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スーパーバイク世界選手権

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどSBKクラスに関する情報をお届けします。

Rd.06 8月6-8日 チェコ

RACE DATA

■大会名称:スーパーバイク世界選手権 第6戦チェコ
■開催地:チェコ/モスト(4.212km)

レース1
■開催日:2021年8月7日(土)
■周回数:22周 (92,664 Km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:27度
■路面温度:39度
■PP:J・レイ(Kawasaki/1分31秒684)
■FL:T・ラズガットリオグル(Yamaha/1分32秒697)

スーパーポールレース
■開催日:2021年8月8日(日)
■周回数:10周(42,120 km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:21度
■路面温度:31度
■PP:J・レイ(Kawasaki/1分31秒684)
■FL:J・レイ(Kawasaki/1分31秒996)

レース2
■開催日:2021年8月8日(日)
■周回数:22周(92,664 km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:24度
■路面温度:37度
■PP:J・レイ(Kawasaki/1分31秒684)
■FL:S・レディング(Ducati/1分32分415)

REPORT

レース1

ラズガットリオグル優勝、ロカテッリも3位を獲得してダブル表彰台

レース1では、Pata Yamaha with Brixx WorldSBKはT・ラズガットリオグルとA・ロカテッリがそれぞれ1位と3位を獲得し、ダブル表彰台の快挙を達成した。

ラズガットリオグルは午前中のスーパーポールでチャンピオンシップのライバル、J・レイ(カワサキ)に僅差で続く2番手。レース1でも終盤まで熾烈なバトルを展開し、最終ラップではS・レディング(ドゥカティ)と激しくトップを競り合った。

序盤でレースをリードしたあと3番手に後退したラズガットリオグル。その後、10ラップにわたりレイとバトルを展開したが、レイが低速の第1コーナーで転倒して戦線離脱。ラズガットリオグルはここからトップを行くレディングを追っていき、15ラップ目にはファステストラップを記録するなどハイペースで差を詰め、最終ラップでとらえて優勝を成し遂げた。

チームメイトのロカテッリも見ごたえあるレースを展開。フロントローまで僅差の6位、グリッド2列目からスタートしたロカテッリは、T・サイクス(BMW)、M・リナルディ(ドゥカティ)ら並みいるトップライダーたちを巧みに抑え込み、さらにレイの転倒もあり3位でチェッカーを受けた。

ガーロフが6位、野左根もポイントゲット

GRT Yamaha WorldSBK TeamのG・ガーロフが6位を獲得、野左根航太は序盤の転倒から14位まで挽回してポイントを獲得した。

ガーロフはFP3で1分32秒967、スーパーポールで1分32秒238を記録していずれも5番手を獲得。この位置からレース1をスタートしたが、特徴的なデザインの第1コーナーと第2コーナーで遅れ、序盤の混乱のなかで10番手まで後退してしまった。ここからはひたすら挽回を目指す厳しい展開。ツイスティーなコースでのオーバーテイクは簡単ではなかったが、最終的に6位まで追い上げてチェッカーを受けた。

チームメイトの野左根は、FP3で前日のベストタイムを1秒近く更新する1分34秒489で16番手。スーパーポールではさらに1分34秒167まで短縮したが、順位では18番手に後退した。

ポジションアップを目標に臨んだレース1では2ラップ目の第2コーナーで転倒。ダメージはあったもののマシンを起こしてレースを続行し、最後尾から挽回を目指していった。難しいコースに転倒車が続出するなかで少しずつ順位を上げた野左根は22ラップを走り切って14位。一度は逃しかけた貴重な2ポイントを手中にした。

スーパーポールレース/レース2

ラズガットリオグルがスーパーポールレースで優勝、レース2は2位

ラズガットリオグルはWorldSBK100戦目となったスーパーポール・レースで優勝。レース2の活躍もあり、チャンピオンシップ・リーダーのJ・レイとのポイント差を3ポイントまで縮小した。チームメイトのA・ロカテッリも両レース4位と健闘している。

スーパーポール・レースでレディング、レイの追撃を凌いでポール・トゥ・フィニッシュを決めたラズガットリオグル。レース2もポールポジションから好スタートを切り、序盤でチームメイトのロカテッリと1-2態勢を形成した。スーパーポール・レースに続く優勝を目指したが、気温上昇とともにグリップ・レベルが低下したため、冷静な判断により2位キープに切り替えて20ポイントを手中にした。

チームメイトのロカテッリは、WorldSBKデビューからわずか18レースとは思えない活躍を見せた。スーパーポール・レースで4位を獲得し、グリッド2列目からレース2をスタートすると、第1コーナー進入ではブレーキングを遅らせてレディングを抑え込んで観客を湧かせた。結局、抑えきることはできなかったが、中盤はレイとバトルを展開して4位でチェッカーを受けた。

