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鈴鹿8耐 公式予選<br>YAMAHA FACTORY RACING TEAMがTOP10トライアルに進出!

第38回鈴鹿8時間耐久ロードレース2日目、7月24日(金)は、A組とB組に分かれての公式予選が行われました。この日は朝から快晴で、気温とともに路面温度も急上昇。午前8時から始まったフリー走行では、#21YAMAHA FACTORY RACING TEAMのブラッドリー・スミス選手が転倒するという波乱もありましたが、スミス選手、マシンともに大事には至らず、公式予選を無事迎えました。

そして午前10時前から、予選A組第1ライダーが出走。中須賀克行選手は、20分間のタイムアタックの残り12分となったところで2分06秒877のスーパーラップを叩き出し、これがグループのトップタイムに。さらに、予選A組第2ライダー枠に登場したポル・エスパルガロ選手も、2分07秒156を記録してグループのトップに立ちました。また、予選A組第3ライダー枠のスミス選手は2分08秒883でグループ4位として一本目を終えました。

午後からの二本目の予選、路面温度がピークとなったセッションに出場した中須賀選手は、ユーズドタイヤながらも2分07秒376でグループトップ。また、第2ライダー枠のエスパルガロは2分07秒075を記録し、さらにアタックを続けるも、ヘアピンカーブで転倒。本人に怪我はありませんでしたが、チームは破損したマシンの修復にあたることになりました。

そして、予選A組第3ライダー枠に登場したスミス選手は、マシンが1台となり転倒が許されない状況となりましたが、気温と路面温度が下がり始めたことから順調にタイムを縮め、最終的に自己ベストとなる2分07秒308でグループ3位を獲得しました。

#21YAMAHA FACTORY RACING TEAMのトップタイムは中須賀選手が記録した2分06秒877で、これはA組で総合2番手のタイムとなり、明日、25日(土)は、ポールポジションをかけてTOP10トライアルに出場します。

#7MONSTER ENERGY YAMAHA - YARTは、ブロック・パークス選手が、これまでのタイムを大きく更新する2分08秒973をマークするもTOP10トライアルには一歩届かず、A組総合6位で11番グリッド。#94GMT94 YAMAHAは、デビット・チェカ選手がチームの一番時計となる2分09秒871を出してB組総合8位、決勝は16番グリッドとなりました。

一方、#14team R1 & YAMALUBEはB組の総合18位、#60磐田レーシングファミリーはB組の総合21位として予選を通過。#14は36番グリッド、#60は42番グリッドから26日の決勝に臨みます。

暫定スターティンググリッド

No.TeamMachineTime
1 TeamGREEN Kawasaki 2'06.656
2 YOSHIMURA SUZUKI Shell ADVANCE Suzuki 2'06.958
3 YAMAHA FACTORY RACING TEAM Yamaha 2'06.877
4 F.C.C. TSR Honda Honda 2'07.798
5 MuSASHi RT HARC-PRO Honda 2'06.963
6 Honda DREAM RT SAKURAI HONDA Honda 2'08.693
7 Team KAGAYAMA Suzuki 2'07.594
8 EVA RT TEST TYPE-01 TRICK STAR Kawasaki 2'09.117
9 TOHO Racing with MORIWAKI Honda 2'07.622
10 MotoMap SUPPLY Suzuki 2'09.215
11 MONSTER ENERGY YAMAHA - YART Yamaha 2'08.973
16 GMT94 YAMAHA Yamaha 2'09.871
24 AKENO SPEED YAMAHA Yamaha 2'11.060
31 CLEBERWOLFRACING・TT45&NOI:Z Yamaha 2'13.327
36 team R1 & YAMALUBE Yamaha 2'13.191
39 TEAM MASSA-R Yamaha 2'13.743
42 IWATA RACING FAMILY Yamaha 2'13.655
67 T・MOTOKIDS ICU NERUGAL KAWAUSO RT Yamaha 2'15.774
68 TEAM JP DFR KOREA Yamaha 2'15.434

#21 YAMAHA FACTORY RACING TEAM
公式予選 A組総合2位:タイム2分06秒877

中須賀克行選手談(2分06秒877)

