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「志高く」ポディウムを見据え決戦へ。

マンディ・カインツ監督が束ねるYART Yamaha Official EWC Team。2017-2018シリーズでは第3戦スロバキア8時間で優勝を遂げている。「本当にあの優勝はホッとしたよ。でもこれは僕だけではなく、マンディも、そしてチームのみんなも同じ思いだったはず。これまで何度も優勝のチャンスはあったけれど、ことごとくトラブルなどで逃してきたからね」(ブロック・パークス)。「勝てると確信したことが何度もあったけれど、いつもトラブルや不運に見舞われて来た。でも、この優勝で勝てるチームであること、チャンピオンを狙えるチームであることを証明できた」(マンディ・カインツ)

だが、その他のレースでは奮わず、ランキング13位で最終戦・鈴鹿8耐を迎えることになった。それでもチームのモチベーションは非常に高く、鈴鹿8耐に向けてチームは7月5・6日、10〜12日のテストに参加している。

「最初のテストが雨で、次のテストがドライ。ドライでのテストは気温や路面温度が上がり、とても濃い内容のテストになった。全員のタイムも順調に上がったし、ここ数年では一番まとまっているよ」(パークス)。「僕はウエットでテストができたのがいい経験になった。ドライではブロックの言う通りある程度タイムも上がったけど、僕たちは一発のタイムは狙っていない。EWCのレギュラーチームらしくアベレージタイムを重視しているからね」(マービン・フリッツ)。「ロングランテストもできたし、マシンセッティングに関してもいろいろと試すことができた。個人的にはアベレージであと0.5秒詰めたかったけれど、マシンはいい方向にいっているので大きな問題はない」(藤田拓哉)

7月10〜12日のテストは、鈴鹿8耐に向けてパークス、フリッツ、藤田がライダーとして出場することが決まり、マックス・ノイキルヒナーがサポートに回ることになった。

「今年からチームに加わったけど、ここまで体調不良などで迷惑をかけてしまった。だから母国レースの鈴鹿8耐では、チームを引っ張るくらいの気持ちでしっかりと走りたい。ブロックもマービンも速いけれど、鈴鹿サーキットを走り込んでいる自分だからわかることもある。走りはもちろん、いろいろな形でチームに貢献したい」(藤田)

「3人ともすばらしいライダー。だからこの鈴鹿8耐では、僕は彼らのサポートに徹する。僕自身はフィジカルトレーニングを含めて、どういうときに何を食べればいいかも理解しているので、いいサポートができると思っているんだ」(ノイキルヒナー)

ライダー視点でのバックアップはチームにとって大きな戦力となることは間違いない。それが鈴鹿8耐という過酷なレースであればなおさらだ。

「鈴鹿8耐はいつも難しい。フィジカル、メンタル両面で厳しいしね。でも今年は速いチームメイトに恵まれた。タフでハードなレースだからこそライダーとしては戦い甲斐があるし、シリーズのなかでもっとも好きなレースなんだ。最高のレースをして表彰台を狙っていく」(パークス)

「去年はプレッシャーがあったけれど、今年はリラックスしている。去年は2スティントを走って、今年はどうなるかわからないけど、去年以上に安定した走りができているので、できればもっと走りたいね。鈴鹿8耐は世界各地からトップライダーたちがやって来るので、彼らといいレースをして、そして結果を残したい」(マービン)

「個々のライダーが最大限の力を発揮してしっかり走れば、自然と運も結果もついてくる。チーム内に調子のいいライダーがいればその波に乗り、逆にミスなどがあればそれを全員で埋め合わせ、力を合わせてしっかりと8時間を走りきりたい。もちろん狙うのは表彰台!」(藤田)

「今年のライダー体制は過去にないほどにストロングだ。実力値としては5位以内を狙えると思っている。ただ、鈴鹿8耐は本当にいろいろなことが起きるレースなので、表彰台に立つとなるとそこに運も必要になる。しっかりと戦い、走りきり、その上で大きな結果が待っていれば最高だ」(カインツ)

決戦は間近に迫っている。ランキングは13位だがモチベーションは高い。それだけこの鈴鹿8耐はライダーを掻き立てる何かを持っている。

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