Rd.3 Thunder Valley

渡辺が前戦の怪我から復帰し26／23位を獲得

フォックスレースウエイで開催されたシリーズ第2戦でのアクシデントによる脳震盪で、渡辺祐介は今週末、サンダーバレーでの第3戦に参加できるかどうかわからなかった。だが数日間にわたる様々な検査を経て、土曜日の朝、渡辺はレースに参加できることになった。レースに向け軽いトレーニングと非常に限られたライディングしかできなかったにもかかわらず、とてもよい走りを見せた。

最初のタイムドプラクティスではタイムを出すまでに多少時間がかかったが、15分間のセッションで30番手を獲得。続く2回目のセッションでは、多くのライダーがタイムを落とすコンディションの中、渡辺はわずかにタイムをアップ。これにより、AB両グループの総合結果で33番手となり、メインレースへの進出を果たした。

迎えたモト1、渡辺はスタートで出遅れたが、序盤の数ラップで数名をかわすと、15分が経過した時点で26番手とする。しかしその後、この地域に雷の予報があり赤旗が提示されレースが中断。この時点で25番手のライダーに迫っていたが、中断された時点でレースの半分が経過していたため、赤旗をもって終了となった。これにより26位という順位が確定した。またレース後、脳震盪の影響もなかったため改めてモト2に向けて準備を整えた。

渡辺はモト1よりもよいスタートを見せてレースを開始するが、ターン1で他のライダーと接触。何人かのライダーが転倒したが、渡辺は問題なくここを通過した。アグレッシブなライディングで、渡辺はライバルたちと順位を入れ替えながら走行する。その後、順位が落ち着き、渡辺は23番手前後を走行。そして渡辺が前を行くライダーに狙いを定めていると、後方からGeico Hondaのライダー、クリスチャン・クレイグが迫ってきた。レース終了間際に前を行くライダーをパスしたが、渡辺はクレイグにかわされたため、結局、23位でレースを終えることとなった。

Comment

渡辺祐介選手談（26位/ 23位: 総合23位)

「サンダーバレーは好きなコースのひとつなので、レースに向けて準備ができなかったことをすごく悲しく、また腹立たしく思っています。プラクティスでは先週の怪我のせいでフィーリングをうまくつかめず、ライディングが少しかたくベストではありませんでした。次のプラクティスを前にダグさんがくれたアイディアのおかげで2回目のプラクティスはリラックスしてよいフィーリングで走ることができました。モト1ではよいスタートができず、ライディングもベストではありませんでした。その内、フィーリングがよくなりはじめたのですが、雷のためにレースは中断されてしまいました。ダグさんともっとリラックスしてライディングするようにという話をして臨んだモト2は走りはよくなったものの、コースが荒れたときのラインについてはまだ改善の余地があると感じました。それについてダグさんとも長い時間、話をして理解を深めました。次回はマウントモーリスですが、ここも僕の好きなコースのひとつなのでレースが楽しみです」

ダグ・デュバック談

「祐介は一週間を通して、またレースでも強さを示してくれました。パラの医療施設で横たわっている祐介を見たとき、私はその一週間後にサンダーバレーでレースができるとは思いませんでした。次のペンシルベニア、マウントモーリスに向かう前に一週間のオフがあるので、身体しっかりと癒して、次のレースのための準備をすることができるでしょう」