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スーパーバイク世界選手権

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどSBKクラスに関する情報をお届けします。

Rd.07 8月20-22日 ナバラ

RACE DATA

■大会名称:スーパーバイク世界選手権 第7戦ナバラ
■開催地:スペイン/ナバラ(3.933 km)

レース1
■開催日:2021年8月21日(土)
■周回数:23周 (90,459 Km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:30度
■路面温度:45度
■PP:J・レイ(Kawasaki/1分36秒122)
■FL:J・レイ(Yamaha/1分37秒351)

スーパーポールレース
■開催日:2021年8月22日(日)
■周回数:10周(39,330 km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:23度
■路面温度:31度
■PP:J・レイ(Kawasaki/1分36秒122)
■FL:S・レディング(Ducati/1分37分065)

レース2
■開催日:2021年8月22日(日)
■周回数:22周 (86,526 Km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:28度
■路面温度:41度
■PP:J・レイ(Kawasaki/1分36秒122)
■FL:J・レイ(Kawasaki/1分37秒609)

REPORT

スペインはナバラ・サーキットで第7戦が行われ、Yamaha with Brixx WorldSBKのT・ラズガットリオグルが全レースで表彰台を獲得、特にレース2では優勝し、ライバルと同ポイントながらもランキングトップに立った。チームメイトのA・ロカテッリは全レースで4位と好調を維持、ランキングは5位に浮上している。

GRT Yamaha WorldSBKのG・ガーロフは9位/9位/DNF、チームメイトの野左根航太はレース1で今季最高の11位(スーパーポールレースは除く)を獲得したほか、スーパーポールレースも11位。レース2は12番手を走行中の最終ラップに転倒しリタイアとなった。

レース1

ラズガットリオグルとロカテッリが3位と4位

スペインはナバラ・サーキットで行われた第7戦でPata Yamaha with Brixx WorldSBKのT・ラズガットリオグルが今季15回目となる表彰台を獲得。チームメイトのA・ロカテッリも4位で続き好調をアピールした。

路面温度が50度に近づく難しいコンディションのなか、ラズガットリオグルはスーパーポールで8番手に留まったものの、レース1ではここから着実に挽回して3位でチェッカー。チャンピオンシップで貴重な16ポイントを獲得した。

チームメイトのロカテッリは午前中のFP3でトップタイムを記録し好調をキープ。スーパーポールでもヤマハ勢トップ、今季自己ベストの4番手を獲得した。レース1をグリッド2列目からスタートすると序盤で3番手に上がり、さらにトップ争いを目指したが、終盤は暑さのなかでペースが上がらず4位でチェッカーを受けている。4位は連続6度目。

ガーロフが9位、野左根は自己ベストの11位

GRT Yamaha WorldSBKのG・ガーロフはレース1序盤での遅れを挽回して9位。チームメイトの野左根航太は今季最高の11位を獲得している。

ガーロフと野左根はFP3でラップタイムを更新し、R1のフィーリングも向上。ガーロフはでFP3を5番手とし、大接戦のスーパーポールでは9位となり、レース1のグリッドは3列目となった。しかしスタートで出遅れて、3ラップ終了時点で15番手まで後退してしまった。その後の挽回では見事なハイペースを披露したものの、多くのマシンに阻まれて思うようにポジションを上げることができずに9位でゴール。レース2では序盤でトップに近づくことが目標となる。

一方の野左根は大幅な進化と成長を見せた。とくにFP3での好調ぶりは顕著で、自己ベストを1.5秒も短縮して15番手につけた。

スーパーポールでは1分37秒664を記録してプラクティスと同様の15番手を獲得し、レース1ではM・R・リナルディ (ドゥカティ)と好バトルを展開。終盤は徐々に離されてトップ10を逃し、11位でチェッカーを受けている。

レース2

ラズガットリオグルが優勝し、再びランキングトップへ

ラズガットリオグルがレース2で優勝。チームメイトのロカテッリも4位獲得と健闘した。これにより25ポイントを加算したラズガットリオグルはチャンピオンシップ・ポイントでJ・レイ(カワサキ)と並んでトップタイ。ロカテッリはランキング5位に浮上した。

レース2はスタートから激しい展開。ロカテッリが4番グリッドから絶好の飛び出しを見せ、その第5コーナーではS・レッディング(ドゥカティ)に果敢に仕掛けていったものの、混戦のなかで6番手まで後退してしまう。その一方でラズガットリオグルはトップに立ち、そのままオープニングラップをリードした。

ロカテッリは4ラップ目までに2台のBMWをパスして4番手に浮上。しかしそのころにはすでに、ラズガットリオグル、レッディング、レイのトップグループからは離されてしまっていた。

