Rd.5 Florida

渡辺がMoto1で19位、ついに初ポイントを獲得！

AMAモトクロス選手権・第5戦フロリダがWWランチにて開催された。WWランチは今年初めてシリーズに加わったコースで、地元の一部ライダーを除き、ほとんどのライダーにとって馴染みのない新しいコース。コンディションは非常に暑く、湿気もありライダーにとって非常に厳しい環境の中で行われた。

タイムドプラクティスは、「B」グループの最初のプラクティスセッションが若干有利となった。このコースはサンドコースであるが、荒れていないか環境を走ることができるライダーに有利となるからだ。渡辺は「A」グループの29番手で最初のセッションを終えたが、状態のよいコンディションを走行した「B」グループの8人がこれより速いタイムをマーク。2回目のセッションは両グループとも3秒遅いタイムに終わり、渡辺はLCQ（ラストチャンス・クオリファイヤー）に参加することになった。

LCQで渡辺はすばらしいスタートをきり序盤2番手につけていたが、オープニングラップの終わりにリードを奪うべくアタックし転倒。すぐに再スタートを切ったが、10番手前後までポジションを落としてしまう。40人で争われる決勝に出場するためにはトップ4までに入らなければならないが、残りは4周と非常に厳しい状況。それでも渡辺は全力で挽回を試みたが、あと一歩届かず5番手で敗退となってしまった。ところが幸いなことに、2人のライダーが負傷し決勝に参加できなくなったため、渡辺は39番手で決勝進出することとなった。

こうしてモト1を迎えた渡辺は、難しいスタート位置にもかかわらず、1周目を25番手前後で終える。さらにその後の20分間は、多くのライバルたちと順位を入れ替えながらバトルを展開すると、最後は19位まで順位を上げてフィニッシュ。一旦は予選敗退という状況から這い上がり、高温多湿の厳しいコンディションを戦い抜いて自身初となるポイントを獲得したのだ。さらにこのレースで渡辺は、トップグループにラップされることなく、同一回数を走行するなど、多くの成果を得ることとなった。

続くモト2は、モト1と同様のスタートを見せ25番手前後につける。序盤の数ラップはバトルを繰り広げたが、その序盤に他者と接触しクラッシュ。渡辺はわずかに順位を落としただけで再スタートを果たすと、何人かを抜き去りスタートから15分が経過した時点で20番手まで挽回した。ところがその後、激しいクラッシュに見舞われ、渡辺はすぐに再走を試みたがメディカルスタッフが制止。これで周回遅れとなり、バイクにもダメージがあったためピットインし、そのままリタイアとなった。

Comment

渡辺祐介選手談（19位/33位: 総合24位)

「WWランチはとてもおもしろそうなコースで、ここを走ることを楽しみにしていました。タイムドプラクティスでは速いラップタイムを記録しようとプッシュし過ぎてたくさんミスがあり、2回目のセッションはフィーリングこそよかったものの、トップ36に入ることができませんでした。タイムドプラクティスではもっと速く、そしてミスを少なくする必要があります。LCQではちょっとナーバスになっていましたが、好スタートを決めてよいフィーリングでライディングすることができました。トップの選手をパスしようとしてクラッシュし敗退の危機でしたが、幸運にも決勝に参加することができました。モト1のフィーリングは初めから終わりまでとてもよく19位でフィニッシュ。ようやくAMAで初ポイントを獲得できました。モト2もよいフィーリングでレースで、軽いクラッシュをしましたがトップ20につけていました。しかしその後、ハンプシャー選手に抜かれて、彼について行こうとしてミスがあり激しくクラッシュ。バイクのダメージが大きすぎてリタイアとなりました。ちょっと痛みはありますが来週のレースに参加することは問題ないと思います」

ダグ・デュバック談

「このレースでは多くのよい点が見られました。祐介は厳しい状況の中でよい戦いをしましたし、彼の体力は向上し続けています。次回もまた楽しみです」