「今日のマシンはタイムアタック用ではなく決勝レースを見据えた仕様で、それで2分06秒877を出すことができたのは、いい形で仕上がっている証拠。昨日、ポルが2分07秒282を記録して総合トップタイムとなったけれど、今日は僕も狙っていて、2分06秒台は僕自身のライダーとしての意地でもあります。ただ、リスクを負って出したタイムではないし、3人のライダーがお互い刺激しあって出たタイムです。2回目の走行時は路面温度も上がり、タイヤもユーズドでのアタックとなりましたが、それでも2分08秒台を出せたことは決勝に向けていいシミュレーションになりました。ヤマハのファクトリー体制で戦えることはもちろんモチベーションが上がるし、パートナーはレベルの高いMotoGPライダーなので、本当に素晴らしい環境で戦えています。ただ、それだけにプレッシャーもありますが、3人のライダーがお互いにやるべきことをしっかりこなせば、結果は自然とついてくると信じています。TOP10トライアルでは、ポールポジションを狙うのは当然だし、タイムにもこだわっていきたいです」

ポル・エスパルガロ選手談(2分07秒075)

「YZF-R1はよく走ってくれるし、タイムもいい。ただ、遅いマシンを抜く際に転倒してしまったのは残念だ。MotoGPではここまでタイム差がつくことはないから、パッシングが難しいんだ。十分に走り込めているわけじゃないから、明日のTOP10トライアルはどうなるか分からない。でも、1周だけのアタックだからね。目を閉じて思いっ切り走るしかない(笑)。僕にとっては初めての経験だけど、100%でいくよ! YZF-R1に乗るのはすごく楽しくて、僕はいつも笑顔なんだから」

ブラッドリー・スミス選手談(2分07秒308)

「朝のフリー走行での転倒は、ブレーキをかけすぎてフロントを失ってしまったから。マシンにも体にもダメージがなかったのはラッキーだよ。この経験を生かして、決勝では同じようなミスをしないように気を付けるつもりだ。1回目の予選は路面温度が60℃あって、思い切り攻めることはしなかった。決勝のためにデータを集めたかったしね。2回目の予選はコンディションが良くなったが、ポル(エスパルガロ)の転倒があったから、決勝のことを考えてリスクを負いすぎないように心がけてのアタックだった。チームのみんなもすごく心配してたしね(笑)。そんな難しい状況でも、2分7秒3というタイムが出せたのは良かったよ。ポルとは0.3秒、中須賀とは0.5秒差で、僕たちが最強のチームであることは証明できたと思う。マシンセッティングの方向性も、ライダー3人ともが間違いないと確信できている。マシンもサーキットも夜間走行も初めて尽くしで心配は尽きないけど、決勝に向けていい方向に進んでいることは間違いないよ」

吉川和多留監督

「今日はブラッドリー選手、ポル選手が一度ずつ転倒し、とくにポル選手の転倒でマシンが破損してしまいました。ポル選手がちょうどタイムアタックに入っていたときで、デグナーカーブで遅いマシンに引っかかり、かわそうとした際に転倒したようです。幸い、ライダーに怪我はありませんでしたが、スタッフにはこれからマシンを修復するために、もう一踏ん張りしてもらわなければなりません。しかし、気温そして路面温度が上がり始めた予選1回目で中須賀選手が2分06秒877を記録し、ポル選手は予選2回目で2分07秒075を、ブラッドリー選手は予選2回目でメインマシンでの出走となり慎重な走りに徹しましたが2分07秒308をマークしており、全体的には順調な仕上がりです。3人のライダーの実力に疑いの余地はないので、タイムに差があるライダーに遭遇した際には的確なマージンと余裕を持って走るように改めて徹底したいと思います」

#7 MONSTER YAMAHA - YART
公式予選 A組総合6位(2分08秒973)/決勝11番グリッド

ブロック・パークス選手談

「朝のフリー走行はあまりたくさん周回できなかったが、いいセッティングを見つけることができ、自信を持って予選に臨めたよ。予選1回目は予選用タイヤを使ってみたが、もうひとつだった。予選2回目は、序盤は決勝用タイヤを使ってマシンセッティングを少し変えてみた。それから予選用タイヤでアタックして、うまくいったね。いいタイムが出せて満足だよ。僕たちは、速いチームが集まっているA組だから、残念ながらトップ10トライアル出場は逃してしまった。でも、全体的には満足いく予選だった」

