本文へ進みます
サイト内検索

全日本トライアル選手権

ヤマハの参戦ライダー、マシンなど IAスーパーに関する情報をお届けします。

Rd.04 6月25日 和歌山・湯浅

RACE DATA

■開催日:2023年6月25日
■開催地:和歌山県・湯浅トライアルパーク
■観客:1,200人
■気温:29度
■天候:晴れ
■競技:10セクション×2ラップ+SS-2セクション
■持ち時間:4時間30分(10セクション×2ラップ)
■最多クリーン数:小川友幸(ホンダ)/10

REPORT

TY-E 2.1と黒山が2位とし全日本史上初となる表彰台を獲得

全日本トライアル選手権シリーズの第4戦 和歌山・湯浅大会は今年も和歌山県の湯浅トライアルパークで開催された。当日の天気は梅雨の晴れ間に恵まれ、気温29度で風がなく蒸し暑かったが、多数の観客を集めて行われた。

最高峰の国際A級スーパークラスにYAMAHA FACTORY RACING TEAMから参戦する#2黒山健一は、今季から電動トライアルバイク「TY-E 2.1」で挑戦。開幕戦の5位から第2戦は4位、第3戦は5位と結果を残すとともに、表彰台を狙えるほどに1戦ごとに戦闘力を高めてきている。黒山自身、「第3戦は開幕戦と同じ5位ですが、僕の中では勝ちに行ける感じで走れていたので非常に悔しく、残念かなと思っています」と確かな手応えを感じているようだった。

一方、Team NOZAKI YAMALUBE YAMAHAの#4野崎史高は今年もエンジン車の「TYS250Fi」で参戦。開幕戦の3位表彰台、第2戦の5位に続いて、第3戦は終始力強い走りで今季初優勝を獲得。「シーズンの流れをつかめるように次の試合も勝ちをめざして頑張ります」と意欲をみなぎらて臨んだ。

国際A級スーパークラスの競技は14名が出走、4時間30分の持ち時間で10セクションを2ラップした後、上位10名だけが2つのスペシャル・セクション(SS)で雌雄を決する。路面は乾いており良いコンディションだったが、セクションは大自然の急斜面や大岩が立ちはだかる急峻な沢を上がったり、コンクリートのヒューム管からヒューム管へとウイリー状態で飛ぶものなど、難易度の高いものが用意された。選手たちは暑さでも体力を奪われ、かなりハードな戦いとなっていった。

そんな状況の中で黒山は、多くのライダーが失敗した第4セクションの大岩への飛びつきや第9セクションの超絶ヒルクライムをそれぞれクリーン(減点0で走破)するなど、驚異的なパフォーマンスを発揮して大観衆を沸かせた。黒山は4戦目にしてライバルたちと互角の戦いを繰り広げ、1ラップ目終了時点では、小川友幸(ホンダ/19点)がトップで、2番手は氏川政哉(ホンダ/20点)。そして黒山(21点)が3番手につけていた。それぞれが1点ずつの差しかない、大接戦状態だった。そしてまた野崎(22点)も、黒山と1点差で4番手に迫っており、2人とも2ラップ目に逆転優勝を狙えるポジションだった。

その2ラップ目、黒山は好調を保ちながらも、1ラップ目はクリーンしていた第9セクションのヒルクライムで失敗するなど、絶好調とまではいかなかった。それでも黒山は、小川(友)を逆転して2位に進出するとともに、トップの氏川とは5点差で、逆転優勝を期待させたままスペシャルセクションを迎えることとなった。一方、野崎は2ラップ目にやや調子を落とし、5番手となっていた。

こうして迎えたスペシャルセクション。1つ目のSS-1はヒューム管からヒューム管へと飛ぶ 場面で多くの選手が失敗する難関だったが、黒山はここを鮮やかにクリーン。氏川は減点2となり、黒山との差は3点に縮まった。いよいよ次のSS-2で逆転なるかと思われたところが、黒山は惜しくも失敗、1点で走った氏川が逃げ切ることとなった。

黒山と電動バイクによる初優勝の可能性を最終セクションまで実感させながら、初の表彰台を2位で獲得。20歳の若さを誇る氏川を相手に、44歳のベテランにして新たな挑戦を突き進める黒山が大自然に「TY-E 2.1」で挑み、最初の一つの大きな成果を成し遂げたのだった。
ポイントランキングは、黒山が6位から4位へと大躍進。今回5位となった野崎は、ランキング3位に付けている。

次回第5戦・北海道大会は7月16日、和寒町のわっさむサーキットで行われる。

RESULT

RIDERS RANKING

COMMENT

YAMAHA FACTORY RACING TEAM

黒山健一選手談(2位)

「全日本選手権トライアル第4戦 和歌山・湯浅大会、無事に終了しました。初の表彰台、そして2位という結果で、優勝まであと一歩というところでしたが、目標としていた表彰台に立つことができました。負けているので悔しさがないとは決して言いませんが、今日は非常に満足した試合でした。これから夏の北海道大会、中国大会と続きますが、今のこの気持ちを大事にしてこれからも頑張りますので、みなさん応援をよろしくお願いいたします」

佐藤美之監督談

「ついにやりました、表彰台獲得できました。ここは本当に厳しいセクションだったのですが、黒山選手とチームスタッフが一生懸命頑張ったおかげで、表彰台を獲得することができました。選手、チームスタッフ、ファンの皆さまのおかげです。本当にありがとうございました。次回も優勝を目指して頑張りたいと思います。皆さんまた応援よろしくお願いいたします」

Team NOZAKI YAMALUBE YAMAHA

野崎史高選手談(5位)

「応援ありがとうございました。第4戦は5位という結果になってしまいましたが、途中まで接戦で、僕も2ラップ目の第9セクションくらいまではかなりいいペースでは走れていたのが、第10、第11セクションで大きく崩れてしまい、これが手痛い5点で挽回不可能という感じになりました。走り自体はそんなに悪かったという印象はないので、もうちょっと集中力を維持できるように、次回までに練習しておきます。また応援よろしくお願いいたします」

ページ
先頭へ