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全日本トライアル選手権

ヤマハの参戦ライダー、マシンなど IAスーパーに関する情報をお届けします。

Rd.07 10月22日 宮城・SUGO

RACE DATA

■開催日:2023年10月22日
■開催地:宮城県・スポーツランドSUGO
■天候:晴れ時々曇り

REPORT

黒山が3位で4戦連続表彰台、野崎は7位

全日本トライアル選手権シリーズ(全8戦)は残り2戦となり、そのうちの1戦、宮城・SUGO大会が宮城県のスポーツランドSUGOで開催された。

国際A級スーパークラスにYAMAHA FACTORY RACING TEAMから参戦する#2黒山健一は、今季第5戦から新型電動トライアルバイク「TY-E 2.2」で参戦。前回第6戦では2位を獲得して、初優勝まであと一歩に迫っていた。黒山自身、今大会前日は「自信を持って1位をめざして頑張りたいと思います」と、第7戦こそ最高の結果を出す意気込みだった。

一方、「Team NOZAKI YAMALUBE YAMAHA」の#4野崎史高は今年もエンジン車の「TYS250Fi」で参戦。前回第6戦は5位となっており、その雪辱を晴らすべく、今季2勝目も目標に臨んだ。

なお国際A級スーパークラスは、今回第7戦終了後のランキング上位10名以外は最終戦となり、上位10名は次回の最終戦(第8戦、City Trial Japan大会/大阪)に出場することができる。そのため、ランキング10位前後の選手にとっては、第8戦に出られるかどうかの選抜大会ともなった。

国際A級スーパークラスの競技は17名が出走、4時間30分の持ち時間で10セクションを2ラップした後、上位10名だけがより難易度が高くて見ごたえがある2つのスペシャル・セクション(SS)に挑む。前日は夕方に一時雨が降ったが、当日は好天に恵まれた。とはいえ、暑さとの闘いにもなった前大会とは一転、寒さ対策も必要な気候となった。トップライダーたちにとって今回のセクションの難易度は高くはなく、「オールクリーン」(全セクション減点0)をめざす状況となっていた。いかに集中力を切らさずに岩場や急斜面、コンクリートブロックなどの障害物を走破していくかが問われた。

黒山は、第1セクションからクリーンを重ね続ける好調ぶりで、10セクション全てを減点0で走破、ただ一人"オールクリーン"の驚異的な好成績で1ラップ目を終えトップに立った。ただし、ディフェンディングチャンピオンの小川友幸(ホンダ)もわずか減点1で2番手につけており、ミスがあれば逆転される予断を許さない状態だった。また、小川(友)の後には、小川毅士(ベータ)6点、氏川政哉(ホンダ)7点、柴田暁(TRRS)7点らが僅差で続く接戦状態で、野崎は13点と出遅れており2ラップ目の挽回が期待された。

その2ラップ目、いよいよミスが許されない神経戦となった勝負は、小川(友)が減点0のパーフェクトな成績で回った。続いて小川(毅)と氏川がともに減点2(クリーン数は氏川が1つ少なかった)、久岡孝二(ホンダ)が減点3、野崎は減点4で追い上げていた。そんな中、黒山は2ラップ目に減点5となる失敗が1つあり、小川(友)の逆転を許すこととなった。とはいえ、2ラップの合計減点では、小川(友)の1点に対して、黒山は5点で2番手につけており、この4点差はSSでの逆転の可能性を感じさせるものだった。そしてまた、3番手の小川(毅)8点、4番手の氏川9点らにもまだ逆転の望みは残されていた。一方、5番手の柴田16点、6番手の久岡17点(クリーン数14)、7番手の野崎17点(クリーン数13)らも接戦の中1つでも順位を上げたいところだった。

いよいよ迎えたSS1は様々な形状のコンクリートの障害物を越えていく人工セクションで、結果的に10名中6名がクリーンすることとなった。ここで黒山はまさかの失敗、野崎は減点1で切り抜ける結果となった。このSS1をクリーンした小川(友)は、この時点で勝利が決まった。そして最後のSS2セクションは高さ2メートルほどの大きなタイヤもある難所で、小川(毅)8点と氏川9点、そして黒山10点の3名が2位を争うこととなった。ここで小川(毅)と黒山はクリーン、氏川は減点1を加えた結果、小川(毅)が2位に。黒山は氏川と同点に並び、クリーンの数が多い黒山が氏川を逆転、土壇場で3位表彰台を獲得した。

これで黒山は第3戦から2位、3位、2位、3位と4戦連続で表彰台に上がり続ける安定した実力を発揮。優勝は逃したものの、「TY-E 2.2」の新たな課題も明らかになり、それを改善すればますます1位に近づく手応えは得られたようだ。野崎はSS2での失敗が響き7位となった。

「TYS250Fi」に乗るヤマハのホープ濱邉伶(ゼッケン18/VICTORY)は17位で、第7戦終了現在ランキング13位となり、昨年のランキング19位から躍進したものの残念ながら今回が最終戦となった。

タイトル争いは小川(友)と氏川のポイントランキング上位2名にしぼられた。また、黒山と野崎にランキング3位の可能性が残されている。最終戦で野崎が1位となった場合、黒山は4位以内ならばランキング3位だが、黒山が5位以下になった場合は野崎がランキング3位となる計算だ。

次回第8戦(最終戦) City Trial Japan大会は11月12日、大阪府大阪市の中央公会堂中之島通りで行われる。

RESULT

RIDERS RANKING

COMMENT

YAMAHA FACTORY RACING TEAM

黒山健一選手談(3位)

「出だし良し、前半良しのパーフェクトで、このままいったら初優勝かなというペースでしたが、最後の方でちょっとミスをおかしてしまい自ら2番に落ちて。最後、SSの一つ目でまたミスをしてしまって、結果的に3番という形になりました。勝てる試合だったし、これは勝たなくちゃいけない試合だったんですけども、3番という結果は非常に残念です。ただ、北海道大会から新しいTY-E 2.2で3番、2番、3番と安定して表彰台をずっとゲットできていることは自分でも評価できるところかなと思います。今年の全日本も残り1戦ありますので、最後のシティトライアル大阪大会はしっかり走って優勝して終わりたいと思いますので、これからも応援よろしくお願いします」

佐藤美之監督談

「応援ありがとうございました。ちょっと残念なレースでした。黒山選手に頑張ってもらって良い位置まで行けていたのですが、ちょっとマシンとコースとの相性もありまして、残念ながら優勝を飾ることはできませんでした。ただ、ライダーのモチベーションもチームのモチベーションもお客さんの応援も今最高潮に来ています。次の最終戦にはまた良いレースを見せられるように頑張りますので、応援よろしくお願いいたします。ありがとうございました」

Team NOZAKI YAMALUBE YAMAHA

野崎史高選手談(7位)

「応援ありがとうございました。第7戦の結果は最悪といっていい7位に終わってしまいました。行けた行けなかったとかではなくて、セクションマーカーに接触してしまうという単純なミスを2つほどおかしてしまったので、それによって大きく順位が後退してしまったという形です。自分のライディング自体はそんなに悪いものではなかったので、次のシティトライアルで最後は優勝を飾れるようにまた頑張りたいと思いますので、応援のほうよろしくお願いいたします」

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