Rd.1 Hangtown

渡辺が2年目の挑戦をスタート、ポイント獲得ならずも進化を証明

2019年5月18日、渡辺祐介にとってAMAモトクロス選手権250MX参戦2シーズン目最初のレースとなる、ハングタウン・モトクロス・クラシックが、低く垂れこめる曇り空のもと、カリフォルニア州サクラメントで開催された。

渡辺は予選Aグループに出場して29番手。この結果は通常であれば、午後に行われる決勝へ直接進むに十分な順位だ。ところがBグループ、最初の予選として行われたセッションのコンディションが非常によく、同グループの11選手が渡辺より速いタイムを記録。このため渡辺は4周で争われるラストチャンスレースへの参加を余儀なくされた。だが、ここで渡辺はすばらしい走りを披露。ホールショットを奪うと、すべてのラップでリードを奪い、そのままレースを制し、昨年に続きもっともプレッシャーのかかる開幕戦で、決勝進出を果たした。

迎えたモト1、予選37番手の渡辺のグリッド位置はアウトサイドとなり、スタート直後の第1コーナーを30番手前後で通過する。その後の数ラップは2人をパスすると、今度は1人にかわされるという一進一退の攻防が続いた。それでも渡辺はバトルを続け、25位でフィニッシュ。ポイント獲得には至らなかったが、そのライディングは力強く、昨年の開幕戦と比べ速いペースにうまく対応することができており、明らかな進歩を見せた。

渡辺はモト2でもモト１と同様のスタートを見せ、オープニングラップを30番手前後で終える。コースは約1時間降り続いた雨でぬかるんでいたが、渡辺のライディングはモト１よりもスムーズで速いペースを見せた。

スタートから約10分が経過したところで、渡辺はポイント獲得を狙える20番手前後につけたが、下り坂で軽いクラッシュを喫してポジションダウン。それでも渡辺はすぐに再スタートを切り、ひとつ順位を落としただけでレースに復帰した。ところがその後、トラブルに見舞われ渡辺のレースはここで終了。ポイント獲得に近づきながらも、あと一歩届かなかった。

Comment

渡辺祐介選手談（25位/36位: 総合30位)

「ハングタウンのレースをすごく楽しみにしていました。昨年の最初のレースよりもリラックスして臨むことができました。予選ではコースの変化に対応することができず、タイムを出すこともできませんでしたが、LCQではホールショットを奪い、トップでフィッシュすることができました。モト1では厳しいレースを強いられ、モト2ではよいフィーリングでしたがトラブル発生してリタイアとなり、浮き沈みの激しい一日でした。これからのシーズンではもっと強くならなければいけません。次のレースが楽しみです！」

ダグ・デュバック談

「祐介はかつてより確実に速くなっている、というのが私の印象です。去年はリラックスして自分のリズムで走れるようになるまでにシーズン第3戦まで要しましたが、今年はこの開幕からリズムよく走れています。予選のタイムはあまりよくありませんでしたが、1周で好タイムを出すためには何が必要かということに気づいたと思います。モト2では彼がトップ20でレースができるという時にトラブルが発生してしまい、とても残念でしたが、こういうことは起こり得ることです。次のレースに向けてハードワークを続けます！」