序盤のこうした激戦は、午前中に行われたスーパーポール・レースから始まっていた。ラズガットリオグルはトップで第1コーナーに飛び込んだものの、第2コーナーではレイの反撃に合い大きく膨んで遅れてしまう。この時点で早くも決着がついた格好だが、それでも3位でゴールしたことで、レース2をフロントローからスタートすることができた。またチームメイトのロカテッリは、スーパーポール・レースでA・ローズ(カワサキ)を抑えて4位を獲得している。

レース2はガーロフ、野左根ともにリタイア

ガーロフと野左根航太は、第7戦ナバラ・サーキットでのレース2でともにリタイアとなった。

ガーロフはウォームアップで4番手と好調だったものの、スーパーポール・レースではスタートで大きく出遅れて9位。午後からのレース2では好スタートを切って8番手を走行していたが、第9コーナーでC・デイビス(ドゥカティ)の転倒に巻き込まれて、そのままリタイアとなっている。

チームメイトの野左根はスーパーポール・レースでハイペースを披露し、15番グリッドから一時7番手まで浮上。しかし後半で徐々にポジションを下げて11位でゴールした。

レース2ではグリッド上でエンジンがストールし、最後尾の23番手からのスタートを強いられた。しかしここから集中力を切らさず素早く挽回し、1ラップ目を12番手で終了。そのまま順調に走行を続けていたものの、最終ラップでT・ラバト(ドゥカティ)をとらえようとして転倒し、ノーポイントに終わっている。

WSBK RESULT Race.1

WSBK RESULT Superpole Race

WSBK RESULT Race.2

RIDERS RANKING WSBK

CONSTRUCTORS RANKING WSBK

COMMENT

レース1

Pata Yamaha with Brixx WorldSBK

T・ラズガットリオグル選手談(3位)

「暑さに苦しめられましたが、条件は誰もが同じです。5ラップ目くらいからフロントタイヤが消耗しまった感じがあり、早々にパフォーマンスが落ちてしまいました。そしてあらゆるコーナーで転倒しそうになったのですが、それでもベストを尽くして戦いました。そのなかでまた表彰台に上り、ポイントを獲得できたことはとてもうれしいです。でも決して十分とは言えません。レース2は優勝を目指します。レイ選手とレッディング選手は絶好調でしたが、私は2ラップ目にシフトミスをして大きく離されてしまいました。何とか追いつきたかったのですが、ふたりが速過ぎてこれ以上は不可能でした。明日も、とくにタイヤに対しては厳しい戦いになると思いますが、もう一度、全力でトライします」

A・ロカテッリ選手談(4位)

「レース1は厳しい戦いでした。このようなコンディションのなかでは十分に強さを発揮することができないので、いつも以上に頑張らなければなりません。昨日はマシンのフィーリングがあまり良くなくて、今日は暑さに苦戦しました。それでもトップとの差が着実に縮まってきていることには満足しています。シフトチェンジに少し問題があり、1周目と2周目で何度かミスをしたためトップから離されてしまいました。残念な気持ちはありますが、最終的な順位は決して悪くないので喜ぶべきでしょう。問題を解決し、明日は今日以上に速く走りたいと思います。全体的にはいい仕事ができたと思っています」

P・デニング、チーム代表談

「非常に厳しい暑さと非常に難しいコース。このような大変なコンディションのなかで、今日はベスト・パフォーマンスを追求することより、ミスをしないことのほうが重要でした。ラズガットリオグル選手は予選でグリッド好位置を獲得することができず、この時点ですでに、決勝でのレイ選手とのバトルの機会を失っていました。序盤の挽回は見事でしたが、その間にもトップ争いからは大きく離されてしまいました。しかしそのなかでも3位でゴールして貴重なポイントを獲得したことが重要です。
ロカテッリ選手は毎レース、順調に成長を続けています。明日、さらに前進するために、チームとしてできることがいくつかあることもわかっています。今日は最高の出来というわけにはいきませんでしたが、チームもラズガットリオグル選手もロカテッリ選手もいい仕事をしてくれました。もっとプッシュしていきます」

GRT Yamaha WorldSBK Team

G・ガーロフ選手談(9位)

「予選セッションが非常に接近していて、3番手から9番手の私までの差がわずかコンマ数秒でした。もっと前のほうから決勝をスタートしたかったのですが、とにかくみんな速く、ポジションを上げることができませんでした。スタートでも遅れてしまい、1ラップ目はあまりうまくいきませんでした。早く挽回しようとフロントをプッシュしすぎてしまい、最終コーナーでは危うく転倒しそうになって大勢に抜かれてしまいました。このように序盤は厳しい状況でしたが、周回が進むごとに調子が上がってきました。そして何度か好タイムを記録し、何台かパスすることもできました。私自身もチームも、真のポテンシャルはもっと高いと確信しているので、改善すべき点を見つけ出して次に臨みたいと思っています。チーム、ヤマハ、そしてサポートしてくれるすべての人に感謝しています」

野左根航太選手談(11位)