マンディ・カインツ監督談

「グリッドはともかく、2分8秒9というタイムには非常に満足している。従来より3秒近く速くなっているんだ。新型YZF-R1のポテンシャルの高さには驚かされるよ。こんな素晴らしいマシンで戦うことができて、とてもハッピーだ。今日は多くのチームが転倒しているのを見て、必要以上にリスクをおかさないよう心がけた。その中でもセッティングを進めて、決勝に向けての準備はOKだ。ヤマハのトップチームとして参戦した去年は信じられないほど大きなプレッシャーがあったが、今年は気分的には少し楽。もちろんプレシャーがないわけではないが、チームがひとつになって楽しめているよ。このリラックスがいい結果につながるといいけど、何しろ相手は鈴鹿8耐だからね。何があるか分からないよ......」

#94 GMT94 YAMAHA
公式予選 B組総合8位(2分9秒871)/決勝16番グリッド

デビット・チェカ選手談

「予選の結果自体はあまり気にしていない。あくまでも決勝に向けて、いいセッティングを見つけることに集中したんだ。このやり方で、いつだっていい結果を収めてきたからね。でも、予選のタイムも悪くなかったね。チーム全体はすごく前向きだし、明日のプラクティスでさらに決勝に向けて最終確認するつもりだ。大事なのは予選の後よりも決勝の後さ!」

クリストフ・ギュオ監督談

「予選ではソフトタイヤは使わなかったが、デビッドは2分9秒8、ケニーは2分10秒といういいタイムを出してくれた。もしソフトタイヤを使えばトップ10入りもできたかと思うとちょっと残念だけど、決勝用セッティングを進めるという意味では、いい選択だったと思っている。特にトラクションコントロールのいいセッティングが見付かったので、決勝で使う予定だよ」

#14 team R1 & YAMALUBE
公式予選 B組総合18位(2分13秒191)/決勝36番グリッド

時永真選手談

「レーシングライダーとしては、正直、"予選のアタックは失敗したな......"と反省しています。ストックの新型R1では最速タイムを出そうと、ちょっと力みすぎてしまいました。開発ライダーとしては、R1ライダーが軒並み好タイムを出していることがとてもうれしいですね! 開発者冥利に尽きます。半分は予想通り、半分は期待以上という成果で、たくさんのフィードバックもあって、私自身得るものが非常に多い鈴鹿8耐参戦になっています。自信を持ってR1の開発に臨みましたが、それが確信に変わりつつあります。ただ、予選は予選。日曜日の決勝の後、みんなでおいしいお酒が飲めるように、さらに気を引き締めていきます」

藤原英樹監督談

「朝のフリー走行でアクシデントがあり、マシンが大きなダメージを負ってしまいました。幸いライダーのジェフリーに負傷はなく、午後の予選には気持ちを切り換えて臨み、慎重に走りながらも好タイムを出してくれて一安心しています。時永、藤原の両ライダーもとてもいいタイムですね。決勝は安定して安全に走れるペースを設定して、クラス優勝を狙いたいところです。新型YZF-R1の開発目標は"サーキットNo.1"。鈴鹿8耐はチームの総合力も求められるレースですが、マシンのポテンシャルを証明できる絶好の機会。開発ライダーらしく最後までコンスタントに走り切って、新型R1の底力をお見せしたいと思っています」

#60 Iwata Racing Family
公式予選 B組総合21位(2分13秒655)/決勝42番グリッド

西村一之選手兼監督談

「新型YZF-R1で、従来型R1でのタイムを更新する、という目標は達成できました。ライダー3人にマッチする決勝用セッティングも見つかって、順調にプログラムが進んでいます。私はライダー兼監督なので、走っている間は若手に運営を任せているんですが、みんな積極的に頑張ってくれているんですよ。鈴鹿8耐は運にも左右される難しいレースですが、淡々と走って上位進出できれば。クラス6位以上を狙いたいですね。今の状態なら、十分に実現可能な成績だと手応えを感じています」

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