このように、ふたり揃って全レースでトップ4に入り、参加全チームのなかでベスト・パフォーマンスの快挙となった。ヤマハはコンストラクターズ・ランキング1位となり、2位のカワサキが2ポイント差、3位のドゥカティがさらに3ポイント差で続いている。

ガーロフと野左根がレース2で8位と14位を獲得

ガーロフはスーパーポール・レース6位、レース2で8位。チームメイトの野左根はスーパーポール・レース15位、レース2で14位とポイントを加算した。

ウォームアップで4番手につけ、スーパーポール・レースを5番グリッドからスタートしたガーロフは、第1コーナーで順位を下げて追い上げを強いられる展開。オーバーテイクの難しいこのコースで思うように挽回できず、6位でゴールした。レース2も同じような展開となり、序盤で10番手まで後退。その後ふたつ上げて8位でチェッカーを受けている。次回のナバラ・サーキットではテストが好調だったこともあり、好成績が期待される。

チームメイトの野左根はウォームアップで18番手。しかしここから少しずつ調子を上げ、スーパーポール・レースで15位を獲得。レース2では何度か予選タイムを上回るペースを見せたものの、終盤で前方グループから離されて14位でゴールした。

WSBK RESULT Race.1

WSBK RESULT Superpole Race

WSBK RESULT Race.2

RIDERS RANKING WSBK

CONSTRUCTORS RANKING WSBK

COMMENT

レース1

Pata Yamaha with Brixx WorldSBK

T・ラズガットリオグル選手談(優勝)

「とてもいいレースができたのでハッピーです。でも同時に本当に厳しい戦いでした。スタート直後からグリップ不足を感じていたので、毎ラップでベストを尽くし、ミスをせず、レディング選手に追いつくことを考えました。レイ選手が転倒したときに、できるだけ多くのポイントを獲りにいかなければならないとわかっていたので、最終ラップでは全力を振り絞り、25ポイント獲得のために毎ラップでレディング選手に仕掛けていきました。すべては素晴らしい仕事をしてくれたチームのおかげです。誰にとっても初めてのこのコースでロカテッリ選手とともに表彰台に立つことができました」

A・ロカテッリ選手談(3位)

「とてもうれしい表彰台です。今回は初日からずっと好調で、いい走りができています。トップに近づくためには、もう少しリアグリップを追求する必要がありそうですが、レース1はチームが非常に良い仕事をしてくれました。トプラック選手、ヤマハとともに順調に作業を進めており、セッションごとに前進しています。そしてこうしてふたり揃って表彰台に上ることができ、チームのためにも本当にうれしい結果になりました。この幸せな瞬間を味わってから、レース2に向けて仕事に取り組みます。スーパーポール・レースで上位につけ、レース2での活躍につなげたいと思っています」

P・デニング、チーム代表談

「非常に素晴らしいレースでした! Pata Yamaha with Brixx WorldSBKにとって今季初めてのダブル表彰台が実現し、ふたりのライダーとプロジェクトに携わるすべての人を祝福します。トプラック選手はまるで、どう猛な獣のような走りを見せてくれました。レディング選手は非常に力強く、トップ走行中のペースは我々の予想以上のものでした。そこに留まるだけでも難しい状況のなかでレディング選手に追いつき、最終ラップで競り勝ったトプラック選手のパフォーマンスには本当に驚かされました。ふたつ目の表彰台を獲得したロカテッリ選手については、説明は必要ないでしょう。彼は真のワールドスーパーバイク・ライダーとなりました。その成長は我々の誇りです」

GRT Yamaha WorldSBK Team

G・ガーロフ選手談(6位)

「とても楽しいコースですが、オーバーテイクは簡単ではありません。チームのおかげでレース1は絶好調で、前方が開けているときには好タイムも出ていたのですが、バッサーニ選手やリナルディ選手につかまるとペースを維持することができなくなってしまいました。いずれにしても転倒することなく最後まで走り切れたのは良かったと思っています。気温が上がるとグリップが落ちてしまうので、その状態に慣れるまでに少し時間がかかりますが、いったんリズムをつかめば感じなくなりますし、ラップタイムも上がってきます。レース1では5番グリッドから好スタートを切ることができました。しかしレース2は、タイトな第1コーナーでポジションをキープする方法を見出さなければなりません。これまでに経験した多くのコースとは異なるものだからです。このほかにもセッティングの微調整を考えていますが、大きな変更ではありません」

野左根航太選手談(14位)

「予選ではタイミング悪くイエローフラッグにつかまってしまい、いい走りができませんでした。またレース1では1ラップ目で遅れ、リカバーを目指しましたが次のラップで転倒してしまいました。マシンに少しダメージがあったのですが、ひどくはなさそうだったので再スタートして走り切りました。明日の2レースでベストリザルトを獲得するため、今はメンタルをリセットしたいと思います。今日は残念な結果になりましたが、明日はまた新たな一日です。またトライしていきます」

