだすことができなかった。決勝中も予想以上に苦労させられてしまったけれど、未来に向けて問題の解決法を理解することができたんだ。ザクセンリンクは楽しい雰囲気と大勢のファンを持つ素晴らしいコース。優勝まであと少しというところまでは何度も近づいたが、どうしても勝利をつかむことができなかった。今年はマシンの調子もとても良いので、これまでよりも好成績を狙えると思っている」 

M・メレガリ、チーム・ディレクター談

「アッセンでの大健闘のあと、高揚感をキープしたまま次のドイツGPを迎えることになった。バレンティーノもホルヘも絶好調で、加えてヤマハのマシンも高い競争力を維持している。我々は自信を持ってこの大会に臨んでおり、少しでも早く作業に取り掛かりたいという気持ちでいっぱいだ。昨年は天候の変化に翻弄されながらも好成績を獲得。今年も当然、期待がかかっている。ザクセンリンクのファンとその雰囲気はいつも最高。今年も彼らに素晴らしいショーをお見せしたい」