「予選セッションで自己ベストを更新し、フィーリングもとても良かったのですが、グリッドポジションを十分に上げることはできませんでした。レース1では好スタートを切って最初の10ラップは順調でしたが、暑さで難しくなり、最後の5ラップは非常に滑りやすくなってペースが落ちてしましました。明日は最後までしっかり走り切れるように改善していきたいと思います。シーズン自己ベストの成績なので、そのことには満足しています」

スーパーポールレース/レース2

Pata Yamaha with Brixx WorldSBK

T・ラズガットリオグル選手談(3位/優勝)

「初めにチームのみんなにお礼を言いたいです。レース2を前に、マシンの状態を大幅に改善してくれたのです。この第7戦は決して楽な戦いではありませんでした。全レースで懸命にトライしましたが、全レースで苦戦しました。FP3では転倒しないことを選択しましたが、レース2でマシンのポテンシャルが上がっているとわかったときは、すぐさま優勝を目指しました。この大切な勝利にはとても満足しています。またオープニングラップの第5コーナー進入でロカテッリ選手がレディング選手に仕掛けていったのを見たときには、ヘルメットのなかでスマイルし、"いいぞ! どんどん行こう!"と言っていました。チームのみんなにもう一度、感謝。レース2をエンジョイし、このあとは次のマニクールに集中していきます」

A・ロカテッリ選手談(4位/4位)

「3レースとも4位と今回もいい戦いができました。レース2は好調でしたが、1ラップ目でレディング選手をパスしようとしたときに、ちょっとミスをしてしまいました。そのあとレディング選手が抜き返してきたところで大きくはらんで遅れてしまったのです。さらに第9コーナー入り口ではローズ選手に接触して押し出され、ここで7番手から8番手くらいまでポジションを落としてしまいました。そこから4位まで挽回しようと全力でプッシュし、最後は4位までたどり着きました。前の3台も追っていきたかったのですが、差を縮めることはできませんでした。それでも自分のリズムを作り、4位を獲得できたので悪くない結果だと思います。次はR1で初めてとなるマニクールです。きっとうまくいくと信じています。今日はチーム全員で頑張って、いい結果を得ることができハッピーです」

P・デニング、チーム代表談

「ラズガットリオグル選手とチームにとって、非常に重要な勝利です。プラクティスでは少し苦戦したこのコースでも、このように復活して優勝できることを証明したのです。スーパーポールの8番手は厳しい結果でしたし、スーパーポール・レースの3位も決して簡単ではありませんでした。チームが素晴らしい仕事をしてくれたおかげで、小さいけれども非常に重要なポイントが改善されました。あとはラズガットリオグル選手がそれを優勝まで導いたのです。本当に見事な勝利でした。彼とそのチームクルーを心から祝福します。ロカテッリ選手も好調をキープしており、レース2での4位はとくに、いつも以上にアグレッシブでした。この非常に難しいコースで、どんどん仕掛けていきながら、大きなミスもなく安定していました。チャンピオンシップはますます激しくなっています。次のマニクールにも期待しています」

GRT Yamaha WorldSBK Team

G・ガーロフ選手談(9位/DNF)

「午前中にセッティング変更を行い、とても順調に走れていました。フィーリングが向上し、ウォームアップの最終ラップでファステストラップを記録することができたのです。ところが残念なことに、スーパーポール・レースはスタートで遅れてしまい、レース2のための好位置を獲得することができませんでした。レース2ではいいスタートができて、フィーリングもとても良かったのですが、第9コーナー進入で後ろから接触されて、気づいたらコースの外に出ていました。チームとともにここまで作り上げてきたのに、それを結果に残すことができなかったことがとても残念で、彼らに申し訳ない気持ちでいっぱいです。ここで気持ちをリセットし、次のマニクールに全力で臨みます。大好きなコースなので楽しみです」

野左根航太選手談(11位/DNF)

「スーパーポール・レースは好スタートができて、オープニングラップはとても好調でした。しかし後半は速いライダーに次々に抜かれ、自分のペースをキープすることができなくなってしまいました。最終ラップではバウティスタ選手にも抜かれて悔しい思いをしました。レース2は自信をもって臨みましたが、グリッド上でエンジンが止まってしまい、スタートを遅らせる事態となりました。ピットレーンからのスタートになるかと思いましたが、みんなと同じように、しかし最後尾の23番手でしたが、グリッド上からスタートできたのはラッキーでした。ここからもう一度、好スタートを切って11番手くらいまで上がることができたのですが、後半でまたもやペースが落ちてきてしまいました。でも最後の3ラップの状況は、昨日ほどひどくはありませんでした。そして最終ラップの第5コーナーでラバト選手をとらえようとプッシュし、フロントが切れ込んで転倒してしまったのです。全体的には好調な1週間だったと思います。次のマニクールが楽しみです」

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