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全日本トライアル選手権

ヤマハの参戦ライダー、マシンなど IAスーパーに関する情報をお届けします。

Rd.06 8月27日 広島・三次灰塚

RACE DATA

■開催日:2023年8月27日
■開催地:広島県・灰塚ダムトライアルパーク
■天候:晴れ時々曇り
■競技:10セクション×2ラップ+SS-2セクション
■持ち時間:4時間30分(10セクション×2ラップ)
■最多クリーン数:小川友幸(ホンダ)/20

REPORT

黒山とTY-E 2.2デビュー2戦目、2位表彰台、野崎は5位を獲得

全日本トライアル選手権シリーズは終盤の残り3戦を迎え、第6戦広島・三次灰塚大会は今年も広島県の灰塚ダムトライアルパークで開催された。

最高峰の国際A級スーパークラスに「YAMAHA FACTORY RACING TEAM」から参戦する#2黒山健一は、前大会から新型の電動トライアルバイク「TY-E 2.2」で参戦。前回第5戦では超難関の最終セクションを3人だけが走破したが、黒山はその3人の中でも最小限点をマークして、「TY-E 2.2」のデビュー戦を最高のライディングでしめくくり、初戦からいきなり3位表彰台(「TY-E 2.1」の第4戦2位に続く2戦連続表彰台)を獲得。後半戦開始早々から好スタートを切っていた。黒山自身、今大会前日は「全セクションでクリーン(減点0)を狙ってしっかり攻めたいと思います」と、パーフェクトな走りで第6戦こそは1位を獲る構えだった。

一方、「Team NOZAKI YAMALUBE YAMAHA」の#4野崎史高は今年もエンジン車の「TYS250Fi」で参戦。前回第5戦は5位となっていたが、今回第6戦の会場は昨年優勝している場所だけに、今季2勝目が目標となった。

国際A級スーパークラスは16名が出走、4時間30分の持ち時間で10セクションを2ラップした後、上位10名だけがより難易度が高くて見ごたえがある2つのスペシャル・セクション(SS)に挑む。当日は天気が良く気温や湿度が高くて蒸し暑い中、酷暑との闘いにもなった。路面が乾いていてグリップを得やすいコンディションだったこともあり、セクションの難易度は高いものの、トップライダーたちにとっては「オールクリーン」(全セクション減点0)を狙うべき状況となっていた。厳しい暑さの元で、いかに集中力を切らさずに岩場や急斜面、コンクリートブロックなどの障害物を走破していくかが問われた。

黒山は、1ラップ目から数多くのクリーンをマーク。なんと10セクション中8セクションを減点0で走破すると、他の2セクションもそれぞれ減点2と1で攻略。トータル減点3点という驚異的な好成績で1ラップ目を終えた。とはいえ、ディフェンディングチャンピオンの小川友幸(ホンダ)が減点1点でトップ。その差2点は、十分に逆転の可能性もあるが、わずかなミスも許されない"神経戦"となった。

一方、野崎は減点5となるミスが3つありトータル16点で6番手と大きく出遅れていた。とはいえ1ラップ目終了の順位は、小川(友)1点、黒山3点、柴田暁(TRRS)3点、氏川政哉(ホンダ)10点、小川毅士(Beta)10点、野崎16点と接戦であり、予断を許さぬ状況で2ラップ目へと突入した。

2ラップ目、炎天下での神経戦はハードなものとなり、体力的に厳しくなり失敗する選手も目立ち始めてきた。そんな中で、黒山は2ラップ目も8つのクリーンをマークしたが、減点5となる失敗もありトータル6点を加算した。この2ラップ目に追い上げたのは氏川で、トータル1点。野崎もトータル3点で続いた。そして小川(友)は減点5を加算してトータル6点となっていた。この結果、2ラップ目終了現在の順位は、小川(友)6点、黒山9点、氏川政哉11点、柴田暁12点、小川毅士17点、野崎19点。この時点で小川(友)6点、黒山9点、氏川政哉11点、柴田暁12点の上位4名が、SSの2セクションで優勝を争うこととなった。

SS-1は巨大タイヤとコンクリートの人工セクションで、黒山はここを鮮やかにクリーンした。だが小川(友)や氏川、柴田もクリーンしたため、各ライダー一歩も譲らず。いよいよ最後のSS-2セクションで、小川(友)と黒山、氏川が雌雄を決するこことなった。最後の難関は、数々のコンクリートや岩場を乗り越えてからの壁登りだったが、トップ3名はなんとここも全員クリーン。激しいせめぎ合いの結果、4位までは順位が変わることはなく、小川(友)が1位。黒山は2位。以下、氏川、柴田。野崎は土壇場で小川(毅)を逆転して5位を獲得した。

前大会は1位の減点数が55点と今季最も減点が多くなったが、それとは対照的に今大会は1位の減点数が6点と今季最も減点が少ない大会となった。ミスが許されない神経戦となった今大会で、黒山は一桁減点9で2位として3戦連続表彰台を獲得、もはや優勝を残すのみという安定した実力を発揮することで「TY-E 2.2」の進化と完成度の高さを強くアピールしたのだった。

ランキングは、黒山が野崎を逆転して3位に進出。1位、2位とのポイント差は小さくないが、残り2戦(最大50ポイント獲得が可能)でチャンピオンの可能性は残されている。

次回第7戦 宮城・SUGO大会は10月22日、宮城県のスポーツランドSUGOで行われる。

RESULT

RIDERS RANKING

COMMENT

YAMAHA FACTORY RACING TEAM

黒山健一選手談(2位)

「無事に終了しました。非常に暑い中での熱い戦いになりましたが、最後まで集中力を切らさずに走りきることができました。結果は2番ということで、前回の北海道大会から新しいTY-E 2.2に乗り換えて、3番、2番と今非常に良い感じで走れています。今年は残り2戦、東北大会と最後はシティトライアル大阪大会がありますので、しっかり走りますのでみなさん応援をよろしくお願いします。とりあえず今日のところは2番で、僕としては良かったかなと満足しております。本当に皆さん、応援ありがとうございました」

佐藤美之監督談

「和歌山大会、北海道大会と連続表彰台を取っていたものですから、今回も連続表彰台を目指して、獲得することができました。暑い中、またコース的にも非常に厳しい中で2位を獲得できたのは、黒山選手の頑張り、チームのサポート、そして観客の皆さんからの応援していただいたその成果ではないかと思っています。連続して表彰台を取っていますから、残り2戦ありますので優勝できるように頑張りたいと思います。一ヵ月以上インターバルがありますけれど、この期間にまたいろいろとテストを繰り返して次はトップを目指したいと思っていますので、引き続き皆さんの応援よろしくお願いいたします」

Team NOZAKI YAMALUBE YAMAHA

野崎史高選手談(5位)

「応援ありがとうございました。第6戦の結果は5位になってしまったというか、最後に5位に上がりました。SSの前までは6位だったのですけれど、全然歯が立たないという形ではなく、本当にちょっとしたミスで減点を1点・2点で済ませられれば良かったところで5点になってしまったのが3つ続いて、大きく出遅れました。2ラップ目にだいぶ挽回ができて、それが本来の走りになったので、それが最初から出来るように次回からコンディションを整えていきたいと思いますので、残り2戦また応援よろしくお願いいたします」

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