スーパーポールレース/レース2

Pata Yamaha with Brixx WorldSBK

T・ラズガットリオグル選手談(優勝/2位)

「本当にうれしいです! 私にとってとてもいい週末になりました。チームが素晴らしい仕事をしてくれて、みんなでほんとうによく頑張りました。優勝2回、2位1回という結果ですから悪くありません! レース2ではサスペンションのセッティングを少し変更してみましたが、実際に走り出してみると、あまり感触が良くありませんでした。レディング選手についていきながら、同時にリアタイヤをセーブしたかったのですが、何周かするうちにリアのチャターが出始めてグリップも落ちてしまいました。この時点で、たくさんのポイントを獲得したことら2位キープに切り替えました。レイ選手にここまで近づけたのは初めてですし、ヤマハがコンストラクターズ・ランキングのトップに立ったこともとてもうれしいです。彼との戦いは私にとって特別なもので、ときにはストレスを感じることもありますが、これからもひとつひとつのレースに集中して勝利を狙っていきたいと思います。決して簡単なことではありませんが、次回、ナバラへの準備はできています。大好きなコースです!」

A・ロカテッリ選手談(4位/3位)

「今季最高の週末になりました。昨日は表彰台、今日は2回とも4位に入ることができました。この結果、ポイントも獲得することができ、今はランキング8位につけて、4位までもわずかな差となっています。マシンのフィーリングが日に日に良くなり、楽に乗り、楽にプッシュできるようになりました。これからはさらにいい走りができると感じています。ナバラで行ったテストも好調でしたし、その次のマニクールは昨年、良いフィーリングをつかみました。そしてバルセロナやヘレスも素晴らしいサーキットです。シーズン開幕当初と比べれば経験がいくらか増えて、トップグループとも戦えるようになってきていると感じています。ここまで前進できて、今回は特にミスもなく、チームの素晴らしい仕事のおかげで好成績を獲得できたので、本当にハッピーな気持ちです! チームのみんなと信頼関係を築いて良い仕事ができており、まるで小さい家族のようになっています。このままさらに前進を続けていきます。次回が楽しみです!」

P・デニング、チーム代表談

「チームとふたりのライダーにとって非常に素晴らしい週末になりました。トプラック選手はレース2も勝利を目指し、未だ達成していない3勝を切望していましたが、今日はただ、レディングが速すぎました。勝利だけが目的ではないことを理解してしっかり対応してくれた彼の成熟ぶりを、私はうれしく受け止めました。彼がチャンピオンシップで重要な20ポイントを持ち帰ってくれたことはとても重要なのです。37ポイントのビハインドをもって第6戦を迎え、今回の2勝と2位で3ポイント差まで近づいたのですから、これ以上の結果はありません。ロカテッリ選手もまた、両レースでトップ3を激しくプッシュし、そのなかでミスをおかしそうな様子もなく、ふたつの4位をチームにもたらしてくれました。彼の素晴らしいところは、レイ選手に勝てなかったこと、表彰台に上れなかったことを本当に悔しがっていることです。このことは彼の自信と野望が大きく育ってきている証拠です」

GRT Yamaha WorldSBK Team

G・ガーロフ選手談(6位/8位)

「スーパーポール・レースでは好スタートをきることができましたが、最初のふたつのコーナーがとてもタイトで、大勢が一気に飛び込むため注意が必要です。私も少し手間取りましたが、そのあと何とか6位まで挽回することができました。グリッド・ポジションから一つ下げてしまったので残念です。レース2もスタートは良かったのですが、第1コーナーでまた同じような展開になってしまいました。さらに右から左への移行の途中でサイクス選手と接触し、大きくはらんで数台に抜かれてしまいました。このコースはラインが1本しかないような感じで、オーバーテイクのチャンスはわずかしかありません。そのためなかなか順位を上げられず、懸命のトライも報われませんでした。マシンは非常に速く、とても満足しています。ただ今日は、そのフルポテンシャルを引き出すことができませんでした。それでも次につながるいいレースだったと思います」

野左根航太選手談(15位/14位)

「今日のスーパーポール・レースがウイーク最高のレースになりました。セッティングを大幅に変更し、私自身の気持ちも昨日とはまったく違うものになっていました。フィーリングが良く、正しい方向へ進んでいる確信がありましたが、前を走るライバルたちとバトルするにはまだ不十分でした。レース2も全力を尽くし、昨日以上にいい走りができました。結果はついてくると考えていました。スタートはあまり良くなかったのですが、第1コーナーで大勢が転倒したなかで、私は運よく抜けることができました。最初の5~6ラップは1分33秒台のいいペースをキープできたのですが、後半は少し苦しくなり徐々に順位を下げてしまいました。次のナバラ・サーキットは、6月のテストでアクシデントがあった場所なので、あまり良い印象はありません。でも半日のテストでコースを学ぶことができたので、その経験を生かしてベストを尽くします」

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